日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

燧ヶ岳経由でお花見あるきを満喫       燧ヶ岳/ 尾瀬沼

2016-07-16 04:05:20 | 山行

2016年7月10日(日) 晴 with: Aさん 
10日はまだまだ続く会津の山歩きです。前日9日にY姉さんも含めた3人グループでの山行予定でしたが、9日は雨で延期。10日は姉さんは都合がつかず、Aさんとの歩きになりました。主な目的はキスゲ見物なのですが、二人とも基本的に山を歩ければ、何処でも楽しいタイプなので、出発時間が遅くとも、駐車地に不安のない尾瀬を歩くことに決めます。この時期、大江湿原にはニッコウキスゲがある程度咲いているという目論見のもと、快晴の御池駐車場に入場します。

先週は鬼ケ面、浅草岳を歩いて、今回は変化を山容に変化を持たせたかったのも、今回燧を選んだ理由のひとつ。先週山開きが終わっているのに、御池駐車場には結構多くの車が停まっています。日焼けどめを塗って出発準備しますが、早くもじりじり太陽が照りつけて暑くなりそうな予感です。会津らしい樹林帯の急登をこなして登って行きます。足元はぐじゃぐじゃで、沢の源流のような状態になっていました。
(最初の湿原、広沢田代に出ると気持ち良い草原が広がっていて、一面のタテヤマリンドウの花畑でした。)


コース: 御池P 8:03 --- 燧ケ岳山頂周辺  11:00-12:00 -- (ナデッ窪経由)-- 尾瀬沼出会い 13:49--- 長蔵小屋周辺 14:30 --- 御池P 16:00 

広沢田代はたくさんの池塘が点在しています。湿原にはタテヤマリンドウの他にもサワラン、モウセンゴケ、キンコウカなどが次から次にでてきます。都度、木道にへばりついての撮影会になってしまいます。Aさんは、最近甲斐駒の黒戸尾根なるロング行程の日帰り登山というのをやらかして、まさに山女として急成長しているようですが、この日はたっぷりお花を楽しんでいるようです。



(2つめの湿原、熊沢田代からの燧山頂部)



広沢田代の中心にある池塘脇のベンチで休憩。日光方面やその手前の山々の同定などをします。広沢田代から少し登って、木道脇の何気ない草むらにもニガナやタテヤマリンドウが何気なく群れて咲いています。しゃがみこんでの撮影も増えます。



山頂直下の急登地点が最後の頑張りどころ、。3年前の山開きの時期に来たときは、ここは一面の残雪面(雪渓)でしたが、1週間しか遅くないのに、この日は雪はかけらもありません。この日はAさんの山でのポテンシャルを知ってしまっているため、ほとんど先導してもらいましょう。



急登地点を登りきって、振り返ると会津駒と、手前に歩いてきた2つの湿原が見えています。非常におおらかな山容です。



山頂直下の岩場を回り込むようにして歩くと、シャクナゲの花がたくさん咲いている地点にでます。きれいだなと目先の花を撮影して、後方を振り返ると、遠くの斜面にもシャクナゲの白、ピンクの色が点在していました。



ゆっくりお花を楽しみながら歩いて、2時間50分くらいで爼嵓に到着です。尾瀬沼と、その向こうに白根山を始めとする日光連山が一望できて、爽快です。



もう一つのピークにせっかくなので行ってみます。より新潟方面の眺望が優れた柴安嵓までは一度下って、岩場を登り返します。Aさんの黒戸尾根を歩いた時のコースタイムがなな”的には大きな驚きだったので、その時の下りかたをやってみて、って先降りて行ってもらいました。ついていこうと一瞬頑張りましたが、無理です。結構急な勾配の下りもちょこチョコと急な切り返しをして、トレランの人のようなスピードです。なるほど、これを延々繰り返せば、コースタイムを大幅短縮できるのか、真似はできないけど参考にはなった。自分はそれをやると、きっと膝をやってしまいます。
(この後の下りかたが、早かった。・・・)



