転がり坂

登りつめたわけでもないのに、そろそろ下山したくなってきた。

病気にならない生き方

2015-03-30 00:14:43 | 日記
「運び来るものは病か春一番」牧童

世の中にはいろいろな健康法が氾濫しているが、自分に合う健康法を見つけだすのは難しい。

僕も60歳を過ぎ、そろそろ自分に合った健康法を身につけたいと思うのだが、なかなか長続きしない。健康法にようやく慣れた頃には、おそらくはもう身体がボロボロになっていて、取り返しがつかなくなっているに違いない。
日々刻々と病魔が歩み寄ってくる。
身体と心がすっかり蝕まれた頃、あの時、あの健康法さえ実践していれば、今こんなに老いに苦しまず、もっと健康な肉体を手にしていたはずだと思うのだろう。

今までの悪習慣を深く反省し、酒を控え、姿勢を正し、ネットも恋もひかえ、少し走ったり、病気にならない生き方を心がけて数か月たった今、体調がすこぶる悪い! 病気にならない生き方をはじめたら、急速に老化したような気がする。

そうか!
これで浦島太郎伝説の謎が解けたぞ。

玉手箱を開けた浦島太郎は急速に老け込んでしまった。浦島太郎は悔やみに悔やんだ。なんで亀など助けてしまったのだろう。助けなければ、竜宮城にも行かず、まともな妻と一緒に暮らし、病気にならない生き方ができたのに。竜宮城に入りびたり、なんであんなことそんなことまでしてしまったんだろう。遊ばずにもっと真面目に働いていれば、今ごろ健康生活ができたのに。

煙が消えた玉手箱の底には『秘伝・これが病気にならない生き方だ』と表書きされた巻物が入っていた。もしかして、これを読めば若返るのかもしれないぞ。浦島太郎は不気味な笑みを浮かべ、皺くちゃになった細い腕を伸ばした。

それにはこう書いてあった。

・愚か者め。生活習慣なんぞ正しても病気は治らないぞ。
・死ぬまで竜宮城で酒や女と遊びほうけ、夢を見続けていれば、お前は幸せに死ねただろうに。
・酒を止め、女を忘れ、夢から醒めた時こそ、急速に病・老・死の煙に包まれるのだ。

というようなことが巻物には書いてあった。
浦島太郎は落陽に向かって落涙した。
さらに悔やみに悔やんだ。

そうだ!
もし、あの時、現世の良識に惑わされて、我が身を振り返らなければ、竜宮城で死ぬまでウッシッシな暮らしができたんだ!

病気にならない生き方を試みようとした時にはすでに病に冒されており、健康を求めれば求めるほど、病を引き込むことになる。

僕はどうやら玉手箱を開けてしまったようだ。髪は総白髪になってしまったが、陰毛にまだ少し黒いのが残っているうちに、早く竜宮城に行かなくちゃ、生命が危ない!

おやすみ

2015-03-11 05:23:44 | 日記

(ーー;)誰かいい人いるのはわかる
だけど今夜は私だけ

《天秤の下で》

頭上で天秤が微かに揺れ動いていた。天秤の根元に二人は座っていた。

「もうそろそろ時間だね」
頭上の天秤を二人で見上げる。
「貴方は戻らないの?」
「うん。もう天秤には乗らないことにしたよ」
「もう少し一緒にいてもいい?」
「あと少しなら」
「ずっとずっとこうして貴方と一緒にいたいの」
「君は家族のもとに帰らないと天秤がバランスを失ってしまうよ」
「貴方だって奥様が…」
「僕が帰れば我が家のバランスが崩れるだけさ」

《10%LOVE》

「もっとお話して!貴方を愛しているの!だから教えて!貴方のすべてが知りたいの」
「もう時間だよ。僕は君のすべてを知りたくはないんだ 。10%の君で充分」
「10%の愛でしかないのね」
「10%の僕が10%の君を100%愛している。それで充分。おやすみ」

全面ごめんの人生だけど

2015-03-07 14:30:19 | 日記
「ごめんねと冷たい指でメール打つ」牧童

僕は「ごめん、ごめん」と、ごめんを連発しながら生きてきた。ごめんねが僕の口癖になっているのだ。

ごめんね。僕には、こんなふうにしか君を愛せないんだ。

深夜、一人で温泉に入った。大浴場には五十代くらいの男が一人だけ入っていた。彼は僕に気が付かずに「ごめんなさい、ごめんなさい」と大声で連発しながら、ゴシゴシと力いっぱい頭を洗っていた。見てはいけないものと出会ってしまったような気がして、僕は彼に見つからないように、その場を逃げ去った。

