いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

ベートーベン・ウィルス ♯16

2012年04月27日 | ベートーベン・ウィルス
すっかり自信を回復し、平常心を取り戻したカン・マエがクビ?
いっさい動じないマエストロに、頭を抱えるキム係長。

前市長と一緒に、市長と面会するカン・マエ。
市長はクビをちらつかせ、高圧的な態度で就任式の演奏を再度命令する。
「自分から辞めますよ」

カン・マエはヒョックォンに辞表を出しておくよう指示するが、
素直に受け取らないヒョックォン。
「先生、ご存知ですか?月給が支払われていません」
市響発足時の約束を思い出したカン・マエは、その問題を解決したら
やめることにしようと言う。
もともと市響は、自分のために作られたものだったのだから、
自分がやめるとなったら市響も存続は難しいだろうが。
「先生、かっこいいですね。自分だけ」
ヒョックォンは、ポツリと嫌味を言って部屋を出た。

団員たちは、倉庫で必死の練習を重ねるが、
夫の浮気現場を見てしまったスヨンはうわのそら。
ヨンギは自分のミスを直すことができていない。
カン・マエのように、厳しい言葉でみなを罵るゴヌ。
現場の空気は最悪だ。
ヨンギとゴヌは、あやうく殴り合いになるところだったが、
スヨンの泣く声に気勢をそがれてしまう。

あせるばかりで、気持ちがバラバラになっていくオケ。
「あなたは、カン・マエに似てきたわね」ルミがゴヌに声をかける。
「褒め言葉だろ?」
「悪いところばかり、似たみたい。
あなたのいいところは、けしてみんなを見捨てないところだったのに」
ルミの忠告は、ゴヌの心には響かない。

カン・マエが辞表を準備していることを知ったルミは、
もう会わないと誓ったカン・マエに会いに行く。
「自分を誤魔化して逃げて、恥ずかしくないんですか?」
ルミの厳しい言葉に、黙り込むマエストロ。
「音楽のためというのなら、わかります。でも、
自分で選んだ人たちを置いて逃げるのが恥ずかしくないなんて嘘です。
先生には、堂々としていて欲しいんです。
それが、私が好きだった、先生だから」
ルミの「助け」を受けて、考えるカン・マエ。

市長は、就任式の演奏と引き換えに、団員への未払いの給料を支払うという。
そして自分の側近になれ、というのだが、
カン・マエは静かにうなずき、それを了承してしまう。
市響のメンバーに、就任式の演奏を指示するカン・マエ。
驚いたヒョックォンは、慌てて進言する。
「先生、辞表を出してください。そして逃げて……いや、辞めてください」
「私は傷だらけになる覚悟だ」
カン・マエの覚悟を、認めるしかない。

倉庫のメンバーの間でも、日和ったカン・マエの話題は大ニュースだ。
信じられない、と口々に言うメンバーに、ゴヌが冷たく言い放つ。
「いいじゃないか。先生だって人間だろ。
先生も普通の人間さ。誰かを憎む時は思い切り憎むんだ」
心配になったゴヌは、ヒョックォンに電話をかける。
「先生のこと、本当なんですか?」
「まっすぐな人だから、壊れたらどうなるか、こわいんだ」

市長と食事に出かけたカン・マエ。
握手した手をぬぐいながら帰ろうとするところへ、ゴヌが現われる。
「就任式で演奏しないですよね?
俺を憎んだっていいです。でも今は黙っていられません。
後悔しませんか?」
後悔しない自信はない。それでも、傷だらけになる覚悟だ。
今でも気持ちは揺れているというカン・マエに、
「やらなければいい!嫌なのにどうして!」ゴヌは聞き返す。
「ガキだな」
つぶやいて立ち去る、師匠を見送るしかないゴヌ。

就任式のプログラムを見て、ショックを受けるマウスフィルの面々。
「こんなのひどい、裏切りだよ。俺たちで懲らしめてやろう」
ヨンギの提案に、ひそひそと相談するメンバー。
ゴヌとルミは蚊帳の外だが……。

