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子育て最前線の育児論byはやし浩司 09年 7月 6日
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メルマガ(6万3000誌)の中で、2008年度、メルマガ・オブ・ザ・イヤーに
選ばれました!
【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
●子どもを勉強に向かわせる法
子どもが学習机から離れるとき
●机は休むためにある
学習机は、勉強するためにあるのではない。休むためにある。どんな勉強でも、しばら
くすると疲れてくる。問題はその疲れたとき。そのとき子どもがその机の前に座ったまま
休むことができれば、よし。そうでなければ子どもは、学習机から離れる。勉強というの
は一度中断すると、なかなかもとに戻らない。
そこであなたの子どもと学習机の相性テスト。子どもの好きそうな食べ物を、そっと学
習机の上に置いてみてほしい。そのとき子どもがそのまま机の前に座ってそれを食べれば、
よし。もしその食べ物を別のところに移して食べるようであれば、相性はかなり悪いとみ
る。
反対に自分の好きなことを、何でも自分の机に持っていってするようであれば、相性は合
っているということになる。相性の悪い机を長く使っていると、勉強嫌いの原因ともなり
かねない。
●机は棚のない平机
学習机というと、前に棚のある棚式の机が主流になっている。しかし棚式の机は長く使
っていると圧迫感が生まれる。もう一五年ほども前になるが、小学一年生について調査し
たことがある。結果、棚式の机のばあい、購入後3か月で約80%の子どもが物置にして
いることがわかった。
最近の机にはいろいろな機能がついているが、子どもを一時的にひきつける効果はあるか
もしれないが、あくまでも一時的。そんなわけで机は買うとしても、棚のない平机をすす
める。あるいは低学年児のばあい、机はまだいらない。
たいていの子どもは台所のテーブルなどを利用して勉強している。この時期は勉強を意識
するのではなく、「勉強は楽しい」という思いを育てる。親子のふれあいを大切にする。子
どもに向かっては、「勉強しなさい」と命令するのではなく、「一緒にやろうか?」と話し
かけるなど。
●学習机を置くポイント
学習机にはいくつかのポイントがある。
(1)机の前には、できるだけ広い空間を用意する。
(2)棚や本棚など、圧迫感のあるものは背中側に配置する。
(3)座った位置からドアが見えるようにする。
(4)光は左側からくるようにする(右利き児のばあい)。
(5)イスは広く、たいらなもの。かためのイスで、机と同じ高さのひじかけがあるとよ
い。
(1)窓に向けて机を置くというのが一般的だが、あまり見晴らしがよすぎると、気が散
って勉強できないということもあるので注意する。
机の前に広い空間があると、開放感が生まれる。またドアが背中側にあると、心理的に
落ちつかないことがわかっている。意外と盲点なのが、イス。深々としたイスはかえって
疲れる。ひじかけがあると、作業が格段と楽になる。ひじかけがないと、腕を机の上に置
こうとするため、どうしても体が前かがみになり、姿勢が悪くなる。
中に全体が前に倒れるようになっているイスがある。確かに勉強するときは能率があがる
かもしれないが、このタイプのイスでは体を休めることができない。
さらに学習机をどこに置くかだが、子どもが学校から帰ってきたら、どこでどのように
して体を休めるかを観察してみるとよい。好きなマンガなどを、どこで読んでいるかをみ
るのもよい。たいていは台所のイスとか、居間のソファの上だが、もしそうであれば、思
い切って、そういうところを勉強場所にしてみるという手もある。子どもは進んで勉強す
るようになるかもしれない。
(詳しくは、「はやし浩司の書斎」に具体的な配置図とともに、書いてあります。どうか、
ご覧になってください。)
●相性を見極める
ものごとには相性というものがある。子どもの勉強をみるときは、何かにつけ、その相