部屋に戻ると、彼のごめんなさいがとても気になり、眠れなくなった。
また酒を飲みだし、いろいろ考えてみた。

たぶん彼は…
幼い頃、頭を洗われるのが嫌だったのだろう。いたずらの罰として頭を洗われていたのだ。

「また寝小便して!」
ゴシゴシ…
ごめんなさい、ごめんなさい…

「またこんなに泥んこになって!」
ゴシゴシ…
ごめんなさい、ごめんなさい…

「いたずらしたら、また頭を洗うぞ!」と母から脅されながら育ったのに違いない。

再び大浴場に行くと誰もいなかった。僕も彼のマネをして、ごめんなさい、ごめんなさいと大声で叫びながら頭を洗ってみた。おやっ!
実に気持ちがいいぞ。
頭の汚ればかりか頭の中の汚物まで浄化されていくようで、実に壮快な気分になれた。

ごめんという言葉は他人に謝罪するためだけにあるのではなく、過ちを犯した自分を浄化させるための言葉なのだということが実感できる。

貴女も、ごめんなさい、ごめんなさいと大声を出しながら頭を洗ってみてご覧。きっともっときれいになれるだろう。

不潔な男

2015-03-05 07:32:53 | 日記
(ーー;)肌の汚れは洗えば落ちる
お湯じゃ流せぬ浮気虫

今朝もシャワーを浴び、きれいな身体で昼間のビールを楽しんでいる。冬場でも汗は流れ出し、その上、おジン臭が加わってきたから、なお一層、清潔を心がけている。
にもかかわらず、あるタイプの女どもからは「あなたって不潔!」と罵倒される。
僕は不倫推進派だし、幾つになっても男と女は裸の付き合いが大切だと主張しているからだ。
既婚者の僕が妻以外の女としたいというと、やれ不潔だ、不純だ、愛じゃないと罵倒される。
でも僕には僕なりの愛があり、愛仕方がある。

相手に何も求めない、無償の愛を仮に「純な愛」とすれば、何かを求める愛は「不純な愛」になってしまう。
求める心は「~たい」という言葉で表される。愛されたい、デートしたい、独占したい、いつまでも一緒にいたい、奥さんや彼女から彼を奪いたい、結婚したい、別れたい、抱きたい、抱かれたい……
なんだ「愛されたい」も「抱きたい」も同じ「~たい」の不純な愛じゃないか!

「不純な愛」を創りあげていく「~たい」という欲求をひとつひとつ消していけば、愛されたいとか別れたいとか、独占したいという気持ちもなくなり、嫉妬心も消え、重さも苦しみもない「純な愛」が残るのかもしれない。

僕は抱きたいという欲求以外の不純な動機はなく、独占したいとも思わないし、嫉妬心もなくなってきた。だから僕のほうが「純な愛」に近いんじゃないかな。そんな気がする。
老いても、僕は抱きたいという純な恋心を失わずにいたい。

起承転結

2015-03-05 07:23:50 | 日記
「くれなけりゃなおさら欲しいバレンチョコ」牧童

今年のバレンタインは不作だった。このまま恋とは無縁の老後生活になっていくのだろうか。
バブルの現役時代はオフィスの机の上は高級チョコで山積みになっていた。バレンタインの後は虫歯がひどくなり、歯医者に通ったものだ。
やれやれ、コンビニで昔に比べはるかに小さくなってしまった板チョコを自分で買って、しみじみと味わった。

起「(たぶん)僕はもてていたはずだ(昔の話だけど)」
承「でも、ちょっと変わった女から好かれる」
転「群れている女たちからは嫌われる」
結「それは僕が変人だからだろう」

人間は褒められると調子にのって、もっと褒められようと試みる。
ある方から、僕のブログは起承転結でまとまっているとお褒めの言葉をいただいた。でもそうなると起承転結にまとめようと、もがいてしまい、支離滅裂になっていく。

僕を好きになる女たちには共通点があるようだ。

◯容姿、頭脳、生活環境など、いずれも中流である。
◯多数派に属さない。つまり群れたがらない。
◯妄想、空想、創作を好む。
◯常識、モラルを持ちながら、しばられたくないと思っている。
◯変わっている。

これからも僕に恋する女がたぶん登場してくるとは思うのだが、その彼女も間違いなく変わりものである。

僕は思ったことを素直に話すから相手を傷つけてしまう。

ある方がチャーハンとマーボー豆腐の写真を公開していた。とても美味そうだったのだが、よく見たら豆腐の味噌汁みたいに見えたので、そうコメントしたら、写真を削除されてしまった。

愛撫の時、だぶついたお腹の肉を揉んでいたら「お願いだから、そこは触らないで。どこを触ってもいいけど、お腹だけは触らないで!」と怒られてしまった。僕は乳房のように、彼女のお腹を揉みたかった。僕の愛情表現なのに受け入れてもらえなかった。哀しかった。

お腹を揉むようなコメントをしても、それが僕の愛情表現なんだ。

あれ?
起承転結は?

あれ?
僕は何を書きたかったんだろうか?
今年のバレンタインも、だいぶ前に終ったのに。

こんな僕を好きになる女がいたら、やはり彼女は変人に違いない。