最前線の子育て論byはやし浩司(2)

子育て最前線で活躍する、お父さん、お母さんのためのBLOG

My Friend,Pippi

2012-06-10 10:20:45 | 日記
【人間の子どもとvs.ぼたんインコ】(成長段階と、その変化)byはやし浩司

●ぼたんインコのPippi

 ぼたんインコが私たちの家族になって、ちょうど1か月になる。
買ったとき、店の女主人が、「生後3週間目です」と言った。
それで計算すると、生まれたのは、4月中旬か、やや少し前。
4月10日ごろということになる。

我が家へやってきたとき、その直後、撮った写真がある。

DSC02524

この写真のとき、生後3週間ということだった(5月5日ごろ撮影)。

以後、ちょうど1か月になる。
ぼたんインコは、それが正確かどうかは別として、人間の子どもと同じような成長過程を経るという。
幼鳥期があり、やがて成鳥期へと入っていく。
で、この1か月をみるかぎり、ぼたんインコ(以後、Pippi)は、人間の子どもの成長過程の1~2年分を過ごしたような印象を受ける。

●飛ぶ(巣立ち)

 たとえば人間の子どもが歩き出す時期と、Pippiが飛び始めた時期とを、同じとする。
人間の子どもは、満1歳前後から歩き始める。
Pippiは、10日ほど前から少しずつ飛ぶようになった。
これで計算すると、ぼたんインコの5週目は、人間の子どもの満1歳に相当することになる。
(必ずしも、これは正確ではない。)

 で、さらにこれに基づいて計算すると、ぼたんインコは、人間の約10倍の早さで成長することになる。
(だからといって、知的能力の進歩も10倍ということではない。誤解のないように。)

●穴を好む時期

 Pippiは、飛ぶ前と飛べるようになった後とでは、行動パターンが大きくちがう。
飛ぶ前は、好んで、穴を求めた。
ふとんの中や、タオルの中など。
小さな隙間があると、すぐそこへ潜り込もうとした。

 そこで私は、立体迷路のようなものを作ってやった。
これがそのときの写真である。
Pippiは、立体迷路の中を、自由に行き来し、遊んでいた。

DSC02761

●飛ぶ

 が、飛ぶようになってからは、一変した。
穴に入らなくなると同時に、穴へ入れてやろうとしても、それを拒否するようになった。

 ただ寒いときは、私のシャツのエリ口のところから、服の中へ入ってくる。
おとといは、水遊びをしたあと、寒かったのか、一目散に、私のシャツの中に飛び込んできた。

 こうした変化を、フロイト風に表現すると、こうなる。

(1)穴ぐら期(穴を好み、活発に地表を歩き回る時期)
(2)飛び立ち期
(3)解放期(大きく移動するときは、空を飛ぶ)

●基本的信頼関係

 私たち人間に馴(な)らすという目的もあったが、最初の1週間は、毎晩、私はPippiを手の中に抱いて寝た。

 これは私の特技のようなもの。
高校生のときから文鳥を飼っていた。
文鳥は、いつも私の手の中で寝ていた。
それでそういうことができるようになった。
それが今でもできる。
(ただし、小鳥を抱いていては、熟睡はできない。
そこで数日後からは、寝る前と、起きる前の、1~2時間だけにした。)

 またこの時期は、(しつけ)はしない。
やりたいようにやらせる。
何をしても、許し、受け入れる。
人間の子どももそうだが、この時期は、穏やかに、やさしく、かつ静かに育てる。
大切なのは、たがいの間に、信頼関係を築くこと。
この信頼関係のあるなしで、その後の子育ての仕方は大きく変わる。
Pippiのばあいも、私はそれを強く意識した。

 たとえば糞(便)の始末。
相手は鳥だから、あたり構わず、する。
が、鳥というのは、そういうもの。
叱っても、まったく意味はない。

●1か月

 こうして無事、1か月が過ぎた。

DSC02915

 なお飛ぶようになってからは、人間の私たちといっしょにいる時間を、できるだけ長くした。
実際には、私が家にいる間は、ほとんどの時間をいっしょに過ごした。
人間の子どもでも、このころの体験が、原体験となり、たとえば日本で生まれ育った子どもは日本人らしさを身につける。
アメリカで生まれ育った子どもは、アメリカ人らしさを身につける。