性を大切にする。相性が合えば、子どもは進んで勉強するようになる。相性が合わなけれ
ば、子どもは何かにつけ、逃げ腰になる。無理をすれば、子どもの学習意欲そのものをつ
ぶしてしまうこともある。
(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司
子供部屋 子供の学習環境 動機付け 子供部屋のあり方)
Hiroshi Hayashi+++++++++++はやし浩司
●子どもの個性を伸ばす法
教育が型にはまるとき
●「ちゃんと見てほしい」
「こんな丸のつけ方はない」と怒ってきた親がいた。祖母がいた。「ハネやハライが、メ
チャメチャだ。ちゃんと見てほしい」と。私が子ども(幼児)の書いた文字に、花丸をつ
けて返したときのことである。
あるいはときどき、市販のワークを自分でやって、見せてくれる子どもがいる。そういう
ときも私は同じように、大きな丸をつけ、子どもに返す。が、それにも抗議。「答がちがっ
ているのに、どうして丸をつけるのか!」と。
●「型」にこだわる日本人
日本人ほど、「型」にこだわる国民はいない。よい例が茶道であり華道だ。相撲もそうだ。
最近でこそうるさく言わなくなったが、利き手もそうだ。「右利きはいいが、左利きはダメ」
と。
私の二男は生まれながらにして左利きだったが、小学校に入ると、先生にガンガンと注意
された。書道の先生ということもあった。そこで私が直接、「左利きを認めてやってほしい」
と懇願すると、その先生はこう言った。「冷蔵庫でもドアでも、右利き用にできているから、
なおしたほうがよい」と。
そのため二男は、左右反対の文字や部分的に反転した文字を書くようになってしまった。
書き順どころではない。文字に対して恐怖心までもつようになり、本をまったく読もうと
しなくなってしまった。
一方、オーストラリアでは、スペルがまちがっている程度なら、先生は何も言わない。
壁に張られた作品を見ても、まちがいだらけ。そこで私が「なおさないのですか」と聞く
と、その先生(小三担当)は、こう話してくれた。
「シェークスピアの時代から、正しいスペルなんてものはないのです。発音が違えば、ス
ペルも違う。イギリスのスペルが正しいというわけではない。言葉は、ルール(文法やス
ペル)ではなく、中身です」と。
●「U」が二画?
近く小学校でも、英語教育が始まる。その会議が10年ほど前、この浜松市であった。
その会議を傍聴してきたある出版社の編集長が、帰り道、私の家に寄って、こう話してく
れた。
「Uは、まず左半分を書いて、次に右半分を書く。つまり2画と決まりました。同じよう
にMとWは四画と決まりました」と。私はその話を聞いて、驚いた。英語国にもないよう
な書き順が、この日本にあるとは!
そう言えば私も中学生のとき、英語の文字は、25度傾けて書けと教えられたことがある。
今から思うとバカげた教育だが、しかしこういうことばかりしているから、日本の教育は
おもしろくない。つまらない。
たとえば作文にしても、子どもたちは文を書く楽しみを覚える前に、文字そのものを嫌い
になってしまう。日本のアニメやコミックは、世界一だと言われているが、その背景に、
子どもたちの文字嫌いがあるとしたら、喜んでばかりはおられない。だいたいこのコンピ
ュータの時代に、ハネやハライなど、毛筆時代の亡霊を、こうまでかたくなに守らねばな
らない理由が、一体どこにあるのか。
「型」と「個性」は、正反対の位置にある。子どもを型に押し込めようとすればするほど、
子どもの個性はつぶれる。子どもはやる気をなくす。
●左利きと右利き
正しい文字かどうかということは、次の次。文字を通して、子どもの意思が伝われば、
それでよし。それを喜んでみせる。そういう積み重ねがあって、子どもは文を書く楽しみ
を覚える。
オーストラリアでは、すでに10年以上も前に小学3年生から。今ではほとんどの幼稚園
で、コンピュータの授業をしている。10年以上も前に中学でも高校でも生徒たちは、フ
ロッピーディスクで宿題を提出していたが、それが今では、インターネットに置きかわっ
た。先生と生徒が、常時インターネットでつながっている。こういう時代がすでにもう来
ているのに、何がトメだ、ハネだ、ハライだ!
