鳥が大好き!

秋田出身仙台在住の鳥見人が主に東北の野鳥をアップしています。

あれれ?

2024年05月14日 | 福島県_相馬/新地

 先日,宮城県の蒲生干潟でコブハクチョウを見たので,越冬地である松川浦に,もういなくなった,ということを確認するために,行った。

 あれれ?

 いた。

 かなり少なくはなっているが,全部いなくなった訳ではなかった。

 そして,松川浦のすぐ北にある鳥の海にも。

 いた。

 さらに,翌日は宮城県内陸部の伊豆沼にも。

 いた。

 バードリサーチの調査によると,松川浦のコブハクチョウは,青森県の小川原湖に渡って繁殖する,ということだった。

 だから,先日,その途中の蒲生干潟で見たので,「松川浦にはもういなくなっているかも。」と,思いこんでしまった。

 しかし,違った。

 少なくはなっているようなので,三々五々,ぱらぱらと渡っているのかもしれない。

 また,蒲生や鳥の海は,松川浦と小川原湖を結ぶ直線の範囲内だが,伊豆沼って,かなり内陸の方。

 小川原湖に行くのであれば,遠回りになる。

 どうなってるの?

(2024/05/03,4  コブハクチョウ)

 

 


青森と福島を結ぶ

2024年04月13日 | 福島県_相馬/新地

 福島県沿岸北部の松川浦に行くと,コブハクチョウをよく目にするが,最近,バードリサーチの調査結果を知ってから,少し見る目が変わった。

 コブハクチョウは,日本鳥類目録に掲載されているものの,普通に見る個体は,飼育個体が野生化した外来種。

 「野鳥」とは言いがたいので,これまでは,そこにいても,あまり目に入ってこなかった。 というか,そもそも,フィールドノートに記録してこなかった。

 カビチョウを記録しないのと一緒。

 バードリサーチの調査によると,2023年時点で,全国に500羽超いて,松川浦にいる個体群は,青森県の小川原湖周辺にいる個体群とひとまとまりで,100羽程度。
 
 この「ひとまとまり」というのがミソ。
 
 
 小川原湖とその周辺で繁殖し,冬に,その一部が松川浦に渡って来ている,ということらしい。
 
 青森と福島の太平洋沿岸部を,南北に,行ったり来たりしている,ということ。
 
 初めて知った。
 
 
 しかも,他地域の個体は,人からの給餌に依存しているのに対し,こちらは,人からの給餌に依存することなく,湖沼にある水草などを食べている,という。
 
 
 これまでの安定した生態系には,良くないことかもしれないが,小川原湖周辺と松川浦では,その土地に根付いてきている感じ。
 
 
 いずれ,この子たち,青森生まれの東北人であることには違いない。
 そう考えると,何となく,身近に思えてくる。
 
 今度,仏沼に行ったとき,小川原湖にも寄ってみようかな。
 
 ちなみに,小川原湖には,北海道苫小牧市のウトナイ湖(その前は函館市の大沼公園)から移動してきたようなので,北海道にも縁があるようだ。
 
(2024/03/16,2024/03/31 コブハクチョウ)
 
 

元気でにぎやかが一番!

2024年04月10日 | 福島県_相馬/新地

 今回,ここには,コチドリが入っていた。

 
 ペアが2組。
 

 鳴いたり,飛んだり,とてもにぎやか。
 
 
 コチドリのにぎやかな鳴き声は,すごく春らしい。
 
 心を弾ませる。
 
 
 元気で,にぎやかなのが,すごく良い。
 
 やなことから,一時,逃げさせてくれる。
 
 
 久しぶりに見る黄色のアイリングが,とってもチャーミング。
 
 心が弱っているときは,こういうの,泣きたくなるほど,良い。
 
(2024/03/31  コチドリ)

