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blueswave 's MIND DROPS

まもろう憲法9条、生かそう憲法25条!

思想調査も問題ですが、もっと深刻な事態はー

2012-02-16 14:47:04 | 政治・社会
  大阪市長・橋下徹氏による市職員に対する思想調査問題について、先日もここに書きましたが、みなさんからのコメントがほとんどないことがこの問題の深刻さを物語っているように思います。

 橋下氏のこの行為についての私のニュースソースは「しんぶん赤旗」でした。今回の橋下市長による思想調査は、大阪市交通局の労働組合による選挙活動は違法である、との認識によるものだったようですが、この労働組合は連合に加盟しており、民主党の支持母体であります。共産党とは一線も二線も画している労働組合ですが、調査が全職員の思想調査的な内容を含んでおり、しかも市長による脅しともとれる文章が添えられていることで、民主主義と基本的人権を侵害する重大な事態だとして、報道しているように思います。

 ところが、このような重大な問題なのに、私が購読している朝日新聞はこれまでいっさい報道していません。少なくとも長崎版に掲載された形跡が全くありません。どうやら他の全国紙でも報道されていないらしいのです。したがって、多くの皆さんはこのような橋下市長の無茶苦茶な思想調査や業務命令があったことをご存じないのではないか、と思います。

 このことが橋下氏の行為以上に深刻な問題だと思います。大本営ではありませんが、都合の悪いことは知らせない、という報道管制や自主規制のような申し合わせが新聞社間でなされているのではないか、と疑いたくなります。橋下氏のズバッと切り込むカッコいい場面は見せて、卑劣な場面は見せない。新聞各社は橋下氏と維新の会を革命児のように持ち上げ、おおいに後押ししようとしていることはすでに見え見えです。このようなマスコミの偏った報道姿勢は日本を誤った方向に導きかねない憂慮すべき事態だと思います。


  きょうの1曲。小鳥のようにもっと自由に生きたい、ということで、ビートルズの「フリー・アズ・ア・バード」。


The Beatles - Free As A Bird - HD

橋下市長は職員の思想調査の即時中止を!

2012-02-15 16:11:25 | 政治・社会
  一昨日の日記で大阪の橋下市長は危ない人物、と書きましたが、さっそく昨日の新聞によると、橋下市長は市の全職員を対象に、「労使関係に関する職員のアンケート調査」という名のアンケート調査を実施しているそうです。それも、わざわざ「このアンケートは任意の調査ではありません。市長の業務命令として全職員に真実を正確に回答していただくことを求めます。正確な回答がなされない場合には処分の対象となりえます」と冒頭に書かれています。

 そして、アンケートの内容としては、まず組合への加入の有無、加入することによるメリットはなにか、組合にはどういぅ力があるか、加入しないことによる不利益はどうか、というように、市役所の業務としては全く関係のない設問であり、組合加入を考え直せ、と言いたいようなバカげた質問です。これは労働組合と組合員または職員との間にくさびを打ち込もうとするいやがらせであり、個人の思想・良心の自由への侵害行為だと言えます。

 さらに、「特定の政治家を応援する活動に参加したか」「特定の政治家に投票するよう要請されたことがあるか」といった質問をしています。「いわゆる紹介カードを配布されたことがあるか」、受け取った場合「どこで誰から受け取ったのか」「返却はしたのか、なにか情報を記入したか」などと、まったく個人の自由に属するような質問をし、ごていねいに、「自らの違法行為について真実を報告した場合、懲戒処分の標準的な量定を軽減し、特に悪質な事案を除いて免職とすることはありません」としています。紹介カードを誰からもらったのか、を正直に申告すれば処分を軽くしてやる、と密告を奨励しているわけです。まさに江戸時代の「お白洲でのお裁き」のような時代錯誤も甚だしい愚行です。

 昨年、橋下氏と平松氏が対決した大阪市長選挙の選挙戦中に、大阪市交通局の労働組合が組合員に強制的に、ときには恫喝的に紹介カードを集めさせた、業務時間中に選挙活動をした、というような問題行動を受けての橋下市長による実態調査だったわけですが、そのような組合の活動はもちろん市民の理解を得られるものではなく、批判や処分も当然であるとは思いますが、だからといって憲法に保障された基本的人権を侵害してまで威圧的な調査を行うことは絶対に認められないと思います。市長による今回のアンケート調査は国際的にも通用しない非常に反民主主義的な調査であり、即時中止を求めたいと思います。


 きょうの1曲。 私たち人間、お互いにもっとやさしくなりませんか? こんな曲を聞けば優しい気持ちになれるのではないでしょうか。ムーディー・ブルースで「フォー・マイ・レディー」。 「セブンス・ソジャーン」という名アルバムに収められている大好きな曲です。歌のバックで「♪ミドドドレミレドレミ~」とアコーディオンのようなメロディーが流れますが、よくぞこんなにやさしいメロディーを考えたものだなぁ、と初めて聞いたときに感動に浸ったものです。ではどうぞ↓


For My Lady

グレイトフル・デッドのマーケティング

2012-02-14 20:37:16 | 政治・社会
  12日付の朝日新聞の読書欄で「グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」という本が紹介されていました。