冒頭に書いたワークにしても、しかり。子どもが使うワークなど、半分がお絵かきにな
ったとしても、よい。だいたいにおいて、あのワークほど、いいかげんなものはない。そ
れについては、また別のところで書くが、そういうものにこだわるほうが、おかしい。
左利きにしても、人類の約5%が、左利きといわれている(日本人は3~4%)。原因は、
どちらか一方の大脳が優位にたっているという大脳半球優位説。親からの遺伝という遺伝
説。生活習慣によって決まるという生活習慣説などがある。
一般的には乳幼児には左利きが多く、3~4歳までに決まるが、どの説にせよ、左利きが
悪いというのは、あくまでも偏見でしかない。冷蔵庫やドアにしても、確かに右利き用に
はできているが、しかしそんなのは慣れ。慣れれば何でもない。
●エビでタイを釣る
子どもの懸命さを少しでも感じたら、それをほめる。たとえヘタな文字でも、子どもが
一生懸命書いたら、「ほお、じょうずになったね」とほめる。そういう前向きな姿勢が、子
どもを伸ばす。これは幼児教育の大原則。昔からこう言うではないか。「エビでタイを釣る」
と。しかし愚かな人はタイを釣る前に、エビを食べてしまう。こまかいこと(=エビ)を
言って、子どもの意欲(=タイ)を、そいでしまう。
(付記)
●私の意見に対する反論
この私の意見に対して、「日本語には日本語の美しさがある。トメ、ハネ、ハライもその
一つ。それを子どもに伝えていくのも、教育の役目だ」「小学低学年でそれをしっかりと教
えておかないと、なおすことができなくなる」と言う人がいた。
しかし私はこういう意見を聞くと、生理的な嫌悪感を覚える。その第一、「トメ、ハネ、ハ
ライが美しい」と誰が決めたのか? それはその道の書道家たちがそう思うだけで、そう
いう「美」を、勝手に押しつけてもらっては困る。要はバランスの問題だが、文字の役目
は、意思を相手に伝えること。「型」ばかりにこだわっていると、文字本来の目的がどこか
へ飛んでいってしまう。
私は毎晩、涙をポロポロこぼしながら漢字の書き取りをしていた二男の姿を、今でもよく
思い出す。二男にとっては、右手で文字を書くというのは、私たちが足の指に鉛筆をはさ
んで文字を書くのと同じくらい、つらいことだったのだろう。二男には本当に申し訳ない
ことをしたと思っている。この原稿には、そういう私の、父親としての気持ちを織り込ん
だ。
(参考)
●経済協力開発機構(OECD)が調査した「学習到達度調査」(PISA・2000年調
査)によれば、「毎日、趣味で読書をするか」という問いに対して、日本の生徒(15歳)
のうち、53%が、「しない」と答えている。
この割合は、参加国32か国中、最多であった。また同じ調査だが、読解力の点数こそ、
日本は中位よりやや上の8位であったが、記述式の問題について無回答が目立った。
無回答率はカナダは5%、アメリカは4%。しかし日本は29%! 文部科学省は、「わか
らないものには手を出さない傾向。意欲のなさの表れともとれる」(毎日新聞)とコメント
を寄せている。
(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司
日本人の型 型にはめる教育 子供の個性)
Hiroshi Hayashi+++++++++++はやし浩司
●子どもを勉強好きにする法
子どもがワークをするとき
●西田ひかるさんが高校一年生
学研に「幼児の学習」「なかよし学習」という雑誌があった。今もある。私はこの雑誌に
創刊時からかかわり、その後「知恵遊び」を10年間ほど、協力させてもらった。
「協力」というのもおおげさだが、巻末の紹介欄ではそうなっていた。この雑誌は両誌で、
当時毎月47万部も発行された。この雑誌を中心に私は以後、無数の市販教材の制作、指
導にかかわってきた。
バーコードをこするだけで音が出たり答えが出たりする世界初の教材、「TOM」(全10
巻)や、「まなぶくん・幼児教室」(全48巻)なども手がけた。
14年ほど前には英語雑誌、「ハローワールド」の創刊企画も一から手がけた。この雑誌も
毎月27万部という発行部数を記録したが、そのときの編集長の大塚K氏が、横浜のアメ
リカンハイスクールで見つけてきたのが、西田ひかるさんだった。当時まだまったく無名
の、高校一年生だった。
●さて本題
……実はこういう前置きをしなければならないところに、肩書のない人間の悲しみがあ
る。私はどこの世界でも、またどんな人に会っても、まずそれから話さなければならない。
私の意見を聞いてもらうのは、そのあとだ。
