日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

三度目の正直で、稜線から三倉山の姿を観る   音金~流石山/大倉山/三倉山/空沢山

2016-07-20 03:23:34 | 山行

2016年7月17日(日) 曇
17日は下郷/三倉山の山開きに行ってきました。ここの山開きは今回で3回連続になるので、今年はパスでもいいかなと思ったのですが、この山開きを開催する音金の集落が特になな”としては気に入っているので、出向いてしまいました。当初は送迎交通手段を利用して、甲子旭岳、三本槍に登って、最後に流石山の斜面のキスゲでも見物しようというのが、メイン計画。この日の天気予報は、曇り、午後から雨マークだったので、悪天の場合は馴染みの流石、三倉山の通常行程を歩こうか、そんな曖昧な気持ちのまま山開きに参加スタートです。

受付時間より1時間前に、音金集落に到着、朝4:30。今年はギリ、公民館の駐車場に駐車できました。受付していつもの抽選のくじを引くと、なんとお米が当たってtom君とハイタッチ。ここの抽選で当たりを出したのは始めてです。なじみの運転手さんにこんにちは、そのかたの運転する1号バスに乗って延々30分くらい。途中自分の車ではあまり積極的に入りたくない悪路もでてくる林道を送迎してもらいます。途中流石方面の稜線が見えていて、青空も見え出します。これは、三倉山までの稜線が見られるか・・・、過去2回の歩きでは、この稜線を歩きながら三倉山の姿をしっかり見渡せたことが無かったので、今日は見られるかも。帰りにお米をもらうので、あまり勝手なルートを歩くのもやめようか、。ここの山開きのスタッフは、両方向シンガリ役も二人しっかりいて、全員下山したかの確認しているのも知っている為、バスに乗りながら、あっさり旭岳方面の計画は捨てます。そちら方面は、また一人の時静かに歩きましょう

林道を歩いて、その後森の中の斜面を緩やかに登って35分くらいで大峠到着です。大峠にはハクサンフウロ、シモツケソウ、ヒメシャジンなどがかなりの数咲いています。この辺がガスがかかってしまって真っ白、すぐ後ろに見える三本槍に向かう山斜面も見えません。


コース; 大峠手前林道終点 6:07 --- 流石山 7:43 --- 三倉山 9:02 --- 空沢山 10:02 --- 音金神社脇 11:28  (各時間は到着時間)
ヒメシャジンはたくさん咲いていました。つい先ほどまで雨にうたれていたのか、水滴が付いています。




流石山の斜面に取り付いて、いつもはこの時期咲いているニッコウキスゲがほとんど咲いていなくて、たまにあっても花がしおれていたりで、いきなりちょっとがっかり。少し高度を上げていくと、ガスが切れてきて後方の大峠やその奥の三本槍の姿が見えてきました。



ウスユキソウもこの斜面の常連です。



ガスが晴れていくと、青空がみえる局面もでてきます。目の前、上部に広がる急登斜面はでっかくおおらかな山の頂きにつながるルートが登っていっています。高度を上げると、ニッコウキスゲの花が結構な数残っていて、目を楽しめせてくれます。斜面はキスゲ、ハクサンフウロ、などのお花畑になります。



後方の那須連山のガスが切れて見えてきます。



ハクサンフウロはこの日のこの山域のMVPでした。



当初の予定では、歩こうと思っていた旭岳方面の稜線です。あの旭岳の南尾根は激ヤブだというたそがれさんの記録を前日見て、それを回避する予定を立ててきたのですが、次回に役立てましょう。



歩き始めて1時間20分ほどで流石山直下。急登も収まり気持ちのよいなだらかな稜線歩きに以移行です。目の前に三倉山の一、二、三のピークと、一ノ倉かR延びる尾根の先に、土倉山も見えてきました。(P ↓)



単なる通過点的、流石山頂をスルーして、尚も稜線歩きは爽快です。北の眺望は終始開けますが、小野岳(中央右)手前左に、高倉山、鎌房山とか、馴染みのない山々がポコポコ突き出しています。(P ↓)



