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日々是サンゴ礁

普段の生活の中でサンゴ礁保全ができるような話題を綴ってみたいと思います

グレートバリアリーフを救うアイデアを急募!!

2018-01-20 23:29:46 | サンゴ礁を守るために、すぐにできること
オーストラリアのクイーンズランド州政府の技術革新を進める組織"ADVANCE QUEENSLAND"は、2016-2017年に大規模なサンゴ白化により大きなダメージを受けたグレートバリアリーフのサンゴ礁を技術で救うアイデア募集について発表しました。

Boosting coral abundance on the Great Barrier Reef

これらは、マスコミにも取り上げられています。
Australia offers cash for Great Barrier Reef rescue ideas
豪政府がグレート・バリア・リーフの保全策を急募 ~2億円弱の予算を用意、世界の科学者や起業家らに呼びかけ~

2/8に説明会を開き、3/6〆切でアイデアを募集するとのこと。どんなアイデアが集まるのか、非常に興味深いです。アイデアをお持ちの方、ぜひご応募ください!

セミナー「国際会議におけるサンゴ礁保全の動向」(1/19@青山) 開催報告

2018-01-19 23:26:00 | サンゴ礁を守るために、すぐにできること
今日は私が幹事を務めている特定非営利活動法人アースデイ・エブリデイの主催で表記のセミナーを開催し、講師を含めて10名の方にご参加いただきました。

1人目の講師として環境省 自然環境局 自然環境計画課のサンゴ礁保全担当官の大澤さんにご登壇いただきました。



大澤さんには、日本がメンバーとして参加している国際サンゴ礁イニシアティブ(ICRI:International Coral Reef Initiative)の第32回総会についてお話しいただきました。今回は「サンゴ礁に対する浚渫・土砂廃棄による被害の軽減に関する勧告」「気候変動に対するレジリエンスを増大するためのサンゴ及びマグローブの自然インフラに対する投資の支援」という2つの勧告が議論・採択されたとのことでした。

2人目の講師として一般社団法人CEPAジャパンの宮本さん(私ですが(笑))にご登壇いただきました。



上記スライドにもありますが、詳細な報告がブログに掲載されていますので、内容はそちらをご参照ください。リンクはこちらこちらです。


ICRI総会は、私も2年前の第30回@パタヤ(タイ)に参加したので、その時のことを懐かしく思い出しました。以下に報告を掲載していますので、宜しければお読みください。
[ICRI](12/1)国際サンゴ礁イニシアティブ第30回総会 セッション1
[ICRI](12/1)国際サンゴ礁イニシアティブ第30回総会 セッション2(その1)
[ICRI](12/1)国際サンゴ礁イニシアティブ第30回総会 セッション2(その2)
[ICRI](12/1)国際サンゴ礁イニシアティブ第30回総会 セッション2(その3)
[ICRI](12/1)国際サンゴ礁イニシアティブ第30回総会 セッション2(その4)
[ICRI](12/1)国際サンゴ礁イニシアティブ第30回総会 セッション3
[ICRI](12/2)国際サンゴ礁イニシアティブ第30回総会 セッション4(その1)
[ICRI](12/2)国際サンゴ礁イニシアティブ第30回総会 セッション4(その2)
[ICRI](12/2)国際サンゴ礁イニシアティブ第30回総会 セッション4(その3)
[ICRI](12/3)国際サンゴ礁イニシアティブ第30回総会 エクスカーション
[ICRI](12/4)国際サンゴ礁イニシアティブ第30回総会 セッション5&6

サンゴ礁の現実と観光

2018-01-18 01:18:01 | サンゴ礁を守るために、すぐにできること
The Gurdianに「オーストラリアで、ある研究者への資金提供を止めるよう観光業者が政府に提言した」というニュースが掲載されました。

Great Barrier Reef tourism spokesman attacks scientist over slump in visitors

オーストラリアのGBRでは2016-2017年に大規模にサンゴが白化し、死亡しました。これに関連して「サンゴが死んだことを明らかにしたら観光客がGBRに来なくなり、観光業者に経済的損失が発生する。だからそれを明らかにする研究に政府が資金提供するのは止めるべきだ。」というのが観光業者の主張の概要です。

日本でもサンゴの大規模白化が発生する度に、観光業者から「自分のフィールドのサンゴ礁が劣化したことを明らかにするとお客さんが減るかもしれないから、調査結果を公表しないで欲しい。」という話はしばしば聞きました。

私は、このように言いたくなる観光業者の気持ちが理解できる一方で、「情報公開しない」というのはあまり良い解決策ではないと思っています。今はSNSが発達していますから、「どこのサンゴ礁が劣化した」とか「どこのサンゴ礁は元気だ」という情報は、現場の写真と共にあっという間に拡散していく可能性が高まっています。以前であれば、マスメディアを通じた広告宣伝で良い面だけを見せるという情報コントロールできたかも知れませんが、もうそういう時代では無くなったのではないでしょうか?知らずに来てサンゴ礁の劣化にショックを受けた方が「もう来ない」となってしまいそうに思います。

提言をするのであれば、現状を踏まえた前向きな内容にすると良いと思います。例えば、サンゴ白化について悪影響を与える気候変動の緩和策の検討・実施、より幅広い地域のサンゴ礁の現状を把握する調査、白化に強いサンゴ礁を見出してその要因を探る研究、劣化したサンゴ礁を観光資源として活用するための方策の検討、などはどうでしょうか?

