仙台港発でも,八戸港発でも,苫小牧行きの船に乗れば,海鳥だけではなく,海獣にも会える。
キタオットセイとイシイルカはお馴染みさんで,今回も,複数回,出てくれた。
キタオットセイは,海上に足ヒレを出して,日なたぼっこ風にくつろいでいることが多いが,今回は,群れでジャンプしながら移動している場面も,多く見られた。
ここは,水族館のプールではなく,北太平洋。
カッコ良いなぁ。
北の繁殖地への移動中なのだろうか。
次の写真は,遊んでいるところだったかな。
うねる海面を,群れで波乗り。
外洋に出ないと,見ることができない光景だ。
体を流線型にして進む。
オットセイは好奇心が強いのだろうか。
こちらが観察しているだけではなく,向こうからも観察されている。
こちらが観察しているだけではなく,向こうからも観察されている。
人間ウォッチングされている。
こちらは,人魚姫ポーズを取っている子。
こちらは,やかんポーズ。
首が注ぎ口。
前ヒレ(前足)の片方を,両方の後ろヒレ(後ろ足)で挟んで,取っ手を作っている。
前ヒレ(前足)の片方を,両方の後ろヒレ(後ろ足)で挟んで,取っ手を作っている。
わかりにくいと思うので,顔が見えるバージョン。
顔を隠すと,アイロンにもなる。
一体,何をしていたんだろう。
次,イシイルカ。
イシイルカは,高速で泳ぐときに立てるイチョウ型の飛沫でその存在がわかる。
カマイルカのようなジャンプをしないので,全身を見るのはむずかしいが,ときに背中の一部を見ることができ,この撮影がなかなか楽しい。
イシイルカは,白黒模様のイルカで,お腹側が白くなっている。
お腹側の白い部分が小さいのがイシイルカ型,大きいのがリクゼンイルカ型,と言われており,たぶん,この海域には両方いると思うのだが,上から見ているだけでは,わからない。
突きん棒漁は,漁師が船の先端に立って,長いモリで,表層にいる大きな魚を一突きにして仕留める漁のこと。カジキなどが対象になっているが,イシイルカもその漁の対象となっている。
そのため,漁業資源として,調査の対象となっており,型ごとの頭数なども把握されている。
そのため,漁業資源として,調査の対象となっており,型ごとの頭数なども把握されている。
背中を見せながら,ゆっくり泳いでくれることもある。
今回は,キタオットセイとイシイルカを掲載したが,航路では,海鳥以外にも,さまざまな生き物に出会うことができる。
6月中旬〜7月は,カマイルカの群れ。これはかなり見れる確率が高いと思う。
8月は,鳥は全然ダメだが,下北半島沖で,タッパナガ (コビレゴンドウ) の大きな群れが期待できる。
季節は覚えていないが,くちばしのあるクジラ (ツチクジラ?) や,ゆっくりと背中を見せるミンククジラの群れと会ったこともある。
魚も,夏になると,マンボウが横になって浮いてるのをよく目にする。
トビウオが船に並走して,前ビレを広げて飛ぶ姿も見ることができる。
トビウオが船に並走して,前ビレを広げて飛ぶ姿も見ることができる。
秋,マグロの大群が,ジャンプしながら,北上する光景も見たことがある。
ただ,見るためには,船室に入らず,ずっと,デッキに出ずっぱりでいる必要がある。
そうすると,カメラ・レンズ・三脚などの機材も,着ている物も,波飛沫で,海水まみれ,塩まみれになるし,天候や風,波に対する対策も必要になる。八戸-苫小牧航路(川崎汽船/シルバーフェリー)より,仙台-苫小牧航路(太平洋フェリー)の方が船が大きいので,影響を受けにくいが,それでも対策は必要。
また,せっかく船に乗っても,6~7月は,ほぼ毎日,海上濃霧警報が出ており,濃霧が出たときは,出港から入港まで,全く何も見えないことを覚悟しなくてはいけない。しかも,海上予報・海上警報は,直前にしか出ないので,予定を立てにくい,忌避しにくい,ということもある。
賭けみたいなものだ。
あ,そう,そう,船酔いする人もいた。
八戸航路の船(シルバーフェリー)は,仙台航路の船(太平洋フェリー)より小さいので,荒天のときは,文字どおり,立っているのが大変なくらい揺れる。
そのせいか,同じ船に鳥見人と乗り合わせたことは,ほとんどない。
賢明な人は,海鳥に手を出さないだろうなぁ。
(2024/05/25-26 イシイルカ,キタオットセイ)