鳥が大好き!

秋田出身仙台在住の鳥見人が主に東北の野鳥をアップしています。

夏の冬ガモ

2024年07月04日 | 宮城県_大沼

 夏でも,オナガガモやヒドリガモ,マガモなど,冬ガモを目にすることがある。
 この日は,オス・メス両方が揃っていたマガモが目に付いた。

 オスは,婚姻色がなくなり,こんなに地味になっていた。
 
 
 しかし,この姿から,冬の鮮やかな色合いを想像すると,なかなか楽しい。
 くちばしの黄色,「青首」の色がかすかに残った顔,足の色,胸の色,...。
 
 なんだ,自分の姿を見ているか?
 
 
 高いところにある草を食べようと,背伸びしていた。
 
 
 足にその表情が現れていて,なんとも可愛い。
 
 オスのすぐ近くでは,メスも,同じように,背伸びをして,草を食べていた。
 
 こちらも足の表情に注目。
 
 
 この2人,ペアにはなっていたようだったが,この日はこどもたちを見つけることはできず。
 
 偶然出会った知人に聞くと,ヒナはいるけれど,なかなか人目につくところに出てこない,ということ。
 
 そうなのかぁ。
 マガモも,ここで繁殖していたのかぁ。
 
 すごいなぁ。
 
(2024/06/30  マガモ)
 
 
 

ヨシゴイが飛んだ(その1)

2024年06月17日 | 宮城県_大沼

 今は亡き母が,小さいとき,父親,つまり,私の爺さんが語る昔話を,毎晩,寝る前に,布団のなかで,楽しみにして,聞いていたという。 

 ある日,ず~と,長~い話を聞きたくって,「もっと長い話してけれ」,と,ねだったところ。

 「神様が,空の上から,長~い,長~い,長~い,うん◯,したどや。」

 
 「とっぴんぱらりのぷぅ。」
 
 
 って,話を聞かされたって。
 
(2024/06/01  ヨシゴイ)

夏はバンの番?

2024年06月16日 | 宮城県_大沼
 バンは,東北より南では留鳥のようだが,ここ宮城では夏鳥。
 
 5月には来ているはずなので,赤〜黄色の鮮やかなくちばしに会いたくって,大沼に向かったが,午前に行ったときは,見つけられず。
 
 あきらめきれず,午後に再訪したら,普通にいた。
 
 
 ここのバンは,臆病なところもあるので,午前中は,何人かカメラを構えていた人たちが粘っていたので,隠れていたのかもしれない。
 
 
 昔,バンは夏の当番,オオバンは冬の当番。
 季節で当番を交代するから,「バン」なんだ,と,思い込んでいた。
 
 
 しかし,オオバンは,冬に多かったものの,夏も,いるところにはいたらしい。 
 
 こちらは,この日,バンの近くにいたオオバン。
 
 
 最近は夏も普通に見るようになったが,昔っから,留鳥だったのか。
 
 
 あぁ,勘違い。
 
 また,バンの方も,一応は,夏鳥なのだが,越冬することもあるようだ。
 
 こちらは,2023年3月4日,伊豆沼の越冬個体。
 
 
 このときは,へぇ〜,と意外に感じ,赤くないくちばしを,新鮮な目で見ていたが,この19年前の2004年2月22日にも,同じところで,越冬個体を撮っていた。
 
 
 自分で撮って,すっかり忘れていた。
 
 もしかすると,バンも,昔っから,一部は留鳥だった?
 
 いずれ,入れ替えではなかったかぁ。
 
(2024/06/01  バン,オオバン)
 
 
 

雨と田んぼと燕と

2024年06月15日 | 宮城県_大沼

 初夏らしい風景。

 鳥の写真って,鳥単独でも良いが,チョウに花を組み合わせるように,何かと組み合わせることができたら,とても良くなる。
 
 
 このときは,雨上がりで,田んぼを低く,ツバメが飛び交っていた。
 
 
 幸運なことに,再び雨が降ってきたので,雨と田んぼとツバメの組み合わせになった。
 
 
 白い点々は雨粒。
 
 
 田んぼが主人公になっても良いし,雨が主人公になっても良い。
 
 
 雨が,すごく気持ち良かった。
 
 
 ツバメたちは,田んぼを,にぎやかにした後,すぐに,この田んぼからいなくなった。
 
 ひとときの幸せ。
 
(2024/06/01  ツバメ)

