まだまだNPの歴史の浅いBC州。一般の人にとって”看護師”のイメージは根強く浸透しているので看護師とNPの違いをわかってもらうのに、一苦労。そしてNPと医師の違いをわかってもらうのにもう一苦労するのだ。
だからNPがなんであるかチャンスあるごとに説明するのも大切な役割。実習中や普段でも広告活動を行う私たち。しかしいつもお決まり文句のように言われる言葉が、、、
”じゃあいつDrになるの?””メディカルスクールに入れるまでの繋ぎ?””どうしてDrよりもNPになりたがるの?”
私がNPを選んだのはもともと看護師だったから。自分は看護が大好きだから。看護が自分の土台になっているからが理由かな。
看護学校を経てメディカルスクールへ行き医師になった人を何人か知っている。NPコースの2年間はメディカルスクールの4年間より厳しいといわれることもある。看護師はすでに医療の基礎を持っていて、実践の経験もあって患者や医療の環境になれているところからスタートしているから最後の年数が短いわけだが、医学生が4年の間に分散して学ぶことをNP学生は2年の間に凝縮して学ぶからだ。もし私が今20代だったら、メディカルスクールをチャレンジしたかも知れない。しかし40代の私にとってその寄り道は遠すぎるからこの道を選んだ。
日本は診療所やクリニックで働く家庭医。専門医は個人病院を持ち合わせているか、大きな病院で外来医療、入院医療を行っている。国民は自由に専門医へ予約を入れて診察を受けることができる。BC州では少し違うのだ。まず私立の病院はなく、すべての入院施設は政府によって運営されている。病院には医師による外来診療はない(ERは例外)。専門医は個人のクリニックを持っていて(外来診療のみ)、専門的な入院治療を提供するために、病院と契約を結んで入院中の患者を診ることができる。プライマリーケアーと呼ばれるものはGPとNPによって行われている。
GPとはジェネラルプラクティショナー。ジェネラリストと呼ばれる医師は入院の必要がない人の健康管理、予防が主な仕事。そしてトリアージの役目も果たしている。トリアージはどちらの道に進めばよいか決めてくれる人と言えばわかってもらえるだろうか。プライマリーケアーで診断治療が可能であればそこで留まり、専門医が必要であれば専門医への紹介。命にかかわり急を要するものであればERへの紹介となるのだ。こうすることで医療資源を効率よく使うことを目的としている。
入院を必要とする患者も全員が専門医の下で入院医療を受けるわけではない。病院と契約を結んでいるGPもいる。最近はGPを持っていない人、GPが病院と契約を結んでいない人のためにハウスドクターとかホスピタリストといわれる職も増えてきた。上記の患者が入院したときGPとして入院患者を診るのだ。ここでも専門医への紹介がGPからとなっている。GPはプライマリーケアーでも入院医療でも重要な役割を果たしているのだ。
で、NPはこのGP不足を補う意味でも受けいれられるようになった。うーん不足している職種をカバーするために他の職種をその業務に当てる、、、、。なんとも耳慣れた話だ。それはRN(日本で言う正看護師)不足をLPN (日本で言う準看護師)で補っているBCの構図に似ている。医師の中にはNPのことをこれに比例させて非難する人もいる。
実は”不足を補っている”という言葉に誤りがあるのだ。医療の進歩と高齢化社会で医療のニーズは20年前に比べてずいぶん変わった。LPNの配置先はRNほどの知識が必要とされていない疾病、疾病期に限られている。ここでも医療資源の効果的な活用を目的としている。
GPの不足は事実だ。特に過疎医療は深刻だ。このプライマリーケアーでも前述したような変化が起こっている。前回も述べたがNPはGPのように出産を診ることはできない。プライマリーケアーへ来る人全員が出産が必要な人ではない。ここでも医療資源の効果的な活用が必要とされている。そのためのNPでもあるのだ。
と、だらだらと書いてしまったが、プライマリーケアーができる職としてGPであろうとNPであろうと担う役割は同じで、私としてはどちらでも良いというのが率直な意見だろう。
NPの給料はGPと同じなの?と聞かれる。答えはNOである。RNとLPNの給料に開きがあるのと同じで、同じことをしているのに給料は違うのだ。まだまだ始まったばかりのNP。給与のことはまだまだ道のりがあるのだ。
私は実習でとてもすばらしいNPのプリセプターに出会った。彼の診療はまさに看護が土台となっている。患者さんの反応を見ていると彼の技量に信頼を寄せているのが明らかであった。私たちはGPとNPを比べることを許されていない。似ている職種、しかし2つの職種だから比べるべきではないのだ。とは言ってもプリセプターとの経験は明らかにNPならではのものを語っていた。だから自分もそうなりたいと確信したのだ。
と最後に私たちクラスの活動。マラソンイベントに参加した時宣伝用のTシャツを作って参加しました。背中にはNP? Ask me! と書かれています。絵里佳もしっかり参加しました。クラスメイト14人中10人が参加しました。
えらく写真写りが良かったので自分の写真。あーでも年とったね~目じりのしわがくっきりだわ。
米国から日本の特定看護師導入を応援する先輩日本人NPの記事はこちら
読売新聞
日系メディカル
こちらは古い記事ですがカナダで活躍しているACNP
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だからNPがなんであるかチャンスあるごとに説明するのも大切な役割。実習中や普段でも広告活動を行う私たち。しかしいつもお決まり文句のように言われる言葉が、、、
”じゃあいつDrになるの?””メディカルスクールに入れるまでの繋ぎ?””どうしてDrよりもNPになりたがるの?”
