日々是サンゴ礁

普段の生活の中でサンゴ礁保全ができるような話題を綴ってみたいと思います

[SBI1] (5/2) 本会議(午後)

2016-05-02 23:02:03 | 生物多様性
○本会議

議題4(継続)
コスタリカ:我が国では持続可能な利用が非常に重要。COP13までに愛知ターゲット17に関するNBSAP提出する。
EU:戦略計画の進捗に懸念。愛知ターゲット達成に向けた十分な実施ができていない。特に愛知ターゲット10,16,17。SBSTTAとSBIの提言は統合すべき。8j・10c・持続可能な利用・指標が重要。
メキシコ:目標達成は各国が受け取る情報に依存している。メキシコはこの8月までに国家戦略を改定する。資金調達とモニタリング。Biofinと連携。情報文書33に植物保全について記載。森林減少を2030にゼロにすることをコミットした。
スイス:進捗について報告。SBSTTA20で決定した指標に基づき評価することを推奨する。報告については速度より質を重視すべき。国によって活動が違う。
バルバドス:パラ13をWelcome financail supportに。
ニュージーランド:スイス支持。8jに関してはIPLCsの知恵をさらに学ぶべき。
モロッコ:NBSAPを作った。6つの戦略の柱。
日本:NBSAPをセクターおよびセクター間の主流化に戦略的に活用すべき。その観点でパラ13重要。
カメルーン:カメルーンはNBSAPを作り、更新している数少ない国の一つ。政策意思として愛知ターゲット達成にコミット。多様なセクターと共同。包摂的アプローチ。いくつかは指標開発中。侵略的外来種対策は優先事項。GEF資金との連携が重要。主流化・資源動員・能力開発・技術移転が中心的な取り組み。パラ15はCOP12の決議との関係を明確に。
ブラジル:NBSAP作成中。重点化が必要。
ウガンダ:進捗している。レビュー完了。資金提供者と共に活動。1)各国およびBiofin、2)IUCN・UNEPなどと主流化。NBSAPはSGDsの観点から国家開発計画(National Development Plan)に統合されるべき。セクター間の取り組みが重要。カルタヘナ議定書・バイオセーフティはGEF6の重点だ。GIZがABS支援。パラ1をregional and national levelに.
アルゼンチン:能力開発。
インドネシア:実行について実施中。
オーストラリア:(書き取れず)
エチオピア:ドラフト提言支持。いくつかの領域で進展。NBSAP承認・名古屋議定書批准・ガイドライン策定・行動規範策定・能力開発実施。GEFにNBSAP策定支援について提言。
モルジブ:NBSAP策定。指標も設定。パラ11支持。しかし、十分な資金があってのこと。ウガンダ・アルゼンチン支持。
ザンビア:NBSAP更新中。能力開発。パラ16。十分な資金提供を。
ベラルーシ:GEFの支援に感謝。名古屋議定書の能力開発。事務局に実施支援を依頼。
グァテマラ:NBPを作った。11の愛知ターゲットについて大きく進捗。3つについて状況改善。2つは後退。森林減少と生物多様性の損失は止まっていない。
ノルウェー:(書き取れず)
アゼルバイジャン:(書き取れず)
カナダ:EU支持。パラ7に2015年が納期だった愛知ターゲット10を追記。パラ16最優先は愛知ターゲット17。パラ17,18は明確な日程設定を。
ボスニア・ヘルツェゴビナ:愛知ターゲット17最も重要。パラ4に「NBSAP登録に向けた追加の努力」を追記。
フィリピン:SDGs。IPLCsの参画が重要。
南アフリカ:NBSAP更新。
マレーシア:マルチセクターアプローチ。国別報告書について適切な時期の報告を締約国に呼びかける。
イェメン:十分な資金提供を。
チモール:NBSAPを作っている少ない国の一つ。改定したNBSAPも2014に報告。保護区が重要。パラ16をWelcomeに。
チュニジア:(書き取れず)
スーダン:持続可能な開発が重要。
ケニア:(書き取れず)
マレーシア:(書き取れず)
アルバニア:(書き取れず)
ボリビア:(書き取れず)
セネガル:特に地域コミュニティに向けた新しい保護区が必要。海洋。自然再生。アフリカでの能力開発に感謝。EBSAs。
韓国:指標。
IUCN:愛知ターゲットの達成には緊急の努力が必要。SDGsの達成は愛知ターゲット達成にかかっている。実施規模を緊急に拡大することを呼びかける。
BL/CI/RARE/WWF:3つの重点。SDGsによる加速。追加資金。政策による自然のセーフガード。
Global Coalition:いくつもの国がIPLCsについて言及してくれて有難う。IPという言葉の適切な使用。女性、政策意思、持続可能な開発、すべてのセクター。Urge strategic assessmentに。国別報告書に伝統的知恵や先住民族について記載している国は少ない。もっと支援を。
IIFB:オーストラリア・ベニン・...に感謝。SBI/INF1。IPLCsの効果的な参画が必要。持続可能な利用。貧困撲滅。8j/10c。CBD文書をIPLC言語に翻訳を。多くの能力開発WS実施に感謝。愛知ターゲット18達成しなければならない。協働的取り組みを。SBI/1/INF/51。パラ9、パラ14、パラ16、パラ18に関連文追加。
ジンバブエの地域コミュニティ:多くのNBSAPがIPLCsについて記載していない。5%のみ。政策的啓発・意思に反映していない。決議IX/13bにもLC参画が記載されている。パラ10にIPLCsのフル参画。パラ11にlocal Communityを。パラ17,18に8jを。新パラ将来の取り組みのすべてにLCについて考慮する。
議長:CRPにして水曜日か木曜日に議論します。


