心の敷石

Candyの 思いつくまま気の向くまま

「中国の現状と今後」石平氏講演…9

2009年09月03日 | 【講】中国の現状と今後

【9】石平氏講演/中国の現状と今後


農民工の場合は、大半、田舎での生活基盤を失ってるんですよ。もう耕す土地が
ない。他(の土地)に出て出稼ぎするしかない。どうして彼達の土地がないかと
言うと、またこの話(投資の話)になる。要するに不動産投資の為に土地を奪われ
たんですよ。それが中国でこの10何年間よく暴動が起きる1つの理由です。

不動産投資、不動産作るのに、誰も山の中で作る訳がないから、だいたい農地を
休養(?)して作る。それでやりすぎた結果、多くの農民が既に土地を失っている。

まだ輸出が元気な時には彼達のかなり大きな部分は、輸出産業に吸収されていた。
輸出がダメになると、彼達の土地は既にこっち(投資)に回されている。(だから)
輸出がダメになると、皆もう食べる術(すべ)がない。

食べてゆく術(すべ)が無くなると、人間ですからね、何かをやる。餓死するか
造反するか、その2つの選択肢しかない。おそらく、結果的に最後は皆餓死する
よりも造反を選ぶだろうと思います。あるいは選んで欲しいと思います。それが
1つの問題。

もう1つは、温家宝達、胡 錦濤達が頭抱えてる(問題が)ある。大学生の就職、
それも中国の特殊な問題ですよ。日本もバブルの崩壊後に、今もちょっとそれ
あるんですけど、就職戦線氷河期?経済が落ちると就職が難しくなる。

しかし中国の場合ね、2007年、経済の成長率が13%だった年でも、約3割の
大学卒業生が就職出来なかったんです。じゃあ今年はどうなってるかというと、
ここにも1つ面白いニュースがある。

中国の蘇州という町で公衆トイレの清掃員を募集したところね、応募者870人、
採用人数は4名ですよ。公衆トイレの清掃員4名を募集するという知らせを出すと、
870名の人が応募してくる。その中で、40名の大学卒業生が応募してきた。
お前、何でトイレの掃除に、何で大学で勉強しなければならない。

しかもそのニュース、さらに面白い事にその応募者870名に対して厳しい試験を
課した結果、4名の大学(卒業)生は採用された。トイレの掃除に厳しい試験を
やるんですよ。まあ面白いエピソードですけれど、そこからも分かるように今の
大学卒業生、かわいそうな状況。それは石平が中国共産党を攻撃するための作り
話でも何でも無い。日本のニュースにも出ているんですわ。

皆さん、想像してみたら、大学にお金使って学費払って4年間勉強して、あと公衆
トイレの清掃員になるくらい惨めな状況ない。しかし、それでも皆応募するという
のは、就職はもう絶望的な状況になってる(ということ)。

そうすると、そういう人々は1年だけじゃないよ。どこまで(不満が)高まって
いくか分かるでしょう。もし僕が大学4年間勉強して卒業して、トイレの清掃員の
仕事すらありつけないとするならば、この不満がどこまで高まるか分からない。

実はね、僕達の世代はまだ優遇されたんですよ。大学4年間、お金も一切要らな
いし、卒業すると勿論あの頃は、職業選ぶ自由は無いですけど、仕事は一律に
国から配給されたんですよ、就職先を。お前あっちに行けと。

最低でも大学の助手になるんですよ。しかし、それに比べたら今の大学生、これ
暗い。ですからね、 小平からすれば、僕たちの世代が共産党に対して造反する
のは、「本当にお前達けしからん」ということ。あれほどお前達の事優遇した(のに)
今のこの子達はどうするか、それも将来の中国にとっての問題です。

もう1つ、さらに言えば、中国問題にとっての今後は、簡単に一言で言えば
分かるんですけど、要するにこの10何年間、毎年経済は




「中国の現状と今後」石平氏講演…8

2009年09月03日 | 【講】中国の現状と今後

【8】石平氏講演/中国の現状と今後


実はそれも内需には関係あるんですよ。簡単な話、1億円のお金が田中さん1人の
手元にある場合と、皆さんの手元にある時では消費の効果が全然違う。もし1億を
田中さんだけが握っていればね、絶対海外に行って高級品買って、あまり(国内では)
消費しない。皆さんに(お金を)やると、みな消費する。それが経済拡大の簡単な
理由。

要するに貧富の格差があまりにも開きすぎますと、消費に対しては逆効果(になる)
ですからね、よく皆さん(思うでしょ)何か凄いな中国人、銀座に来て銀座の高級
店に入って値段も見ずに物を買うって。彼達が銀座で買ってもらった分、それだけ
中国の内需が減るんですよ。日本の内需は買った分上がる。それだけは許していい
と思います。

そこが1つ、これからの中国にとっての構造上の、全体の問題。個別の問題じゃ
ないんですよ。要するに内需拡大でもって中国の経済、成長率を持ち直す(事は
困難)

