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君はどのウルトラマンを見た?★日本が世界に誇るカルチャーウルトラマンとビジネスとしてのウルトラマン★

2015年03月11日 | 雑談
 今、我が家(といっても私と3歳娘)はウルトラマンブームで、おれ自身ウルトラマンに対する興味が再燃。
 すべての人がウルトラマンシリーズを細かく見ているわけではないと思いますが、ウルトラマンを知らない人はいない気がする。男子なら見てない子はいないのではって思うくらい。世代を超えて魅了されるものがこのシリーズにはある。
 今回、おれの中で完結していたウルトラマンが再燃したのは、WOWOWでのウルトラマンエース、タロウ、レオの再放送。3歳の娘と休みの日になんとなく懐かしんで見ていたら、おれ以上に娘が食いついてしまったという。(ウルトラマン、セブン、新マンはスルーしてしまった…)
 おれなんか完全に昭和のウルトラマン世代で、リアルタイムはタロウ、80(エイティー)でしたが、再放送で、エース、新マン、セブン、ウルトラマンとさかのぼって見るわけです。(セブンはちょっと別扱いですが、それは後述)
 で、成長していくと、やはり他の事に興味も移っていき、ウルトラマンは子供の見るものって感じもあり、自然と触れることもなくなっていく流れだと思う。
 今、この年でウルトラマンにハマってる同級生はいないでしょう。こうして娘が興味を持たなければ、Blogでウルトラマンの記事を書く事もなかった。
 今回、ウルトラマンの歴史を調べていたら1980年の「ウルトラマン80」を最後に16年の空白期間があった事も知りますが、平成に入り「ティガ」「ダイナ」「ガイア」の平成3部作と呼ばれるウルトラマンシリーズも登場する。(これらの作品は全然見てない)
 ウルトラマン誕生40周年記念のメビウスも2006年に放送。ウルトラマン80以来25年ぶりのM78星雲からやってきた正規のウルトラマンの登場となります。
 その間にも、いろいろなウルトマンが登場し円谷プロの社員でさえもウルトラマンシリーズの全てを把握するのが困難という状況をうんだそうです。
 親の年齢が高いほど、世代間ギャップは生まれる。娘は保育園でウルトラマンの事を語っているみたいですが、お友達でウルトラマンにはまってる子なはいないし、若い保育士の先生は、「ティガ」は知っていても「タロウ」とか「レオ」とか知らないんですもん。ちょっと年配の先生は、うちの娘がセブンとかエースとか知ってるので驚くというかうけてる。
 これだけウルトラシリーズが派生しているのは良い面と悪い面もあると思うのですが、ウルトラマンってある意味日本が世界に誇るカルチャー。
 ギネスにも『最も派生テレビシリーズが作られたテレビ番組』という事で認定されているそうです。
 円谷英二氏が1963年に設立した円谷プロダクションの特撮技術は、当時世界の映像業界のパイオニアだった。
 あのブレイク前のスティーブン・スピルバーグも、円谷プロダクションを訪問し見学したといいますし、ジョージ・ルーカスも、円谷プロのスタジオを模範としてスタジオを作りあの『スターウォーズ』シリーズの撮影を開始したといいます。
 世界にほこる『ゴジラ』も円谷プロなしに成立しない。
 だいたい巨大な物体が、巨人が登場するというコンセプトの作品がハリウッドにはない。これって日本的な発想なんだろうか?
 USAのヒーローって、ある種若干のリアリティーは崩さない。どんなにすごい力があろうと、すごいスピードで空を飛ぼうと姿かたちは人間と同じ。
 バットマンなんて、スーツや小道具でヒーローになってるだけで、中身はリアルな人間。
 その点、日本の作品は、巨大化の発想がある。怪獣やヒーローが街の中でビルを破壊し石油タンクを破壊し戦う。エヴァンゲリヲンも巨人。エヴァも相当ウルトラマンにインスパイアされてる。
 精密なミニチュアを制作し、その壊れ方に妥協を許さずリアリティーにこだわった。それは一テレビ番組というより芸術作品だった。
 今回ビジネスとしてのウルトラマンの裏側を、円谷プロ6代目社長の円谷英明氏が、ある意味暴露している下記の本がありますが、一気読みしました。