解決に向かおうとするなら、変わってしまったものから目を背けるのではなく、その事実をしっかりと把握し、それに基づいて策を考えることが大事なのではないでしょうか。

IYOR2018登録イベント:さんごの海フェスタ in 久米島

2018-01-17 01:17:01 | サンゴ礁を守るために、すぐにできること
国際サンゴ礁年2018公式Facebookに登録されたイベントをご紹介します。

以下転載です。
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イベント名: さんごの海フェスタ in 久米島
開催日時・期間: 2018年2月25日
開催場所: 久米島町農村環境改善センター
開催場所: 〒901-3124 沖縄県島尻郡久米島町仲泊730
料金: 無料
定員: 120名
問い合わせ先(TEL): 098-875-5702
問い合わせ先(E-mail): sangofesta@gmail.com
イベントへの申込み方法: Webフォーム(近日開設予定)または電話
イベント内容: 沖縄県サンゴ礁保全再生地域モデル事業の取り組みを紹介し、久米島の皆さんに事業の周知を図ると同時に、久米島におけるサンゴ礁保全再生のモデル地域立ち上げに際し、地域の活力とサンゴ礁保全再生がつながる場をつくります。
イベントのホームページ: https://www.facebook.com/sangofesta

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IYOR2018登録イベント:NACS-J市民カレッジ61「サンゴがつくる海の楽園! サンゴ礁」@東京

2018-01-16 01:16:01 | サンゴ礁を守るために、すぐにできること
国際サンゴ礁年2018公式Facebookに登録されたイベントをご紹介します。

以下転載です。
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サンゴ礁年2018 イベント情報のお知らせ
イベント名: NACS-J市民カレッジ61「サンゴがつくる海の楽園! サンゴ礁」
開催日時・期間: 2018年1月18日(木)18:30~20:00
開催場所: 三菱商事MC FOREST
開催場所: 東京都千代田区丸の内2-3-1
料金: 会員無料、非会員3,000円
定員: 先着40名
年齢制限: 高校生以上
問い合わせ先(TEL): 03-3553-4101
問い合わせ先(FAX): 03-3553-0139
問い合わせ先(E-mail): n-college@nacsj.or.jp
イベントへの申込み方法: web申込フォーム(https://goo.gl/xhYfGt)から申込
イベント内容: 穏やかな波、コーラルブルーの水面・・・美しい海の代名詞・サンゴ礁。そこは海の生きものの4分の1が暮らす、かけがえのない自然です。2018年は国際サンゴ礁年! 保全に向けた取り組みが世界各地で動き出します。
1月のNカレは、そんなサンゴ礁にスポットをあて、皆さんと一緒に楽しく学びます。サンゴ礁の魅力や保全の取り組み・課題まで、盛りだくさんの90分!
講師:岡野隆宏(環境省 自然環境局自然環境計画課 保全再生調整官)
イベントのホームページ: http://www.nacsj.or.jp/2017/12/7698/
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IYOR2018登録イベント:サンゴラーニング@宮古島

2018-01-15 01:15:01 | サンゴ礁を守るために、すぐにできること
国際サンゴ礁年2018公式Facebookに登録されたイベントをご紹介します。

以下転載です。
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サンゴ礁年2018 イベント情報のお知らせ
イベント名: サンゴラーニング
開催日時・期間: 通年
開催場所: 沖縄県宮古島市
開催場所(住所): 伊良部島(下地島カヤッファ)
料金: 5,400円から
定員: 400名
年齢制限: 5歳以上
問い合わせ先(TEL): 0980-76-6660
問い合わせ先(FAX): 0980-76-665
問い合わせ先(E-mail): eco@webman.jp
イベントへの申込み方法: 電話およびメールにて
イベント内容: ノータッチスキルを習得するエコスノーケラー養成教室
注意事項(服装等): 水着着用の上で軽装、タオル持参。
イベントのホームページ: http://webman.jp
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JCNUNDB海洋保全会員グループ連続勉強会(2018年1月14日)

2018-01-14 19:55:37 | サンゴ礁を守るために、すぐにできること
私がリーダーを務める国連生物多様性の10年市民ネットワーク(Japan Civil Network for the United Nations Decade on Biodiversty (JCNUNDB))の海洋保全会員グループでは、連続勉強会と称してほぼ毎月会合を持っています。