そういうような構造です、今日はもう簡単に。具体的な経済分野もあるんですけど
具体的な話よりも全体的な構造を分かりやすく説明させていただいたんです。

どういう事かというと、結果的に輸出もダメですから、内需拡大も無理。で、中国
政府はまた必殺の剣を抜いた。それは何かと言うと、投資ですよ。これやるしか
ない。それが皆さんご存知のように57兆円の景気刺激策。財政出動した。しかし、
あの中身見たら、大体また同じことやってる。道路作ったり、工場作ったり、不動
産作ったり。

しかし僕は産経新聞に書いてるんですけれども、これはカンフル剤の注射ですよ。
内需も思うままにならない。輸出もダメになってる。

結果的には中国の地方幹部はまた我が世の春を謳歌して、喜んでいる最中ですわ。
あの57兆円、僕でも想像出来るように、また10分の1くらい偉大なる中国共産
党幹部の懐に入ってしまうんですよ。

みんな、また一生懸命投資をやってる。1つの数字を申しあげますと、実は今年の
1月から3月の第一四半期、この3ヶ月間、中国で新しく着工されたプロジェクト、
どのくらい増えたかというと、87%増えたんですよ。倍増ね。

それだけで、どれほど投資をやってるか分かる。もう1つビックリするような数字
ですけど、実は投資の(資金は)銀行からのお金でしょ、融資でやるんでしょ。
それで、中国政府は毎年、国内の銀行に貸す融資の総額の枠を決めてるんですよ。

今年の枠は5兆元、人民元の5兆元。しかし、今年(1年間)の枠ですよ。しかし
中国政府が後で公表した数字を見ると1月から3月までの3ヶ月間で、この5兆
元の融資枠の既に9割使っちゃったんですよ。

あれ、もう気が狂ってるよ。もうなりふり構わず、とにかくやるんですわね。でも
あれ見たら逆に僕は嬉しくなる。こういうカンフル剤の注射する位に温家宝達は、
今、経済を高度成長の軌道に戻す決め手がない。ないからこそこんな事(投資)を
一生懸命やるんです。

ですから結果的に、さっき申し上げたように、今年の1月から5月まで、この投資
だけが30何%の伸び率、輸出は常にマイナス20%以上、マイナス成長になる。

この構造がますます危険になってる。投資やる場合は政府の財政出動が頼りでしょ、
しかし、どう考えてもそれが長く続くかっていうと、続かない。

もう1つ資料を紹介すると、そこがまた嬉しいニュースでね、今年の第一四半期、
1月から3月の間、中国の税収、全国の税収が10%減ったということ。中国の
4月の財政収入は13%も減ってる。中国の財政収入は地方政府と中央政府と両方
で分けているんですけれども、中央政府は25%も減っているんです。

要するに、税収も財政収入も今減ってる中で、投資しようとしても財源不足の問題
が生じてくる。カンフル剤すら無くなってしまう。じゃあカンフル剤を頼りにして
元気を出してる病人が、カンフル剤すら無くなると、あとはもう死ぬんですわね、
常識的には。

じゃどういう形で死ぬのかという、楽しい討論に入るんですけれども、でもね、
決して楽しくない。1つはさっきの、中国の保八の話もそうですけど雇用問題です。
そこが中国にとって、共産党政権にとって一番危険な問題です。

要するに、労働力、人口があまりにも多すぎて、経済が発展しても発展しても、
完全雇用は絶対無理だし、余ってくる労働力を吸収する事が出来ない。

例えば農村の場合、中央政府が発表してるように、常に2億人単位の農民工という
概念なんです。農民工は、日本語で言えば出稼ぎ労働者ですけれど、日本の場合、
いわゆる出稼ぎ労働者の大半は、田舎で自分の生活基盤を持っていて、農作業の
あまり無い時に他に出て行って出稼ぎするんですけど、中国の農民工の場合、



「中国の現状と今後」石平氏講演…7

2009年09月02日 | 【講】中国の現状と今後

【7】石平氏講演/中国の現状と今後


・・・労働力の安さこそ、中国経済のアキレス腱」ということ。

大体、中国経済が今まで伸びてきたのを見てきた人は、このタイトル見ただけで
ビックリ仰天する。というのは今まで皆の常識になってるのは中国の労働力の
安さこそ中国経済発展の原動力だということ。それは確かに(そう)ですよ。

どうして労働力の安さが原動力になったかというのはまず輸出ですよ。中国が
毎年20何%の輸出拡大(が出来たのは何故か)別に中国の車が世界中で売れてた
わけじゃない。中国が売ってるのは高い付加価値があるものじゃないんですよ。

高級時計とか高級なネクタイとか、私のネクタイ安いんですけれども、あるいは
高級車とかそういうもんじゃない。中国が売ってるのは大体僕たち貧乏人の、
まあそういうもんですわ。そういうものは付加価値が低い。国際市場で売る為に、
結果的に競争力のポイント(になるもの)は安さ以外に何も無いんです。