ウルトラマンが泣いている 円谷プロの失敗 (講談社現代新書)
円谷英明
講談社

 今となっては興味深く読めるけど、大人の都合、ビジネス面でおおきく設定が変えられた事情は、ちょっと悲しかった・・・
 今回、ほんと何十年ぶりに大人の視点でウルトラマンを見たわけです。
 もちろんつっこみ所は満載なんだけど、30分というテレビ番組のクオリティーとしては、すごいハイレベルだということをあらためて感じた。
 円谷プロって相当儲けたんだろうなと思ったら、この本で今回栄光のウルトラマンの裏側にあった事実を知る。
 まずウルトラシリーズの制作費に驚いた。
 初期のウルトラシリーズはTBSとガッチリタッグを組み制作された。当時、全国ネットの1時間ドラマでも制作費は500万を超えない時代に、30分の子供向け番組に550万という制作費が支払われたといいます。しかし、円谷プロがかけた制作費は1千万円近くに及んだといいます。
 作れば作るほど赤字になるという体質だったのです。
 そして特撮もNGも許されない一発勝負。現場の緊張感は並々ならぬものがあったそうです。
 今でこそデジタル、CGの時代ですが、当時はほんと多くの人が関わり何本ものフィルムも無駄にし、編集もかなりの労力を要したんだろうなと思います。
 ウルトラマンを深く語れるほどのマニアではないですが、想い出をまじえて昭和のウルトラマンを振り返ります。

 ★ウルトラマン★ 
ウルトラマン Blu-ray BOX I
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 【番組データ】
 放送:1966年7月17日~67年4月9日 全39話
 放送時間:毎週日曜日 19:00~19:30
 制作局:TBS
 平均視聴率:36.8%
 最高視聴率:42.8%

 ウルトラマンの前にウルトラQという円谷プロ企画の空想特撮シリーズがありましたが、宇宙からやってきた巨人と未知の怪獣が戦うウルトラマンシリーズが始まります。
 まだ私も生まれていませんが、すごい視聴率です。 
 今でこそ、巨大なウルトラマンと怪獣がビルや街を破壊して戦うシーンは普通ですが、当時のインパクトはどれほどのものかと思います。
 そしてウルトラマンは、クロスした手から発せられるスペシウム光線等、数々の武器を繰り出します。
 そしてTBSサイドが用意した新進気鋭の脚本家たちがすばらしいストーリーを生み出す。
 ただここもその後の軋轢を生む要因となった事も今回知る。
 ウルトラマンの素晴らしさは円谷サイドの特撮技術とTBSの脚本の融合にあるのだと思うのですが、双方がウルトラマンを作ったのは自分たちだと主張し衝突したというのです。
 難儀な話や。
 怪獣も個性的だった。バルタン星人、ジャミラの話も子供ながら覚えてる。レッドキングは強かった。そして最終回のゼットンの衝撃。
 ハヤタ隊員を演じたのは、黒部進氏。



 小林昭二、毒蝮三太夫他科学特捜隊のメンバーも個性的でいい味出してた。
 これだけの視聴率をほこった大ヒット作品、当初はもう10話予定されていたそうですが、とにかく特撮に時間を要し、費用もかさみ39話で終了という形を取らざる得なかったそうです。
 日本のエンターテイメントに革命をもたらした作品だと思う。

 ★ウルトラセブン★
ウルトラセブン Blu-ray BOX I
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 【番組データ】

 放送:1967年10月1日~68年9月8日 全49話
 放送時間:毎週日曜日 19:00~19:30
 制作局:TBS
 平均視聴率:26.5%
 最高視聴率:33.8%

 ウルトラセブン、セブン自体は抜群の認知度だけど、個人的に物語としてはウルトラシリーズの中では印象が薄い。なんでだろ?と思ったら、けっこう高い年齢層も意識した作風になっているからだと思います。
 単なる子供向けの作品ではなく、その中にその時代の社会性(当時だと高度成長期に伴う環境破壊問題等)と世の中の不条理も盛り込んだ。
 大人になった今、セブンをみるとそのクオリティーの高さにあらためて驚く。そしてこれ子供向けじゃないなとも思ってしまう。だから子供の時の印象が薄いんだと思う。
 音楽も斬新でクラッシック音楽との絶妙な融合を見せ物語を格調高いものにしている。

ウルトラセブン・クラシック
ノイマン(ホルスト),小松一彦,カラヤン(ヘルベルト・フォン),アンセルメ(エルネスト),井上喜惟,エシュヴェ(アルフレッド),東京交響楽団,リパッティ(ディヌ),ハスキル(クララ)
キングレコード

