いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

ベートーベン・ウィルス ♯15

2012年04月22日 | ベートーベン・ウィルス
審査員席に、カン・マエの姿を見つけたゴヌ。
動揺しながらも、編曲したパバーヌを演奏する。

他2名の審査員は良い評価をしてくれたが、
ゴヌとルミ、ふたりの編曲の自由奔放さにカン・マエは黙っていられない。
解釈を実演するため、ゴヌにタクトを渡せと言ってきた。
しぶしぶ指揮台を譲るゴヌ。
ルミは、耳が聴こえていないことを看破され、外される。

カン・マエ直々の指揮は、ゴヌとは違う魅力を持って
オケの面々をリードしてゆく。
「違いがわかったか?」
ゴヌは怖気ずに、カン・マエの意見に反論するが、
火に油をそそいだような反応に会場は静まり返り、
カン・マエは審査会場から出て行ってしまう。

カン・マエの反応に納得いかないゴヌは、
直接話をしようとロビーに来るが、かたくなな態度のカン・マエは
「もうすこし世間を知ってから来るんだな」と冷たい態度だ。
オーディション自体は、合格した。
カン・マエは審査員ではなく、押しかけオブザーバーだったようだ。
とにかく練習だ!と1ヵ月後の本番に向けて努力するつもりの団員たち。

ヒョックォンから、みんなで練習できるバイトを紹介してもらい、
なんとか稼ぎながら苦境を乗り切れる、はずだったが、
娘の声楽家デヴューに心血を注ぐステージママにダメ出しを連発され、
イライラするゴヌと団員たち。
そこへ、市長選挙の速報が届いた。
まさか、新市長誕生?市響はどうなる?

翌日、新市長が早速カン・マエにコンタクトを取ってきた。
自分の就任式に、市響を演奏させようと考えている新市長。
ガツンと言ってやったものの、イライラを隠せないカン・マエだが、
ルミが携帯に残してくれたメッセージを聞いて思わず頬が緩む。

ゴヌが指揮をして、舞台ではオケが「愛の夢」を演奏している。
美しい旋律に聞き入っていたカン・マエ。
だが、次第に音がずれておかしくなっていく。
みなは笑顔で、誰も気にしていない。
「一体どうした?音楽がめちゃくちゃだ!」

悪夢から目覚めると、そこは市響の練習室。
ついうたたねをしてしまったようだ。
指揮棒を握り、指導を始めるカン・マエ。
しかし、調子がおかしい。
団員への指示も昨日とは正反対のことをいってしまったり。
楽譜をめくりながら、彼は混乱していく。

ルミのもとに、大きな花かごが届いた。
それは、カン・マエからの贈り物だった。
「新市長に花でも贈って機嫌をとっては?」と注進したキム係長に、
「別のところに贈っておいてくれ」と頼んでおいたものだ。
定型文のカードに、笑顔になるルミ。
そこへ、タクシーに乗ってカン・マエ本人が現われる。
降り立ったカン・マエは、いきなり花かごを踏みつけ、
めちゃくちゃに壊してしまう。
「私の音楽が変わってしまった!」
驚き、問いかけるルミ。
「それが私のせいだというんですか?」
「いや、違う。私のせいだ」
言い捨てて、カン・マエはタクシーで去った。

カン・マエはそのままガビョンの家を訪問する。
朝、電話をもらったと言って訪ねたのだが、
ガビョンは調子が悪いようで、ぼんやりとただ座っているだけ。
意識がどこか遠くを彷徨っているようなガビョンを前に、
カン・マエはひとり、つぶやく。
「なぜあのとき、あんな話をしたんですか。
寂しくても、ひとり耐えるべきだったのに
私は幼稚な人間になりさがってしまった」
「で、私にどうしろというんだ」
ガビョンが突然返事をしたことに驚くカン・マエ。
「さっきから正気にもどっていたぞ。ルミのことだな?
つきあっているんだろう?」

気恥ずかしさに慌てて帰ろうとするカン・マエだが、
腕をとられ、ガビョンに引き戻される。
「踏み込むのが怖いのか?」
「そうですよ、いけませんか?!」
年長者のガビョンに、自分の心境を吐き出すカン・マエ。