議題5"Review of progress towards Aichi Biodiversity Target 16 on the Nagoya Protocol."
SCBD:今回2ヶ国が批准した。ABSクリアリングハウスに登録を。EU、日本などの資金提供に感謝。IPLCや非パーティーも登録歓迎。
グアテマラ:巨大生物多様性保有国代表。既知の生物多様性の70%を有する。IPLCsは伝統的知恵・持続的利用・薬・住居などについて知見を持つ。我々は名古屋議定書の実施を呼びかける。十分な資金提供を。能力開発・協働・技術移転に向けた適切な機会提供を。
日本:名古屋議定書の重要性を十分に理解している。その実施にはSCBDの支援が必要。P19の最後に関連の新パラ追加。
ザンビア:4月に国内の批准合意した。手続き中。
メキシコ:74ヶ国。IPLCsに関連するWS支援に関する言及。
DRC:批准が愛知ターゲット16へのコミットメント。国内法制度整備が名古屋議定書の有効化に必要。能力開発についてのドイツGIZ・GEF等の支援に感謝。保護区を支援。
EU:愛知ターゲット16については進行中。いくつかは来年になる。COP13でEUのABS進捗の報告書を出す。EUは能力開発を支援。ABSクリアリングハウスのフル活用を。その有効活用が名古屋議定書の有効性向上につながる。いくつかのマイナー修正については連絡する。
モロッコ:(書き取れず)
スイス:(書き取れず)
(中座)
インドネシア:越境問題に関する対応が必要。
トルコ:パラ93の最後、as soon as possible削除。
中国:ドラフト支持。能力開発とPAに努力。ABSクリアリングハウスについても対応中。

まだ発言希望がありましたが、時間となったため続きは明日の10時からになりました。

[SBI1] (5/2) 本会議(午前)

2016-05-02 23:02:02 | 生物多様性
○本会議

議題1"Opening of the meeting"

・議長
-SBIの議題を説明。
-今日は第1回SBI初日という歴史的な日。カナダ政府からも来賓にお越しいただいた。
-良いアイデアは議論の10%と言われている。ハードワークで幸運を引き寄せよう。

・CBD事務局長
-条約にとって歴史的な日。1)第1回SBI、2)モントリオールに条約事務局を設置して20年。これを記念してカナダ政府レセプションを火曜日に開催する。みなさんを招待したい。
-これまでの実績として、2つの議定書、多くのガイドライン、愛知ターゲット、国連生物多様性の10年を制定した。また、SDGs・仙台防災枠組みに対して生物多様性に関する情報提供を行った。さらに、国別戦略行動計画の策定を進めた。
-セクターおよびセクター間の主流化がCOP13の大きなテーマ。SBSTTA19/20そしてメキシコ・スイスで関連ワークショップを実施した。
-ピョンチャンでの決議の進捗について確認している。7月までに登録を。
-資金提供について、GEF事務局、日本・EU等に感謝。資金ニーズに関する質問票に回答していない国はすぐ登録を。
-議題11の条約間連携については、フィンランド・スイスの支援でワークショップを開催した。
-条約実施についてジェノバでのWSへのスイスの資金援助に感謝。水曜日の午前中に議論。
-事務局の活動実績を紹介。
-日本等からの発展途上国・島しょ国・先住民族と地域コミュニティ(IPLCs)のメンバーへの会議参加資金提供に感謝。

・UNEP Executive Director
-戦略計画/愛知ターゲットの中間地点に来た。愛知ターゲット11,16は順調だが、愛知ターゲット1, 18, 20は達成に向けてさらなる努力が必要だ。
-セクター間の主流化に向けて、1)成功体験の水平展開、2)資金の有効活用、3)データ・情報の政策決定への活用(まだデータが不足)、4)提供プロセスにおけるシナジー(UNEPは条約間シナジーの推進を支援し、ソースブックを作成)、が必要である。EU/スイス/フィンランドの資金提供に感謝。
-UN総会が来月開催される。SDGs・健康な環境と健康な人々・セクター間の主流化・技術移転などが議論される。
-UNEPの取り組みはINF文書にまとめた。木曜日のサイドイベントでも紹介する。