 モロボシ・ダンを演じた森次 浩三(もりつぐ こうぞう)の演技もすばらしい。



 モロボシダンはその後のウルトラ作品にも登場し続けており、特にウルトラマンレオでは、レオのおおとりゲンの師匠的な感じで厳しい愛でレオと向かい合う。もともとモロボシダンとは関係ないMACの隊長としての出演要請だったそうですが、それならモロボシダンとして参加したいという森次氏の意向でレオとゼブンの共演となったそう。
 今、ウルトラマン・ゼロっているんですが、なんとセブンの子供なんです。



 ダブルアイススラッガーで超強い。ちょっとワルな新世代ウルトラマンなのです。セブンの事も「オヤジィ」って呼んでるし。ゼロは、劇場映画で大活躍します。
 こないだまでうちの娘はタロウが大好きだったのに、今はゼロが好き。
 当時のセブンからこんな展開は想像もできなかった。
 セブンは、大人になってもう一度かみしめるべき作品のように思います。

帰ってきたウルトラマン [レンタル落ち] 全13巻セット [マーケットプレイスDVDセット商品]
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【番組データ】

 放送:1971年4月2日~72年3月31日 全51話
 放送時間:毎週金曜日 19:00~19:30
 制作局:TBS
 平均視聴率:22.7%
 最高視聴率:29.5%

 そして次に来たのが『帰ってきたウルトラマン』です。レオまでの第2期ウルトラマンシリーズの最初の作品という位置づけのようです。
 帰ってきたウルトラマンをウルトラマン・ジャックっていうのを知ってるあなたは通です。(おれも最近知ったという)。新マンっていい方もする。
 個人的には、これがウルトラマンって印象。これまたしっかりした内容ですが、セブンほどの入りにくさはなく、子供でも十分楽しめる。
 ただ主人公・郷秀樹(団次郎)は笑顔より苦悩の表情の印象が強い。



 しっかりとした脚本が作られ、人間の郷と隊員やその周辺との関係もしっかりと描かれている。
 3話までは、みんなが待っていたウルトラマンが受け入れられ初回の視聴率は26.4%を記録するも、4話から22話までは20%を超えれない状況になります。
 これは、子供向けにしては重い内容と、予算の削減により費用のかからない山や郊外等が選ばれ、ウルトラマンの醍醐味である街を破壊してのバトルシーンというインパクトが薄れたのも要因のようです。
 しかし、18話以降テコ入れが入り、怪獣を操る宇宙人が登場し、エンターテイメント性も高まり視聴率も25%超えを維持し、最終回で最高視聴率29.5%を記録します。
 円谷プロもこの頃から、キャラクタービジネス(著作権ビジネス)に力を入れ、作品自体ではなかなか利益をうめない部分をこのおもちゃやキャラクター商品で売上を伸ばし、71年当時で20億円を記録したそうです。これにより円谷プロの負債も解消されたそうです。
 新マンも終盤は25%超えの視聴率を維持し、ウルトラマンに人気が衰えていないことがわかり次のウルトラマンの登場を待つことになります。 

ウルトラマンA(エース) コンプリート DVD BOX【初回限定生産】
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【番組データ】

 放送:1972年4月7日~73年3月30日 全52話
 放送時間:毎週金曜日 19:00~19:30
 制作局:TBS
 平均視聴率:18.5%
 最高視聴率:28.8%

 そしてウルトラマンA(エース)です。ウルトラシリーズも4作目。マンネリ化を打破すべく取り入れられた設定が北斗と南の男女が合体してエースに変身するというものです。
 さらに今回、エースが戦うのは怪獣ではなく、異次元世界から攻撃してくるヤプールが生み出す超獣という設定。ただ暴れる怪獣と戦うというのではなく、悪のヤプールとエースとの戦いが最後まで展開される。
 この辺は、当時の人気番組・仮面ライダーも意識したそうです。
 エース役の高峰圭二演じる北斗が熱い。ちょっと物語も全体的にダークな感じが漂う中、星光子演じる南夕子は癒し感。



