ホスピス、緩和ケア看護覚書*カナダ編

ホスピス看護をカナダから。2013年大学院を卒業しました。カナダ人の夫とは14年たっても熱愛中。

ショッキングな日々

2012年03月06日 | NP大学院
ブログの更新もせず一ヶ月がたとうとしている。毎日学校でとにかく忙しいの日々で、嵐のように進むこのターム。しかししっかりサバイバルしています。このブログも数週間前に下書きしたままでした。

実習で行っているところにはユースクリニックというものが併設されている。主に避妊についての教育や避妊薬の処方と管理、と言っても自分で買うことができない子がほとんどなので、無料で配布をしている。
13,14,15,16才…と若い子が多い。それなのに中絶の経験がすでにあったり、とこれが現実なのだと、カルチャーショックの日々。

先日も悩んだ末中絶を決心し、中絶直後にIUDをいれた17歳。三週間たっても出血が止まらないと。可能性は感染、破裂、中絶が完全でなかった、などなど。たった一人でクリニックに来た。きっと親にも秘密なのだろう。だが彼はどうなのだ?彼ならば付き添ってくるぐらいのことはできないのか?と思ってしまった。こんな若さでこういう痛みを1人で感じなければならないのかと。自分の行動がもたらした結果とはいえ、、、、だからこそ性教育の大切さ。自分の行動に責任を持てるようになるのには時間がかかるものだと、親として子供に伝えて行きたいと思った。

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村

新世界

2012年01月21日 | NP大学院
NPになろうと思った時、NPの仕事はRNの仕事の延長上にあるものだと思った。最近それは思い違いで、今までとは違った新しい世界へ飛び込んだことをひしひし思うのだ。

昨日は一日カンファレンスへ行ってきた。無料だし、食事も出るし、ネットワーキング作り、もしくは将来のコネ作りにと下心満々での参加。

主催者はTherapeutic InitiativeThe Cochrane Collaboration だった。よくある製薬会社主催のものとは違う。で、もちろん内容はEBPだ。エビデンス、ベースドプラクティス(科学的根拠に基づく実践)。参加者は医師、薬剤師、NP、学生で内容はとてもリッチだった。刺激される内容でとても勉強になった。テーブルを共にした医師と薬剤師とのディスカッションもためになった。もちろん私はこの分野で新参なので、知識と経験は乏しい。しかしいろんなアプリーケーションを盛り込んだiPADでそこはカバー。たくさん本を持っていたって、たくさんブックマークをつけていても、たくさんアプリをつけていても必要なときにどれだけ早く必要なページを開けることができるかは大切だ。肌身離さず持ち歩くiPAD。どのアプリがどんな情報があるか把握しつつあるので、昨日は本当に助かった。

授業や実習では得れない角度の医療。看護師時代の知識と経験とは比べられないレベルのものだ。まだまだ私は新しい世界の入り口に立っている。EBPに基づいた適切な治療を提供できるように、これからももっと知識を深めて行きたいと思った。

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村

大雪警報と3週目

2012年01月17日 | NP大学院
2期が始まって3週間がたちました。1期を超える課題の多さでげんなりしていた2週目。今は開き直ったのかそれともどこにフォーカスを置くか決めることができたのか心的には落ち着いた。

実習はとても興味深い。自分の小道具集めに駆使してちょっと満足。いろんなリファレンス本があってどれを買うかとても迷った。高いし。教科書代だけでどれだけ出費したか、、、。私はいろいろなアプリケーションをiPADに入れてできるだけ本は持たなくていいようにした。それでも授業で見つけたこれぞというアルゴリズム表とか大切なノートを集めて自分作のチートファイルも作ってみた(ブリーフケースみたいなファイルでかっこいい)。と自分の準備の良さにうっとり。