稜線がなだらかになる流石山直下からも、大倉山にかけても、尚もキスゲはところどころ咲いていています。今年この花をみるのは、この日が最終でしょう。



大倉山に向かっての雲海の上の空中散歩です。左前方には男鹿山塊が長々と連なっています。(P ↓) この辺りで、前夜音金の公民館で前泊したという、娘さんと、お姉さんが後方から追いついてきて、お話をさせてもらいます。なんでも、公民館は夜遅くまで、酒飲みがうるさいし、いびきもうるさくて、よく寝られなかったそうです。(笑)このお二人には、撮影をしている間にあっという間に離されました。


大倉山が奥に見えてきました。そこまでの稜線は雄大でおおらかです。最近知り合いになったふみふみぃさんが、大倉山の南の尾根の激ヤブを登られたことを第三者のかたのブログで知ったのですが、なな”はまだ読んでいないのです。興味がないわけではないです、おそらくそんなことをする若者が眩しすぎて、自然とそんな記事を遠ざけていたのかもと思います。
(帰宅してから、さすがに読みましたけどね。)



大倉、三倉山の稜線を真横からみるイメージの画像です。だいぶ大倉山が近づいてきました。



キスゲの花が点在する稜線。大倉山まではしばらく緩やかに登っていく行程です。



大倉山直下です。少しまとまって登ります。振り返って、池塘、歩いてきた稜線、その先に那須連山。



振り返りますと、右から流石山、旭岳、(たぶん)小白森山、二岐山が見えています。




大倉山ピーク直下。大きな山容ですが、最後の登りはさほどしつこくは感じませんでした。



全く馴染みのない方面、高倉山、鎌房山、鍋山、足倉山とかって、どれも登りづらそうな山ですね。一番奥の二岐山くらいは、いつか登ってみましょう。


大倉山の山頂にはだれもいなくて、自分もスルー。ここは単なる通過点的ピーク。山名の板の南突端を覗いてみますが、シャクナゲとか隙間のない混合ヤブで、まるで取り付く島なしの状態で、一ノ倉からの土倉山への稜線を見た時を思い出しました。
大倉山山頂を過ぎると、目の前に三倉山が鋭角に見えてきました。この山の形を遮るものなしで見られたのは、こんかいがたぶん初。確かに特異な形状をしています。
(いったん下って鞍部に向かいます。)



登山ルートの周囲は絶えずよく整備されています。刈り払いのあともあるので、音金のスタッフの手によるものでしょう。我々の知らないところで、主催する集落はいろいろ苦労もされているようです。刈り払いなどする若い人が少なくお年寄りが行ったりで、こういったイベントの継続が困難になりつつあるような話も聞いたことがあります。
(ルートの周囲は刈り払いもきちんと行われている。)




三の倉の小ピークからは、顕著な尾根が伸びています。その尾根の入口は、これも結構なヤブでした。何を偵察しているのでしょうね。その尾根の両サイドはガスに巻かれていて、いい光景です。尾根の先の方には、斎藤山か斎藤山本峰が見えているのでしょうか。



結構あるいた感が出てきて、三倉山のピークの直下。振りかえって、歩いてきた稜線やその向こうの那須連峰を眺めていると、(P ↓) 馴染みの仙台のOさんが逆コース(三倉山山頂方面)から降りてきます。4人くらいで歩いていたようで、ご挨拶。Oさんが、ななころび”名を少し出したら、一緒に歩かれていた女性が、「ななころびさんなんですか?」って聞いてこられて、いつもブログを楽しみにしているって言ってくれて、とても感激でした。ハイトスさんは、よくこういったことがあるようですが、自分はこういったこと始めてなので、かなり嬉しかったですねー。その女性は「みー猫さん、とかも」って言っておられました。



Oさん一行とスすれ違ってすぐ、三倉山山頂に到着。馴染みの顔もいくつかありました。昨年、ここで神主役だった、Tさんも上がっていて2Lのお神酒を皆さんに振舞われています。
若者で構成された、福島トレラン・クラブも上がってきて、鮮やかなシャツに見覚え有り。昨年、この山頂で彼らの集合写真を撮ってあげたのは、なな”なのです。リーダーにそのことを教えてあげると、今年もお願いしますって、言われて、数ショット撮影してあげました。リーダーが、「昨年もこのかたが、ここで撮ってくれて」って部員に伝えて、どっとウケるというのは、当たり前の展開ですね。



