建設現場の卵

建設現場からのエッセイ。「建設現場の子守唄」「建設現場の風来坊」に続く《建設現場の玉手箱》現場マンへ応援歌。

安全大会講演

2019-06-10 07:57:00 | 建設現場

  安全週間を前にして・・・安全大会(2009.10.20)再度UPします。

   …………………………(安全大会講演 1)…………

 ライフワークの一つである講演に於いて、とあるゼネコンの若手勉強会から、
「基本は安心・基準は安全」 の講演です。
90分の講演実況録音盤から読みやすくする為に、部分修正してます)
    *********   ********   **********
 (挨拶省略・・・)  
現場所長を15年やっていまして、労災を一度も経験していませんから、災害の話から安全の話は出来ません。

3日以内の労災扱いにならない事故、自分の手を自分で叩いたとか、転んで血が出たとかは時々ありましたが、労災には縁がありませんでした。
 だからと言って現場がビシッと安全であった訳ではありません。  会社の安全パトロールの度に評価は悪く、再パトロールになる事は毎度の事でした。

「労務部の為に仕事をしてるンじゃあない!」 「無事故無災害でやる為に仕事をしているンじゃあない!」  イイ建物を創る為に自分たちで技術を入れているんだよ、イイ建物を創る為に 『早く・安く・良く』  そして安全に創るのが、現場マンの《やりがい》であり、監督さんの仕事だと思いませんか。

 若手現場マンが竣工の時に「よく頑張ったなあ」と涙を流せるくらいの建物にしたいのだよ。

 そんな現場のことを《建設現場の子守唄》《風来坊》に本音を丸出しで書いていますが、現場の楽しさ・厳しさの本音を読んでみて下さい。
 ネットでもかなり紹介されて出回っているようですが、直接私の所に
「本を送ってください」
とメールも来るし、若者がかなり読んでいるようですよ。

さて、安全監理という話をしますが、現場では四監理ありますね。
工程・品質・原価・安全の四つとそれに『人間監理』も含んで欲しいですね。

四監理をぐるっと上手く廻さない限り、
「安全監理は望めない」  
が、私の安全の基本の考えで、現場所長としての結論ですよ。

工期がない現場、突貫をやっている現場でね、安全監理書類なんて
構って いられますか?  
その時に
「安全作業をしろ!(させろ)
って言ってもソレどころじゃあないでしょ、安全監理の毎日点検なんて実際に出来っこないでょ。

 又、予算をガバッと削られて、
「これだけでやれっ!」 って言われたら、
品質は悪くなるよ、品質の悪い物を取り付けて、手直しを食えば再度取り付けるまでの時間が必要となるし、修正代も出てくるし、取り付ける時には足場が解体されていたのはよく有る事ですよね。  
サーカス仕事をさせるようになって、それでも安全監理が出来ますか?

 安全監理の前に工程をしっかり監理していなければ、ならないンですよ。
 竣工に間に合わないと誰しもが思えば、安全監理どころではないでしょ。

つまり、四監理が廻らず、チームワークも無く、良いモノを創るという心も消えてバラバラとなっている現場に、安全大会や安全パトロールを実施しても良い結果にならないのですよ。

 現場で毎月1回安全大会と安全衛生協議会を開いていますが、成果を感じる事がありますか?成果がありましたか?

 成果が無いものを毎月やってるなら、何の為なのですか?

 やらないよりはイイけれども、
「気をつけて作業しろよな」  
とKY活動の総まとめをしていて、1ヶ月間安全監理出来るの?
必ず事故になりますよ。

 皆さんのやり方を私は知らないけれど、
「会社の為にやっているのか、決まりだからやっているのか」
 という所から、本音で話をしますよ。        

           《安全講演2へ 続く》      

コメント
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