今日は私を含めて4名が参加し、2/24(土)午後に池袋で主催するサンゴ礁保全ワークショップの企画を詰めました。12月に検討した企画を元に、登壇者およびワークショップ講師の依頼をしたのですが、登壇者の半数が都合が合わなかったため、主にその対策について検討しました。また、タイトルも含めて企画の見直しを行いました。

正式なアナウンスはもう少し先になりますが、一部ご紹介します。


◆ワークショップ「ユースで変えよう!地球温暖化 ~日々の暮らしから世界まで~」

日時:2018年2月24日(土) 13:00~16:00
場所:池袋
内容:小学生~大学生の取り組み発表
   取り組み拡大に向けたアートワークショップ
   取り組みがサンゴ礁保全に役立つことの説明
定員:60名
参加費:無料
対象:地球温暖化対策に取り組みたいユース(小学生~大学生)。
主催:国連生物多様性の10年市民ネットワーク

ご期待ください!!


公海の保護に関する国際条約の検討が開始されています

2018-01-13 23:23:23 | 生物多様性
ナショナルジオグラフィック日本版の記事をご紹介します。2017年12月27日に英語版に掲載された記事の日本語訳です。

公海に大規模な海洋保護区を 国連が初の国際条約作り

これまで、海洋保護区は例えば私が参加してきた「生物多様性条約(The Convention on Biological Diversity (CBD))」では、愛知ターゲット11にある「2020年までに沿岸域及び海域の少なくとも10%が適切に管理されている」を達成する手段の一つとして取り組まれてきました。また、国際海事機関(International Maritme Organization (IMO))が設定する特別敏感海域(Particularly Sensitive Sea Areas (PSSA))も一種の海洋保護区として機能しています。

近年、海洋保護区の議論において「公海」をどう扱うか、という議論がなされてきました。公海は誰のものでも無いため、これまで各国が独自に自国の領海内に設定してきた海洋保護区と異なり、世界共通のルールの元で管理する必要がありますので、利害の対立が鮮明になります。

この議論を、海洋に関する国際条約である「海洋法に関する国際連合条約(The United Nations Convention on the Law of the Sea (UNCLOS))」の元で行い、新たな国際条約として制定しようというのが、今回の動きです。

この動きの為、この数年間の間にCBDにおいては公海の生物多様性の保全についての議論がどんどん少なくなってきました。各国から拠出された資金を有効に活用するため、国際条約間の重複を極力減らすという方針の元にそのような運用がなされているのですが、他の条約の元ではどうしても生物多様性の議論の優先度が下がっているように感じるので、なかなか歯がゆい思いをしています。

新しい国際条約の議論にも関わっていければと思っています。

小学校5年生が考えるサンゴ礁(などの)保全

2018-01-12 22:22:22 | サンゴ礁を守るために、すぐにできること
ご縁があり、多摩市の小学校5年生の総合学習のお手伝いをしてきました。12月に2コマ(2クラスずつ2回)、1月に4コマ(1クラスずつ4回)を受け持ちました。この小学校では総合学習で地球環境問題に取り組んでおり、子供達が色々な地球環境問題を調べた中にサンゴ礁の問題、特に2016年の世界規模大規模白化が含まれていたことからサンゴ礁のことを話せる外部講師を探されており、私にお声がけがありました。

12月は私からサンゴ礁の基礎知識(サンゴの生き物としての特徴、サンゴ礁の役割、サンゴ礁の危機)についてお話しました。いつもサンゴ礁の健康診断「リーフチェック」で話している内容を、さらに分かりやすい言葉を使って説明しました。サンゴの危機の話としては、2016年の石垣島での大規模白化の写真((c)大堀健司さん)を使い、気候変動というグローバルな現象によりサンゴ礁生態系が大きな影響を受けていることを伝えました。

1月は、まず子供達が考えるサンゴ礁を含めた地球環境の保全に向けた取り組みを伺いました。地球温暖化緩和に向けた二酸化炭素排出の抑制、廃棄物の削減、自然保護、に向けて自分達がしたいことを全グループに発表いただきました。一部のチームは既に実施または施行しており、その経過も教えてくれました。ほとんどの取り組みは当然ながら身近な日常の中で自分達が実施できることをテーマとして取り上げていました。
そして、私からは子供達に個々の取り組みへのアドバイスに加え、子供達が「もっと多くの人に影響を及ぼすことができる」のだということもお話ししました。

その実例として、セヴァン・スズキさんの1992年のリオサミットでのスピーチのことや、マララさんのことをお話ししました。

あるクラスでは私の授業の次の時間で取り組みの見直しをしたとのことでした。子供達の学びに少しでも役に立てたなら良かったと思っています。

個人的には、サンゴ礁の問題とつなげて発表してくれたチームがあったのが嬉しかったです。