ミユビシギ ものぐさ走り

2024年04月01日 | 福島県_相馬/新地

 砂浜にミユビシギの群れ。


 みんな,1本足で休憩中。
 
 
 しかし,次第に潮が満ちてきて,足元に,波が近づく。
 
 
 隠していた足を出して,ミユビシギ得意の走りを見せてくれる,と思いきや,
 
 
 何と,1本足のまま,ぴょんぴょん跳んで,走り始めた。
 
 
 ものぐさ走り。
 
 
 どうせすぐに,また,1本足で休憩するので,足を出すのが面倒だから,って。
 
 
 実に,人間臭い。
 
 
 人間にたとえると,お風呂でどうせ脱ぐから,と,トイレで用を足したあと,パンツを足に引っ掛け,お尻を出したまま,風呂場に走るのと似ている。
 
 
 人間のソレを目撃したときは,大爆笑しかなかったが,ミユビシギのこの姿は,微笑ましく,ほのぼのと,めんこ。
 
 
 しかし,この子たち,いつまでも休憩モードではなかった。
 
 お目覚めの後は,それぞれ,走り始めた。
 
 
 こちらが,本来のミユビシギの走り。
 
 
 速い。
 
 
 速い。
 
 
 速い。
 

 ミユビシギは,波が寄せたり引いたりする動きに合わせて,波打ち際の短い距離を行ったり来たりすることが多いが,このときは,結構長い距離を,ダーッと走ってくれた。
 
 こうして,ミユビシギと遊んでいるうちに,パラパラ降っていた雨が強くなり,ミユビシギも,私も,びしょ濡れ。
 
 
 雨のおかげで,テンション爆上がり。
 
 超,楽しかった。
 
 
 心地よい雨に濡れ,爽快な気分で,この日の鳥見を終えた。
 
 (2024/03/23  ミユビシギ)
 
 

クロサギの冠羽

2024年03月24日 | 福島県_相馬/新地

 相馬の黒くないクロサギ。
 すっかりお馴染みになって,ここにも,何度か登場しているので,名前を付けておこう。

 体の色がグレーなので,「グレ太」とするか。
 たぶん,グレてはいないと思うし,オス・メスもわからないけど。

 さて,このグレ太。
 冠羽が出てきたような気がする。

 これが,1月8日のグレ太。
 ツンツン,毛を立てているが,冠羽,ではない。

 次は,2月18日のグレ太。
 よ〜く見ると,ぽよぽよした毛が見えるが,冠羽はない感じ。

 最新の3月16日のグレ太。

 1月,2月と比較してどうだろう。
 房状の冠羽が出てきた感じがする。

 いつまでここで観察できるかわからないが,これからどこまで伸びていくのか楽しみ。

(2024/03/16  クロサギ)


期間限定,カモメ劇場リバイバル

2024年03月23日 | 福島県_相馬/新地

 3月7日に掲載したホッキ貝食べ放題のカモメ祭りの続き。

 前回からずいぶん間が空いてしまって,もう,カモメなんて季節ではなくなったが,月が替わって,さらに季節が進む前に,ここにメモを残しておく。貴重な出会いだったので,残しておかないと。

 この日,3月2日は,春の渡りで北上するカモメ類が,この周辺に立ち寄ってくれていた。

 以前の記事に書いたとおり,相馬港北側の浜に,数多くのカモメ類がいたが,ここ釣師浜(つるしはま)でも,盛期を上回るほどのカモメ類を観察することができた。

 まさに,期間限定,この日限りのリバイバル。

 まず,漁港内のカモメの群れを覗いてみる。

 防波堤の上に,セグロカモメやワシカモメの姿もある。

 期待が高まる。

 浜に出てみると,震災前の盛期を彷彿させる光景が広がっていた。

 浜に広がる,カモメの群れ。

 群れ。

 群れ。

 群れ。

 一時、カモメ欠乏症になっていただけに,この光景たまらない。

 その辺に浮いていたクロガモも,ウミネコなどとコラボ。

 群れの主体はウミネコだったが,中には,カモメも散見。

 この場合の「カモメ」は,カモメ類の総称の「カモメ」でなく,種名の「カモメ」。

 紛らわしいから,改名してほしいんだけど。

 「メンコカモメ」とか。

 ホント,めんこいので。

 特に,目のあたりが,めんこ。

 シロカモメもいた。

 美しい。

 北方系の美しさ。

 うんち。

 なんぼ美しい生き物でも,出るものは出る。

 そして,大あくび?