カン・マエはルミを自宅に呼んでCDを渡す。
「あの花のかわりですか?」
「そうだ。そして、ひとりで耐えろ」
ルミに、別れを切り出すカン・マエ。
人生は孤独なもの。私は、普遍のものを信じていたい。
音楽、トーベン、そうしたものを。ルミではない。
私の音楽が、お前のために揺らぐのは耐えられない。
私にすがる場所はいらない。
私を助けてくれ。私が揺らがないように。

途中、カン・マエの言葉が聴こえなくなるルミ。
しかし、彼が伝えたいことははっきりとわかる。
「はい。もう会わないほうがいいですね。
でも、不思議ですね。耳が聴こえなくなってから、
先生の声がよく聞こえます。
だから、先生のことが全部わかるんです」
静かに出て行くルミ。
部屋に戻り、カン・マエのアドレスを携帯から削除して、
ひとりバイオリンを弾く。
スメタナが聴力を失う時に聴いたという音を。

ルミを退け、仕事をしようとするカン・マエだが、集中することができない。
家に帰ると、ゴヌが待っていた。
「先生のスコアを見せてくれませんか?」
ゴヌは、ルミからアドバイスを受けて、解釈の参考にしようと考えたのだ。
「まだ私から教わりたいのか?またお前にひどい扱いをするぞ」
「構いません」

カン・マエは、さらに言い募る。
フェスティバルで、ゴヌに嫉妬したこと、
あの一瞬、彼を憎いと思ったこと。
「かわいがってくれてると思っていました」
ゴヌの頬を零れ落ちる涙。
「こうなるとわかっていたから、お前を手放そうと思っていたのに」
泣きながら、自室に戻るゴヌの背に、カン・マエの言葉がささる。
「強くなれ」

翌日、練習に来ないカン・マエを心配して様子を見に来たヒョックォンは、
高熱を出して眠っているマエストロを見つける。
ゴヌは知らせを聞いても、練習があるから、と家には戻らない。
スヨンや、スンギがカン・マエの家に来て、交代で看病したおかげで、
翌朝には熱が引いた。

お金と練習時間確保のために引き受けたアルバイト。
実力の無い娘を声楽家としてデビューさせるために
何かと偉そうに文句をつけてくる雇い主に、とうとうゴヌが切れた。
カン・マエばりの悪口を彼女たちにぶつけ、仕事を放棄したゴヌ。
団員たちは胸のすく思いだが……。

一方、完全復活したカン・マエに以前のような揺らぎは無い。
迷い無くタクトを振るカン・マエの邪魔をしたのは、キム係長。
「たいへんです、新市長が、議会に解任決議案を提出しました。
先生は、クビだそうです」

(つづく)


いやいやいやいやー、なんでしょうか、なんですか、


万物は流転するといいましょうか、

とにかくひと時も目が離せない物語になってきましたねー。
本来16話完結だったものを18話に伸ばしたそうなのですが、
ここまでは無理を感じさせない伸ばしっぷりと言えましょうか。

でも時間かけて見すぎたせいか、
「あれ?カン・マエとルミってつきあってたっけ?
お互い慰めあいたいって、カン・マエなんで弱ってたんだっけ?」って
ちょっと悩んじゃいました。

ルミが刑事告発されそうになってて、
先生は大人の知恵で市長と渡り合ってたのに、
誰にも真意を話さなかったせいでみんなに誤解されて、
お食事会に誘っても無視されちゃってひとりぼっちで辛かった時ですか?

そういえば、日の出の丘にルミを迎えにいって、
キム係長に場所とってもらって食事に行ったり、
私の部屋に来いとか呼びつけて図書館で会ったりしてましたよね。

「一度慰めたら突き放せなくなって……」とか、
言ってましたが、その一度って迎えに行った時でいいわけ?
なんか池に飛び込んじゃった事件とかいろいろあったので、
いつから寂しくて慰めあいたかったのか実はよくわかりません。
最初っからなのか?!

