転がり坂

登りつめたわけでもないのに、そろそろ下山したくなってきた。

都々逸 涙雨

2012-11-02 04:03:59 | 日記
031:大人
大人なんかになりたくないと
泣いたあの子もいま白髪

032:詰
詰まらないわね二人の夜は
いつもそっぽを向いたまま

033:滝
滝に打たれて清めるよりも
心にしみる涙雨

034:聞
聞いておくれよたまには愚痴を
惚れて嫁いだわけじゃなし

035:むしろ
むしろこのまま別れましょうか
あなた恋しと泣けるうち

短歌 むしろこのまま

2012-11-02 03:44:53 | 日記
031:大人
眉毛さえ白髪混じりに成れの果て大人になれぬままに散りゆく

032:詰
夢の夢そっぽを向いたままの夜狭き寝床に詰め寄る吐息

033:滝
青緑心にしみる滝の音赤一輪に心奪われ

034:聞
聞く人もまた一人消え暗闇に愚痴念仏の祈りの儀式

035:むしろ
目指す地は夕陽の先に見え隠れいっそこのままむしろこのまま