 大型のカモメなので,ウミネコやカモメなどと並ぶと,こんな感じになる。

 この子は,オオセグロカモメより大きかったようだ。

 そうこうしているうち,片手にビニール袋をぶら下げた人が,カモメを盛大に飛ばしながら,波打ち際を歩いてきた。

 何をしているのか尋ねたら,浜に打ち上げられたホッキ貝を拾っていたようだ。
 「今日は割れたのばかりでダメだ。」と言っていた。

 海が荒れた翌日は,食用になるレベルの貝も,浜に打ち上げられるようだ。
 でも,漁業権など,どうなっているんだろう。
 真似して拾うと密漁で捕まるかも。

 正直,カモメを全部飛ばされてしまい,しょんぼりだったが,おかげさまで,シロカモメの飛び立ちは撮影できた。

 美しいなぁ。

 飛ばされたシロカモメは,波消しブロックの裏側に降りて,見えなくなってしまった。

 帰り際,もう一度,浜に戻ってきた群れを見たら,さっきいなかったワシカモメがいた。

 いい人オーラ漂う表情に,太いくちばし,それより,なにより,尻尾までの淡いグレーがたまらない。

 ワシカモメは,成鳥でも,ほとんどの個体で,くちばしに黒斑が入るようだが,この子は,黒斑が,はっきりとしていた。

 黄と赤と黒の配色,どこかで見たことがあると思ったら,ドイツ国旗だった。
 ワシカモメは,ドイツをくちばしに持っていた。

 以上,ここにいたのは,ウミネコ,オオセグロカモメ,セグロカモメ,カモメ,ワシカモメ,シロカモメの6種。ユリカモメは,観察できなかったが,主要な種類は揃っていたことになる。
 カモメ類が激減している中だったので,テンション爆上がりだった。

 ただ,ここの前に立ち寄った相馬港北側海岸では,背の色が薄いセグロカモメを海上に観察していたが,ここでは出会えず,残念だった。

 しかし,贅沢は言うまい。
 十分に楽しんだ。

 来年も,3月の上旬,強風が吹き荒れた夜の翌日,カモメを探してみよう。
 たぶん,こんなこと,二度とないと思うけど。

(2024/03/02 ウミネコ,カモメ,セグロカモメ,オオセグロカモメ,ワシカモメ,シロカモメ)


小さな漁港の日常

2024年03月21日 | 福島県_相馬/新地

 ぼくはウミウ。


 魚は,この喉ごしが堪らないなぁ。
 
 
 ウめぇ,なんちって。
 平和じゃぁ。平和。
 
 さて,もう一丁,
 
 
 て,
 
 
 な,何だ,コイツらはぁ。
 
 
 絶対にやるもんかぁ。
 
 ギャ。
 
 
 グ。
 
 
 わぁ,離しちまったぁ。
 
 
 と,盗るなぁ~。
 
 
 くるぁ~!
 
 
 あ”~,なんてこったぁ~!
 


 わぁ~。

 
 え~ん。
 
 
 う,う,う …。
 
 
 でも,ま,いいか。
 ボク,魚獲りの天才だし。
 
 立ち直りが早いのがボクの美点。
 
 
 こんなの,よくあることっさ。
 
 日常,日常!
 
(2024/03/16 ウミウ)

つぶ貝になりたい!?