で、本論。私はこのコラム(中日新聞「子どもの世界」)の中で、「ワークやドリルなど、
半分はお絵かきになってもよい」と書いた。別のところでは、「ワークやドリルほどいいか
げんなものはない」とも書いた。
そのことについて、何人かの人から、「おかしい」「それはまちがっている」という意見を
もらった。しかし私はやはり、そう思う。無数の市販教材に携わってきた「私」がそう言
うのだから、まちがいない。
●平均点は六〇点
まず「売れるもの」。それを大前提にして、この種の教材の企画は始まる。主義主張は、次
の次。そして私のような教材屋に仕事が回ってくる。そのとき、おおむね次のようなレベ
ルを想定して、プロット(構成)を立てる。
その年齢の子ども上位10%と下位10%は、対象からはずす。残りの80%の子どもが、
ほぼ無理なくできる問題、と。点数で言えば、平均点が60点ぐらいになるような問題を
考える。
幼児用の教材であれば、文字、数、知恵の三本を柱に案をまとめる。小学生用であれば、
教科書を参考にまとめる。
しかしこの世界には、著作権というものがない。まさに無法地帯。私の考えた案が、ほん
の少しだけ変えられ、他社で別の教材になるということは日常茶飯事。こう書いても信じ
てもらえないかもしれないが、25年前に私が「主婦と生活」という雑誌で発表した知育
ワークで、その後、東京の私立小学校の入試問題の定番になったのが、いくつかある。
●半分がお絵かきになってもよい
子どもがワークやドリルをていねいにやってくれれば、それはそれとして喜ばねばなら
ないことかもしれない。しかしそういうワークやドリルが、子どもをしごく道具になって
いるのを見ると、私としてはつらい。……つらかった。
私のばあい、子どもたちに楽しんでもらうということを何よりも大切にした。同じ迷路の
問題でも、それを立体的にしてみたり、物語を入れてみたり、あるいは意外性をそこにま
ぜた。たとえば無数の魚が泳いでいるのだが、よく見ると全体として迷路になっていると
か。あの「幼児の学習」や「なかよし学習」にしても、私は毎月300枚以上の原案をか
いていた。だから繰り返す。
「ワークやドリルなど、半分がお絵かきになってもよい。それよりも大切なことは、子
どもが学ぶことを楽しむこと。自分はできるという自信をもつこと」と。
(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司
子どもの学習 子供の学習 勉強嫌い 子どもの集中力 子供の集中力 学習指導 勉強
指導 学習机 はやし浩司 子供の勉強グセ 勉強癖 やる気 やる気論 子供を伸ばす
法 子供の伸ばし方 家庭学習 子供の方向性)
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●子どもを勉強に向かわせる法
子どもが学習机から離れるとき
●机は休むためにある
学習机は、勉強するためにあるのではない。休むためにある。どんな勉強でも、しばら
くすると疲れてくる。問題はその疲れたとき。そのとき子どもがその机の前に座ったまま
休むことができれば、よし。そうでなければ子どもは、学習机から離れる。勉強というの
は一度中断すると、なかなかもとに戻らない。
そこであなたの子どもと学習机の相性テスト。子どもの好きそうな食べ物を、そっと学
習机の上に置いてみてほしい。そのとき子どもがそのまま机の前に座ってそれを食べれば、
よし。もしその食べ物を別のところに移して食べるようであれば、相性はかなり悪いとみ
る。
反対に自分の好きなことを、何でも自分の机に持っていってするようであれば、相性は合
っているということになる。相性の悪い机を長く使っていると、勉強嫌いの原因ともなり
かねない。
●机は棚のない平机
学習机というと、前に棚のある棚式の机が主流になっている。しかし棚式の机は長く使
っていると圧迫感が生まれる。もう一五年ほども前になるが、小学一年生について調査し
たことがある。結果、棚式の机のばあい、購入後3か月で約80%の子どもが物置にして
いることがわかった。
最近の机にはいろいろな機能がついているが、子どもを一時的にひきつける効果はあるか
もしれないが、あくまでも一時的。そんなわけで机は買うとしても、棚のない平机をすす
める。あるいは低学年児のばあい、机はまだいらない。
たいていの子どもは台所のテーブルなどを利用して勉強している。この時期は勉強を意識
するのではなく、「勉強は楽しい」という思いを育てる。親子のふれあいを大切にする。子
どもに向かっては、「勉強しなさい」と命令するのではなく、「一緒にやろうか?」と話し
