
色々と議論はあると思うが、ひとまずデータを拾ってみた。(激しく長く、しかも退屈な話なのでお暇な方だけどうぞ)
◆日本におけるお値段
※ほぼ同一仕様。C5は6AT、ラグナ2は5AT。
シトロエンC5(V6) ¥4,586,000(税込み)
ルノーラグナ2(V6) ¥3,832,500(税込み)
◆英国におけるお値段
シトロエンC5(V6) £21,195(税不明)
ルノーラグナ2(V6) £22,815(税不明)
C5ーラグナ2=¥753,500。
こうしてみると、同じ右ハンドルでの輸出先として、日本と英国でのこの価格差が気になる。
仕様についてはほぼ同一なので、単純に価格政策の違いか。ちなみに日本での販売台数はラグナも低迷していて、ラグナ2は2003年導入以来300台程しか売れていないようだ。これはおそらくC5以下の数字である。イギリスでは両車とも日本より実績ははるかに上だろうから、本来はこのようにDセグメントとしてほぼ同価格帯で競合する筈だ。
C5が高いのか、ラグナ2が安いのか。あるいはその両方か。
結論を出す前に、その他日本でもお馴染みのDセグメント各車について、続けて何台か調べてみた。ただし、ここではあくまでもイギリスでの販売価格(値引き前のメーカー設定価格)を基準として、C5とラグナ2に近いものについて、英国と日本での販売価格を並記した。
◆その他のDセグメント各車
ア)英国価格 イ)日本価格
パサートV64モーション £23,345 ¥4,387,950
サーブ9ー3リニア2.0t £21,830 ¥3,927,000
C180コンプレッサー £21,200 ¥4,198,950
ボルボS60 2.4 £21,958 ¥4,198,950
アウディA4アバント2.0 £20,715 ¥4,263,000
シトロエン C5 V6 £21,195 ¥4,586,000
ルノー ラグナ2 V6 £22,815 ¥3,832,500
あくまでも正価での比較にすぎないが・・こうして5台を加えて改めて眺めてみると、イギリス価格に対して日本で最も安い値付けをしているのはラグナ2である。続いてサーブ9ー3、パサート、S60、C180、アウディ。そして、反対に最も割高なのはC5である。今回のMCで品質は格段にアップしたが、日本では以前よりもかなり高価な車になってしまった。
そして、理由は不明だが目立つのは如何にラグナが戦略的な値付けをしているかである。実売ベースではさらに値引きが加わるはずで、これはまさしく「バーゲン価格」と言えるような気がする。しかし実際のところ販売台数は低迷しているようである。これは旧C5でも同じ現象が起きていたようだ。
なぜこのようなことが起こるのか?
日本市場で仏車Dセグメント各車は価格の如何に関わらず、おそらく最もシビアに品質を評価する層、およびブランド志向において保守性の強い層を相手にしなければならない。そこでは単に趣味性だけではなく、信頼性、ブランド価値、資産価値、世間体や見栄も含めた幅広い意味での実用性が要求される。現状においては、残念ながらそうした層に対しては、多少低価格を訴えたところで根本的に認知やアピールが不足しているのだろう。いずれにしろこうなると兄弟車たるプジョー407がどのような値付けで登場するのか、興味深いところである。
※数字はYahoo自動車、ExciteUK-Motoringを参考にしました。
※仕様等は完全に同一比較ではありません(国毎に異なるため)

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こちら北海道は朝なんて-16℃なんてなると、
バリバリ凍ってますものね。
そんな中、
今朝外に停めていたC5に乗り込むべく、
リモコンでロックを解除。
『ウイ~ン』とドアミラーが開き、
ドアノブに手を掛けようとした瞬間、
あり得ないモノを見てしまいました。
ドアミラーが定位置を通り過ぎ、
180°前方に向かって全開で開いているではありませんか!
目の前にある現実に目が点になり、
理解するのに少々時間が掛かりました( ̄ー ̄;
どうやら機構の中の何かトラブルのようで、
その後そのままでは運転できないので、
手で定位置に動かし発車しました。
新車なのに・・・新車なのに・・・やっぱりシトロエンなんだ。
ディーラに連絡を入れ、
週末に持ち込む予定です。
失礼ながら
マイナス16℃ × シトロエン という極限世界では何が起きても不思議じゃない、ということでしょうか。
とはいえ安全性に関わる問題なので、一刻も早い回復をお祈り申し上げます。
英国と日本との価格差表示がとっても判り易くて
参考になりました。日本のマーケットはある種独特の価値観に支配されている様に感じます。
アウディの立派なBセグメントカー・A2を今だに売ろうとしないのは、プレミアム・ブランドのイメージ確立の為なのかなぁ。
ミニバンブームにしても、本当に合理的な選択だから、というより一種の気分によるものですよね。私には、それの良し悪しまでは分かりません。
でも本来は実用性を重んじる欧州車が、ドイツを中心にプレミアム性をこれほど激しく競いあうようになったことについては、彼らは自動車というものにかえって限界を感じているのかな、とつい考えてしまいます。
トヨタのハイブリッドが、2代目にしてCar of The Yearを穫ったということにも、そのことが現れているような気がします。