2024年03月19日 | 福島県_相馬/新地

 心配した。

 見つけたときは,港の奥で,ず~っと羽繕いをしていた。

 外洋性の鳥が港に入るときは,弱っているときが多く,そのかなりの割合で油曝(ゆばく)被害。

 しかし,今回は,そうではなさそう。

 羽繕いの後,どんどん近くに寄ってきた。

 潜った。

 どこに行った? と探したら,なんと,足元にいた。

 自分で寄ってきたくせして,警戒モードで,羽を寝かせて,ぺったり体に付けている。

 ハマると,こんなことがあるが,この後,目の前で,さまざまなパフォーマンスを見せてくれた。
 私しかいなかったので,この子,独り占め。

 まずは,羽ばたきパフォーマンス。

 地味な体色なだけに,羽ばたきすると,次列風切の真っ白にどっきり。

 美しい。

 翼のパターン。

 次列風切の初列側の1枚(s1)が黒と白のツートンカラーになっている。
 その隣りの羽も先っぽが黒いか。

 次,あんまり面白くない図鑑風の画像。

 左側面。

 右側面。

 私への警戒心が薄れたのか,最初よりふっくらしている。

 油曝(ゆばく)している様子はなかった。
 良かった,良かった。

 左顔を拡大。

 右顔を拡大。

 「どっち向きがかわいい?」

 上の画像を「決定版日本のカモ識別図鑑」(誠文堂新光社,氏原巨雄・氏原道昭著)の写真・解説と引き比べてみるが,アメリカ~でも,ニシ~でもなさそう。

 残念ながら,ふつうのビロードキンクロのメス。

 それも,お腹が淡色であり,全体も褐色がややまだらになっていること,また,顔の白っぽい部分が大きいことから,1年目冬の若鳥のようだ。

 それにしても,この図鑑,アメリカ~とか,ニシ~まで,解説や写真,丁寧なイラストまで掲載しているって,すごいと思う。

 私のように,識別や珍鳥にそれほど関心がない人間も,このように掲載されていると,読んで,確認してしまう。

 こういう図鑑がスタンダードになれば,これまで見逃されていた亜種や種も,今後,次々と発見されるのではないか。

 カモに限らず,もっと広い分野でこのような図鑑を出してほしいが,むずかしいのだろうなぁ。

 さて,話を戻そう。

 次は,潜水する様子を連続で。

 翼を小さく広げて潜る。

 翼の先っぽと広げた尾羽が見えて,水中に消える。

 この潜水の仕方から,水中でどのように動いて食べ物を探しているのか想像する。
 
 この子は,翼を小さく広げていることから,水中での推進力に,足ひれ以外に,翼も使っているのかもしれない。水中で飛んでいる感じで。

 ホントはどうなのかわからないが,いろいろ想像すると,それだけでも楽しい。

 で,戦利品。

 これは,中身が入っていなかった。
 すぐに,ポイ。

 こんなこともある。

 今度こそ。

 ん!?

 おお。

 拡大して見ると,店頭で「つぶ貝」として販売されている巻貝のようだ。

 今度は中身入り。

 うまそう。

 拡大画像にすると,くちばしと舌の奇妙な協調関係が見える。
 つぶ貝をくちばしで咥えている,と見せかけて,実は舌も使っていた。
 舌の根っこが,下くちばしの付け根に見えるのが面白い。

 貝を食べるときは,丸呑み。

 歯がないので,咀嚼することなく,丸ごと呑み込み,砂嚢(さのう)で貝殻を砕き,消化する。
 砂嚢とは,いわゆる砂肝のことで,呑み込んだ砂や小石なども使って,その筋肉で貝殻なども砕き,すりつぶす。筋胃とも言われる部分。

 呑み込まれた貝の立場からすると,恐ろしい器官。

 ピノキオを作ったゼペットじいさんは,クジラに呑み込まれ,おなかの中で生き延びていたが,このクジラに筋胃がなくって,ホント,良かった。

 もし筋胃があったら...。

 あぁ,想像するだに,恐ろしい。

 この子は,移動中,ちょこっとだけ,ここに立ち寄ったのだろう。
 この漁港では,私が初認で,私が終認かもしれない。
 あまり邪魔にならないよう,すぐに立ち去った。

(2024/03/16 ビロードキンクロ)


ホッキ貝食べ放題のカモメ祭り

2024年03月07日 | 福島県_相馬/新地

 相馬港で探鳥した後,車で北上すると,右手の海上にカモメ類の大きな群れが見えた。

 ウミネコだろう,とは思ったが,念のため,車を停めて確認する。

 ぅおっ!