カルガモのオス・メス見分け方

2024年03月25日 | 宮城県_大沼

 カルガモは,オス・メス同じに見えるが,ちゃんと見分ける方法がある。
 市販の図鑑に詳しい解説があった。

 カモの男女を見分けられなくっても,なぁ~んも困ることはないし,役に立つことも,たぶん,ない。
 しかし,これからの人生,ちょっとだけ幸せになれるかもしれない。

 今の時期は,カップルを見る機会が多いので,オス・メスがわかると,鳥見が,さらに,楽しくなる。

 この子たちは,大沼にいたカップルだが,左がメスで,右がオス。

 まず,大きさが違う。カルガモは,オスの方が大きい。

 色は,メスの方が,全体に淡い感じ。オスは特に下半身が黒っぽい。

 お尻の黒い部分に着目すると,オスが真っ黒なのに対し,メスは真っ黒じゃない。

 運良く撮れた,お尻合いの画像。

 次は,同じ日,蒲生にいたカップル。

 大きさを比べれば,すぐに,オス・メスがわかるが,1羽だけのときは比べられない。

 鳥の用語では,尾の上下の部分を,上尾筒(じょうびとう)・下尾筒(かびとう)というが,この部分(お尻と言っている部分)の色が,一番わかりやすいかもしれない。

 上の画像では,右側,下の画像では左側の子のお尻の色が真っ黒じゃない。

 スマホでは,画像が小さくって,よくわからなかったので,拡大画像も追加しておく。

(オス)

(メス)

 誤解されるので,くれぐれも,公園など他人がいる場所で,「あの子はお尻が真っ黒」などと,大きな声で言っては,いけない。

 なお,個体差があるので,モノサシは絶対ではない。

※ 見分け方は,「決定版 日本のカモ識別図鑑」(氏原巨雄・氏原道昭著,誠文堂新光社)を参考にしました。

(2024/03/23  カルガモ)


ぼくタヒバリです。

2024年03月17日 | 宮城県_大沼

 ぼくタヒバリです。


 土くれではありません。
 ここにいます。
 ぼくタヒバリです。
 
 
 ヒバリさんとは別人です。
 そんなビッグネームではありません。
 ぼくタヒバリです。
 
 
 ビンズイさんによくまちがえられます。
 ぼく的には,いっそ,「ビンズイ」と呼んでいただいても結構なのですが。
 ぼくタヒバリです。
 
 
 実は,ぼく,セキレイさんたちの仲間で,尾羽を振る癖も一緒です。
 田んぼにご一緒することもあります。
 ぼくタヒバリです。
 
 
 マミジロタヒバリさん,コマミジロタビバリさん,ムネアカタヒバリさん,セジロタヒバリさん,など,◯◯タヒバリさんは,1人来ても,人だかりになりますが,ぼくは,「◯◯」がつきません。
 あまり見向きされません。
 ぼくタヒバリです。
 
 
 こうした地味なぼくですが,北に帰る頃には,赤い衣裳に衣替えします。
 ほんのりした赤なので,気づいていただけるかどうか,少し,心配ですが...。
 ぼくヒバリです。
 
 あ,間違えた。
 ぼくタヒバリです。
 
(2024/03/05 タヒバリ)