クラスメイトの数人はストレスのあまり、辞める!が口癖になった人が数人。お互い励ましあって過ごしている。みんなストレス最高潮だ。

私もかなりげっそりしていて、家庭、仕事、学校の三本柱をどうバランスよくやっていくか悩みました。で実習の方向が日本人のお弁当屋さん方向なのでそちらで週一は食事を取ることにした。通勤が長く毎日帰宅は6時過ぎの私。とっても助かります!6時からご飯を作り出すと7時に夕食となり夜の勉強の時間が少なくなる。旦那やAJにも助けを求め夕食を作ってくれることになっているけど、やっぱり日本食がいい。安心してほっとできる味。ずいぶん気が楽になりました。

で、今週は大雪。学校のあたりはたいしたことないけれど東へ行くと雪の量が増え吹雪警報も出ている。あちこちで交通事故。ここは雪がめったに降らないから慣れていない人が多いし、4輪駆動やスノータイヤを過信して事故る人が多い。怖い怖い、クリニックもたどり着けないとキャンセルが多く出ているので実習はキャンセル。なのでちょっと気分的にのんびり過ごしている(と言いながらもちろん山のような課題をアタックしているけど)。

2期も無事に終了できますように!

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村

予防接種

2012年01月10日 | NP大学院
絵里佳の予防接種は全て遅らせた。その上水疱瘡とB型肝炎は断っていた。生後2ヶ月から始まる予防接種のスケジュール。こんな小さい体に一度に何種類もの病原菌を持ち込むなんて、大丈夫なのだろうか、実際に感染する可能性はどれくらいなのだろうか、と思ったからだ。断ると必ず、どうして?と理由を聞かれる。次にはパンフレットを読んでくださいと、安全性を謳った紙を渡される。あのころは自閉症と予防接種の関係を疑っていた頃だし、政府の言っていることを鵜呑みにするものかと、読みもしなかった。周りに同じような考えの親もいたしこれで良いかな、と思っていた。

で、NPコースを始めて、ライセンスをとれば接種をする側になるのだから、もちろん勉強することになり、知識と言うものは本当に大切なのだと思った。

最近の医療はEBPと言い、科学的な根拠(証明) に基づいた医療を提供することに務めている。個人の経験やたった一つの研究結果だけでは、根拠にならない。研究のやり方でその結果の信憑性が評価され、システムレヴューといって、同じことを研究しているものを比較研究したものがEBP につながるのだ。
自閉症と予防接種の関連性はランセットというとても格の高い医学雑誌に研究が掲載されたために、研究自体が信頼性の低いものにもかかわらずあっという間に公共の知識となったのだ。
その後予防接種率は減っても自閉症の発生率は上昇し、公共のプレッシャーから関連性が推測される物質を取り除いた後も発生率は伸び続けた。掲載からすでに23の研究結果が報告されどれも関連性を否定する結果だった。

私が心配していた、一度にたくさんの接種を行うこと。なんと赤ちゃんの時から人間の体は一度に一万種類の予防接種に対応することができるのだ。

予防接種に混合されている他の物質。たとえばアルミニウム。粉ミルクに同じ比率で入っている。粉ミルクを不信に思う人は少ない。

一番注目したいのが、予防接種をせず病気に感染することだ。例えばポリオ。WHOによると、インド、パキスタン、アフガニスタン、ナイジェリアの4カ国での発生率は高い。母国の家族を定期的に訪れる移民は多い。移民の国カナダ。移民者を訪れる家族。ということはカナダでポリオ菌に接触する可能性は高いのだ。
バンクーバーオリンピックの後83件の麻疹ケースが報告された。国際的なイベントで感染症の輸入がおこる。昨年はフランス、ベルギーを初めヨーロッパ各国でも麻疹のアウトブレイク(6500件以上)があった。年末年始にホープで30件の百日咳が報告されている。すべて予防接種をしていない人だったとか。

百日咳といえば70年代に絶滅したと8国でで予防接種が中止されたその結果、イギリスでは1万件の感染ケースそして36人の死亡ケース。日本では1万3千件の感染ケース、113人の死亡となった。