 いたのは,ウミネコのほか,オオセグロカモメ,セグロカモメ,ワシカモメ,シロカモメ,カモメ。
 すごっ!

 まず,オオセグロカモメ。

 当地では少ないセグロカモメ。
 薄い色の背が,超うれしい。

 県内では久しぶりに見るワシカモメ。

 シロカモメの成鳥は,こちらでは希少。
 以前も成鳥は少なかったが,この群れには複数入っていた。

 ひと回り小さな、カモメ。



 以上,カモメ類の主要メンバー勢ぞろい。

 ただし,このときの撮影は,ほぼ全滅。

 大好きなカモメたちが次から次に飛んできて,息をつぐ間もなかったのもあるが,興奮して,本能のおもむくまま撮り続け,シャッタースピードが変わっていたのに気付かなかった。

 無茶苦茶楽しかったから,良いけど。

 翌日の午後,撮り直しに行ったのだが,残っていたのはウミネコとオオセグロカモメだけ。

 そして,前日に見ていなかったユリカモメの群れ60+が新たに入っていた。

 近年,カモメ類が激減してしまい,しょんぼりだったが,それを補って余りある至福の時間だった。

 渡りで沖合を北上する途中,このエリアに休憩したのだと思うが,栄養補給は,この周辺の名物,ホッキ貝だったようだ。

 最初は貝殻が打ち上げられたものと思ったが,中身入りだった。

 ホッキ貝の中身だけが打ち寄せられた場所もあり,カモメたち,食べ放題だった。

 強風が吹き荒れ,海が荒れていたので,こんなことになったのだろう。

 この日は,ここよりもさらに北側の釣師浜(つるしはま)にも,昔日の盛期を超える群れが入っていた。

(2024/03/02-03 カモメ,セグロカモメ,オオセグロカモメ,ワシカモメ,シロカモメ,ユリカモメ,ウミネコ)

 <追記>
 たぶん,ここに掲載しておかないと,掲載しないままになってしまうので,シロカモメをもう少し,張っておく。(^^ゞ

 青森県の一部や北海道では,普通に見ることができるカモメなので,シロカモメへの思いを言うと馬鹿にされそうだが,ホント,出会えて嬉しくなるカモメだ。


こんなになっちゃった!

2024年03月04日 | 福島県_相馬/新地

 まだ,まだ,と油断していたので,ビックリ。

 もう,こんなになっている子がいた。
 耳の後ろの飾り羽も出てきて,顔の白いところが黒くなってきた。
 側面も白から焦げ茶に変わりつつある。

 こうなったら,もう夏羽完成が間近,という感じ。

 このとき,風が左から右に吹いていたので,右を向いた画像は,耳の後ろに出てきた金色の飾り羽がフワッと広がって,お尻のふわふわの羽がさらに空気を含んでいる。黒くなり,しまって見える上半身との対比が,何とも,良い。

 この子以外には,ここまで換羽が進んだ子はいなかったので,今,この時点では超希少。
 今季の初物。
 縁起物のレベルだ。

 正面顔はちょっと怖い。

 まだ,まだ,ここまで換羽した子は少ないが,しばらく経つと,もっと黒くなり,飾り羽もきれいになった子が多くなってくる。渡去する前に,黒くカッコ良くなった子たちの群れが見られるよう,油断しないようにしていないと。