安いから売れる。だから中国の輸出した製品が世界を支配してしまった。made 
in China 勿論毒餃子と一緒に売る(笑)ボロは安く作らなければならない、
当然労働力も安いものでなければいけない。

実際、中国政府はこの10何年間、輸出を拡大させる為に、意図的に為替相場を
操作して出来るだけ人民元を安くした。その結果、何が起きたか。一般の労働者や
国民、エリート達や金持ちは別にして、の賃金を低く押さえつけたんですよ。それが
中国の輸出をここまで拡大させてきた1つの大きな理由。

しかしね、今回輸出がダメになったからと、内需拡大と言っても、あまりにも
ムシが良すぎる。今まで輸出のために皆の給料を低く設定したのに今回は内需
拡大だと言ったら、当然労働力の安さが問題になるんです。労働力安いから、
皆の給料安いからそんなに消費能力はないんですよね。そこがまた中国経済に
とって(問題)

もう一回まとめてみると、昔は輸出を頼りにして経済を引っ張ってきた。輸出の
拡大の決め手は労働力の安さ(だった)しかし、まさに労働力の安さが原因と
なって、ずっと中国が内需不振、国民一般の消費能力がそれほど高くない。

輸出がダメになると内需拡大に経済発展の将来を託すしかない。しかし今まで
安く抑えつけられた賃金、賃金の水準を抑えつけた事が、逆に今回は内需拡大に
とってのネックになるんです。まあ、これは簡単な構造、中国政府がやった一番
得意な技が結果的に裏目に出て、これから自分達の首を絞める。

もう1つ、中国にとって内需拡大がかなり無理な理由がある。国民的保険システムが
整備されていない(こと)皆さんは信じられないかも知れませんが2007年の
段階でも、中国国民全体、もちろん農村も含めて65%の人々が医療保険には
入ってなかったんですよ。今年は多少改善したと言ってもやっぱり国民の半分
位が、あるいは大半が、医療保険がないことは事実です。

それで皆さんも、テレビで見ても分かるように、今中国で医療費が高騰してまし
てね、農村だったら大体、農民の場合は癌の病気でもなんでも死を待つしかない。
1回病院に行ったら家が潰れるんですよ。1回病院で手術でもすれば全財産が
なくなってしまう。

今でも覚えていますけれども、2007年かいつか、中国人民大会が開かれた時に
朝日新聞が、たまにいい事も言うんですよ、どういう社説を出してたかというと、
タイトルが「農民も病院へ行きたいでしょ」(というもの)そりゃ当然行きたい
ですよ。

どうしてこの社説を出したかというと、馬鹿な朝日新聞でも分かった、中国の
農民が病気になっても病院へ行けないという状況(が)

僕が、共産党を許せないと言うのはそういう所なんですよ。そのかわりお金が
あれば何をやるのかというと、軍備拡大をやるでしょう。有人宇宙船を飛ばす
でしょう。お前達、そんな事やるお金があれば農民1人でも助けて下さいよと



「中国の現状と今後」石平氏講演…6

2009年09月02日 | 【講】中国の現状と今後

【6】石平氏講演/中国の現状と今後


中国の外貨準備高、あれは別に中国政府が稼いだわけじゃないでしょ。企業が
稼いだ、中国国内の企業が海外に向けて商品を輸出して、それで外貨を稼いだ。
しかし中国独特の外貨管理制度下では、企業の稼いだ外貨が、企業の手に直接
入って来ない。

全部一旦は中国政府、具体的に言えば中央銀行の所に留まる。そして中国政府が
その企業の稼いだ外貨と同額の人民元を企業に渡す。という事は、今中国が持って
る外貨は既に人民元として国内で流通してるんですよ。

だからそのお金はもう外貨としての意味しかないんですよ。もう、1回人民元に
して中国で使ったら、要するに無いお金を使ってしまうという事になる。だから
出来ない。

出来ないからどうするか、結局アメリカの国債買うしかない。だから今中国の
外貨準備高が逆にアメリカに拉致されてしまう。アメリカの国債買う以外に
使い道は無いの。それが中国の、温家宝達のかなり苦しいところ。

しかし、じゃあ皆さんは、中国はアメリカの国債売ればいいじゃない(という
けれど)そんな事も出来ない。売れば暴落する。誰が損するか、また中国が
損する。どっちみち温家宝が大変という事は確実。要するに、経済を輸出で
引っ張ってきた、この構造が段々おかしくなってきた。

もう1つの投資、投資は皆さんご存知のように、1つは不動産投資ですわね、
いわゆる固定資産投資、一部は不動産投資。もう1つは企業による設備投資。
しかしね、企業が色々設備投資をやリ過ぎると、どういう問題が出てくるかと
いうと、中国語で「産能過剰」になる。