今回も、人生の先輩、ガビョンおじいちゃんの前では、しおらしいマエストロ。
ぐだぐだと愚痴ったり、逆切れして開き直ったり、
人間くさい一面を見せてくれます。

そのくせ、先輩の忠告は一切聞かず、ルミを遠ざけて、
自分の感情に蓋をして、自分を守ろうとしちゃうのよね~。
ここは自覚的にそうしているわけだから、仕方ない。
これまで築いてきた自分の殻が破られそうで、
普遍の音楽が揺らいでしまって、怖くて不安でしょうがないのよね。

でも、先生!その殻を破ったら、また先生の音楽は一皮むけて
素晴らしくなるかもしれないんですよ~。
変化を恐れる芸術家なんておかしいですよ~。
と、いくらモニターの前で力説しても先生には届かない……。

ルミも先生の言いたいことがよくわかって、
先生がルミを好きなこともよくわかってて、
先生の音楽と、先生自身を守るために身を引くことを決めるんですね~。
この慈愛の表情がその大きな愛を物語っているような気がします。



一瞬、先生の言うことが聴こえてなかった時、
先生何か重要なことをいったのかな?ルミが勘違いして身を引くのかな?と
思ってしまったけど、そんなトラップは無さそうですね。
先生必死なんだもん。

お花を踏み潰された時、ルミ、
なんか、思ったよりショックじゃなさそうだった。
ある意味、そういうことをやってもおかしくない、先生のキャラ。
そういう人間としてのイメージが流通してるってどうでしょうか?
先生、真剣に人生というものをお考えになっては?

とにかくあの時、先生が「お前のせいだ!」って言ってたら、
それは本当の愛の告白、だったと思うのね。
でも彼は「いや、私のせいだ」って言っちゃう。
「それは私のせいですか?」というルミの問いかけは、
「私を愛していますか?」と同じ意味だと思うの。

先生のすべてである、音楽を変えてしまう人がいたとしたら、
それは先生が音楽のかわりに、自分の真ん中に、その人を置いたのと同じことよね。
でも先生は臆病だから、「違う」って言って逃げちゃうのね……。

その勢いで、ゴヌともお別れしちゃう先生。
ここ音楽ずるいよね~。
なんか穏やかでさー、先生、ゴヌをまた受け入れてあげるのかと思いきや!
自分の音楽を揺るがせるもうひとりの人間、ゴヌも排除!
なごやかなBGMが一転して、波乱の曲に~(涙)



ほんっとに、うぶな女の子みたいに一筋涙を流すゴヌ。
「かわいがってくれてると思ってたのに……」って、わかってるでしょ!
先生は、早晩ゴヌを傷つけて、こうして泣かせちゃうことになるから、
「自由にしてやるから行け」ってかごから出してくれたのに。

ちょっと原語がわからないからもどかしいんだけど、
「あの瞬間はゴヌを憎んだ」だけでしょ!
ゴヌ、泣いちゃだめでしょ。
唇が、ふるふると震えちゃうの、子どもの泣き方だよねぇ。

涙を見ちゃったら、先生も罪悪感というか、
彼を傷つけてしまった悲しみで胸が一杯でまた怒鳴っちゃうの。
しょうがないふたりだよ……。

そして大爆笑なのが、その後の先生です。

知恵熱、出た。



子どもか!
慣れないことをしすぎて、熱が出ました。
感情を素直に出していればいいものを、またこじらせて無理に押さえ込んだので、
余計に高熱が出てしまったものだと思われます。
看病のヨンギヒョンが、本当にいい人です。
このシーン、よく笑わずにいられたものですよね、先生役のキム・ミョンミンさん。
鼻の穴に指を突っ込まれた時は、私が笑ってしまいました。

みんなイイ人だよね。
熱がさがって起きた先生は、誰が看病してくれてたのか、
わかったのかな?メモに名前が書いてあったみたいだから、わかったよね。
ゴヌなら、先生の服着替えさせてくれてたと思うけどね。
そこまではできないか。

てか先生、フェスティバルの審査員でもなんでもなかったのね。
あのとき、ゴヌは突っ張って指揮棒渡さないかと思った。
好みの問題だけど、パバーヌ、先生の指揮のほうが好きだったよ。

次回どうなるかな。
ゴヌが心配。

え?先生のクビ問題?あの人はどこだってやってけるでしょ。
だいたい、ひとつところに落ち着きすぎたのよ。
これまでせいぜい持って3ヶ月だったんだから、いいころあいでしょ。
自分を愛してくれる人たちを突き放してひとりになりたい人なんだから、
好きにさせてやんなさいよ(怒)

先生のこと好きだし、
揺らぎまくってる姿もキライじゃないけどね。
いい加減、ルミやゴヌ、周り人たちからの素直な愛情を受け止めてあげてよ。


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