水疱瘡は子供のころに罹患すると無症状の場合が多いが、青年期以上に罹患すると肺炎など合併症が起こるのだ。他の子供達は接種をしているので、カナダで絵里佳が罹患すると可能性は低い。大きくなって、海外へ行った時に罹患する可能性が高いのだ。このことを考え絵里佳に接種をすると決めた。B型肝炎も感染した時のダメージと予防接種の危険性を天秤にかけて接種を決めた。


破傷風、錆びた釘から感染することはだれもが知っていることだろう。では土はどうだろう。ガーデニング、土遊び、菌は土の中に隠れているのだ。北米の土や埃のサンプルの3分の1から破傷風菌が検出されている。

予防接種をしなかったために罹らなくてもよい病気に罹患して、死亡もしくは後遺症を一生残すような事態になるのだ。予防接種が安全だとは言っていない。しかし副作用で死亡する率は、罹患して死亡する率に比べると断然に低いのだ。(ちなみに予防接種が作られた理由はとても感染力の強い菌で接触があれば必ず感染するから、その対策で作られた)

インターネットで検索するといろいろな意見がでている。大事なのは情報の信憑性を見極めることだ。それをせず、なんとなく絵里佳の予防接種を拒否していた私。反省させられた。

ちなみにBC州では1970-1996年生まれの人にはMMRの2度目の接種がフリーで行われています。破傷風は10年毎に打たなければなりません。質問等は地域の保健所かプライマリーケアーにお気軽に聞いてくださいね。子供だけではなく大人も定期的に予防接種を受ける必要があるのでお忘れなく。

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村

ついに再開

2012年01月06日 | NP大学院
と、2期目が始まりました。そして早速風邪でダウン。ティッシュペーパーの箱を片手に休んでいます。

始めての実習は土砂降りの雨の中。高速で何度も大型トラックと並んで前も見えない状態でした。GPSに頼ったらとんでもないところへ行き、小さい街をグルグル実習先を見つけに回りました。月に3度出張先の診療所での診察にあたるプリセプター。まさに私のHAの最北端の街になる無医村。人口2000人。薬局もなく64km離れた街まで車で行ける人はほとんどいない。処方された薬は隣街の薬局へファックスされ薬は箱に詰められて二日後に長距離バスに乗せられ、街の集会所へ配達される。それぞれが自分の名前の薬をそこへとりにくるとか。

その上街のほとんどの人が薬代金が支払えない。もちろんBCには免除制度があるがそれはきちんと税の申告をした人に限られる。だからここでは普通の都会の医療感覚では仕事にならないのだ。くる人くる人が、病院には入院したくない、検査もいらない、村に残りたいと言う。一週間に一度やってくるこのチームを暖かく迎えてくれる。とても興味深い経験だった。

この診療所、渓谷を一時間ドライブして上がるのだが土砂崩れや落石で有名なところ。特に土砂降りの日は。何度か通行止めになり新しい高速まで迂回となり6時間もかかって帰宅となったことがあるとか。無事に街まで降りてきた時の喜びといったら。
はい月に3回、無医村医療頑張ってきますね。

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村


どうなるんでしょう。

2012年01月02日 | NP大学院
NPコースでは4回実習がある。私の行っている大学院はその実習時間の多さで有名。で、来月からその1回目が始まる。208時間。かなり長い。只今、BC州には200名弱のNPが働いている。一体どこが自分の実習先になるのか11月ぐらいからやきもきしていた。
どうぞ近くに行けますようにと願っていた。で、ようやく届いたお知らせ。
実習先はなんと、、、、アガシです。ハリソンホットスプリングがある。我が家から片道83kmです。高速を飛ばして1時間ちょっと。ひどい、ひどい、ひどすぎる。授業には片道2時間かけ、実習には往復3時間のドライブ。いったいガソリンをどれぐらい使うのだろうか、考えただけで、頭が重くなる。それに勉強をする時間があるのだろうか、心配だ。
NPの実習先が見つからなくて、GPにつく生徒もいる。NPの実習先をもらったのできっとそこをありがたく思うべきだろうが、、、。天気も心配です。ゆきや突風が少ない冬でありますように。