どういう意味かというと、生産能力が過剰になる、余ってしまう。簡単な話
工場を作りすぎた(けど)消費がそれ以上伸びない(ということ)そうすると、
過剰出資。

実はこの問題2006年から中国で既に発生してきている。工場を作りすぎた
結果、産能過剰という事になってる。

例をあげますと、中国の携帯電話。2006年の段階で中国は、携帯電話の市場が
伸びてるから一斉に携帯電話の市場に参入して関連企業を一生懸命作った。携帯
電話を生産する工場を作った。2006年の段階で、中国の国内で作った携帯電話
関連の工場がどれほどになったかというと、あの頃の工場を全部フル回転させたら
1年間で5億台の携帯電話を作れるだけの(数)になったんです。

しかし2006年の段階で、中国の携帯電話の年間販売台数は7千万台くらいです。
7千万台に対して、産能だけは5億台、確実に過剰出資。

いつまでも投資の拡大で経済を引っ張っていく戦略のリズムが狂ってくる。要
するに永遠に続かない。今まではね、産能過剰のかなり大きな部分を輸出で
吸収してもらえばよかった。輸出が伸びてれば、過剰の部分は吸収されてしまう。
しかし、一旦輸出が止まってしまえば、過剰問題がまた生じてくる。

じゃあこの問題をどう解決するか、経済学的な常識に照らせば、そのやり方は
簡単。投資も輸出も減ったら、それをカバーするのをどうすればいいかというと、
議論としては簡単、要するに内需寛大。

国民に消費を拡大させる。そうすることによって輸出で減った分(余った製品)を
吸収させる。投資した産能もまた(内需拡大による消費で)吸収してもらえる。

ですから去年から中国政府も内需拡大、内需拡大とまるで馬鹿のひとつ覚えの
ように毎日言うんですけど、しかし、この内需拡大が果たして出来るかどうか、
そこがまた問題です。結論から言えば、それはまだ無理。どうして無理かと
言うとー

大変大事な論文が最近見つかったんですよ。ここも以前から同じこと言ってます
けれども、5月の30日、2週間前に中国の国内新聞で発表された3つの論文。
論文の書き手は中国社会科学院公共管理と政府政策研究所の経済学博士の馬 
光遠(バ・コウエン)さん、彼のこの論文を見つけたあとは、私は個人的に馬さん
こそ一番かわいい中国人だと認定しております。

じゃあ何を彼が書いたかというと、論文のタイトルは「労働力



「中国の現状と今後」石平氏講演…5

2009年09月02日 | 【講】中国の現状と今後

【5】石平氏講演/中国の現状と今後


輸出が伸びると原材料も設備投資も勿論増える。要するに経済というものはそう
いうものですよ。1つの原動力、エンジンが発動している(状態)たとえば私が
このマジック(インキ)1つ買うと、あるいは日本国民が1本買って1億本これが
売れたら凄い経済効果でしょう。そういう生産する色んな機械も売れますし1本に
関わるメーカーは何百、何千あるんですよ、それが経済の成長ですから。

(中国経済を引っ張ってきた)2つの馬車(投資、輸出)が、この十何年間ずっと
走ってきたから、中国経済が繁栄してきた。問題は、2台の馬車で経済の成長を
引っ張っる戦略が、永遠に続くかどうか。しかし、そこが問題ですが、大変楽しい
事に、私からすれば大変嬉しい事に、これは続かないです。

どうして続かないかと言うと、いつまでも輸出の拡大が(続く事が)前提になって
いるからです。世界市場が永遠に拡大する。世界の市場が常に増える、世界の
景気が常に良くなる。この前提で中国の経済は回っているんですよ。

一旦中国の得意先であるアメリカ、日本、ヨーロッパの経済がダメになったら
この馬車が止まってしまう。そして大変嬉しいことに、このことが現実に起きた。
アメリカ発の金融危機で、世界同時不況。

それが中国の輸出産業にとって、去年の秋位から凄く大きな打撃(になった)例え
ばね、私のところに、中国の経済に関する嬉しいニュースが多く来るんですよ、
勿論私にとっての嬉しいニュースです。胡 錦濤にとっては悲しいニュースかも
知れませんが。

今年の1月から5月、中国の海外輸出がだいたい20何%のマイナス成長。そこ
皆さん考えて、大きいでしょう。昔はプラス20何%の成長、今はマイナス20何%。
マイナス20何%とプラス20何%、その差は数字で言えば50%以上ですよ。

中国にとって、この構造(2台の馬車=投資と輸出)が段々崩れてしまう。ただ、
今、中国にとって救い(の可能性)は、世界経済が急速に回復するかどうか。実は
ね、私もそう言うし、中国の国内学者もそう言うんですよ。

(これは)中国国営のいちばん大きな通信社、新華社の記者が色々経済問題取材
して書いた文章ですけども、彼が言うように、今中国の経済成長にとって最大の
困難が何かというと、輸出の縮小、萎縮。それが最大の困難であると(書いてある)