・カナダの地域生物多様性担当
-幾つかの愛知ターゲットを達成した。生態系アプローチ・EBSAについても進展した。
-CBDの最も目に見える成果はIPLCsとの協働による保全の取り組み。
-各国の条約実施が社会を変える(make difference)。
-カナダでの生物多様性の持続的利用については先住民族と地域コミュニティの貢献が大きい。
-湿地や渡り鳥生息地などの保護区は1992年に比べ2倍になっている。
-土地の保全においては市民社会とのパートナーシップを構築し、経済的インセンティブを実施している。
-国・地方政府・市民・先住民族の協力的活動により保全を進めている。
-年平均気温は1.5度上がっており、気候変動に対する緩和策と適応策が必要である。
-カナダはCBDをフルサポートしている。

・クリスティーン ケベック州知事
-CBDを20年支えてきたことに誇りを持っている。
-ケベックは生物多様性保全に積極的に取り組んできた。州における主流化と条約実施に向けた生物多様性ガイドラインを採択した。これは経済・社会・環境側面で多くの分野の政策にまたがっている。
-2つの大きな政府プロジェクトを進めてきた。陸上の20%を厳格な保護区として設定した。また、海洋保護区も設定した。
-地方政府においては持続可能な利用について取り組んでいる。
-生物多様性保全に関する協働体制構築に期待している。
-SBI1の参加者の皆さまには、真剣な議論とともにモントリオールを楽しんでいただきたい。


議題2"Adoption of the agenda."
議長選出
議題(UNEP/CBD/SBI/1/1/REV1)を承認


議題3"Organization of work."
・会議進行について
議長:発言は特定の議題に向けて。発言は文章にして事務局に渡してください。
事務局:発言は通訳とより良い理解のため、ゆっくりはっきりマイクに向かって話してください。NGO・IPLCsは発言の際に団体名をまず述べてください。会議文書のハードコピーが必要な場合はプリント・オン・デマンドで依頼してください。

・オープニングステートメント
エジプト(アフリカ代表):SBSTTA20でCOP14をホストすることを提案した。資金が問題。アフリカはエジプトでのCOP14開催を支援。カイロ宣言を近々に提出。今年はワシントン条約第17回締約国会議(CITES17)をアフリカで開催する。COP14も実施したい。
日本(アジア・太平洋代表):SBIは効率化のために提案された。実施は最も重要。アジア太平洋地域は生物多様性の宝庫。我々は19の情報文書を登録した。事務局の激務に感謝する。しかし一部の会議文書はタイムリーに発行されていない。バイオブリッジイニシアティブ・里山イニシアティブが進展。技術移転が重要。
コンゴ民主共和国(DRC)(アフリカ代表):国連総会においてSDGsが承認され、愛知ターゲットとの関係の整理が必要。資金的な問題で条約の実施は十分にできていない。資源動員が重要。能力開発は緊急課題。主流化も重要な分野。
EU:SBIは戦略計画の効率的達成に向けて2年前に設置を決めた。自然との調和・愛知ターゲット達成に向けた情報共有と実施・戦略計画の達成・SDGsとの関連付け・協働が重要。
セントルシア(GRULAC代表):議論にフル参画。
ボスニア・ヘルツェゴビナ(中央欧州代表):一次産業の主流化は自分たちの国にとって重要。
メキシコ(COP13主催国):主流化は保全と持続可能な生産と活用を表す。統合的かつ横断的課題。法的枠組みが重要。COP13直前に開催する閣僚級会合(High Level Secment:HLS)に皆さんを招待する。
カナダ(SBIホスト国):IPLCsとのパートナーシップについてコミット。
トルコ:SBSTTA20ではトルコでのCOP14開催に多くのアフリカの国が支援してくれた。アフリカの全ての国がエジプト開催を支援しているような発言はミスリードだ。
IIFB(IPLCs):COP12の決議でILCs(Indiginous and Local Communities)からIPLCs(Indiginous Peoples and Local Communities)となった。IPLCsに適切な発言機会を。また、議長にIPLCsの発言を締約国が支援できるように配慮をお願いしたい。また、IPとLCの発言を分けて、それぞれを支援できるように。SBI参加に際しての資金提供に感謝(日本など)。IP女性とユースの能力開発が重要。
CBD Alliance(NGO):条約の実施においては、多くの議論すべき課題がある。例えばコンプライアンスメカニズムや政策。市場に基づく資金メカニズムは危険。女性・若者などの市民社会がバランスよく参画できると良い。
Global Youth Biodiversity Network(GYBN)(Youth):愛知ターゲットは失敗したくない。解決策を支援する用意がある。国家生物多様性戦略計画(National Biodiversity Strategic Action Plan:NBSAP)が重要であり、未登録の国はすぐ策定・登録を。失って良い時間は残されていない。教育については島嶼国のエコスクールプログラムが良い例だ。子・孫・その孫の代に向けた取り組みを。