Aさんにかまわず、斜面で花を撮影していると、鞍部でちゃんと待っていてくれました。そこからひと登りして柴安嵓のピークに到着。
(尾瀬ケ腹がくっきり、至仏山と左に武尊でしょう。)



このふたつの頂きの間や柴安嵓のピークには、このお花がたくさん咲いているのは、3年前に見たのと同様でした。
(柴安嵓のピークの一角に群れて咲いていたミヤマキンポウゲ)




山頂からは、360度の展望を楽しめます。柴安嵓は爼嵓のように登山者がたくさんいなくて、たまに人が登ってくる程度です。展望を楽しみながら、ゆっくり休憩、Aさんに白玉入の美味しいフルーツゼリーをいただきます。普段山でデザートなどというものは食べないなな”には至福の時間です。
(たぶん一番手前の山塊が景鶴山で、平ヶ岳、後方に巻機や越後駒が見えているのでしょう。)



山頂の一角にはピンクがかった色合いのシャクナゲも花の群生地もありました。


柴安ピークで感じたのは、結構若い登山者が多いこと。娘さんも多いし、青年も結構います。だいたい二人か単独で歩いています。SNSに投稿したいのか、皆さんおのおの結構工夫して、風景の画像を自分のツールに取り入れようとしていました。
(爼嵓に戻って、越後方面の山々とお別れ。荒沢岳のギザギザが際立っていました。)


爼嵓からは尾瀬沼方面に降ります。そちらに降りないと、最後で最大のお楽しみが観られないので・・・。
(途中、草むらの中のオオバミゾホオズキ)





(モミジカラマツと蕾)



沼へのコースは、山開き時の長英新道は長いし、3年前歩いているので、沼周辺を少しでも多く歩こうと、ナデッ窪のコースを選択。この下りは数年前にY姉さんと下っていて、急な岩場の急降下だったと記憶しています。今回行ってみて、やっぱり急の下りでした。ただ、前方や下方の展望が素晴らしい、尾瀬沼や日光方面の展望を終始見ながらの激下りになりました。
(ナデッ窪の下り。トンボも写ってます。)



この日は暑いのは暑いのですが、さほど感じていなかったのですが、やはりかなり暑かったようです。水分もたくさんとっていたのですが、下り終わりの頃、少しだけ熱中症になりかけのような症状?を感じて慌てて水分をもっと取り込みました。気を付けないといけないですね。
沼尻平に着いて、間近に見えてきた尾瀬沼は美しかったです。沼のほとりの遊歩道を東に進んで、いくつかの湿原を越えていきます。燧の山頂部が時々見えてきます。歩く湿原は意外とお花は少なかったので、これは逆に意外です。これで、大江湿原のニッコウキスゲって、たくさん咲いているのか、ってちょっと疑問が沸いてきました。



沼尻平からがんばって沼畔を歩いて大江湿原の入口付近に来ると、前を行くAさんが歓声をあげています。目の前に黄色の鮮やかな花が点在する草原が見えてきたからとわかります。大江湿原では、お花を見ながらゆっくりしましょう。長蔵小屋付近にはの大きな公衆トイレがふたつもあるのですね、知らなかった。トイレを借りて、水道で顔を洗ってさっぱりします。




木道にしゃがみこんでお花撮影って、この景色を観たらだいたいそんな感じになってしまいますね。長蔵小屋周辺には、泊まりなのか年配のハイカーのかたも結構います。宿泊して夕刻や明け方の風景を見るなんて贅沢もいいな、と思います。
大江湿原の風景を存分に楽しんで、ただあまりゆっくりしていると、沼山休憩所からの最終バスの時刻もありますし、まだ結構な距離を歩かねばならないので、先に行きます。記憶にあった通り、沼山峠への登り返しは案外長くてきつかったです。少し考えていた大江山への藪入りなんて、この時間帯と、この日のパートナーを考えるともってのほかです。もっとも、今日は自分の体調のほうが、問題あって大江山の入り口をチラと確認して通り過ぎました。
この日は、Aさんの山に関してノリに乗っているパワーを感じました。今後の行きたい山の予定もいろいろ聞きましたが、結構すごいな、と思う行程の山が多かった。あと、タイプの違ったお花の湿原をいくつも観られて、距離も歩けて充実の山歩きになりました。帰りは登山者比率の異常に高い燧の湯に浸かって、いい湯なのを改めて実感。さっぱりして帰りました。   ■■








