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2019-11-22 | 宮部みゆき


宮部みゆき
『模倣犯5』★★★★

きたきたきたー!最終巻!
結末が分かっているとしても、やはりメインとも言える場面
じっくりと寝静まった深夜に取っておいた★



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「いいか、よく覚えとけ。人間が事実と真正面から向き合うことなんて、そもそもあり得ないんだ。絶対に無いんだよ。もちろん事実はひとつだけだ。存在としてはな。だが、事実に対する解釈は、関わる人間の数だけある。だから、事実には正面も無いし裏側も無い。みんな自分が見ている側が正面だと思っているだけだ。所詮、人間は見たいものしか見ないし、信じたいものしか信じないんだよ」








こいつは蛇だ。真っ直ぐ走ることのできる蛇だ。だから狙われた者は逃げられない。
そして、狙われた者が勇気を持って、追ってくるこいつを待ち受けてその頭を踏み潰してしまわない限り、こいつは殺せない。











レイ子  ええ、そう。ファックスやインターネットだと、すごく速いじゃない?書いたものを自分で読み返す時間がない。だから、かなりトンデモないことでもさらっと書いて送信しちゃって、だけどそのこと自体も割りとすぐに忘れちゃいそうな気がするわけ。だけど、ハガキとか手紙ってのは、書くのが大変だからね。それなりに時間をかけて考えたことを、一定のスペースにおさまるように文章にしなけりゃならないでしょう。しかも書いたあと、それを持って玄関で靴をはいてポストまで歩いていって投函しなくちゃならない。











――怖い、怖いと思っていながら隠れていると、もっと怖い。怖いから、立ち向かうっていうことだって、人間にはあるよ。








犯罪者はなぜそんな、我が身を危うくするミスをするのか?良心の咎めを感じて手元が狂う場合もある。
自身のおかした犯罪に自家中毒症状を起こして自滅する場合もある。








「あんたはいつだって何かをやろうとしてきたんだ。あんたの身に降りかかった災難から立ち直るために、何か道がないかって、ずっと探してきたんだ。その一瞬一瞬は、いつだってあんたにとっては正しい方向を向いていたんだよ。だけど、ちょっと続けて苦しくなると、すぐにそれが間違ってたような気分になって、やっぱりあれはホントじゃなかったって言い始める。まるで、いちいち“あれは本当のことじゃないです”って断らないと、誰かに叱られるとでも思ってるみたいだ。誰も叱りゃしないよ。
だって、あんたの人生はあんたのものなんだから。過去の災厄だけがあんたのものなんじゃなくて、これから先の人生だってあんたのものなんだ。誰にもお伺いをたてたりせず、自分のためになることを自由に考えていいんだよ」








彼の愉悦を。彼の喜びを。彼の快楽を。








現実を直視しろ。








わかってる。そんなこと言われるまでもなくわかってるのだ。でも――
「頭でわかることと、現実にそれを身に受けることとは、全然違うよ」











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この先の指針 現代長編をゆく。
早速『レベル7』♪♪



ブログ開始から2855日=7年8ヵ月
あの部屋から始まった読書備忘録まだ続いてる!
今日新たに魅惑で勢いのある柄から、まったり癒しなひつじちゃんへ。
これぞイメチェン(笑)

引き続きよろしくお願いします^^

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