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村

骨粗鬆症

2011年12月21日 | NP大学院
骨粗鬆症を防ぐのに大事なこと

骨って鍛えれば鍛えるほど強くなるものです。重さがかかったり、伸びたり、ひねったりそういうストレスがかかると骨が強くなるのです。
もちろん骨を形成するのはカルシウムそしてビタミンDが必要。摂取不足は禁物。日光に当たることで、摂取されたビタミンが必要な形態に変化する。運動も大切。激しい運動をしなくても、歩くだけでも大きな違いをうむ。ストレッチや軽いウエイトトレーニングならなおさらだ。
骨のピークは30代前半。ピークに達した後は緩やかに下り坂。

最近注目されているのが、ピークが低い人たち。世の中が便利になって運動不足が目立っている。特に若い世代。その上偏食やダイエットで栄養不足も嘆かれている。そういう若者が30代をこえたらどうなるだろう。骨粗鬆症の増加は予測されている。

我が家の上の2人もなにもスポーツをしていない。12年生のAJなんて体育の授業さえないのだ。困ったものである。

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村

甲状腺ホルモン低下症

2011年12月12日 | NP大学院
甲状腺ホルモンってとても体に大切なホルモン。そのホルモンを作るのはもちろん甲状腺なのだけど、必要な栄養分がないとそのホルモンは作られない。で栄養と言うのがヨード。

ヨードを沢山含む食品といえば海藻類。日本ではヨード卵だってある。海外ではどうだろう。ヨードは野菜からも摂取できる。ヨードが豊かな土壌で育った野菜だ。しかし最近の土壌は繰り返される農耕で痩せていて必要なヨードを含んでいるものは少ない。なのでヨード不足による、甲状腺ホルモン低下症を防ぐために、ほとんどの先進国では国として対策をとっている。それがヨードを含ませたお塩。テーブルソルトと言われるもにはヨードが入れてあるのだ。なぜかと言うと甲状腺ホルモンが低下していると、胎児や子供の成長が妨げられる。土壌が痩せていて、ヨードを摂取することができない国は今でも、この原因での死亡率が高いからだ。

で、最近先進国で甲状腺ホルモン低下症が再び目立ち出している現象がある。
その理由は高血圧や心臓病で塩分摂取を控えるようになって、テーブルソルトからのヨード摂取量が減ったのではないかの説。もう一つは岩塩などグルメな塩の普及でテーブルソルトを使う人が減ったという説。

自分のことを考えた。げ、もしかして私の甲状腺ホルモンも下がっている??と思った。
絵里佳が生まれて以来、テーブルソルトは全く使っていなかった。たまに無性にのりが食べたくなる時以外は海藻類も料理しないし、と言うより手に入れにくい品。絶対足りていないよな、と思った。
で、症状を聞くとげっとするぐらいはまっている。
と授業で学んで以来、テーブルソルトを使うようになった。そのせいか体の調子も良い。
日本ならまだしも海外に住んでいる方気をつけましょう。

ちなみに症状は
体重増加、便秘、皮膚や髪の毛のカサつき、脱毛、記憶力や計算力の低下、倦怠感、眠気、低体温、無月経などなど、成長ホルモンに深い関係があるので、胎児や成長期に不足すると、発達障害(知能、体型) そして死にもつながるものです。

ヨードは体に貯蔵されない栄養分なので、毎日摂取することが大切です。甲状腺機能になにも問題がなくても、摂取不足で病気になる。怖いものです。気をつけましょうねー。

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村

定期検診

2011年11月22日 | NP大学院
定期的にGPかNPに診察をしてもらっていますか?プライマリーケアーの役割は健康の向上と維持。だから症状がなくても、定期的に診てもらうことが大切です。