(大江湿原は、この日最大で最後のハイライトでした。)


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8 コメント

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Pinkcat さん (ななころび)
2016-07-19 22:01:04
こんばんは。
Pinkcatさんは、オサバグサの後、粘らなかったんですよね。私は秋の尾瀬があまり馴染みがなくて、そんなのもいいかなと思っています。
私は距離的に南アに少々行きづらく、Pinkcat さんの機動力が眩しく見えます。
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いいな尾瀬 (Pinkcat〈山Neco〉)
2016-07-19 12:45:54
やっぱり行きたい尾瀬。
オサバグサの帰りに行かなかったことを悔いる。
ななころびさんの写真で行った気分になりました。
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みー猫さん (ななころび)
2016-07-17 21:40:32
こんばんわ。
白砂山周辺もキスゲ綺麗なのですね。
当日は暑かったですが、晴れのほうが花の色は映えますね。
今日も馴染みの稜線でまったりキスゲ見物してまいりました。
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キスゲ祭り (みー猫)
2016-07-17 13:23:27
こんにちわ。
同じ日にキスゲを見に行きましたが、そちらの方が見応えあったように思います。尾瀨のキスゲは鹿にだいぶやられたとも聞いてたので、今回は大当たりでしたね。青空もあって大満足だったでしたね♪
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A さん (ななころび)
2016-07-16 20:49:06
こんばんは。尾瀬は、お疲れさまでした。Aさんは疲れてないかもね。
綺麗な景色の数々、見所満載の山でした。でも一番の驚きは、Aさんの歩きの力強さかな。まさに正体見たり、って感じでした。
大江湿原って、あんなに綺麗だったんだね。同じ時期に一度行っているけれど、今回のほうがキスゲの花が断然多かったですよ。
Aさん、明日もキスゲ見物かな。たくさん見られるといいですね。(笑)
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ふみふみぃさん (ななころび)
2016-07-16 20:42:20
こんばんは。一般ルート、しかもメジャー系の歩きの記事までお付き合いいただき、ありがとうございます。
檜枝岐は群馬も栃木も新潟も近いので、展望は素晴らしいです。
私が歩いた10日は、朝8時で御池の駐車場は4分以下の入り。登山者も時々会う程度で、静かなものです。山開きの日以外は、この花の時期でも、数珠つなぎって、あまりないと思います。
大江湿原のキスゲは見事ですし、山中の湿原のお花畑も綺麗なので、是非後輩さんを連れてこの時期行ってみてください。
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ありがとうございました(≧∇≦) (A)
2016-07-16 19:01:22
その際はお世話になりました✨
まさか、こんなにいいお天気になってくれるとはっ(*^o^*)でしたね〜✨田代の景色やお花、シャクナゲと会津駒の景色、尾瀬沼と日光連山、越後の山々の展望、そしてそしてニッコウキスゲ♪( ´▽`)見所満載でしたね〜♪ナデッ窪に、下って周回するアイディアが無かったので、今回歩けて良かったです〜★大江湿原があんなに素晴らしいニッコウキスゲの群生地だったなんて!いろいろお教えくださりありがとうございました〜♪
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Unknown (ふみふみぃ)
2016-07-16 07:21:35
尾瀬の山は好き勝手なコースで歩くわけにいかないのが難点ですが景色は良いですね。
後輩から尾瀬に行きたいと言われつつ遠いからまた今度なとスルーしてきましたがシャクナゲさんが咲いているならこの季節行くのは悪くなさそうです。
尾瀬は人気で100名山だし数珠つなぎに人がいるのかと勝手に思っていましたが、そこまででもないんですかね。紅葉の時期よりは空いているのなら来年のこの時期にふらっと行ってみようかなと思いました。私もニッコウキスゲの黄色は青空の下で見たいですね。
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