宮部みゆき
『蒲生邸事件』★★★+
やっと読み終わった~
図書館の予約本 かれこれ数ヵ月、取り置き期間を数回過ぎた本
つい「蒲生邸事件・・縁がないのかしら」つぶやいていた。
(他、先日読んだ『ケーキの切れない非行少年たち』も同様 何度も逃がしていた)
『蒲生邸事件』の文庫本
色々な出版社から刊行されているけど、この表紙がインパクト
上下巻じゃなくP686の大容量
単行本 1996年10月10日、毎日新聞社刊
--------(抜粋)
1994年、予備校受験のために上京した受験生の尾崎孝史だったが、2月26日未明、宿泊している古いホテルで火災に見舞われた。間一髪、同宿の男に救われたものの、避難した先はなんと昭和十一年の東京
男は時間軸を自由に移動できる能力を持った時間旅行者だったのだ。雪降りしきる帝都では、いままさに二・二六事件が起きようとしていた――。
大胆な着想で挑んだ著者会心の日本SF大賞受賞長篇!
『蒲生邸事件』の真の主人公は青年ではなく「歴史」である。歴史的事件の肌ざわりをたくみに示しながら、歴史とは何か、そして歴史を評価するとはどういうことかを、さりげなくこの小説は問うている。(関川夏央「解説」より)
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第一章 その夜まで
ドアの開け閉て(あけたてと読)
第二章 蒲生家の人びと
女中の存在
----------ここで約二週間ほどブランク(^▽^;)
再開したけどだらだらした描写に「クドイ!」と思わざる得ない。
ここ最近山本周五郎の短編集ばかり読んでいるからかもしれない。
通常の描写が3行としたら、秀悦な周五郎さんはそれを1行で著す(それも沁みる)ベタ惚れ。
第三章 事件
第四章 戒厳令
ゆらゆら睡魔からの脱却!!・・(笑)
新たな展開「さすが宮部さん」
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——きっとお伝えくださいましよ。黒井は約束どおりやって参りましたと。
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第五章 兵に告ぐ
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歴史の流れは変えられないという絶望が、ここでもまた立ちふさがるのか。
「そうだ、歴史の必然は変えることができない。止めることもできない」
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「これから戦争が始まるぞーーー!」
叫べますか?
まがい物の神たち
終章 孝史
ふきとの現世での再会!?
ラストは涙がこみあげてきて、孝史に寄り添う気持ちが生まれた。
(あまりに最初とのギャップがあり過ぎる!)
二・二六事件を知ることが出来、歴史って知れば知るほどおもしろい。
宮部さんじゃなかったら知ることもなかった時代物
ホントその当時と今現在の日本人が同じとは思えない。
思想について語るつもりはないけど、昔の人は熱き意思を持っていた。
よりよき国家にしようとそんな時代だった。
戦争を止めることは出来ない。