 1年に及ぶ長い放送の中で、視聴率が落ち込んだり、展開に歪が生じてくると途中からでもおおきく設定が変わる。
 エースの主題歌でもうたわれる「北斗とみなみぃ~♪」も物語の途中から、南は月星人の末裔という事で月に帰ってしまい、北斗はこれまでのウルトラ戦士と同様一人で変身する。
 ウルトラ兄弟の概念も強くなったのもエースからで、ゾフィーも加えたウルトラ5兄弟が揃うのは興奮した。ウルトラの父も登場するヒッポリト星人の回は、ウルトラ5兄弟がブロンズ像にされ衝撃をうけた。エースキラーの登場、ウルトラ兄弟の十字架の磔も忘れれない。
 エースがローマの戦士をモチーフにしデザインというのも最近知った。
 エースの最終回、その正体が周囲にばれたら二度と人間には戻れないという決意で最後の戦いを挑むエース。
 そして子供たちに「優しさを失わずに弱いものをいたわり、裏切られても友達になろうとする気持ちを失わないでくれ」といいウルトラの星に帰っていくエース。
 しかし、ウルトラマンタロウできっちり高橋圭二演じる北斗が普通に登場したけど。
 娯楽も多様化しテレビでも仮面ライダー等のヒーローも登場してきた中、平均視聴率18.5%は成功の数字だけど、制作側としては満足いく数字ではなかった模様。 

ウルトラマンタロウ COMPLETE DVD-BOX
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 【番組データ】

 放送:1973年4月6日~74年4月5日 全53話
 放送時間:毎週金曜日 19:00~19:30
 制作局:TBS
 平均視聴率:17.0%
 最高視聴率:21.7%

 そしてタロウです。普通にタロウってネーミングちょっとうけるけど。タロウは、かなり低学年向けの作品となる。オレ的にもリアルタイムに見ていた感じ(記憶は薄いけど)。
 そしてウルトラの母も登場し、ウルトラ兄弟も6人となりファミリー感が強い作品となる。童謡シリーズやファンタジー感の強い作品もあり、その辺がうちの3歳娘のハートも掴んだんだと思う。
 謎に包まれていたウルトラマンの故郷、M78星雲の光の国も登場しエンターテイメント感も強い。
 ウルトラ兄弟が集う話では、人の姿の時の過去の出演者が勢ぞろいする。

 

 まだこの時期の再出演はわかるけど、33年後にまた集うとは思わなかった思うな。
 今回、私も〇〇年ぶりに子供とタロウを見たわけですが今でも十分楽しめた。
 その中で衝撃を受けたのがバードンが登場した3話作。
 さっそうとタロウを助けにさっそうと登場したゾフィーがバードンにメッタ刺しにされるシーンは、「まじかっ」って今でも衝撃をうけたけど、当時はどれほどのものだったか。
 光太郎演じる篠田三郎の爽やかな事。



 こないだWOWOW・TBS共同制作『MOZU』で登場した時にはビビった。
 篠田氏は、この時のタロウでウルトラマンの役は終えたと思っており、最近制作されている作品には、一切の出演を断ったそう。
 その後のウルトラマン作品やメビウスにもタロウは登場するけど、人間・光太郎の登場は一切なく、声優の石丸博也が声だけ演じている。
 今回知ったけど劇場版のウルトラマンとして下記の『ウルトラマン物語』というものがあったみたい。
 ちびっ子のタロウと母も出てきて、タロウの成長物語みたいで、ウルトラ兄弟ももちろん登場。



 作品のレビューもみると評価も高い。これは見なきゃって今思ってます。
 そしてレオです。今回あらためて見て、今更ながらレオのハードさに驚いた。

ウルトラマンレオ COMPLETE DVD-BOX
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【番組データ】

 放送:1974年4月12日~75年3月28日 全51話
 放送時間:毎週金曜日 19:00~19:30
 制作局:TBS
 平均視聴率:10.3%
 最高視聴率:17.6%

 前述したようにセブンのモロボシ・ダンが師匠的な設定で登場します。そのダンが、レオ演じる真夏竜をシゴキあげます。真夏もスタントなしで、ほとんど自分でシャレでなく命懸けっぽいものもあったと当時を振り返ってる。



 最高視聴率は初回の17.6%。今回WOWOWの再放送しっかり見ましたが、都市を襲う津波とそのビル群の中で2匹の怪獣とマグマ星人と戦うセブンは圧巻。これは30分ドラマのレベルじゃないわ~って思うけど、その後は、スポ根的なハードさとシリアスさが子供の心をつかまなかったようです。
 しかし、カンフー的な切れ味鋭い攻撃はこれまでのウルトラマンの戦い方と一線を画す。
 レオ兄弟(アストラとは双子だったと今回知る)とウルトラ兄弟の戦いのエピソードもハイライトの話。伝説のウルトラマン・キングも登場します。
 終盤、謎の円盤生物から突然の攻撃を受け、それまでのキャストが総出で死んでしまういうトンデモ展開は、予算削減によるものと知り絶句。キャストをリセットし、出演料を削減、怪獣より費用のかからす使いまわせる円盤生物を登場させたという・・・
 でもしょうがないですよね。1年にわたって30分番組を作り続けるのがどんなに大変かと思います。
 レオの主題歌、超キャッチー。名曲だと思う。それを歌っているのもレオ演じる真夏竜というのも今回初めて知る。
 先日、TV番組見てたら真夏竜とタロウの篠田三郎は親交があるどころか、真夏が54歳の時進行性のガンの診断を受けるも、篠田があちこち必死にいい病院を探し、そこで治療がうまくいき真夏の命を救ったというエピソード。真夏も篠田がいなかれば今の自分はいないと思うって。
 真夏はちょっと昔の面影ないな~。