要するに、中国の経済成長の大きな部分は、私から見れば今までは他力本願。
大体中国はね、共産党は外にでて偉そうな事言うでしょう。本当は偉そうな事
言う立場じゃないよね。お前達の繁栄も発展も、政権の正当性も、外国のお客
様の財布をあてにしているんだもの。その・・結果的にアメリカのバブルの崩壊。
そこが中国にとってかなり致命的なダメージ。

しかも、そこから経済にとってさらに問題が生じたことは、外貨準備高の問題。
ご存知のように中国は今1.9・・何兆ドルの世界一の外貨準備高、あれを見て
中国は大丈夫、あんな外貨を持ってれば大丈夫だと思うんですけれど、しかし
大丈夫じゃない。

どうしてかと言うと、正直、今中国が持っている外貨準備高が、中国国内の問題
解決に、何の意味も無い。どうして無いかというと、この外貨は、中国国内で使う
事は出来ない(から)

どうして出来ないかと言うと、それは簡単な話。ご存知のように、中国が外貨を
国内で流通させないから。要するに人民元と外貨を遮断する為替政策やってる
からです。




「中国の現状と今後」石平(せきへい)氏講演…4

2009年09月01日 | 【講】中国の現状と今後

【4】石平氏講演/中国の現状と今後


中国にこの十何年間の成長率はずっと10%前後、要するに絶対8%以上の成長
率でやってきている。そのお陰で中国の経済も繁栄して、外貨準備高も世界一に
なって、金持達が銀座に来て買物する,そういう国になった。

しかも共産党が常に、これをもって自分達の政権を正当化できる、というような
状況にある。しかし問題はこの十何年間、特に南巡講話以来の何十年間、どう
やって中国が常に8%以上の高度成長を成し遂げてきたのか、その理由は何
だったのか、という事なんですね。ここから考えなければならない。

その問題に対して、中国国内ではかなり(有名な)慣用句、つまり、経済学者も
一般の知識人もよく使う1つの言葉があるんですよ。「二台の馬車」、要するに
この十何年間で、中国の高度成長を牽引してきた、引っ張ってきた原動力とは
何か、それは二台の馬車だと。

じゃあ二台の馬車は何かというと、◎投資、◎輸出、端的に言えばこの2つです。

1つは投資、特に中国の場合は政府の力が強いから、政府による財政出動による
投資、投資による拡大。とにかく投資する、固定資産投資、あるいは工場作ったり
あるいは鉄道作ったり、あるいは空港作ったり、あるいは不動産作ったり、とに
かく建物作ると経済が成長するのよ。成長率とはそういうもんですよ。ここに建物
作って、これまた壊して成長率になるんですから。それが投資になる。

実はここも数字あるんですよ。ここ十何年間、毎年中国の固定資産投資の伸び率は
大体25%から30%の間だった。今年の1月から5月までの固定資産の伸び率は
32%、さっき申し上げたように、経済全体の成長率は10%程度、それに対して
固定資産投資は25%~30%まで。要するに経済全体の成長率を大幅に上回って
いるんですよ、投資の部分が。

とにかく銀行はみんな国家の銀行ですから、やり方は簡単、銀行からお金を引き
出して投資すれば成長率も上がるし、関係者はみんな懐が潤う(わけ)

大体中国の地方で、地方の幹部の汚職の一番の財源は不動産です。あれ(ほど)
凄いの見たらさ、日本の政治家の汚職は可愛い程度のものですよ。あの宗男さんが
捕まったの、中国から見れば可愛そうなものですわね。

※以下に、済州と書いてある箇所、正確かどうか分かりません

去年ね、滄州、凄く不動産投資が盛んな土地、あそこの市長が捕まったんです。
けれど滄州市の市長、あいつの不動産からの収賄額が1億元ですよ。簡単に計算
すると15億円。そりゃスケール大きいでしょう、ただの滄州の市長。

今でも印象にあるんですけど、いつか自民党の橋本さん?総理大臣やった橋本
龍太郎、何かお医者さんの会から(日歯連)1億円もらっただけで大変な事に
なったんですけど、中国の場合、滄州の市長だけでも15億円堂々と懐に入れる
んです。

そういう構造の中で、とにかくみんな投資やるんですよ。一般に・・でいっぱい
話が出るんだ。水の無い川でダムを作る事もある、いやほんとほんと。僕の作り話
じゃない。とにかくダム1つ作ると、関係者みんな何万位かは(懐に)入るん
ですから。しかし、水が無いのにどうやって作るかというと、そこはまた中国人の
知恵ですね。

どこかの大学の教授にお願いして、教授に賄賂、袖の下を渡して、その教授が論文
を書く。「実は今は水が無いですけども、・・水が出る」とか。まあそれは別の話。

これが、1つの、中国の経済を引っ張ってきた大きな原動力。

もう1つは輸出。中国は1990年代の末にWTOに加入してから輸出が毎年
莫大に増えたんですよ。大体それも、今まで十何年間、中国は毎年の対外輸出が
総額、大体、毎年25%から30%までの伸び率。

