一杯の水

動物であれ、人間であれ、生命あるものなら誰もが求める「一杯の水」。
この「一杯の水」から物語(人生)は始まります。

「荻窪の枝垂桜」

2006年04月01日 12時13分40秒 | 平和な世界(緑地公園編)
桜を詠んだ歌の中で、最も好きな一首は西行のものです。

春風の 花を散らすと 見る夢は
       覚めても胸の 騒ぐなりけり

この歌は、小林秀雄の『私の人生観』で初めて知ったのですが、まるで、春風に散る花びらが降って来るような感覚におそわれました。それにも驚いたのですが、後に続く小林秀雄の文章に「まるで虚空から花が降って来る様な歌だ」と書いてあり、再び驚いたのが深く印象に残っています。

さて、ここにアップした写真は、先日、善福寺川緑地の花見(「善福寺川緑地の桜」参照)の帰りに見つけた桜です。大きく高く、立派な枝垂桜でした。

出来ることならば、花の散るときに、もう一度足を運んでみたいと思っています。







(下の3枚は、クリックで大きな画像に飛びます。)

 
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2 コメント

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無感動者 (Mars)
2006-05-12 00:32:56
こんばんは、便造さん。



確かに満開に咲く桜の美しさは素晴らしいですね。しかし、こういう桜も、何と口で言ったらいいか、分からない程の、美しさや、儚さ、健気さ、等を感じます。



もしかすると、人は花を愛でるのも、ペットを愛でる様に、何か充足されない悩みや、不安などを解消してくれる(投射する)からこそかもしれませんね。



ここで、一句、詠めるほど、愛でる気持ちや、文学の才があればよかったのですが。



「萌え桜、枝垂れ桜に、散り桜。

愛でる者達、何をうつさん。」



お後が悪いようで、、、(自爆)。

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おおっ (便造)
2006-05-13 14:00:17
すごいですね。



「萌え桜、枝垂れ桜に、散り桜。

愛でる者達、何をうつさん。」



とても覚えやすい俳句ですね。

私も一句、と思ったのですが、気配さえ浮かびませんでした^_^;
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