妊娠中の定期検診は皆ご存知。妊娠32週までは4週ごと、36週までは2週毎、そしてそれ以降は毎週。

赤ちゃんは?
生後1週以内に一度。1ヶ月、2ヶ月、4ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月。
それから、18ヶ月、2才、3才、4才、、、と続く。こういう健康な子供の定期検診は"well child's visit"と呼び、身長、体重、BMI、頭囲(乳児期のみ)、血圧(乳児期からの測定を薦められています。) 、脈、呼吸、体温測定。発育、発達状況、カウンセリング、ヘルスプロモーションを行う。こういう受診にかける時間は30分。

成人女性の場合、"well women's visit" と呼び、乳がん検診、女性性器検診、一般検診として、全身チェックとなります。パップスミア(子宮頚癌検診)は昨年、がんセンターが規準を変更した。
検診の開始は21才からかもしくは性行為を始めて3年後となっている。HPVは性器だけではなく、手や口の中にもいるので、性行為の定義はオーラルやデジタル(指)によるものも含む。15才でアクティブになれば、18才からの検診を勧める。その後1年に1度行い、3年連続で陰性であれば2年ごとの検診となる。もちろん性行相手が変われば再び可能性が上がるので、毎年の検査となる。よくある勘違いは、レズビアンはしなくてもよいとか、HPVワクチンをしたらしなくて良い、妊娠中もしなくて良いなどだ。どれも間違い。きちんと検診を受けましょう。69才以上で、3度連続で陰性であれば検診の必要が無くなる。あと特別状況下では規準が変わるが長くなるのでここでは省略。

最近セルフ乳房検診の効果について癌の早期発見への有効性を否定する論文が出たが、医療者による検診を否定したものではなく、以前と同様に一年に一度の医療者による検診を薦められている。検診の開始は子宮頸がん検診と同時期。なので成人女性は一年に一度、乳房検診も含めて全身チェックをすると良い。

成人男性ももちろん定期的に診てもらうことが大切。前立腺は加齢おとともに肥大するし(30歳代から70歳代にかけて)、癌の可能性だってある。定期的にチェックしてもらうことは大切だ。

と人生のどこの部分にいても一年毎の定期健診を薦められる。問診、触診、聴診、打診でわかることはたくさんあるし、必要があれば血液検査や影像検査も処方される。調子が悪くなって受診するときにかける時間はたった15分。健康な時の情報がないと正確な診断に結びつかないもの。体調が崩れたときのためにも定期的な検診は役立つ。

日本のような人間ドックがないからカナダにいるのは不安という声を聞くがこうやってちゃんと健康管理をするシステムはあるのだ。と、言いながらちゃんと検診に来る人は少ない。自分から予約をしなければならず、こういうものだと知っている人が少ないから。

と明日のテストの復習がてらに書いてみました。積極的に定期健診を受けましょう!

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村

タームももうすぐで終わり。

2011年11月15日 | NP大学院
あと数週間で今期も終わりとなる。病態生理学は予定よりかなり遅れていて、こだまがのぞみ速度になっている(私としては急行ぐらいの速度で行って欲しいと思っているけれど)。毎回情報オーバーロードで溺れそうだったが、予習をするようになってからは(英語が第一言語でないのだからこれくらいするのは当たり前か!?)フムフムと理解度が上がってきた。
講師である病態生理学者の彼女は、看護師はこの分野がとても弱いと言い切る。たしかにそうだ。症状と成り行き、治療はつながっているが、その原因やメカニズムは説明できないものだ。で、今回しっかり学んでいる。気分が悪くなるほど難しいと思う事がある。でもそこを理解すると、病気がとても見えてくるのだ。先日仕事で薬を調べていたら薬学の説明が面白いぐらいわかるのだ!オピオイドによる疼痛過敏症、どうしてケタミンが有効なのか、何度読んで見ても理解できなかったが、これも今では昔の話。
これってもしかして病態生理学のおかげ!?と嬉しくなった。
そりゃそうだ、症状を医師に報告する立場から、自分で診断と処方をする立場に変わるのだ。これぐらい理解できていないと困り者だ。
今までの看護の仕事とは違う世界へ移行していると実感がわいてきた。

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村