要するに皆さん、中国がどうして経済成長したかというと、結果的に皆さんが成長
させたという事。日本国民もアメリカ人も中国の労働買うから。それで中国は成長
した。

その1つの典型がアメリカ人です。とくにこの十何年間、アメリカ人バブルやって
るから。あの連中は金あっても無くてもとにかく消費する、消費癖。中国の対米
輸出が毎年何十%の増加です。それで中国の経済を、この2つで引っ張ってきた。



「中国の現状と今後」石平(せきへい)氏講演…3

2009年09月01日 | 【講】中国の現状と今後

【3】石平氏講演/中国の現状と今後


共産党が、そういう政策転換をやった原点は、どう考えてもやっぱり天安門
(事件)を隠したい、天安門というキーワードを人々の記憶から消したいという
ことです。それはかなり成功したんですよ。

今,中国国内は、大半の収入あるエリートとかは、天安門の事はもう何かという
事は忘れたという人が形作っている。まだ忘れてないのは一部の変わった者達、
まあ僕みたいな変わり者が忘れてない。

大体利口な奴はみんな忘れてしまっている。一生懸命市場経済の中で波に乗って
頑張っている。それが中国がこの20年間、共産党の安定に繋がった要素だと
私は思います。

天安門事件以来20年間、中国で起きた変化の意味がそこにあると思います。
そしてその結果、何がもたらされたかというと、1つは皆さんご存知のように、
反日的(な感情)。2005年の反日デモを頂点とした、「とにかく日本は悪い、
何もかも日本が悪い、とにかく日本は憎たらしい」そういうような20年間の
それ(教育)

実はこの20年間、日本は中国に対して何も悪い事していない、にも関わらず
とにかく日本が悪いという事で、結果的に2005年の、私から言えば理由無き
反日運動が(起こった)

2005年に日本は中国に対して何も悪い事やってないですよ。日本は国連の
常任理事国に入るかどうかの問題でデモがおきたでしょう。別に日本が常任
理事国に入るのは中国にとって悪い事は何も無い。

2005年の反日デモは、この20年間の、いわゆる江沢民政権の天安門隠しの
マジックにある流れが1つの頂点に達したということ。

しかし大体ね、頂点のなかの時に裏目にも出たんです。2005年の反日デモを
注意深く見てますと、あれさらにね、1ヶ月やっていれば、見事に反政府デモに
転換してしまう。そういう胡 錦濤から見れば危険性、私から見れば希望に満ちた
可能性が(あった)そういう可能性があったんです。

それで胡 錦濤達も、何が分かったかというと、要するに反日、愛国主義という
火をみだらに点(つ)けるという事は、彼達自身にとっても危ないということ。
場合によっては、この火が自分達のお尻の下に延焼してくるかも知れない。

ただあれ以来ね、中国共産党がちょっと反日とか、今でも反日やってるんです
けどちょっおとなしくなったんですよ。皆さん今振り返ってみれば分かるで
しょう。あれ以来、日本に対してそれほど言わなくなった。

勿論そういう効果を挙げたもう1人功労者がいたと思いますが、小泉さんです。
とにかくあの5年間、靖国に参拝したという事が、何を中国共産党に分からせた
かというと、要するに日本の総理大臣は「お前達の話を聞かなくてもいい」って
こと。

それで彼等に分からせた事は、今の中国共産党は反日もやりますし、愛国運動も
やってるけれども、この愛国教育1つで政権をまとめるというマジックは限界が
あるという事。それが1つ。

もう1つ、ここが一番大事だと思いますのが、さっき申し上げたように、南巡講話
以来中国共産党は、愛国主義教育と同時にもう一方の政権維持の(為の)国策で、
結果的に市場経済を発展(させてきたこと)みんなに儲けさせる、その代わりに誰
も中国共産党政権に反対を言わなくさせた。

その政策も1つ大きな限界があるんです。かなりこの政策とった20年間成功して
きたんです。何が限界かいうと…

要するに20年間経済の繁栄と成長をもって中国共産党の政権の正しさを証明する
でしょう。毎年6月4日、要するに天安門事件の記念日の日、北京の外務省の記者
会見やってる場で、必ずどこかの外国の記者が「今日は6月4日、天安門事件に
対して中国政府はどう評価するか」という質問をぶつける。

そうすると、中国政府の答は決まっている、常に決まっている。どういう答かと
いうと、「今の我々中国は、経済成長で繁栄している。この経済の繁栄がまさに
天安門事件に対して我々が取った鎮圧が正しかった事の証明です。天安門事件を
鎮圧したからこそ、今の繁栄がある」という言い方。

おそらく中国国民の多くもこの言い方には納得する。ほら、あれで鎮圧したから、
今我々が繁栄しているんじゃないか。そこが中国共産党の老獪(ろうかい)さ、
凄い上手です。

しかしね、ここにも必ず落とし穴がある。この落とし穴が何かと言うと、20年間
そういう事をやってきて、じゃあ何が起きたかというと、中国共産党が(その)
政権を守れるかどうかは経済の成長に依存してしまうという構造になってしまった。