就任式当日、控え室でルミとの会話を思い出しているカン・マエ。
そこへ、バイク便が届く。
中には、マウスフィルのメンバーによるメッセージボードが。
みんなの顔を思い浮かべながら、寄せ書きを読むカン・マエの
口元には微笑が浮かんでいた。
「どんな選択でも、先生を信じています。ルミ」

大慌てで楽譜をもらいに来たキム係長。
手づから団員に配って回る。
タイトルを見たヒョックォンは、思わずカン・マエに向かって渋い顔。
ニヤリと笑うカン・マエ。

いよいよ就任式が始まった。
テレビ中継を店で見ているヨンギたち。
家でテレビを見ているルミ。
会場に足を運んだゴヌ。
用意された曲目は、「ジョン・ケージ 4分33秒」

拍手で迎えられたカン・マエは、おもむろに時計を取り出し、
指揮を始める。
が、団員の誰も楽器を演奏しようとはしない。
沈黙の中、次第にざわめきだす観客たち。
市長の側近が声をかけるが、演奏中だ、と追い払われる。

「ジョン・ケージのこの曲は、4分33秒の間何も演奏せず、
会場で生じるすべての音を音楽として感じるのです。
皆さんもご一緒に!どうぞ楽しんで!」
不適に笑い、市長を挑発するカン・マエ。
騒然とする会場。
テレビを見ていたメンバーは大喝采。
ルミは、堂々とした彼の姿を涙を流しながら見つめていた。

練習場所に30分も遅れてきたゴヌ。
毒気を抜かれた表情で、ルミと言葉をかわす。
「あれだけ心配させておいて、自分だけかっこつけてさ。
俺は心を開いたのに、先生は隠してばかりでさ。
ガキだと言われた時は腹がたったけれど、今はわかる。
はやく年をとりたいよ」
つぶやくゴヌに、「大人になったわよ」と優しく言うルミ。

夜の練習は、深夜1時までに及んでいる。
疲れもピークに達し、限界がきているメンバー。
ゴヌは、ヨンギに声をかけ、素直に前回のことをあやまった。
「いいよ、気にするな」にこにこするヨンギ。
「ヒョン、練習はどうしよう?」
言われたヨンギは、みんなの状況を見て練習を終わろうと提案する。
「そうだね、でも公演はあさってだし、そうなると
いろいろあきらめなきゃならないな……。
合格も、ギリギリかな……」
ゴヌの言葉に不安になったヨンギとメンバーは、
自分から練習時間を増やそうと提案する。
「最後だもん」
「死ぬ気でやるぞ!」
再び、気の入った練習が始まる深夜の倉庫。

公演当日は、ジュンギが念のためにバスを貸しきってくれた。
しかし、メンバーの何人かが時間になっても現われない。
ヒヨンは、夫の浮気をなじって話をするうちに時間を忘れ、
イドゥンとヨンギはガビョンの家へ寄ったのだが、
ガビョンは行方不明になってしまっていた。

公演会場から、ヒョックォンが電話をかけて来た。
「何やってんだ!順番を最後にまわしてもらったぞ。
今すぐ出ろ!誰が足りないんだ?足りないメンバーは市響で穴埋めする」
しかし、舞台で演奏したメンバーにしか、チャンスは無い。
選択を迫られるゴヌ。

「みんな一緒でなければ、意味がないんだ」
全員で会場入りを果たすつもりのゴヌ。
途中でヒヨンを拾い、
やっとのことでガビョンを見つけたイドゥンとヨンギも
合流し、バスは会場近くまでたどり着いたが、ひどい渋滞だ。

会場では、ヒョックォンとカン・マエが心配しながら彼らを待っていた。
「3人のために、みんなが犠牲になるなんて!」と憤るヒョックォン。
「それが、ゴヌだ。私とはやり方が違う。
だから苦労ばかりして遠回りするが、それでもそれがあいつの力だ」

メンバーは、ゴヌの指示で楽器を持って走り出した。
助け合いながら、なんとか会場に滑り込んだが、
果たして演奏には間に合うのか?