 1960年代にアメリカ西海岸で誕生し、大ヒット曲もなければ大スターもいないのに、ビートルズやローリング・ストーンズよりも儲けてしまったバンド、というグレイトフル・デッドのユニークな商法? に着目して論じている本のようです。

 彼らの象徴的な事例は、当初から作品を著作権で囲わない、ライブ会場で録音を認める、インターネットで無料ダウンロードをいち早く許可、というように、だれでも自由に録音できるし演奏できる、という画期的なやり方だったのです。彼らのコンサート会場には録音したい人たちのためのスペースがとってあるそうです。そんな彼らの手法を支持するファンがどんどん広がり、彼らを支えるためにレコードやCDを買ってくれる、という好循環を生んだのです。

 どんな業界にもあてはまるというわけではありませんが、人々に熱狂的に支持される商売のありかたを考えるうえで示唆に富んでいるように思います。国民の中に根差し、国民の目線で考え、行動する・・・政治にも当てはまるかもしれませんね。


  では、グレイトフル・デッドの演奏です。「マギーズ・ファーム」。

Grateful Dead - Maggie's Farm 1991 [HD]

クローン人間?の濫造はごめんです。

2012-02-13 16:38:33 | 政治・社会
  大阪市長の橋下徹氏が主宰する「維新政治塾」の塾生を募集したところ、400人の目標に対して3000人以上の応募があったそうです。

 私への支持はすべてを私に託されたということ、というむちゃくちゃな勘違いと思いあがりの極致のような橋下氏。民主主義なんて屁とも思わないこの人物が人気を取ること自体が胸糞悪いですが、その彼が主宰する政治塾に応募して一旗揚げようとする人々が大勢いる、ということも信じがたい話です。

 橋下氏のクローン人間のような政治家の卵がベルトコンベアーに乗ってぽこぽこ政界に出てくるような日を想像すると、ぞっとしてしまいます。どこかで橋下氏の暴走にブレーキをかけなければ大変なことになる。そのブレーキの役目を担うのは、ほかならぬ私たち有権者、なのですね。


 きょうの1曲。シックの演奏「おしゃれフリーク」。目のやり場にお困りの方は目をつぶってお聞きください。

Chic with Nile Rodgers - Le Freak (From "Live At Montreux 2004" DVD)



少子化対策に逆行する保育新システム

2012-02-07 14:14:34 | 政治・社会
  政府はこのほど、新たに導入する子育て支援制度案を有識者らの検討会合で取りまとめた、とのことです。
 この新システムの大きなポイントは「幼保一体化」、つまり保育所と幼稚園を一つにした「総合こども園」を創設し、2015年から3年間をかけて保育所を「総合こども園」に移行する。「総合こども園」の経営には株式会社の参入を認める、ということのようです。

 しかしこの新システムでは「公が責任を持つ福祉としての保育がまもられない」として、全国の保育団体などが反対の声を上げています。各地の地方議会でも反対の意見書がつぎつぎに上げられています。待機児童の解消のため、とか、親の働き方を問わず子どもを受け入れる、などと一見よさそうに見えますが、なぜ反対なのでしょうか。
 
 最大の問題点は「現行の保育制度を解体し、保育を市場化する」、言い換えれば、子育てへの国としての責任を放棄し、民間の株式会社に保育という広大な市場を開放する、ということです。利用者からすれば子どもを預けたければ「総合こども園」業者を探して直接契約をする、国はそれに対しなにがしかの補助金を出す、ということで、国は保育事業に責任を持たない、ということだと思います。株式会社ですから保育で儲からなければ当然撤退もありえます。スーパーやホームヘルパー事業などでよく見られる事態です。そんな儲け本位の保育園に子供を安心して預けられますか?
 また、「待機児童の解消」をうたいながら、実際は待機児童の8割以上を占める3歳未満の子どもの受け入れを義務付けておらず、まさに看板に偽りあり、の欠陥制度と言わざるを得ません。 
 この制度案は自公政権時代の「規制緩和」路線としての「保育の市場化政策」を引き継いだものですが、少子化は日本の国の繁栄のために絶対に克服しなければいけない喫緊の課題でしょう。そのような状況下で国が保育事業を民間に丸投げするような政策はとるべきではない、と考えます。

 子ども対策は国づくりの根幹です。国の責任で保育を充実させ、若者に働く場をふやし、結婚できないような、あるいはできても子供が産めないような低賃金や保育環境を改善していく。 国は財界などにも働きかけて子どもを産みやすく育てやすい環境づくりに真剣に取り組むべきだと思います。そうすることによって高齢者の比率が高い逆ピラミッド型の人口構成のすそ野を広げていくことにつながるし、働きに出る女性が増えるし、子供は成長し、やがて生産人口がふえて国の税収も上がる。経済活動も活発になる。国の繁栄とはそういうことだと思うのです。


きょうの1曲はきのうの幸せの余韻、でもないのですが、イタリアのカンツォーネ歌手、ミーナで「しあわせがいっぱい」。

MINA : IL CIELO IN UNA STANZA