ベリーダンサーASYA ☆ オフィシャルブログ

レバノンを拠点に、アラブ諸国を股にかけた過去を持つベリーダンサーASYA(アシア)の今と昔の奮闘日記

シリアのこと (池上彰のその前に。笑)

2013-09-07 04:34:14 | Weblog

明日(8日日曜日夜)、池上彰さんの

池上彰の緊急報道スペシャル 中東情勢緊迫化!アメリカは攻撃するのか?

を放送するそうですが、そのテレビの前に、と思いまして。←負けず嫌い!?笑

 

ちなみにこの番組、テレビ東京系で9月8日(日)20:00~21:00放送だそうです。

ぜひ見て下さい。

 

シリアは、ご存知の通り、北はトルコ、東はイラク、南はヨルダン、

そして西はレバノンとイスラエルと隣接、そして地中海に面している土地もある中東の国の一つです。

シリアでは、201年1月26日より始まった政府軍と反体制派の武力衝突が今も続き、

多くの、本当にたくさんの犠牲者が出ています。

数にしてしまう事がどんなにもやるせないか、犠牲者は7万人にも上るとの話も聞いています。

その多くは女性や子供を含めた何の罪もない一般市民、悲しすぎる事実です。

 

先日、東京で、シリア関係のセミナーとシンポジウムに足を運びました。

一つはユニセフで開かれた報告会。

現地で活動される日本人職員、園田智也さんの一時帰国中のお話で、シリアの子どもたちが、

毎日非人道的な事実(殺人、性的暴力、拷問、拘束、武装勢力による誘拐)にさらされている状態であること、

教育を受けることが出来る事が未来への希望に繋がることなどが語られました。

こちら、日本語で読めます→http://www.unicef.or.jp/kinkyu/syria/2013_0719.html

 

もう一つは国連大学で開かれた「シリア危機:日本の人道的役割-いま私たちにできること-」というシンポジウム。

350名ほど入る講堂だったにも関わらず、満員。同時通訳付きでした。

それぞれ現地に赴いているNGOの方がお話をされたり、

駐日レバノン大使やUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)駐日事務所代表などを含めた

パネルディスカッションがあったり。 

 

「今世紀最悪の人道危機」と言われるシリア危機。

自国内での命の危険が、慣れ親しんだ自分の故郷を捨て国外へ避難するシリア難民にしています。

その数2,007,598人。(2013年9月7日現在)

これはUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)で把握している登録済み、そして登録待ちの難民の数なので、

本当はもっともっと多くの難民がいるのです。

レバノン、ヨルダン、トルコ、イラク、シリア、その他モロッコ、アルジェリア、リビアなど周辺諸国は、

シリア危機以来、難民を受け入れてきていて、その国の中でも、

公共サービスへの大きな負担や財政難などの試練に直面しているそう。

こちらはUNHCR最新のシリア難民と難民受け入れ国の情報をご覧になれるサイトです(英語)。

http://data.unhcr.org/syrianrefugees/syria.php

 

今回レバノン滞在中、路肩で見かけたたくさんのシリア人、

エージェントオフィスから歩いてスーパーに向かう途中、

道端に座り込んでいたシリア人女性とまだ小学生と思しきその息子。

これからの彼らの生活を考えると、足りるはずもない数枚のお札を喜び、

私の手を取りキスをして、おでこに当てたお母さん。

彼らの事が今も忘れられない。

 

今はまだ夏で実感も湧かないかもしれないけれど、これから冬になり寒くなるのは自然の掟。

日に日に増える難民の数に伴い、冬に備えて難民の方たちの毛布が急速に必要になってくるそう。

微力にしかならないのは分かってる。

だけど私はあえて行動に移したい。

今年中にチャリティーショーを開催して、シリア危機で人道支援に使われるお金を寄付する事を実行させたいと思っています。

皆さま、お力添え、ご協力の程、どうぞよろしくお願いいたします。

 

シンポジウムで得た、避難民受け入れをしているそれぞれの国での詳しい話も、小出しにアップしていきたいと思っています。

またこちらのブログにお立ち寄りください!