 ちなみに,他の子たちはまだこんな感じだった。



 この子たちは,まだ季節が変わっていないが,変わるときは一気。

(2024/03/03 ハジロカイツブリ)


夏羽までまだまだ

2024年02月26日 | 福島県_相馬/新地

 記録的な暖かさに釣られ,お調子者の私は,2/17と2/18,アカエリカイツブリの換羽の状況を見に行ってきた。

 アカエリカイツブリは,閖上(ゆりあげ)に2羽,相馬に1羽,亘理に1羽の計4羽見つけたが,夏羽に変わってきている個体はなし。
 
  この子は,2月3日の「赤い襟が見えてきたっけ」という記事に登場した子と同一個体と思うが,2週間前と全然変わりなし。
 
 
 前回はいなかったが,今回,閖上漁港に入っていた子。
 冬羽のまんま。
 
 
 この子は,鳥の海の荒浜漁港に入っていた子。
 この子も換羽の気配なし。
 
 
 残念。春まがいの陽気にだまされた感じ。
 まだ,まだ,だった。
 
 アカエリカイツブリって,普通はこんなに簡単に会えないのに,こんなに会えているってのは,もしかすると移動していると途中かも。
 時間がなくなってきたのかもしれない。

 いずれ,まもなく北に渡ってしまうが,いなくなる前に夏羽を見たいなぁ。 
 
(追記)
 相馬の松川浦漁港にいた個体は,油(?)で汚れ,また,怪我(たぶん片足欠損)をしている姿だったので,気の毒すぎ。今回は掲載しない。釣り人が棄てたと思われるサバのぶつ切り(=鯛や太刀魚の釣餌と思われる。)が港の角に沈んでいたようで,潜っては,それを食べていた。なんだかなぁ。

ハジロカイツブリの羽白

2024年02月25日 | 福島県_相馬/新地

 ハジロカイツブリは,なかなか飛ばないので,名の由来となっている「羽白」を観察する機会がなかなかない。また,図鑑も,翼の写真まで掲載していないものが多い。

 今回は,たまたま「羽白」を撮影できたので,ここに残しておく。

 飛翔写真は撮れなかったが,着水後,羽ばたいてくれた。

 ちなみに,カンムリカイツブリも,アカエリカイツブリも,ミミカイツブリも,翼に白い部分があるので,「羽白」はハジロカイツブリだけの特徴ではない。全部,ハジロ。

 また,「図説 鳥名の由来辞典」(柏書房)によると,古来,「はじろ」とは,スズガモやホオジロガモを指していたという。

 さらに,ミミカイツブリの「耳」は,夏羽に出る金色の飾り羽だが,金色の飾り羽はハジロカイツブリにも出る。Wikipediaによると,英名は, Black-necked Grebe だが,米名は,Eared Grebe というらしい。直訳すると,ミミカイツブリ。

 結構ややっこしい。

(2024/02/18  ハジロカイツブリ)


クロサギの狩り

2024年02月24日 | 福島県_相馬/新地

 アフリカには,クロコサギという鳥がいる。見た目は,真っ黒なコサギなのだが,狩りの方法が変わっていて,翼を丸く広げ,体全体を傘のようにして日陰を作り,そこに集まった魚を捕食する。

 魚は日陰に集まる習性があるので,その習性を利用した狩りの方法だ。

 さて,今回ここに取り上げるのは,以前もこのブログに掲載した相馬港の黒くないクロサギ。

 この日は天気の良い日曜日だったので,水遊びの親子連れや釣り人でにぎわっていたが,前回までと同様,結構近くに出てくれて,魚を捕食する行動も見せてくれた。

 このクロサギの捕食行動を見て,冒頭のクロコサギの狩りを連想してしまった。

 クロコサギのような奇抜な格好をするわけではないが,このクロサギは,魚を狙ってる間,体を平べったくし,翼をわずかに広げる。

 単にバランスを取っているだけかもしれないが,水辺でこういう態勢を取った場合は,結果的に,クロコサギ同様,水面に日陰を作る。

 水辺に立って,おもむろにこの態勢に入り,獲物を探す。

 そして,水面を刺すようにして魚を捕らえる。

 サギ仲間のササゴイも同じような捕食行動を見せるが,ササゴイは翼を広げない。

 ササゴイは小さいし,足や首が短いので,無理なく水辺に立って待機できるが,下の画像のように,クロサギは足や首が長いプロポーションなので,姿勢を低くして待つには無理がある。