かけるなど。
●学習机を置くポイント
学習机にはいくつかのポイントがある。
(1)机の前には、できるだけ広い空間を用意する。
(2)棚や本棚など、圧迫感のあるものは背中側に配置する。
(3)座った位置からドアが見えるようにする。
(4)光は左側からくるようにする(右利き児のばあい)。
(5)イスは広く、たいらなもの。かためのイスで、机と同じ高さのひじかけがあるとよ
い。
(1)窓に向けて机を置くというのが一般的だが、あまり見晴らしがよすぎると、気が散
って勉強できないということもあるので注意する。
机の前に広い空間があると、開放感が生まれる。またドアが背中側にあると、心理的に
落ちつかないことがわかっている。意外と盲点なのが、イス。深々としたイスはかえって
疲れる。ひじかけがあると、作業が格段と楽になる。ひじかけがないと、腕を机の上に置
こうとするため、どうしても体が前かがみになり、姿勢が悪くなる。
中に全体が前に倒れるようになっているイスがある。確かに勉強するときは能率があがる
かもしれないが、このタイプのイスでは体を休めることができない。
さらに学習机をどこに置くかだが、子どもが学校から帰ってきたら、どこでどのように
して体を休めるかを観察してみるとよい。好きなマンガなどを、どこで読んでいるかをみ
るのもよい。たいていは台所のイスとか、居間のソファの上だが、もしそうであれば、思
い切って、そういうところを勉強場所にしてみるという手もある。子どもは進んで勉強す
るようになるかもしれない。
(詳しくは、「はやし浩司の書斎」に具体的な配置図とともに、書いてあります。どうか、
ご覧になってください。)
●相性を見極める
ものごとには相性というものがある。子どもの勉強をみるときは、何かにつけ、その相
性を大切にする。相性が合えば、子どもは進んで勉強するようになる。相性が合わなけれ
ば、子どもは何かにつけ、逃げ腰になる。無理をすれば、子どもの学習意欲そのものをつ
ぶしてしまうこともある。
(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司
子供部屋 子供の学習環境 動機付け 子供部屋のあり方)
Hiroshi Hayashi+++++++++++はやし浩司
●子どもの個性を伸ばす法
教育が型にはまるとき
●「ちゃんと見てほしい」
「こんな丸のつけ方はない」と怒ってきた親がいた。祖母がいた。「ハネやハライが、メ
チャメチャだ。ちゃんと見てほしい」と。私が子ども(幼児)の書いた文字に、花丸をつ
けて返したときのことである。
あるいはときどき、市販のワークを自分でやって、見せてくれる子どもがいる。そういう
ときも私は同じように、大きな丸をつけ、子どもに返す。が、それにも抗議。「答がちがっ
ているのに、どうして丸をつけるのか!」と。
●「型」にこだわる日本人
日本人ほど、「型」にこだわる国民はいない。よい例が茶道であり華道だ。相撲もそうだ。
最近でこそうるさく言わなくなったが、利き手もそうだ。「右利きはいいが、左利きはダメ」
と。
私の二男は生まれながらにして左利きだったが、小学校に入ると、先生にガンガンと注意
された。書道の先生ということもあった。そこで私が直接、「左利きを認めてやってほしい」
と懇願すると、その先生はこう言った。「冷蔵庫でもドアでも、右利き用にできているから、
なおしたほうがよい」と。
そのため二男は、左右反対の文字や部分的に反転した文字を書くようになってしまった。
書き順どころではない。文字に対して恐怖心までもつようになり、本をまったく読もうと
しなくなってしまった。
一方、オーストラリアでは、スペルがまちがっている程度なら、先生は何も言わない。
壁に張られた作品を見ても、まちがいだらけ。そこで私が「なおさないのですか」と聞く
と、その先生(小三担当)は、こう話してくれた。
「シェークスピアの時代から、正しいスペルなんてものはないのです。発音が違えば、ス
ペルも違う。イギリスのスペルが正しいというわけではない。言葉は、ルール(文法やス
ペル)ではなく、中身です」と。
●「U」が二画?
近く小学校でも、英語教育が始まる。その会議が10年ほど前、この浜松市であった。
その会議を傍聴してきたある出版社の編集長が、帰り道、私の家に寄って、こう話してく
れた。
「Uは、まず左半分を書いて、次に右半分を書く。つまり2画と決まりました。同じよう
にMとWは四画と決まりました」と。私はその話を聞いて、驚いた。英語国にもないよう
な書き順が、この日本にあるとは!