私たちが、平和な国で平和に暮らしている今この瞬間に、ひと時で良い、シリアの事を想って下さい。

 

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4 コメント

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Unknown (ルテナン)
2013-09-09 00:58:45
「池上彰の緊急報道スペシャル 中東情勢緊迫化!アメリカは攻撃するのか?」
見ましたよ。
それにしても、タイトルが長い!(笑)
多方面を駆け足でカバーしたので、散漫の感は否めませんが、テレビですからCMも入れなきゃいけないし、
致し方ないところ。

この番組の直前、NHKのBS-1で、
「イラク人ジャーナリストが見た戦争」~イラク戦争・映像が映し出す激動の10年~
という、これまた長いタイトルの番組をやっていて、これも見ました。
が、折悪しく雷雲襲来。
受信状態が悪化して、半分ぐらいしか見られませんでした。(^_^:

中東の戦争関連の番組が続いたのは、単なる偶然だと思いますが、イラク戦争と1990年代の湾岸戦争が、
シリア情勢にダブって見えてきます。
一件はやり過ぎ、一件は中途半端。
いずれも良い結果を招かなかった、シリアの隣国で起きた二つの武力介入。
すぐ近くにある前例に照らすと、アメリカがアサド政権を攻撃しても、何かが良くなるとは思えません。
さりとて、何もしないでいることはもっと難しい。
本当に難問ですね。
返信する
Unknown (ASYA)
2013-09-21 11:03:37
ルテナンさん
コメント、ありがとうございました。
そうですね、イラクの時と被る要素が多々ある気がします。

こういう興味深い記事を見つけました。
良かったら読んでみてください。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/38643

…ってか最近私、平和活動家っぽくなってません?
原点にかえります。
そう、オリエンタルダンサー。笑
返信する
Re:Unknown (bellydancer_asya)
2013-09-21 11:07:10
先ほどシェアした記事、つまりはこういうことです。
中東・アフリカ
「どこの国でもいいから助けてくれ!」
シリア国民の悲痛な叫びを聞いてほしい
2013.09.09(月)
黒井 文太郎:プロフィール
返信する
Unknown (ルテナン)
2013-09-21 22:10:44
おぉ、文太郎さん!
さすがです、読んでおられたのですね、彼のブログ。

いろんな人が、いろんな事を書いています。
しかし、私が腑に落ちる、というか「我が意を得たり!」と思うのは、この方の文言です。

化学兵器廃棄を巡る動きやら、政治解決を唱える関係国。
が、ここまで殺し合いをしてしまって、はたしてそれが出来るのでしょうか?
悲しいかな、大統領を温存しての和平実現は、ラクダが針の穴を通るより難しい気がします。

私の、この二国の政権に対する従来からの見解は、「アサドは凶暴で冷酷、フセインは残忍で苛烈」
というものです。
ファフェズ・アサド(現大統領の父)が「死んだ」と聞いたとき、「殺されたの間違いじゃないのか?」と思いました。
現にカダフィもサダムも、「死んだ」のではなく「殺された」のです。
極論すれば、殺されても仕方のない男たちだった、ということです。

しかし、冷厳で強固な統治があればこそ、水面下はともかく、大勢としての平和が維持できていたのも事実です。
わずかではあっても、何一つ良い事がなかった、わけでもないのです。
現実に、隣国の内戦激化に呼応して、イラクでは爆弾テロが頻発。
月間に1,000人前後の死者が出ています。
「内戦」という名称が冠せられないだけで、平和とはほど遠い状況です。
少なくとも、独裁政権下の対外戦争中の街角の方が、よほど平和です。
なので、いずれアサド政権は倒れざるを得ない、とは思うのですが、懸念されるのは「その後」です。
「その後」は、本当に平和と安定が訪れ、シリア国民の大多数が幸福になるのか?

すでに国民の10人に1人以上が国外難民になり、それに倍する国内難民が発生。
実に国民の1/3が被災者という事態です。
死者10万人超というも、その何倍も負傷者がいることでしょう。
そしてその多くが、将来長きにわたって重い障害や後遺症を抱えることになっているのだろう、と思います。
身内にこのような者がいれば、難民として逃れることも難しい。
だから「その後」の事なんかより、「今を何とかしてくれ!」というのは心底切実な叫びでしょう。

と、現場から遠い極東で、そんな国政レベル以上のこと、一介の市民が論議して始まりません。
始まりませんが、そのような思いを禁じ得ないのです。

> 平和活動家っぽくなってません?

よろしいではありませんか。
私も、もう二十歳若ければ ...。(笑)

地震やら洪水やら、天災に対する募金は、企業でも社員に募ったりします。
しかし、政治的要素が絡む事案が取り上げられるとこは、ごく希です。
UNHCRに募金するのも良いのですが、どうせ出すなら「見ず知らずの誰かより ..」と思うのは人情。
シリア難民のためのチャリティ、ぜひやってください。
僅かながらも、賛助したいと思います。
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