議題4"Review of progress in the implementation of the Convention and the Strategic Plan for Biodiversity 2011-2020."
 最初に愛知ターゲット11(保護区)に関してメキシコ・南アフリカ・地球環境ファシリティ(GEF)から報告がありました。

・メキシコ(資料)
まずメキシコにおける保護地域の拡大を示したビデオが流され、その後説明がありました。
-陸上保護区は現在10.48%で今年中に17%を達成予定。
-海洋保護区は現在1.8%で保護水面含めて+3.22+12.3%にする予定。
-これらの保護区は主流化・健康・レジリエンスなどと関連。
-メキシコのCOP13に来てください。

・南アフリカ(資料)
-1994-2010年の保護区の法的側面と現状。
-生態学的及び生物学的に重要な海域(Ecologically or Biologically Significant Areas:EBSAs)と海洋保護区。
-海洋保護区と開発の整合。

・GEF(資料)
-GEFは137か国の168プロジェクトを支援。
-地域での持続的資金調達のためには、保護区保全に地域住民が参画することが重要。

 続いて、愛知ターゲット20(資源動員)についてEU・DRCから報告がありました。

・DRC(資料)
-DRCでの生物多様性保全資金の推移。
-資金ニーズとギャップ、およびその解消に向けた資金調達計画。
-能力開発ワークショップ実施。

・EU(資料):
-EU2050ビジョンに基づき、生物多様性保全について6つの2020年目標を設定。
-中間レビューに基づき資金計画を策定。
-主流化に向けて質的(TEEB, NCA, Biofin, etc.)および量的(Global Public Good and Challenges, B4Life, etc.)取り組みを推進。
-ビジネスとの連携を強化。
-自然資本資金ファシリティ(Natural Capital Financing Facility:NCFF)を設置し、気候変動適応・グリーンインフラ・生態系支払いなどに対応。
-さらなる資源動員には各セクターでの主流化(社会経済的可能性の検討・グリーン経済など)が重要。

[SBI1] (5/2) NGO会合

2016-05-02 23:02:01 | 生物多様性
○NGO会合
 今回はNGO戦略会議が無かったため、今日が初顔合わせとなりました。参加者は14名で、SBSTTA20から継続して参加している方がほとんどのようでした。会場は今回もICAOのNGOルーム(Room D)です。日本からは道家さん(日本自然保護協会/国際自然保護連合日本委員会)、佐藤さん(国際自然保護連合)、柏木さん(ラムサールネットワーク日本)、稲垣さん(生物多様性わかものネット)、私、の計5名でした。

・自己紹介
 各自が所属団体・国・SBIにおける興味について話しました。ほとんどの方は以前のSBSTTAやCOPでもお会いしたことがありました。

 以下、議題毎に出た意見をご紹介します。

・SBSTTA20の振り返り
-先週の議論はとても早く終わった。
-合成生物学の議論ではオーストラリア・ブラジル・ベルギー・カナダが主に発言。「新規・緊急案件ではない」と主張し、議論が進まないことを気にする必要がある。
-生態系再生については意見が分かれておりブラケットがついている。

・SBIでの提言方法について
-提言をする際には、まず締約国の参加者に話をし、本会議で発言すると良い。その際には彼らが描いている大きな計画を自分たちの取り組みが支援できる、という姿勢が良い。
-市民の声を決議に反映するには、a)文書の特定箇所に言及する、b)文に書いて示す、c)興味ある国に個別に相談する、というやり方が効果的である。
-1~2ヶ国支援してもらえる国を見つけたら、CBD事務局(SCBD)に支援を求めると良い。ネゴシエーションの中に反映することも考えると良い。
-いろいろなやり方があるが、一つに絞るべきではない。

・今日の議題
-議題5&6についてはバイオセーフティの連絡会議に参加したのでフォローする。
-リスクアセスに関する長期観測をフォローする。
-議題4をフォローする。

・オープニングステートメント
-締約国の参加者に考えさせるコメントにしたい。
-ポイントを「順守メカニズム構築」、「先住民族および地域コミュニティへの十分な支援」とするのが良い。
-条約の実施において政策が主導するよう盛り込みたい。
-是正措置について言及したい。
-議論がビジネスセクターに偏らないようにしたい。