数日前の日曜日の夕方、たまたまテレビで見たドラマに私は思わず襟を正す心境となり、正座して最後まで見入りました。テレビ熊本の制作によるドキュメンタリードラマ・郷土の偉人シリーズ「故郷と共に歩んだ真の指導者 河津寅雄」というドラマでした。
明治35年に熊本県阿蘇郡小国町という阿蘇山のふもとの牧歌的な町に生まれた河津寅雄は家業が山林業や酒造業を営む富豪の家に生まれ、その家業を引き継ぎながら昭和17年に小国町の町議となりました。家柄プラス人柄で信望を集め、昭和23年には町長になっています。この河津氏が偉いのはここからです。
彼が町長になったこの時期、町は大した産業もなく人々はみな貧しい暮らしをしていました。そんな町の発展を考えた町長は県内で初めて赤牛の人工授精を導入。さらに小国の町には粗食でもたくさんの乳を出すジャージー牛が適している、とみずからジャージー牛を輸入し、ホルスタイン種の導入を進めていた熊本県の意向に背いて、半信半疑の酪農家たちにその飼育をすすめました。それらの政策は次々に当たり、町の産業として確立していきました。今も阿蘇の小国に行くとジャージー牛乳を販売しているし、長崎のスーパーにも置いてあります。
富豪の河津氏でしたが、町政はすべて町民の幸せの為に、と徹底した節約主義を貫き、町長職などの報酬をいっさい受け取らず、一方では子どもは町の宝との考えから、昭和38年から小中学校の教科書の無償化と修学旅行費の全額町負担、などを実施。さらに昭和47年には熊本県健康管理協会を立ち上げて健診などの予防医療に力を入れた、というのです。
彼の先進的な施策が評判を呼び、昭和30年熊本県町村会長、そして昭和38年には全国町村会の会長に就任し、8期15年間も務めたそうです。激務の果てに彼は昭和54年に亡くなっています。
彼は自民党の熊本県連の会長も務めた実力者でしたが、終始貫いた謙虚な姿勢と住民奉仕の政策の数々は町民からの信頼と敬愛を集め、葬儀にはほとんどの町民が集まった、とのことです。
ドラマではこの町長の役を東幹久さんが演じていましたが、力のこもった見事な演技でした。
上に立つものがこのような政治をするならば、自民党でも保守でもいいんです。そうなっていないから私たちは運動をする必要があるのです。住民、とりわけ弱者を思いやらない政治を続けさせるわけにはいかないのです。今の政治は自民も民主もみなその原点を忘れている、と思うのです。
きょうの1曲。40年前のロックシリーズ。40年前よりは少し新しいかもしれませんがKISSです。彼らの一見ド派手なメイクやパフォーマンスについていけない人も多いようですが、曲作りも演奏もバッチリ、実力派の演奏を聞かせてくれます。「アイ・ワズ・メイド・フォー・ラビン・ユー」。クラシックのオーケストラとの共演ですが、その人たちもメイクしているのが面白いです。ロックがふつうの一般市民に親しまれている様子がうかがえます。
Kiss - I was made for loving you
明治35年に熊本県阿蘇郡小国町という阿蘇山のふもとの牧歌的な町に生まれた河津寅雄は家業が山林業や酒造業を営む富豪の家に生まれ、その家業を引き継ぎながら昭和17年に小国町の町議となりました。家柄プラス人柄で信望を集め、昭和23年には町長になっています。この河津氏が偉いのはここからです。
彼が町長になったこの時期、町は大した産業もなく人々はみな貧しい暮らしをしていました。そんな町の発展を考えた町長は県内で初めて赤牛の人工授精を導入。さらに小国の町には粗食でもたくさんの乳を出すジャージー牛が適している、とみずからジャージー牛を輸入し、ホルスタイン種の導入を進めていた熊本県の意向に背いて、半信半疑の酪農家たちにその飼育をすすめました。それらの政策は次々に当たり、町の産業として確立していきました。今も阿蘇の小国に行くとジャージー牛乳を販売しているし、長崎のスーパーにも置いてあります。
富豪の河津氏でしたが、町政はすべて町民の幸せの為に、と徹底した節約主義を貫き、町長職などの報酬をいっさい受け取らず、一方では子どもは町の宝との考えから、昭和38年から小中学校の教科書の無償化と修学旅行費の全額町負担、などを実施。さらに昭和47年には熊本県健康管理協会を立ち上げて健診などの予防医療に力を入れた、というのです。
彼の先進的な施策が評判を呼び、昭和30年熊本県町村会長、そして昭和38年には全国町村会の会長に就任し、8期15年間も務めたそうです。激務の果てに彼は昭和54年に亡くなっています。
彼は自民党の熊本県連の会長も務めた実力者でしたが、終始貫いた謙虚な姿勢と住民奉仕の政策の数々は町民からの信頼と敬愛を集め、葬儀にはほとんどの町民が集まった、とのことです。
ドラマではこの町長の役を東幹久さんが演じていましたが、力のこもった見事な演技でした。
上に立つものがこのような政治をするならば、自民党でも保守でもいいんです。そうなっていないから私たちは運動をする必要があるのです。住民、とりわけ弱者を思いやらない政治を続けさせるわけにはいかないのです。今の政治は自民も民主もみなその原点を忘れている、と思うのです。
きょうの1曲。40年前のロックシリーズ。40年前よりは少し新しいかもしれませんがKISSです。彼らの一見ド派手なメイクやパフォーマンスについていけない人も多いようですが、曲作りも演奏もバッチリ、実力派の演奏を聞かせてくれます。「アイ・ワズ・メイド・フォー・ラビン・ユー」。クラシックのオーケストラとの共演ですが、その人たちもメイクしているのが面白いです。ロックがふつうの一般市民に親しまれている様子がうかがえます。
Kiss - I was made for loving you