私がNPを選んだのはもともと看護師だったから。自分は看護が大好きだから。看護が自分の土台になっているからが理由かな。
看護学校を経てメディカルスクールへ行き医師になった人を何人か知っている。NPコースの2年間はメディカルスクールの4年間より厳しいといわれることもある。看護師はすでに医療の基礎を持っていて、実践の経験もあって患者や医療の環境になれているところからスタートしているから最後の年数が短いわけだが、医学生が4年の間に分散して学ぶことをNP学生は2年の間に凝縮して学ぶからだ。もし私が今20代だったら、メディカルスクールをチャレンジしたかも知れない。しかし40代の私にとってその寄り道は遠すぎるからこの道を選んだ。
日本は診療所やクリニックで働く家庭医。専門医は個人病院を持ち合わせているか、大きな病院で外来医療、入院医療を行っている。国民は自由に専門医へ予約を入れて診察を受けることができる。BC州では少し違うのだ。まず私立の病院はなく、すべての入院施設は政府によって運営されている。病院には医師による外来診療はない(ERは例外)。専門医は個人のクリニックを持っていて(外来診療のみ)、専門的な入院治療を提供するために、病院と契約を結んで入院中の患者を診ることができる。プライマリーケアーと呼ばれるものはGPとNPによって行われている。
GPとはジェネラルプラクティショナー。ジェネラリストと呼ばれる医師は入院の必要がない人の健康管理、予防が主な仕事。そしてトリアージの役目も果たしている。トリアージはどちらの道に進めばよいか決めてくれる人と言えばわかってもらえるだろうか。プライマリーケアーで診断治療が可能であればそこで留まり、専門医が必要であれば専門医への紹介。命にかかわり急を要するものであればERへの紹介となるのだ。こうすることで医療資源を効率よく使うことを目的としている。
入院を必要とする患者も全員が専門医の下で入院医療を受けるわけではない。病院と契約を結んでいるGPもいる。最近はGPを持っていない人、GPが病院と契約を結んでいない人のためにハウスドクターとかホスピタリストといわれる職も増えてきた。上記の患者が入院したときGPとして入院患者を診るのだ。ここでも専門医への紹介がGPからとなっている。GPはプライマリーケアーでも入院医療でも重要な役割を果たしているのだ。
で、NPはこのGP不足を補う意味でも受けいれられるようになった。うーん不足している職種をカバーするために他の職種をその業務に当てる、、、、。なんとも耳慣れた話だ。それはRN(日本で言う正看護師)不足をLPN (日本で言う準看護師)で補っているBCの構図に似ている。医師の中にはNPのことをこれに比例させて非難する人もいる。
実は”不足を補っている”という言葉に誤りがあるのだ。医療の進歩と高齢化社会で医療のニーズは20年前に比べてずいぶん変わった。LPNの配置先はRNほどの知識が必要とされていない疾病、疾病期に限られている。ここでも医療資源の効果的な活用を目的としている。
GPの不足は事実だ。特に過疎医療は深刻だ。このプライマリーケアーでも前述したような変化が起こっている。前回も述べたがNPはGPのように出産を診ることはできない。プライマリーケアーへ来る人全員が出産が必要な人ではない。ここでも医療資源の効果的な活用が必要とされている。そのためのNPでもあるのだ。
と、だらだらと書いてしまったが、プライマリーケアーができる職としてGPであろうとNPであろうと担う役割は同じで、私としてはどちらでも良いというのが率直な意見だろう。
NPの給料はGPと同じなの?と聞かれる。答えはNOである。RNとLPNの給料に開きがあるのと同じで、同じことをしているのに給料は違うのだ。まだまだ始まったばかりのNP。給与のことはまだまだ道のりがあるのだ。
私は実習でとてもすばらしいNPのプリセプターに出会った。彼の診療はまさに看護が土台となっている。患者さんの反応を見ていると彼の技量に信頼を寄せているのが明らかであった。私たちはGPとNPを比べることを許されていない。似ている職種、しかし2つの職種だから比べるべきではないのだ。とは言ってもプリセプターとの経験は明らかにNPならではのものを語っていた。だから自分もそうなりたいと確信したのだ。
と最後に私たちクラスの活動。マラソンイベントに参加した時宣伝用のTシャツを作って参加しました。背中にはNP? Ask me! と書かれています。絵里佳もしっかり参加しました。クラスメイト14人中10人が参加しました。
えらく写真写りが良かったので自分の写真。あーでも年とったね~目じりのしわがくっきりだわ。
米国から日本の特定看護師導入を応援する先輩日本人NPの記事はこちら
読売新聞
日系メディカル
こちらは古い記事ですがカナダで活躍しているACNP
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