ベリーダンサーASYA ☆ オフィシャルブログ

レバノンを拠点に、アラブ諸国を股にかけた過去を持つベリーダンサーASYA(アシア)の今と昔の奮闘日記

アブダビ タクシー事情

2010-05-03 20:57:42 | U.A.E.

2010年。5月も3日。日本の皆さん、今年のゴールデンウィークは如何お過ごしになっていますか?

随分とご無沙汰となってしまいました今回の更新。。。ユーザー名もおぼろげな記憶の中で、ブログ用のパスワードを忘れてしまったくらいです(汗)。

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時さかのぼること2009年4月。

場所はU.A.E.(アラブ首長国連邦)、その時私は首都のアブダビにいた。

アブダビ滞在中、私は一体何度タクシーを止めたことか。。。

そしてタクシーは何度止まらなかったことか。。。

アブダビ ステイはタクシーに始まりタクシーに終わる。

今回はそんな都市伝説 アブダビ タクシー事情 のお話。

アブダビは、7つある首長国のうちの1つで、アラブ首長国連邦の中でもよく知られている観光地ドバイとは違い、オイル産出エリアでもあり、言ってみれば潤っている。ローカル=現地人(ハリージ)の人口が一番多く暮らす、砂漠地帯でも人工的に緑豊かな街なのだ。最近はもっぱらアートの祭典(ミュージックフェスティバルやフィルムフェスティバルなど)を開いてみたり、F1を開催したりエアショーを開催したりと、知名度を上げているのでは?なんて思う。

規模は小さく、歩き回って散策できるぐらいで何かと便利な街だけど、暑い日中は、やっぱり必要がなければ外は歩きたくないぐらいモワッとする。クーラーのきいている屋内から屋外に出ると眼鏡が曇る・・・みたいな。

さてそんなアブダビでの移動といえば、もっぱらタクシー。 というのもアブダビでのタクシーはとっても安くて便利が故。

そのアブダビのタクシーでは、運転手さんは9割がた決まってパキスタン人、バングラディッシュ人、はたまたインド人のどなたかなのです(ごく稀にフィリピン人もいるが)。もちろん彼らは皆出稼ぎに来ている外国人労働者。 

そしてアブダビのタクシーにはいくつか種類があって、ちょっとずつ格が違うようなのです。

金と白のカラフルな車体でちょっと目立つタクシー。車種やモデルが古めの車のこのタクシーの初乗りはAED/Dh2.60ディルハム(約67円)で、1キロごとに0.65ディルハム増。

新車でちょっと控えめな銀色のタクシーは、ほんの少し値段が上がって(でも)初乗り3.00ディルハム(約77円)で、1キロごとに1.00ディルハム増。

そしてホテルなどで待機しているちょー(?)お高いタクシーの初乗りは15.00ディルハム(約400円)で、リムジンだと初乗りが多分35.00~40.00ディルハム(約900円~1,000円越)。(もちろん、キロごとの増加率も上の2つのタクシーより高かったのですが、いくらか忘れました。あしからず。)

昼間は人を見かけるたびにスピードを落として何とか客探しをするタクシー。はじめは、街のニーズに比べてタクシー多すぎない?と思ったのだけど、実はこのタクシー、時間帯によってとっても拾いにくいことがあるのです。

夜中に踊らねばならんベリーダンサーには、いわゆる「朝」、がないので朝のタクシー事情は端折りますが、昼間には、いとも簡単に拾えた普通のタクシー、夕方には冠つけた「タクシーさまさま」に様変わりしてしまう。

普段はメーターを使わなければいけないタクシー運ちゃん。

でも夕方のラッシュアワーから夜にかけては稼ぎ時らしく、道でタクシーを拾おうものがつかまらない!タクシー乗り場に行ってみれば長蛇の列!

たまーに「空いてる!」と思って道で停めたタクシーの運ちゃんたちは、例外なしに普通そんなにしないだろ!っていうほどの法外な値段を要求してくるのです。そう、あなたの顔を見て(もしくは国籍を聞いて)。

これはある日私が乗った金&白色のタクシーでの話。

昼間の暇な時間帯にも関わらず、ヒルトンホテルから行き先のHamdan ストリートを告げるとそのタクシー運ちゃん、それなら30ディルハムで行ってやる、と無茶苦茶な値段を提示しながら車を発進させる。

昼間の移動ならアブダビ市内、端から端まで行っても10.00ディルハムもしない、と人に散々言われ、実際何度もそのエリアにタクシーで移動して事情が分かる私は猛反発。

そんなのなしだ!メーターを使ってよ!

と怒る私に無視を決め込む運転手。何度抗議してもメーターに切り替えない。

やむをえない私は次の行動に出る。

走行中のタクシー内、後部座席に座っている自分の側のドアを開ける。

すると運ちゃん、後ろを振り返りながらも車のスピードを落としながらこう叫ぶ。

Are you crazy?!?!?!

Crazyで結構。止まった車から私、すかさず降りてホテルの方向に歩いて進む。そのタクシーは一方通行で引き返すことも出来ず走り去ることに。

まったく、とんだ目に遭った。

次に止まっていたタクシーに乗る前に、ホテルのボーイさんに一言お願いしておく。Hamdanストリートに行きたいのだけど、と。これ、予防線。

またある時は道で拾ったタクシーでひどい目に遭う。

事前にメーターを使ってね、と乗るようにしていたにも関わらず、その日もそんな調子でタクシー運ちゃんは愛想良くOK、OK言っていた。だのに運ちゃん乗ったが最後、「25ディルハム払ってもらうよ」だって!!!

約束がちげーだろう!やってられっか!降りる!!(すいません言葉遣い悪くって。状況によってはかなりヒートアップせざるを得ないのです。)

とやっぱりドアを開け、走行中のタクシーの速さが鈍る。それでもノロノロ運転を続ける運ちゃんに、私は頭で考える。これでも止まらないなら反対側のドアも開けてやろう、と。

やっとの思いで停止させたタクシー。降りる私に運ちゃん最後の捨て台詞。

Fxxx Yxx!! Fxxx Yxx!!!

何とでも言え!

ドアを閉めるときに割れてしまった爪を眺めては、あー腹が立つ。

そんなこんなでアブダビでのタクシーに、私はあまり良い思い出がないのです。女性が一人でタクシーに乗ることさえも快く思わないのか、行き先や顔で判断して足元を見るのか、色んな事情があるのだろうけど、あれはやりすぎ!と嘆きたくなる。

それから随分経ったある日、以前何年も前にアブダビでお仕事をしていた人に当時のアブダビタクシー事情を聞いてみた。

その当時はタクシーもそんなに質は悪くなかったけど、とのこと。

タクシー運転手の人たちも、そこまで生活が大変なのかしら、と聞いてちょっと反省。今考えてみればそんなに大した金額じゃないのだから、そこは大人に値切って交渉成立させても良かったのかな、と思ってみる。

でもねでもね、他のタクシーはそんなことなかったんだよね。やっぱり嫌な気持ちにさせられた上に言われるがままっていうことに納得がいかなかった曲がったことが嫌いな性分なのでしょう私。中東で女一人、強く生きていかなければならん面もあるからね。。。

まあでも今後の教訓。

いかなる問題に直面しても平和協定に持っていけるよう最善を尽くす、志。