 翼を広げるのは,日陰作りというより,姿勢を低くするためのバランス取りの可能性が高いように思う。

 見ていると,

① 体を平べったくして翼を広げて狙う
② 素早くくちばしを水に突き刺す
③ 魚を捕らえる
④ 獲物の水を切って口に放り込む,

 この①〜④の一連の動作を繰り返し,繰り返し,行っていた。

 捕獲率は100%ではないが,人がかっぱえびせんを食べるように,小魚をどんどん口に放り込んでいた。やめられない,とまらない♪ ってやつ。

 釣りの世界では,釣果100匹の釣りを一束(いっそく)釣りというらしいが,1束なんて簡単に超えそうな勢いだった。

 ただ、ここには稚魚しかいなかったようなので,100匹食べてもお腹いっぱいになるかどうか不明。

 狩りのタイミングも絶妙で,潮が引いてきて,浅瀬に小魚が溜まる時間帯だった。

 この狩りの方法のほか,魚を追いかけて,バタバタしながら狩りをしている光景も観察できた。

 このときは,あえなく失敗。

 次。

 このときは成功したが,使ったエネルギーと捉えた獲物の大きさを比較すると,なんとも効率か悪い。

 しかも,せっかく捕らえた魚を落としてしまうし。

 魚獲りの奥義を見た,と思って,感動していたのだが,人間らしい(?)ところも見せてくれて,思わずにっこり。

(2027/02/18 クロサギ)


冬のリヴィエラ

2024年01月26日 | 福島県_相馬/新地

 ひとりぼっちのさみしい背中。

 つい,画像と自分を重ね合わせて考える。
 誰もが,ひとりぼっちで生まれ,ひとりぼっちで死ぬ。つれあいができても,子どもが生まれても,結局,自分は自分。みんな,ひとり,ひとり,孤独。

 でも,ホントは,この子,ひとりぼっちじゃなかった。

 冬の海岸を舞う鳥たち。

 ハマシギは,ここでも越冬しているようだ。
 60羽はいたと思う。

 シンクロして,風が流れるように飛んでいた。

(2024/01/08 ハマシギ)


再会

2024年01月25日 | 福島県_相馬/新地

 この漁港のここで越冬するミユビシギたち。
 ここの半径10mくらいのポイントに毎年来ていた。
 初めてここで出会ったのは何年前だろう。

 過去の写真データを見ると,2003年には,この場所で出会っている。

 震災後も何度か来ていたが,会えなかったので,もう越冬に来なくなったのか,と少しさみしい気持ちでいたのだが,
 
 
 いた。
 
 
 ここは,宮城県から福島県に入ったところの釣師浜漁港。
 この子たちは,不思議に,ピンポイントで,毎年,5羽~10羽の群れで,ここで越冬していた。
 
 
 来ていてもたまたまお出かけ中だっただけかもしれないが,無茶苦茶,嬉しかった。
 鳥見人ならではの,日常生活では味わえない,思いがけない嬉しさ。
 
 これは,19年前,全く同じ場所で撮影した画像。
 
(2004/12/23 釣師浜漁港 ミユビシギ)
 
 今回出会った子たちは,この子の何世代後なのだろう。震災をくぐって,世代が変わっても,ず~っと,ここに来てくれている。

 これからも,ず~っと,前と変わらず,毎年,ここに来てほしい。
 
(2023/12/24 ミユビシギ)