 外からはわからないが、メルツォフ(ワシントン大学)によれば、この時期、怒濤のごとく記憶が蓄積される。
その記憶が集合し、やがてここでいう(らしさ)をつくる。

●好奇心

 好奇心と生活力は、密接に関連している。
その点、Pippiというよりは、ぼたんインコのもつ好奇心には、驚かされる。
手当たり次第というか、目につくもの、すべてに興味をもつ。
まさに手当たり次第。

 数日前までは、メガネに強い関心をもっていた。
私の予備のメガネをみつけては、それをかじったりしていた。
で、今は、台所の水場のあたりに、強い関心をもっている。
そのあたりにある食器類を、片っ端からかじって、遊んでいる。

●学習能力

 学習能力については、飛躍的に進歩している。
たとえば新しいものを見つけ、それが何であるかを知ったとする。
最初は、数回、試行錯誤を繰り返す。
が、つぎに同じようなものだと、1~2回のうちには、それが何であるかを学習してしまう。

 たとえば昨日(6月9日)には、こんなことがあった。

 しばらく私の書斎(2階の8畳間)で、遊んでいた。
が、そのうち姿が見えなくなった。
心配してあちこちをさがすと、Pippiは1階の台所のテーブルの上にいた。
そこには餌が置いてある。
それをひとりで食べていた。

 そこへワイフが来た。
ワイフにバトンタッチすると、私は再び書斎へ戻った。

 が、しばらくすると、Pippiが、書斎まで、迷わず飛んできた。
Pippiは、2、3回の試行錯誤のあと、書斎までの道筋を覚えたことになる。
(1階にある居間から階段を経て、2階の私の部屋に来た。
階段は、一度、途中で90度に曲がっている。)

 で、今度は、別棟の和室までの道筋を、同じように教えた。
が、今度は試行錯誤らしい錯誤をすることもなく、道筋を、一度で学習してしまった。

(文鳥のばあいは、こうはいかない。
ここまでの知的能力はない。)

●刺激

 この時期の「刺激」には、たいへん重要な意味がある。
けっして鳥かごに閉じこめたままにしておいてはいけない。
いろいろな経験をさせる。
経験そのものが、刺激となり、知的能力を向上させる。

 これには人間の子どもも、ぼたんインコもない。
「臨界期」というほど大げさなものではないにしても、この時期をのがすと、努力の割には効果が薄いということになる。

『鉄は熱いうちに、叩け』。

 昨日は、人間の幼児用のおもちゃをもってきて、遊ばせてみた。
Pippiにすれば、小さなジャングルジムに見えるはず。

●トラウマ

 で、そのインコ。
育て方を誤ると、心に傷をつけることもあるそうだ。
それについて、もう一度、ここに書く。

 『コザクラ・ボタンインコ』(誠文堂・新光社)に、こんな興味ある話が載っている。
Pippiを飼うようになってから、書店で買い求めた本である。

++++++++++以下、「コザクラ・ボタンインコ」より+++++++++++

……ショップで販売されていたヒナは、親から引き離され不安の中で輸送されます。
そのときに大きな音や衝撃を受けたり、慣れない環境で、身体を知らない人に握られるなどの恐怖体験で、トラウマになることがあります。

自家繁殖のばあいも、ふご(=飼育かごのこと)に入れたヒナたちを転んだ拍子に落としてしまい、そのときの目の前にいた人を見ていたヒナ1羽だけが、成長になっても、転んでヒナを落とした人にはよく慣れたのに、落とされたとき、目の前にいた人だけを怖がり、慣れなかったという話もります。
このことから、幼鳥期の恐怖体験はトラウマになることがわかります。(以上、P27)

++++++++++以上、「コザクラ・ボタンインコ」より+++++++++++

●敏感期

 卵からかえってすぐ歩くようになる鳥には、「刷り込み(インプリンティング)」と呼ばれる現象が見られる。
で、最近(ここ10年)の研究によれば、人間の子どもにも、それに似た現象が起こることがわかってきた。
生後0~7か月までの間と、言われている。
期間は長い。
その長い期間を通して、同じように刷り込まれるという。
この時期を「敏感期」という。