(つづく)

今回、意図的にあらすじからはぶいてしまった部分があることを
申し上げておきます。

スヨンアジュンマが、旦那さんの浮気相手と会ってしまう場面。
ヒョックォンの妻が借金督促の電話を受けて、沈み込む場面。
イドゥンとヨンギが必死にガビョンハラボジを探して、
地下鉄の構内でオーボエを吹いている彼を見つける場面。
ルミが作曲の授業で、カン・マエとの公園散歩を思い出しながら
作ったフレーズを褒められてる場面。

もちろん、いらない描写だという気はありませんが、とても冗長。
ここまで詳細に(というかしつこく)描くか?と感じました。
3人が遅れちゃった理由も含まれているので、大事かも、とは思うけど。
はぶいちゃった。ミアネヨ。

そして予告編見ただけで泣いちゃった私はどうすればいいのか?
は、はやく続きを観なくては!
今、このドラマはギャオで配信している最中ですよね、
みんな1週間待てるか?この展開で!

いやいやゴヌ~。
ほんとに先生の悪いとこだけ似ちゃって、
すんごい雰囲気悪い中で練習して、どうなることかと思ったわ。
「強くなれ」ってそういう意味じゃないでしょーよ。

でも反抗してたのに、就任式で演奏する話を聞いて
いてもたってもいられず、先生のとこにとんでっちゃうゴヌは
やっぱり可愛いよねー。
「演奏なんてしないですよね?」
って、ゴヌの真骨頂はこの強い光が宿った瞳でしょう。



またちょっと潤んでいる感じなのがいいのよ……。

そんな健気なゴヌに
「ガキだな」って先生。

お、お前がゆーな!

コーヒー吹いたわ。
あんなやつに辞めさせられるくらいなら辞表出すって言ってたのを
ヒョックォンとルミがとめたんじゃん。
先生が一番ガキだったでしょー!

しかし象徴的なのが、男ふたりが「逃げろ」と言い、
愛した女が「逃げるな」と言う、この状況。
「先生のみっともない姿は見たくないし、そんなこと
させられないス。後は俺が始末付けますんで、逃げてください兄貴」
みたいな男たちと、
「泥にまみれてもスジを通さんかい!」という
極道の妻的叱咤激励をする女。

なんでしょーね、この腹の括り具合の違いは。
まぁどっちもカッコ悪い先生は見たくないってことなんですけど、
そのカッコ悪さの基準がちょっと違うというか。

ヒョックォンの嫌味で、む?と思い、
ルミの指摘ではっきり自覚し、
あわてふためいて飛んできたゴヌの顔を見て、
揺らいでいた決意も石のように固まった、と思います。
そして演奏前のあのメッセージボード。



先生、あの人たちを「私の団員です」って言ったこと、
間違ってなかったですね!
本当に心から、先生を尊敬して、夫婦のように支えあえる人たちでしたね!
初めて会ったときは、とてもそうとは思えなかったでしょうけど……。

しかし新市長はほんとに芸術音痴だね。
マイ・ウェイは悪くないよ~。私も歌っちゃうよ~。
でも、芸術家にむかって、
私の側近にしてやる、なんて言って、誰が喜ぶと思う?
表現する人たちのプライドの高さをわかってないと思うわ~。

とか言ってるわたしも芸術音痴だけどね!
ジョン・ケージの4分33秒なんてさっぱりわかりません。
野外音楽堂での演奏だったら気持ちいいかもね。
でも、彼がこの曲を作るまでのエピソードは面白いなーと
思ったので、興味がある人はウィキで読んでみてね!

最後に、本当の強さとは何か、理解したかのようなゴヌ。
演奏間にあわないのかなー。
どうしたらいいのか……。
忘れかけてるけど、この演奏会に出る目的は、
投資してくれる会社の社長が、もう一度演奏を聴いて判断したいと言ったから。
この演奏の出来で、投資してもらえるかどうか、
このオーケストラが民間運営できるかどうかが、決まるのだ。

この記事を書いている最中、
大阪の橋本市長が仕分け事業をしたニュースが入ってきた。
大阪も市響を持ってたんだねー。大阪市音楽団という名前だそうな。
交響吹奏楽団だそうです。
文化・芸術にはお金がかかるのはわかっていますが、
人はパンのみに生くるにあらず。
特にこどもたちには、たくさんの文化体験をさせてあげたいな。

大阪市には、キム係長のような人がいるのだろうか……。
あの人、いつも何だかんだいって、元団員や先生の味方よね。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