転がり坂

登りつめたわけでもないのに、そろそろ下山したくなってきた。

都々逸 別れの日

2012-11-11 04:07:11 | 都々逸
051:囲
越すに越せない囲いの陰で
咲かず枯れゆく無名花

052:世話
世話になったとねぎらわれては
去って行く背にすがれずに

053:渋
渋い男も渋柿さえも
少し世話すりゃ甘くなる

054:武
武士は食わねど元気がなけりゃ
妻の用事も立たぬ役

055:きっと
きっとくるわね今夜はあなた
きっとくるのね別れの日

短歌 生きる命か

2012-11-11 00:44:17 | 短歌
051:囲
越せそうな低い囲いの中なのに卑屈に笑う飼犬になる

052:世話
世話という言葉の中の虐待に愛はあるのか死に行く命

053:渋
渋々と生きる命も何時の日か渋さを増して生きる命か

054:武
武力では奪える命愛あれど救えぬ命川に流して

055:きっと
このままの朝の紅茶に傷ついてきっと呪われ別れの荊