要するに経済が成長すれば中国共産党は正しい。もし経済がダメになったら、この
天安門事件の鎮圧が正しかったという論理が通じなくなる。どういう事かというと
中国共産党がこの20年間やってきた中で、自分達の運命を経済成長に託してしま
ったという事。

しかし、歴史的、長期的な視点からすれば、それは彼達にとっても大変危険な話。
というのは経済が永遠に成長する国はどこにも無いから。経済というのは成長する
時もあれば、また落ちる時もある。経済が決して胡 錦濤の話を全部聞くわけが
ないでしょ。

別に経済に対して秘密警察を使って胡 錦濤の話を聞かせることは出来ないから。
経済には経済自身の法則があるでしょ。上がる時もあれば落ちる時もある。

中国共産党が天安門事件以来(とってきた)、経済の繁栄をもって天安門での鎮圧
の正しさを表明するという論理はいずれ必ず裏目に出る。その時、要するに経済が
落ちた時はどうするか、という事です。

そういう意味で、皆さんもご存知かもしれません、僕も産経新聞にも書いているん
ですけれど、最近中国で、巷間でよく使う言葉「保八:ほうはち」保八とは何か。
八は成長率の話、要するに経済の成長率8%。保は保つ、死守する。要はどんな
事をやっても8%の成長率を保たなければならない。

どうしてそんな事を言うのか。要するにこの成長率から下がると半年、1年間なら
いいですけど、2、3年間8%以下の成長率やってると中国共産党政権が持たない
という事。

それがさっきの話と繋がっているんです。要するに彼達は、結果的に共産党政権の
運命を、具体的に言えば8%の経済成長率に託してしまっている。ここから問題が
生じていく、あるいは可能性のあるドラマが生じていく。

彼達が果たして永遠に8%を保つ事が出来るかどうか、そこから私の楽しみも生じ
てきます。これからは、この問題で行きます。



「中国の現状と今後」石平(せきへい)氏講演…2

2009年09月01日 | 【講】中国の現状と今後

【2】石平氏講演/中国の現状と今後


エリートと知識人と、あるいは一般人民に対して、1つの悪魔の契約を、この
レジュメにも書いてあるんですけれど、持ちかけた。どういう契約かというと
「これから我々は市場経済は許す」と(いうこと)

実は天安門事件以前は、中国共産党は完全な市場経済は決して許さなかった。
常に経済を自分達のコントロールする範囲の中で(動かした)いわゆる、鳥篭
(鳥篭経済)

経済を鳥だとすれば、常に籠に入れるんですよ。それが天安門事件までの中国
共産党がやった経済政策ですけども、南巡講話以降、市場経済をやった。市場
経済は誰でも参入できる。お金と資本と・・と技術と能力があれば誰でも参入
できる市場経済になった。

じゃあ 小平は実際、何の契約を持ちかけたかというと、「これから中国は市場
経済になる。誰でも儲かるチャンスがある。だからみんなで金儲けに没頭して
欲しい。その代わりに天安門の事とか政治の事とか共産党の・・がいいかどうか、
そんなどうでもいい事全部忘れてください。」そういうような1つの契約をみんな
に持ちかけた。

勿論それで大半の中国エリートも知識人も、能力のある奴は皆一斉にこの契約に
飛びついた。それ以来、中国(人)は段々天安門の事も政治の事も民主運動家の
事も、独裁政権がどうなるか、そういう事を誰も言わなくなって、関心を全部
失ってしまった。

みんなの関心はこっち(金)に向けさせられた。その結果、20年間、天安門事件
以来の20年間、中国はかなりの成長、経済の発展を成し遂げまして、その中で
かなり大きな一部の人々、すごく金持ちになったんですね。要するに、昔は民主化
運動を一生懸命考えてたエリートの人達も、今はこの20年間の中で金持ちに
なったという事。

その代わりに、民主化運動も完全に空洞化してしまう。それが僕から見れば南巡
講話の・・。それでこの20年間、かなり中国は色々な問題抱えてても中国共産党
政権はかなり安泰であった。特に南巡講話からの18年か17年間、ほとんど中国
は政治的動乱もなく、政治的には平穏無事を保ってきました。

それが 小平がやった1つのマジックですね。基本的に時代のパラダイムという
ものを政治から経済にシフトさせる、そうする事によって国民のエリート達の関心
を全部金に向かわせる事によって、誰も政治に対して関心を持たなくさせる。そう
すると、逆に共産党政権はその分だけ安泰になるという事。

もう1つは、 小平が指示したかは定かではないんですけども、南巡講話とほぼ
同じ時期から、皆さんもご存知と思いますが、江沢民政権になっていました。江
沢民政権がやったもう1つの国策とは何か。要するに愛国主義教育と、それにセット
された反日教育です。

僕から見ればそれも1つの天安門(事件)隠しの魔術です。その論理的構造も簡単
ですよ。要するに、中国の外に、日本という仮想の敵を作り上げてそれに若者達の
憎しみとか警戒心を全部日本という悪者に向かわせる。そうする事によって天安門
の事もみんな忘れてしまう。