そう言えば私も中学生のとき、英語の文字は、25度傾けて書けと教えられたことがある。
今から思うとバカげた教育だが、しかしこういうことばかりしているから、日本の教育は
おもしろくない。つまらない。
たとえば作文にしても、子どもたちは文を書く楽しみを覚える前に、文字そのものを嫌い
になってしまう。日本のアニメやコミックは、世界一だと言われているが、その背景に、
子どもたちの文字嫌いがあるとしたら、喜んでばかりはおられない。だいたいこのコンピ
ュータの時代に、ハネやハライなど、毛筆時代の亡霊を、こうまでかたくなに守らねばな
らない理由が、一体どこにあるのか。
「型」と「個性」は、正反対の位置にある。子どもを型に押し込めようとすればするほど、
子どもの個性はつぶれる。子どもはやる気をなくす。
●左利きと右利き
正しい文字かどうかということは、次の次。文字を通して、子どもの意思が伝われば、
それでよし。それを喜んでみせる。そういう積み重ねがあって、子どもは文を書く楽しみ
を覚える。
オーストラリアでは、すでに10年以上も前に小学3年生から。今ではほとんどの幼稚園
で、コンピュータの授業をしている。10年以上も前に中学でも高校でも生徒たちは、フ
ロッピーディスクで宿題を提出していたが、それが今では、インターネットに置きかわっ
た。先生と生徒が、常時インターネットでつながっている。こういう時代がすでにもう来
ているのに、何がトメだ、ハネだ、ハライだ!
冒頭に書いたワークにしても、しかり。子どもが使うワークなど、半分がお絵かきにな
ったとしても、よい。だいたいにおいて、あのワークほど、いいかげんなものはない。そ
れについては、また別のところで書くが、そういうものにこだわるほうが、おかしい。
左利きにしても、人類の約5%が、左利きといわれている(日本人は3~4%)。原因は、
どちらか一方の大脳が優位にたっているという大脳半球優位説。親からの遺伝という遺伝
説。生活習慣によって決まるという生活習慣説などがある。
一般的には乳幼児には左利きが多く、3~4歳までに決まるが、どの説にせよ、左利きが
悪いというのは、あくまでも偏見でしかない。冷蔵庫やドアにしても、確かに右利き用に
はできているが、しかしそんなのは慣れ。慣れれば何でもない。
●エビでタイを釣る
子どもの懸命さを少しでも感じたら、それをほめる。たとえヘタな文字でも、子どもが
一生懸命書いたら、「ほお、じょうずになったね」とほめる。そういう前向きな姿勢が、子
どもを伸ばす。これは幼児教育の大原則。昔からこう言うではないか。「エビでタイを釣る」
と。しかし愚かな人はタイを釣る前に、エビを食べてしまう。こまかいこと(=エビ)を
言って、子どもの意欲(=タイ)を、そいでしまう。
(付記)
●私の意見に対する反論
この私の意見に対して、「日本語には日本語の美しさがある。トメ、ハネ、ハライもその
一つ。それを子どもに伝えていくのも、教育の役目だ」「小学低学年でそれをしっかりと教
えておかないと、なおすことができなくなる」と言う人がいた。
しかし私はこういう意見を聞くと、生理的な嫌悪感を覚える。その第一、「トメ、ハネ、ハ
ライが美しい」と誰が決めたのか? それはその道の書道家たちがそう思うだけで、そう
いう「美」を、勝手に押しつけてもらっては困る。要はバランスの問題だが、文字の役目
は、意思を相手に伝えること。「型」ばかりにこだわっていると、文字本来の目的がどこか
へ飛んでいってしまう。
私は毎晩、涙をポロポロこぼしながら漢字の書き取りをしていた二男の姿を、今でもよく
思い出す。二男にとっては、右手で文字を書くというのは、私たちが足の指に鉛筆をはさ
んで文字を書くのと同じくらい、つらいことだったのだろう。二男には本当に申し訳ない
ことをしたと思っている。この原稿には、そういう私の、父親としての気持ちを織り込ん
だ。
(参考)
●経済協力開発機構(OECD)が調査した「学習到達度調査」(PISA・2000年調
査)によれば、「毎日、趣味で読書をするか」という問いに対して、日本の生徒(15歳)
のうち、53%が、「しない」と答えている。
この割合は、参加国32か国中、最多であった。また同じ調査だが、読解力の点数こそ、
日本は中位よりやや上の8位であったが、記述式の問題について無回答が目立った。
無回答率はカナダは5%、アメリカは4%。しかし日本は29%! 文部科学省は、「わか