お神酒を一口だけいただいて、下山します。山頂では、かるく食事をしました。今日はあまり暑さを感じず、でも背中は汗でびっしょりです。前回の失敗を糧に、今回は早めにはやめの水分補給をしてきました。
(下山開始、、一の倉ピークから土倉山を望む図です。その先は二岐山です。ガスの浮いた感じがいい感じです。)



雲海に向けての少々ヤブっぽい稜線歩きです。(P ↓)ここは音金の人たちが仮払いとかしなくて、山開きが無かったなら、かなりのヤブ尾根になっているのではないでしょうか。なな”の持つふるいエアリア地図は三倉山から音金のルートは線が記載されていません。
(これは、下り局面の図です。)



地味な稜線歩きですが、雲海の上を進むようで、気分はいいです。前回Aさんの歩きを見て参考にしようと思った、下りの歩きを実践したりして、多少飛ばして降下していきます。



地味の鬱蒼とした森の中を急降下するルートを下って、空沢山の手前の平坦な稜線にでます。いつもとんでもない時間に登ってくる犬のおじさんが前で写真を撮っています。これから登っていくようです。このかたが写真を撮るのを見たのは始めてです。今日はいつもザックの中から可愛い顔だけだしているワンチャンの写真を、我が家の母親に見せてあげようと、考えていたので、チャンス。おじさんとご挨拶して、ザックを見るとなんと、犬がいません。これはかなり意外、こんなのは初めてでしょう。今日は、ワンチャンはいないんですか?って聞きますが、「うん」とか「ああ」くらいの回答です。それでも、いつもよりは多少多く会話が成立?してお別れしました。
(犬のいないザックをしょって、おじさんは稜線に消えていった。向こうに見えるのは三倉山の三つの峰。)



会津らしい樹林の中の下りは急降下。これが嫌になるほど長い。昨年、こんな所をよく登ったなと思いました。



数人が休憩中の空沢山につきます。雲海と島のようにみえる山々を眺めながらみなさん休憩しています。目の前には、小野岳や昭和村の山々が確認できました。




空沢山からまた延々、森の中を下ります。途中、逆コースのシンガリ役の青年二人が登ってきて、すれ違い。「ご苦労さん、シンガリは若い人がやるんだね。」って声をかけると、いつもは年寄りがやるそうなんですが、今年は駆り出されたとのこと。山にもほとんど興味がないそうで、山に思い入れのない人にこの山歩きは地獄だわ、って思いました。この山開きのために今年2度めの登りだそうです。ご苦労さん。
三倉山からのひたすらの下りは、今日は早歩き下りというテーマを持ってくだったので、あまり気持ちがダラダラにならずにすみました。音金集落に降りたつと集落の細い農道は路駐の車でびっしりです。
今日は、終始一人歩き局面が多かったです。天気予報からすると、展望も観られて、雨にもほとんど当たらずで、いい運動もできていい山歩きでした。音金集落を集会所まで歩く途中、集落のお婆さんに優しい言葉をかけてもらったり、集会所でもいろいろもてなしてくれたり、この日は集落全体のお祭りのようなものなのではないでしょうか。
お蕎麦は例年より量が多かった気がします。相変わらず美味しい。テントの下で食べます。流石で先を行かれた、娘さんとお姉さんと山開きやそこに来る人たちのお話をしながら、楽しい時間を過ごせました。今日は山歩きもですが、それ以前に音金に来たかったので、いい雰囲気を味わえていい一日になりました。帰りには、集会所で売っている地のモノをおみやげに帰りましょう。 ■■




(当たったお米。買ったとうもろこしはすごく甘くて美味しかった。枝豆も。ももジャムって、初めて食べますが、慣れるとクセになりそう。)


