鳥が大好き!

秋田出身仙台在住の鳥見人が主に東北の野鳥をアップしています。

クロサギの冠羽

2024年03月24日 | 福島県_相馬/新地

 相馬の黒くないクロサギ。
 すっかりお馴染みになって,ここにも,何度か登場しているので,名前を付けておこう。

 体の色がグレーなので,「グレ太」とするか。
 たぶん,グレてはいないと思うし,オス・メスもわからないけど。

 さて,このグレ太。
 冠羽が出てきたような気がする。

 これが,1月8日のグレ太。
 ツンツン,毛を立てているが,冠羽,ではない。

 次は,2月18日のグレ太。
 よ〜く見ると,ぽよぽよした毛が見えるが,冠羽はない感じ。

 最新の3月16日のグレ太。

 1月,2月と比較してどうだろう。
 房状の冠羽が出てきた感じがする。

 いつまでここで観察できるかわからないが,これからどこまで伸びていくのか楽しみ。

(2024/03/16  クロサギ)


クロサギの狩り

2024年02月24日 | 福島県_相馬/新地

 アフリカには,クロコサギという鳥がいる。見た目は,真っ黒なコサギなのだが,狩りの方法が変わっていて,翼を丸く広げ,体全体を傘のようにして日陰を作り,そこに集まった魚を捕食する。

 魚は日陰に集まる習性があるので,その習性を利用した狩りの方法だ。

 さて,今回ここに取り上げるのは,以前もこのブログに掲載した相馬港の黒くないクロサギ。

 この日は天気の良い日曜日だったので,水遊びの親子連れや釣り人でにぎわっていたが,前回までと同様,結構近くに出てくれて,魚を捕食する行動も見せてくれた。

 このクロサギの捕食行動を見て,冒頭のクロコサギの狩りを連想してしまった。

 クロコサギのような奇抜な格好をするわけではないが,このクロサギは,魚を狙ってる間,体を平べったくし,翼をわずかに広げる。

 単にバランスを取っているだけかもしれないが,水辺でこういう態勢を取った場合は,結果的に,クロコサギ同様,水面に日陰を作る。

 水辺に立って,おもむろにこの態勢に入り,獲物を探す。

 そして,水面を刺すようにして魚を捕らえる。

 サギ仲間のササゴイも同じような捕食行動を見せるが,ササゴイは翼を広げない。

 ササゴイは小さいし,足や首が短いので,無理なく水辺に立って待機できるが,下の画像のように,クロサギは足や首が長いプロポーションなので,姿勢を低くして待つには無理がある。



 翼を広げるのは,日陰作りというより,姿勢を低くするためのバランス取りの可能性が高いように思う。

 見ていると,

① 体を平べったくして翼を広げて狙う
② 素早くくちばしを水に突き刺す
③ 魚を捕らえる
④ 獲物の水を切って口に放り込む,

 この①〜④の一連の動作を繰り返し,繰り返し,行っていた。

 捕獲率は100%ではないが,人がかっぱえびせんを食べるように,小魚をどんどん口に放り込んでいた。やめられない,とまらない♪ ってやつ。

 釣りの世界では,釣果100匹の釣りを一束(いっそく)釣りというらしいが,1束なんて簡単に超えそうな勢いだった。

 ただ、ここには稚魚しかいなかったようなので,100匹食べてもお腹いっぱいになるかどうか不明。

 狩りのタイミングも絶妙で,潮が引いてきて,浅瀬に小魚が溜まる時間帯だった。

 この狩りの方法のほか,魚を追いかけて,バタバタしながら狩りをしている光景も観察できた。

 このときは,あえなく失敗。

 次。

 このときは成功したが,使ったエネルギーと捉えた獲物の大きさを比較すると,なんとも効率か悪い。

 しかも,せっかく捕らえた魚を落としてしまうし。

 魚獲りの奥義を見た,と思って,感動していたのだが,人間らしい(?)ところも見せてくれて,思わずにっこり。

(2027/02/18 クロサギ)


ここんとこが好き

2024年01月12日 | 福島県_相馬/新地

 クロサギ3連荘となってしまった。
 クロサギでここまで引っ張るつもりはなかったのだが,これだけはメモを残しておきたい。

 ここんとこが好き。

 どこ?

 ここ。

 喉の白いとこ。

(2024/01/08 クロサギ)


クロサギの体色はボーダレス?

2024年01月11日 | 福島県_相馬/新地

 (前日の続き)

 個体による体色の違いを確認するため,以前撮影したクロサギのデータを引っ張り出してみた。

 これ ↓ は宮城県石巻沖の田代島で撮影したもの。
 田代島は,近年,猫の島として有名になった島。この画像は20年前のもの。定期船の船上から撮影した。

 これ ↓ は秋田県の象潟漁港で撮影したもの。19年前のもの。

 次は,15年前,銚子漁港で撮影したものを連張り。

 最後に先月10日に秋田県の象潟海岸で撮影したもの。

 体色を比較してどうだろう。

 前回の記事に掲載した個体が最も色が薄いように見える。
 光の加減や撮影時の条件などにより色が違って見えている可能性もあるが,個体によって色の濃さ~薄さが違っている可能性もある。

 銚子で撮影した個体が最も黒く見えるが,地域差はあるのだろうか。
 白いサンゴ礁海岸に住むクロサギに白化している個体があるなら,地域による体色の変化もあって良さそうな気がする。


クロサギは黒くない?

2024年01月10日 | 福島県_相馬/新地

「えっ,これがクロサギだったの? 黒くないのに?」とは,妻の言葉。

 名前の「クロサギ」に引っ張られて,この色が「黒」と見えてしまっていたが,言われてみると,なるほど「黒」ではない。

 「黒で」なく灰色。しかも,薄い灰色。

 以前,ほかのフィールドでもクロサギを何度か撮影しているので,保存していた画像を後で見直してみよう。個体差で色が薄かっただけかもしれない。

 ところで,南西諸島などにいる南方系のクロサギには白いタイプもいるようだ。サンゴ礁海岸の白い色に適応した,という。
 白いサギをクロサギというのは、「白を黒と言いくるめる」そのものだ。

 白いのも灰色のもいるのに「クロ」と付けてしまったが,いづれ海岸にいるサギなので,「ウミサギ」とか「イソサギ」,「ハマサギ」などと付けられなかったのかなぁ。

2024/01/11追記
 黒色型は藩政時代中期の書籍に「くろさぎ」と記載されていたという。英名は Pacific Reef Heron。Reefは「岩礁」の意。

 以前見たクロサギの体色の検証は,次回行うこととする。

(2024/01/08 相馬港 クロサギ)