らないものには手を出さない傾向。意欲のなさの表れともとれる」(毎日新聞)とコメント
を寄せている。
(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司
日本人の型 型にはめる教育 子供の個性)
Hiroshi Hayashi+++++++++++はやし浩司
●子どもを勉強好きにする法
子どもがワークをするとき
●西田ひかるさんが高校一年生
学研に「幼児の学習」「なかよし学習」という雑誌があった。今もある。私はこの雑誌に
創刊時からかかわり、その後「知恵遊び」を10年間ほど、協力させてもらった。
「協力」というのもおおげさだが、巻末の紹介欄ではそうなっていた。この雑誌は両誌で、
当時毎月47万部も発行された。この雑誌を中心に私は以後、無数の市販教材の制作、指
導にかかわってきた。
バーコードをこするだけで音が出たり答えが出たりする世界初の教材、「TOM」(全10
巻)や、「まなぶくん・幼児教室」(全48巻)なども手がけた。
14年ほど前には英語雑誌、「ハローワールド」の創刊企画も一から手がけた。この雑誌も
毎月27万部という発行部数を記録したが、そのときの編集長の大塚K氏が、横浜のアメ
リカンハイスクールで見つけてきたのが、西田ひかるさんだった。当時まだまったく無名
の、高校一年生だった。
●さて本題
……実はこういう前置きをしなければならないところに、肩書のない人間の悲しみがあ
る。私はどこの世界でも、またどんな人に会っても、まずそれから話さなければならない。
私の意見を聞いてもらうのは、そのあとだ。
で、本論。私はこのコラム(中日新聞「子どもの世界」)の中で、「ワークやドリルなど、
半分はお絵かきになってもよい」と書いた。別のところでは、「ワークやドリルほどいいか
げんなものはない」とも書いた。
そのことについて、何人かの人から、「おかしい」「それはまちがっている」という意見を
もらった。しかし私はやはり、そう思う。無数の市販教材に携わってきた「私」がそう言
うのだから、まちがいない。
●平均点は六〇点
まず「売れるもの」。それを大前提にして、この種の教材の企画は始まる。主義主張は、次
の次。そして私のような教材屋に仕事が回ってくる。そのとき、おおむね次のようなレベ
ルを想定して、プロット(構成)を立てる。
その年齢の子ども上位10%と下位10%は、対象からはずす。残りの80%の子どもが、
ほぼ無理なくできる問題、と。点数で言えば、平均点が60点ぐらいになるような問題を
考える。
幼児用の教材であれば、文字、数、知恵の三本を柱に案をまとめる。小学生用であれば、
教科書を参考にまとめる。
しかしこの世界には、著作権というものがない。まさに無法地帯。私の考えた案が、ほん
の少しだけ変えられ、他社で別の教材になるということは日常茶飯事。こう書いても信じ
てもらえないかもしれないが、25年前に私が「主婦と生活」という雑誌で発表した知育
ワークで、その後、東京の私立小学校の入試問題の定番になったのが、いくつかある。
●半分がお絵かきになってもよい
子どもがワークやドリルをていねいにやってくれれば、それはそれとして喜ばねばなら
ないことかもしれない。しかしそういうワークやドリルが、子どもをしごく道具になって
いるのを見ると、私としてはつらい。……つらかった。
私のばあい、子どもたちに楽しんでもらうということを何よりも大切にした。同じ迷路の
問題でも、それを立体的にしてみたり、物語を入れてみたり、あるいは意外性をそこにま
ぜた。たとえば無数の魚が泳いでいるのだが、よく見ると全体として迷路になっていると
か。あの「幼児の学習」や「なかよし学習」にしても、私は毎月300枚以上の原案をか
いていた。だから繰り返す。
「ワークやドリルなど、半分がお絵かきになってもよい。それよりも大切なことは、子
どもが学ぶことを楽しむこと。自分はできるという自信をもつこと」と。
(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司
子どもの学習 子供の学習 勉強嫌い 子どもの集中力 子供の集中力 学習指導 勉強
指導 学習机 はやし浩司 子供の勉強グセ 勉強癖 やる気 やる気論 子供を伸ばす
法 子供の伸ばし方 家庭学習 子供の方向性)