 つまり親子の意識が、本能に近い部分にまで刷り込まれる。

 ぼたんインコにも、同じような現象があると考えてよい。
その逆の現象が、先に紹介した、『コザクラ・ボタンインコ』(誠文堂・新光社)の中に書いてあった話ということになる。

●3歳児の知的能力

 ぼたんインコには、人間でいう3歳児程度の知的能力があるという。
だれが、どういう部分を見て、そのように判断したのかはわからない。
しかしかなり利口なのは、事実。
3歳児といえば、かなりの能力である。

 今はPippiをペットとして飼っているが、私はこの部分に、たいへん興味がある。
もしそれが本当なら、かなりの道理も理解できるはず。
先の本の中には、「いつも決まった場所で糞をするのもいる」とある。
ぼたんインコ自身が、人間の心を理解し、自分をコントロールしていることになる。

●注意

 が、鳥は鳥。

 好奇心が旺盛なのはよいとしても、まず何でもかじってみる。
人間の子どもでも、何でもものを口に入れる時期がある。
唇の感触で、そのものの性質を知る。
フロイトは、その時期を「口唇期」と呼んだ。

 ぼたんインコのばあいは、とにかく手当たり次第。
が、これがかなり危険。
毒性のあるものまで、くちばしでかんだりする。
ときには、そのままのみ込んでしまう。

 ……実は先ほど、キーボードの横で、ホッチキスの芯を口の中でころがしていた。
「あぶない!」と思ったつぎの瞬間には、それをのみ込んでいた。
今は、「たぶん大丈夫だろう」と思いながら、自分を慰めている。
ワイフに相談すると、「そのうち、ウンチといっしょになって出てくるわよ」と。

 うかつだった。
Pippiのまわりから、危険なものは、すべて取り除いたつもりだったのだが……。
そういうこともあるから、ぼたんインコを飼ってみようと思っている人は、注意をしたらよい。

●人間の子どもvsぼたんインコ

 要するに、たかがペットと、安易に考えてはいけない。
たかが鳥と、安易に考えてはいけない。
情愛の深さでは、人間以上と言ってもよい。
その分だけ、育て方を誤ると、人間の子どものように、グレることもある。
人間を信じなくなる。
人間に対して、攻撃的になる。
くちばしの力が強いだけに、そうなると、やっかい。
耳たぶくらいなら、食いちぎってしまうそうだ。
そうなれば、それこそ本当に、手に負えなくなる。

 ……今、そのPippiは、私のシャツの下で眠っている。
安心しきったその寝顔を見ていると、心が安まる。
どうやらこの私を親と思っているらしい。

 どうかこのまま、やさしいインコで育ってくれればと願っている。
2012/06/10記

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 幼児教室 育児 教育論 Japan はやし浩司 Pippi 2012-06-10 インコと人間 敏感期)


Hiroshi Hayashi+++++++June. 2012++++++はやし浩司・林浩司


眠られぬ夜に

2012-06-10 06:48:36 | 日記
はやし浩司・「眠り損なう」(2012ー06-09 はやし浩司 土曜日の夜)

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

ただ今、時刻は、午後11時50分。
11時ごろ床に就いた。
が、電気を消し、しばらくすると、眠くなるどころか、頭の中が冴えてしまった。
あれこれ考えているうちに、そうなってしまった。

夕方、書斎で、うたた寝をしたのが悪かった?
運動も、今日は、30分だけ。
ウォーキングマシンの上で、軽く汗をかいた。
それだけ。

ほかに……。
夕食後、畑で、分葱(わけぎ)の収穫をした。
それに味噌をつけ、10~15個ほど食べた。
食べたときは、「辛いな」と思った。
それが悪かったのか?
興奮状態になったのは、そのためかもしれない。

ともあれ、こういうときは、自然体。
無理をしない。
眠くなったら、眠ればよい。
……ということで、今は、書斎。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●不安の時代

 友人のBT氏から、何通かメールが届いていた。
「何やら、たいへんなことが起こりそうですね」と。

 たしかに私も感ずる。
ザワザワとした、つかみどころのない不安感。
先が見えない閉塞感。
何だろう……?