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8 コメント

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三倉山 (みー猫)
2016-07-20 21:19:54
こんばんわ。
山開きに参加してみようと思ってたりもするのですが、なんか違うことしちゃいけなさそうで、実現してません。ななさんも回を重ねるに連れて、景品もゲットされたりなんかしてすっかり熟達者の域に入っちゃいましたね(笑)・・・今度コツを教えてくださいな。ブログを見てくださるのは励みになりますね。自分などはおかげで2日も持たなかった日記が続いてまして感謝以外の言葉が見つかりません。ガスが遥か下界のように見えて、自分好みの写真です♪
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やはりここでしたか (ノラ)
2016-07-20 21:35:53
ななころびさん こんばんは。流石山から三倉山への稜線は何度歩いても飽きないのではと思いますが。ななころびさんは3回目にして三倉山の形を見たんですね。私はまだ空沢山と三倉山の間が歩いてないんです。刈り払いなかったらすぐに藪に戻っていくんでしょうね。いろいろ偵察されてますが,大倉山から1624mへ藪歩きなんてどうでしょうか?ななころびさんが計画されたら付き合いますよ。(笑)お米当たったそうでいいですね。3回も通うと何かしらいい面もあるんですね。ところで田んぼの中の道に車がじゅづつなぎで駐車してる姿っていうのも山開きじゃないと見れませんんね。
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みー猫さん (ななころび)
2016-07-21 03:18:39
こんにちわ。
みー猫さんが山開きかー、似合わねー(笑)。三倉山の山開きは、逆コースも公認ですし、バス送迎で縦走ありで、稜線は混んでどうにもならない程でもないので、お薦めかも。(保険料込みで千円払いますが)
忘れてましたが初回にところてんが当たってました。今回なな”の回り、米とか当選比率高かったです。
私も日記って必ず三日坊主になっていて、ブログが続くのもある意味不思議ですが、おかげで山歩きをサボらないようにもなっています。
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ノラさん (ななころび)
2016-07-21 03:28:43
こんにちは。流石山から三倉山への稜線は、雄大な稜線が続いていて、いいですね。三倉山から空沢山、音金間はこの時期以外は歩く人も稀だと思うので、山開きがなかったら、すぐヤブ化でしょうね。
1624pに行くのなら、1634.5pも行きたいですね。その先はちょっと勘弁でしょうか。この記事の三倉山山頂写真の二つ上の稜線写真が、その稜線です。入口は密なヤブですが、途中は歩けそうな草原にも見えました。
畑の脇の小道に車がじゅずつなぎ、これは毎年で、ここの時期この村の風物詩的でもあります。
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Unknown (ふみふみぃ)
2016-07-24 07:55:28
山開きっていつも梅雨の時期に被るから意外と晴れ間に出会うのは難しいんですね。昔から山開きはこの週に開催されているのでしょうがシャクナゲさんの花に山開きであまり出会えないというのはさみしそうです。
三倉山も行きたいですがその先も行きたいです。ななころびさんはどのようなルートで行かれるのでしょうか。私は北からはどうなのかなとか考えたりしてますが。
大倉山南尾根の歩きは眩しいどころかネマガリダケの下を泥臭く歩き灌木オールスターズ空中戦に進む修行プレイでした(笑)。
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ふみふみぃさん (ななころび)
2016-07-24 21:33:29
こんばんは。今年の山開きは奇跡的に天気がよかった日が多かったです。山開きを自分が始めた3年前は、毎週のように雨でした。
三倉山の山開きは、ニッコウキスゲの開花に合わせてるようです。
三倉山絡みで私がヤブ尾根歩きをするように、話は進んでるのでしょうか(笑)。もしやるとしても、一番行けそうな易しそうなルート取りです。
三倉山に北からとは、土倉山経由ってことでしょうか。?この記事の最後から8番目の画像の尾根です。結構急傾斜で密ヤブだと思います。
私は日光とかで、空中戦は少し経験がありますが、ネマガリの下を這うっていうのは、ちょっと想像もできません。
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山開き (サクラマス)
2016-08-03 11:05:41
少し前の記事へのコメントで恐縮ですが、4年ほど前参加しました。公民館で仮眠でしたが仙台の方と同じ様にガサガサやかましくて眠れなかった記憶があります。私達はななさんとは逆コースで歩いて最後はバスが迎えてくれて縦走には都合の良い事でした。また行って蕎麦をご馳走になりたいなぁσ(^_^;)
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サクラマスさん (ななころび)
2016-08-04 04:11:47
こんにちは。
公民館前泊のかたは、意外にたくさんいるようですね。私の知り合いは、公民館で前の晩食事をして、車のなかで寝た人もいました。
あの林道を歩くのも、なかなか大変ですからバス送迎は嬉しいですね。あの蕎麦はいつも美味いです。
私にとって音金の山開きは、年中行事になりつつあります。
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