そしてまた、今回愛国主義という看板を掲げている。さっき申し上げたように、
もう天安門事件以降もいわゆる中国共産党のイデオロギー、神話に対して誰も
信じなくなったんですわね。

今度は共産主義という既に信用失墜したイデオロギーにとって代わって愛国主義と
いう新しいイデオロギーを持ってきて、共産党政権の正当化の根拠にしたんですよ。

皆さん考えてみれば分かるように、大体90年代から中国国内で起きた大きな変化
はこの2つです。1つはみんなが反日になった事と、もう1つは、中国の経済が
発展したこと。

今振り返ってみれば、この2つの大きな変化の意味、どうしてそういう変化が
あったのか、その背後には結局天安門があったんですよ。



「中国の現状と今後」石平(せきへい)氏講演…1

2009年09月01日 | 【講】中国の現状と今後

石平氏:石平(シー・ピン、せき・へい 1962年 - )は、中国生まれの中国系
日本人(1世)の評論家。2007年末に日本に帰化。主に日中の政治・経済外交
問題について論じている・・wikiより




【1】石平氏講演/中国の現状と今後


まあ、それはちょっと余談ですけれど。話の本題にもどりますけれど、要するに
その時もし 小平がそこまでの非常手段を取らない限り、おそらく中国共産党
政権は崩壊していたんです。

だから最近もよく中国が崩壊するかどうか議論されているところですけども、あの
政権ははっきりと言って、いつでも崩壊するかもしれないという危険性があると
いう事。

現に1年前に、崩壊する寸前のところになったのは事実であって 小平がそれで
民主化運動を鎮圧したという事でかろうじて彼達の政権を崩壊から守ったんですよ。

しかし、それで彼達が払ったリスク、要するにコストもかなり大きい。1つのコスト、
リスクは、ああいう行為に出てしまった事で、今までの中国共産党自分達の政権を
正当化する根拠を失った。

今まで共産党というのは宣伝が上手で、あいつらどんな悪い事をやり通しても常に
言う「我々の政権は人民の為の政権だ。我々は私利私欲は何も無い」ー要するに
泥棒が「私は絶対私利私欲のために泥棒をやって(るわけじゃ)ない」と言ってる
論理であって、天安門事件以前ね、僕達若者も含めてかなりの中国人が信じていた。

実際、僕達も馬鹿だったんですよ。天安門事件でもかなりこの部分は信じてた。要
するに、中国共産党がいくら何でもそんな人民を鎮圧することは無いだろうと高を
くくっていた。しかし、それが見事に裏切られた。

裏切られた結果、天安門事件の後に、一般の中国のエリート、知識人、多少頭の
ある国民の、中国共産党に対する信頼は完全に失った。というのは、誰でも知ってる
(ように)あれで殺されたのは、丸腰の何の罪も無い若者達というのは天下周知の
事実になった。その事実の前で、当時の中国の知識人もエリート達もすべて、中国
共産党は人民の為にある政権であるという論理が完全に崩れて(しまった事を知った)

じゃあ中国共産党は何だったのか、そういう根本的な懐疑、根本的な疑問がその頃
から生じてきたんです。ですから天安門事件の後で、 小平達が言った。武力で
鎮圧したと。しかし彼達にとって1つ大きな課題が残された、要するに武力では
いつも政権(を)維持する事は出来ない(ということ)。彼達にとって、天安門事件の
後の大きな課題とは何か?(それは)中国共産党政権の正当性(です)

正当性、根拠を新たに作らなければならない。一旦崩れた国民の中国共産党に対
する支持を何とかやはり取り戻したい。我々の政権は正しい事をやってると証明
しなければならない。

彼達の知ってるように、武力で国を治めることが1年間出来たとしても、永遠に
できる訳がないから、じゃあそれでどうするか。そこで 小平が色々考えた結果
2つの、私から見れば政権維持の(ための)新しい戦略を打ち出した。

1つが、経済成長、経済の成長と繁栄。それをどこで打ち出したかというと中国の
エンダイ?市場で、まあ勿論これは無いですわね…無いものづくしですわね。

そこから出た話、エンダイ?市場ではかなり有名な「南巡講話」要するに、その時
には 小平は実際の公職から退いたんですけれど、突然、中国の南、広州、深セン
とかそういうところに行って一連の講話をおこなった。それが南巡講話。

じゃあ彼等、講話でどういう事を喋ったかというと、基本的に一言「お金」ですね。
彼等はその(話の)中で、1つのポイントは、中国はこれから全面的に市場経済を
やる(と言った)。どうして市場経済をやるのか、やっぱり豊かにならなければ
ならない、その為には市場経済を全面導入して、経済発展のためにみんな一緒に
やろうと。

表向きはそういう事ですけども、実際この南巡講話の意味は、私から見れば、中国
共産党、 小平が中国のエリートと