●お米

 今日の午後、近くの和食レストランへ行った。
ワイフが、「どこのお米を使っているか、心配だわ」と言った。
躊躇(ちゅうちょ)することなく、私は店員さんに聞いた。
「ここではどこのお米を使っていますか?」と。

 しばらくして店員が戻ってきた。
「鳥取のお米です」と。
それを聞いて、安心した。
ワイフも安心した。

 心配なら、聞けばよい。
不安なら、聞けばよい。

●おかしい?

 が、それにしても、おかしい。
お米の動き方が、おかしい。
まず、福島県産のお米は、すべて出荷停止にすべき。
安全と確認されたものだけを、出荷すべき。
が、論理が逆。
こんな例で考えてみよう。

 ここに10個のピル(錠剤)がある。
1個は毒薬。
そういうとき、あなたは、そのピルをのむだろうか。
答は「NO!」。

 まずサンプル検査をする。
その検査で、基準値以下なら、問題なしとする。
出荷を許可する。
基準値を超えていても、他の米とブレンドすれば、放射線量は半減する。
だから問題はない、と。

 先のピルにたとえるなら、10個のうち、1~2個を取り出して検査する。
その検査で、シロと判定されたら、一応、問題なしとする。
仮に毒薬が入っていても、たの薬と混ぜてのめば、安全、と。

少し前だが、「福島産の米は、老人ホームなどで、使ってもらえばいい」と発言した政治家もいた。
とんでもない意見だが、こういうふうにして、汚染米は、全国へと広がっていく。

 もしブレンドすることによって、安全になるなら、汚染土は、すべて海へ棄てればよい。
海へ棄てれば、海水と混ざって、濃度は数千万分の1になる。
数億分の1になる。

 が、言うまでもなく、この論理は、まちがっている。

●バカ

 この静岡県産の茶葉から、基準値をかなり超えたものが見つかったことがある。
そのとき県の責任者は、こう説明した。

 実際に飲むときは、お湯で溶かすから、濃度は、10分の1程度になる。
だから心配ない、と。

 私はこの意見を聞いたとき、心底、その責任者の脳みそを疑った。
放射性物質と毒薬の区別もつかない。
外部被爆と内部被爆の区別もつかない。
つまりバカ。

 10分の1になっても、放射性物質は、体内へ取り込まれる。
染色体やDNAを破壊しつづける。
こと放射性物質に関しては、「これ以下なら安全」という、閾値(しきいち)は存在しない。
仮にお湯で溶かし、濃度が10分の1になっても、10倍の量になったお茶を飲めば、同じこと。
結局は、同じ量の放射性物質が、体内へ取り込まれる。

 お米も、また同じ。

●東北産のお米

 不安の種は、いくらでもある。

 相変わらず、景気はどん底。
とくにひどいのが、飲食店。
どこも閑古鳥が鳴いている。
理由のひとつが、産地偽装。
私たちは弁当を買っても、「食材はどこから?」とすぐ考える。
が、弁当には、その表示はない。
飲食店でも、それを表示している店は、ほとんど、ない。
が、これでは客が減って、当然。

 数日前、私も、近くのホテルに電話をかけた。
どこのお米を使っているか、問いただした。
が、4つのホテルのうち、4つが、東北産のお米を使っていた。
「福島県産のものではありませんよね」と聞き返すと、口ごもってしまったホテルもある。

 そこでネットで、調べてみた。
ほかの客は、どう考えているか、知りたかった。
が、知らなかったのは、私だけ。
無頓着だったのは、私だけ。
中には、ホテルでの会食(忘年会)をキャンセルした人さえいた。
「ホテルで出される料理は、こわくて食べられない」と。

 スーパーなどでは、どれもしっかりと産地表示をしている。
が、ホテルや旅館では、それをしない。
????
ホテルや旅館も、そうすべきではないか。
そうすれば客も安心する。
客も、ふえる。

●疑心暗鬼

 こんなことを書くと、福島県の人たちは心を痛めるにちがいない。
しかしこればかりは、同情で、どうこうなるような問題ではない。
こわいものは、こわい。
しかも今日になっても、東京都の葛飾区で、11万ベクレルもの放射線が測定されている※。
だから最初の話に戻る。

 まず、すべての農産物の出荷を停止する。
安全と確認されたものだけを出荷する。
手間はかかるが、信頼を取り戻すには、この方法しかない。
今のように、産地偽装がつづくと、どうしても疑心暗鬼になってしまう。

 回りくどい書き方をしたが、飲食店がどん底なのは、こんなところにも理由があるのではないか?

