このところ、スマナサーラ長老著「ブッダの実践心理学」を楽しく読んでいる。(現在、2巻284ページまで読了!)
かつて、上座部系のブッダゴーサの手になる「清浄道論」(南伝大蔵経 第62-64巻)を拾い読みし気に入っていたこともあり、現在の「上座部の仏教はいかなるものであろうか」という興味があった。前掲書は、その好奇心を大いに満たしてくれている。それは、先年、地橋氏著「ブッダの瞑想法」に期待して得られ . . . 本文を読む
難解な「イーシャー・ウパニシャッド」。
特に、9-14詩句に関しては、様々な解釈がなされてきたと言われています。
メインサイト「Hinduism & Vedanta」においてシャンカラの註釈を含めて「イーシャー・ウパニシャッド」の翻訳を連載しているのですが、当該箇所の「シャンカラ註」自体も難解となっております。
そこで私なりに「シャンカラ註」を整理し、意訳を試みたいと思います。
特に以下の「11 . . . 本文を読む
さて大いに期待して読み始めた本書であったが、著者の地橋氏とは肌が合わないのか、読み進めるのには骨が折れた。(参照「サティ考――『ブッダの瞑想法』(春秋社)を読む(1)」)
《理論編》
まず、著者はヴィパッサナー瞑想の効果を三種に大別して述べる。
・ 頭が良くなる等の「能力開発」
・ 人間関係の改善や健康回復等の「経験事象の変化」
・ 心の否定的要素等が無くなる「心の変化」
上記の好ましい変化 . . . 本文を読む
パーリ語「サティ(念)」は、サンスクリットの「スムリティ」に対応する。
「サティ」という用語は、八正道の「正念」などとしても用いられるが、自分にとっては分かりにくさの伴う用語である。
ここ十数年来、南方上座部(タイ、ミャンマー、スリランカ等)の「ヴィッパサナー瞑想」が、瞑想を志す多くの方々に受け入れられ、実践されている。この「ヴィパッサナー」は、「止観」の「観」にあたり、「サティ(念)」は「ヴィ . . . 本文を読む
「バガヴァッド・ギーター」シャンカラ註 序章(2)をアップいたします。
「序章(1)」よりも、分かりやすいのではないかと思います。
ヴィシュヌ神としての彼自身に属し、3種のグナによって構成されている根本原質(ムーラ・プラクリティ)であるマーヤー、〔それ〕を支配している主、彼の自性は、不生、不滅、そして被造物の主宰神にして、永遠、清浄、知性、そして解脱であるが、彼御自身のマーヤー(幻力)によって . . . 本文を読む
以下に本サイト「Hinduism & Vedanta」用に準備している「バガヴァッド・ギーター」シャンカラ註の序章(1)を試みにアップいたします。
オーム、ナーラーヤナ神{*1}は未開展者(avyakta){*2}を超えている。
宇宙卵(aNDa){*3}は未開展者より生まれ、7つの島(dviipa){*4}と大地からなるこれらの世界は、まさに宇宙卵の中に存在するのである。
{*1}尊敬され . . . 本文を読む
インドに先日注文した「バガヴァッド・ギーター」等の書籍が一週間で届いた。(当ブログ「私は病気になった。~」参照)
注文したページには、「届くまで20ビジネスデイはかかる」と、書いてあった上に、この時期のインドはお祭り続きでもあり(jagannathaさんのブログ「天竺迦羅倶利庵 御休息処」参照)、到着までに一月半はかかるだろうとふんでいたので、驚いた!
さて、今回届いた「ギーターのシャンカラ註」 . . . 本文を読む