求愛シーズンの始まり

2024年03月08日 | 宮城県_大沼

3月3日 桃の節句の朝

 水上に,パラっと,分散した2ダース程度のカンムリカイツブリ。
 その中に,夏羽に換わってきた子がなんぼか。

 この子,水上で,姿勢を低くしながら,ギュ,ギュン,ギュ,ギュン,...,と,ふた声ずつリズミカルに鳴き続けていた。
 
 
 あ,この子もだった。
 体も黒っぽくなってきている。
 
 
 潜水すると,いったん鳴き声が消えるが,浮上するのと同時に,また鳴き始める。
 

 この子たちは,基本,誰からも相手にされていなかったが,くじけずに,ずっと同じことを繰り返していた。

 この子は,まだ冬羽でも,気持ちはすでに春。
 
 
 この日は,それほど頻繁にはなかったが,突進する光景も観察できた。
 
 
 シノリガモやクロガモは,自分の能力を示すパフォーマンスで,近くにいるメスに見せようとするが,カンムリカイツブリは,相手めがけて突っ込んでいく。
 


 求愛行動,というのは同じで,突っ込む行動も同じなのだが,その行動の意味が全然違う。 

 相手にされないから,欲望に突き動かされて突っ込んでいるように見えるが,こんなに突っ込まれたら,誰でもビックリして逃げる,と思う。

3月5日 啓蟄の朝  

 2ダース程度の群れが入っていたのは同じだったが,1日,間を空けて行ってみたら,前回とは様子が違っていた。
 
 まず,前回は,パラっとしており,カメラのファインダーに複数入ることが少なかったが,この日は,それぞれの距離が縮まった感じ。
 
 
 また,姿勢を低くして鳴き続ける個体の数が増え,鳴き声も一様ではなくなってきた。
 
 
 さらに,他個体めがけて突進する光景も,頻繁に見られるようになった。
 
 
 普通に見られたのは,一方が突進して,一方が逃げて,終わる光景。
 
 
 姿勢を低くしている個体同士が,互いに向き合って近づくと,バトルになるか,仲睦まじくなるかのどっちか。
 
 こちらは,近づきながら,緊張感が漂ってきた。
 右の冬羽の子は,口を大きく開けて威嚇している。
 
 
 案の定,バトル開始。
 最初,左の夏羽の子が突っかけていった。
 
 
 現場で見ているときは,何が何だかよくわからなかったが,画像を見ると,終始,夏羽の子が優勢。
 
 
 最後は上になって,押さえ込んでいた。
 見方によっては,交尾しているようにも見えるが,ホントのところ,どうだったんだろう。
 
 
 水面下に押さえ込まれた冬羽の子は,潜水して見えなくなった。
 
 
 近づいていって,仲睦まじくなると,姿勢を正すように首を伸ばして,社交ダンスのような動きをする。
 
 
 こちらは,一方が夏羽の別のカップル。
 
 
 人間だったら,背筋を伸ばして優雅にダンスをする感じ。
 
 なんか,このふたり,良い感じ。
 ふたりの間の空間で,ハートを作っている。
 
 
 
 こちらはどちらも夏羽になっているカップル。
 
 近づいてくるところから観察できた。
 
 
 2羽がシンクロし,お互いの意思を通じ合わせているよう。
 
 
 求愛,というより,絆を確かめ合っているように見える。
 
 
 求愛って,一方が,一方に対し,行う行為だと思うが,これはそうでなくって,双方の交流。
 
 
 この後どう発展するのか,と見ていたが,何事もなかったように分かれ,それぞれ,群れに紛れてしまった。
 
 このふたり,これからどうなる?
 
 
 この子たち,今,この時期,1日見ていても飽きないくらい面白い。
 
(2024/03/03  カンムリカイツブリ)

こっちに来ないかなぁ?

2024年03月08日 | 宮城県_大沼

 報道によると,今季,千葉県の印旛沼に,6万6千羽を超えるトモエガモが越冬した,という。羨ましいこと,この上ない。

 どういうルートで渡るのかわからないが,北上するなら,宮城県を通るはず。
 前日の夕方,鳥の海に数羽来ていたのを見たので,もしかして,と思い,この沼を覗いてみた。
 
 
 結果,この日は,オス3羽,メス2羽の計5羽。
 
 
 いたのはいたが,これをどう捉えていいのか,わからない。
 
 
 これからなのか,見ていない間に終わったのか,それとも主ルートではないのか。
 ここに毎日来れるわけではないので,わからないまま,終わってしまうかなぁ。
 
(追記)
 この2日後に行ってみたが,抜けてしまっていた。やっぱりダメかなぁ。鳥の海にいたのは,この5羽だったかも。
 
(2024/03/03 トモエガモ)

神子のお祭り

2024年02月10日 | 宮城県_大沼

 朝,沼に到着すると,30羽弱のミコアイサ (神子秋沙/巫女秋沙) が集まって,お祭りをやっていた。

 
 集団が密になったり,疎になったり,分かれたり,また,集まったり...。
 離合集散の繰り返し。

 
 ときには,何羽か集まって,飛んで移動。
 
 
 今月の1日に掲載したヨシガモは,助走なしで水面から直接飛び立っていたが,この子たちは,しっかりと助走して飛び立っていた。
 
 
 撮影すると,後ろに残った水しぶきが楽しい。
 
 そして,飛んで初めて見える翼の模様。
 肉眼だと,その一瞬にドキッとして,ワーッと感動するが,文字どおり一瞬なので,何やら白い模様がフラッシュした,という記憶しか残らない。
 
 
 ところが,撮影し,この一瞬を切り取ってておくと,じっくりと鑑賞し,何度でも,この翼帯を味わうことができる。
 そして,なにより,肉眼で見た一瞬の感動を思い出すことができる。
 
 
 着水時は,翼を大きく広げるので,翼帯がさらに良く見える。
 今回は,幸運にも,オスとメスがシンクロして翼を広げた瞬間を切り取ることができた。
 比較すると,翼の付け根の色が異なっているのがわかる。
 
 
 オスの求愛ディスプレイは,ウミアイサのような劇的な派手さはないものの,胸を反らす仕草。
 何度も見せてくれた。
 
 
 冠羽を立てている。
 
 
 メスは,オスの1~2割程度の数だったので,選び放題だと思うのだが,オスの頑張りを見ているんだか,見ていないんだか。
 


 それにしても,オス・メスの比が極端。
 なんでこんなにメスが少ないのだろう。
 
 
 そういえば,求愛期のシノリガモやクロガモなどもこんな感じだったかも。
 
 また,もやもやが残った。
 だから鳥はやめられない。
 
(2024/02/03 ミコアイサ)