(注※)『東京・葛飾区の都立公園の土から、廃棄物管理の基準を大きく上回る、1キロ当たり11万ベクレル以上の放射性物質が検出されたことがわかりました』(TBSーi・News)

●地震&富士山の爆発

 このあたりでも、地震の心配をする人がふえてきた。
ホテルの話に戻るが、海沿いのホテルは、最近まで、どこもガラガラだった。
この浜松市でも、平地から、高台へ引っ越す人がふえてきた。
自動車会社のS社も、工場を、浜岡の原子炉の近くから、浜松市へ移すという。

 我が身は自分で守る。

 加えて、富士山の噴火、爆発。
風向きによっては、このあたりも大被害を被(こうむ)る。
その前に、日本経済そのものが、叩きのめされる。
何を考えても、暗い話ばかり。

 BTさんでなくても、不安になって当然。

●すぐ逃げる

 では、どうするか?

 ……というか、私はずっと一匹狼で生きてきた。
そういう意味での野生臭は、人一倍、強い。
危険を感じたら、サッと逃げる。
「国が……」「国が……」などと言っていると、手遅れになる。
つまり国など、もとから相手にしていない。

 この浜松市について言えば、こう。

 大きな地震が起きたら、第一に風向きを調べる。
(あの3・11大震災のときも、私はそうした。
毎日、24時間、風向きを調べていた。)
もし東風なら、すぐ逃げる。
浜岡原子炉は、浜松市の東に位置する。
原子炉が安全と確認されたら、また戻ってくればよい。
が、まず、逃げる。
早ければ早いほど、よい。
車の渋滞が始まってからでは、遅い。

 命はそれほど惜しくないが、愚かな人たち(=電力会社の社員)と心中することだけは、ごめん。

●不景気

 不景気の話にもどる。

 今、どこもかしこも、不景気。
お金の流れが、止まってしまった。
今日も、和食レストランへ行く途中、佐鳴湖の東の大通りを車で走ってみた。
が、何軒もの飲食店が、店をたたんでいるのがわかった。

組織で守られた業種のことは知らない。
しかし個人の商店は、どこも青息吐息。
家人は飲まず食わずで、店だけは開いている。

 が、この先、よくなるということは、ありえない。
たとえばEUの金融危機にしても、何も片づいていない。
日本の経済は、アメリカ次第。
アメリカの株価がさがったとき、日本経済の命運は尽きる。
EUでも、中国でもない。
そういう意味で、今は、アメリカの株価だけを注視していればよい。

 アメリカの株価がさがれば、国債は大暴落(=国債の金利は大上昇)。
同時に、円キャリートレードで外国へ流れた円の、大逆流が始まる。
が、アメリカが何とかもちこたえれば、日本も、何とか、もちこたえる。
今は、アメリカ様々。
神様、仏様、アメリカ様。

 日本よ、だから、EUのことは、放っておけ。
深入りすると、やけどする。
ついでに韓国のことも、放っておけ。
あんな国、助けても、何にもならない。
1967年、日韓交換学生として渡韓して以来、ずっと韓国を隣で見つめてきた、これが私の結論。

 日本は日本の国益だけを考えて行動すればよい。
冷たいようだが、この難局を乗り越えるには、それしかない。

●今夜は、ここまで

 今夜の私の精神状態は、よくない。
よくないことは、このエッセーを読み返してみると、よくわかる。
トゲトゲしい。
苛(いら)立っている。

 原因は、あの分葱(わけぎ)?
あの分葱が悪い。
今もまだ、のどの奥に、その味が残っている。
においも、残っている。

本当は、みなと仲よくしたい。
福島のお米も食べてやりたい。
韓国の人たちとも、仲よくしたい。

 喧嘩は、もういや。
人を恨むのも、もういや。
悪口を言ったり、ねたんだりするのも、いや。
今夜は、このまま安らかに眠りたい。

 ……というか、少し目がしょぼしょぼしてきた。
そろそろ床に就いた方がよさそう。

では、おやすみ!
2012/06/10記


Hiroshi Hayashi+++++++June. 2012++++++はやし浩司・林浩司