「持続的な漁業のための海洋保護区」の制定に向けたシンポジウムが開催されます。対馬なので参加できる方は限られると思いますが、可能な方はどうぞご参加ください。
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シンポジウム
☆対馬から「海洋保護区」を考える☆
―!おっ な島から ∞むげん の海洋資源を未来へ!―
2010年6月5日(土) 13:00-17:00
対馬市交流センター イベントホール(長崎県対馬市厳原)主催:対馬市
協賛:対馬市漁業協同組合長会
後援:第七管区海上保安本部、環境省九州地方環境事務所、長崎県、全国離島振興協議会、(財)日本離島センター、長崎新聞社、合資会社対馬新聞社、読売新聞長崎支局、朝日新聞社、西日本新聞社、NHK長崎放送局、NBC長崎放送、NCC長崎文化放送、KTNテレビ長崎、NIB長崎国際テレビ
(生物多様性条約第10回締約国会議COP10 パートナーシップ事業)
参加費無料、申し込み不要、資料と席は先着順。
<内容>
基調講演1 「海を守り食を保護する持続型沿岸漁業の創成にむけて」
桜井泰憲(北海道大学大学院水産科学研究院教授)
基調講演2 「対馬漁業の実態と持続的な資源管理への提案」
細井尉佐義(上対馬町漁業協同組合青壮年部)
基調講演3 「国内外の海洋保護区をめぐる議論と対馬の可能性」
清野聡子(九州大学大学院工学研究院環境都市部門准教授)
パネルディスカッション
・財部能成(対馬市長)
・根津廣次(豊玉町漁業協同代表理事組合組合長)
・吉村 厚(対馬地区漁業士会会長)
・扇 次男(対馬森林組合代表理事組合長)
・荒牧ありさ(環境省自然環境局自然環境計画課)
コーディネーター 清野聡子
<問い合わせ先>
長崎県 対馬市 農林水産部 水産振興課
TEL 0920-53-6111(内線323)
FAX 0920-53-6122
〒817-0022 長崎県対馬市厳原町国分1441番地
対馬市ホームページ
E-Mail y-hada●city-tsushima.jp(●を@に変えてください)
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<開催趣旨>
対馬は、「海の恵み」を特別に受けてきた地域です。
対馬暖流は、多くの回遊魚の一生を支え、山猫が暮らす深い森も育み、そこからの水や栄養は磯根の生きものを支えてきました。しかし、今、磯焼けが進み、水産資源も激減し、漁業に頼ってきた島の未来に暗雲がたちこめています。
島の暮らしには自然を壊してしまったら、そこで生き続けられない、との意識が眠っています。
対馬の私たちは、先に立って海の生態系を守りながら、ていねいに水産資源を利用していきたいと考えています。それが、地元だけではなく、海の恵みを受ける多くの人たちとも、明るい未来を共にできると思います。
対馬は日本を代表する、海洋、漁業、島の生態系の調査研究が進んでいる地域で、地域の思いとこれらの科学の成果が共に活かされる、日本初の海洋保護区を目指します。
対馬の生態系は、島の海や陸だけでなく、移動する広い範囲の人や生きものの生活にも大事や役割を果たしてきました。 対馬周辺を回遊する魚は、日本各地やアジアの沿岸地域を経済
的にも支え、対馬には海とのつながりで特色ある歴史や文化が生まれました。
「生物多様性」をめぐる国内外の議論は、まさに対馬の来し方行く末と深く関係しています。
2008年にできた海洋基本計画には、水産資源と海洋生態系のために、海洋保護区のあり方を日本でも検討すると明記されました。
2010年10月、日本で生物多様性条約第10回締約国会議が開かれ、海洋や沿岸の生物多様性について国際的な方向性が議論されます。特に、「海洋保護区」は各国独自の方法と国際的なネットワークづくりが進んできています。
世界各地の海で生きてきた人たちが、自然保護だけでなく、人間が漁業や観光で生きていくために海の生態系を守っていく決意を持ち始め、大きなうねりとなっています。沿岸だけでなく、沖合・遠洋の全ての漁業にも貢献できる計画づくりも各国で検討され始めました。
「海洋保護区」を考えることが、今までの海の生態系との関わり方を整理し、未来につなぐ良い機会になります。保護区の基準は、地域の自主的な決まりから、国際的な取り決めまで様々です。
北海道大学の桜井泰憲教授をお招きし、北海道・知床の世界遺産での海洋生態系と漁業の計画づくりの実例や、イカなどの生態と気候変動の最先端の研究を伺います。九州大学の清野准教授には、生物多様性と環境政策、地域づくりの国内外の事例や動向と対馬での可能性を伺います。
この「海洋保護区」設定の意義を考えるシンポジウムは、 去る1月23日に行われた林業再生シンポジウムの海洋バージョンと認識いただき、海を生業としている者の視点に立って、森、里、海の繋がりを再認識し、「生物多様性の確保」や「水産資源の持続可能な利用」を考えるものとしたいと思っております。
皆様方のご理解、ご協力、ご支援、ご参加の程よろしくお願い申し上げます。
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