 第二次ウルトラマンブームは、74年のレオで終わります。そして6年ぶりの実写版ウルトラマンが80年代に登場します。エイティーはなんか物語の印象はうすい。長谷川初範が主役だったことにもこないだ気づいた。主題歌はこれまた名曲だと思う。

ウルトラマン80 COMPLETE DVD-BOX
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【番組データ】

 放送:1980年4月2日~81年3月25日 全50話
 放送時間:毎週金曜日 19:00~19:30
 制作局:TBS
 平均視聴率:10.0%
 最高視聴率:18.7%

  80年代ということで、この時代のウルトラマンの姿をどのように視聴者に見せるかでTBSと円谷プロの間で議論がかわされたようです。金八先生等の教育ドラマが受けていたのを察知しTBS教師役という設定が導入されるけど、従来のスタンスをとりたい円谷プロ側との意見の相違をうむ。
 視聴率も伸びず、TBS側も番組プロデューサーを更迭するなどいろいろ手をうったそうですが、終盤は一桁台までおちこむ。
 こうなると双方がお互いを非難。円谷サイドはウルトラマンを生み出しシリーズヒットを続けてきた自負がある。TBSサイドも、日本を代表するキーテレビ局。円谷プロに資金も援助し共にウルトラシリーズを手がけてきたという思いもある。円谷プロは、特撮技術があろうと下請け会社、「一下請け会社が何を言うか」という話。
 ある程度の結果が出ればこうももめなかったでしょうが、輝かしいウルトラシリーズの視聴率がこの数字になるとは。
 エイティーは最近見ていないので、エイティーの失敗の要因はわかりませんが、単純に思うのはエイティーのビジュアルがいけてない。



 もう少しエイティーのデザインがいけていたらここまでの低視聴率はなかった気が。娘も「エイティー変だね」って普通に言ってる。ユリアンも娘の頭の中にはインプットされてる。ユリアンまでおさえてる3歳児ってそういないと思うんだけど。おれの中もユリアン記憶にない・・・
 初期のウルトラマンは、時代のパイオニアだった。そして独自のメッセージを世に問うた。
 しかし、エースの頃から、世の中を流れを意識し、自身がパイオニアではなく模倣者となっていった。その象徴的なものがウルトラマンエイティーのコンセプトの迷走。
 結局、この衝突でTBSと円谷プロの亀裂は決定的となり、TBSと円谷プロの蜜月時代は終わるのです。
 円谷プロも軌道にのっている著作権ビジネスで何もしなくとも、過去の遺産で収入を得ることができたそうです。
 それが16年の空白をうみ、次のTVシリーズのウルトラマンは96年のウルトラマンティガの登場まで待つことになります。そしてその後、ティガ、ダイナ、ガイアの平成3部作と呼ばれるものが生み出されます。この平成ウルトラマンは見ていないので内容はわかりませんが、設定としてはこれまでのM78星雲のウルトラマンではなく、超古代に存在した光の巨人の継承者という設定になったそうです。
 ウルトラマンシリーズの著作権料はほんと金のなる木だったようです。
 ある意味それにあぐらをかいて、創業時から支援を受けていた東宝から離れ、TBSとの関係も悪化し、後のウルトラシリーズが全国ネットの放送局で放送できなくなる。
 そんな円谷プロの新たな救済者となったのが玩具メイカーのバンダイだったようです。
 ただバンダイはおもちゃ屋。いかにおもちゃを売るかというスタンスで番組の制作にも関わってくる。そうなるとある意味円谷イズムみたいなものがドンドン弱まってくる。
 ウルトラマン誕生40周年記念番組『ウルトラマンメビウス』は、ウルトラマン80以来25年ぶりにM78星雲からやってきたウルトラマンの登場となります。

ウルトラマンメビウス TV & OV COMPLETE DVD-BOX
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 メビウスは、父親となったかつてのファンが子供と一緒に見ることのできるウルトラマンとなります。かつてのウルトラシリーズに登場した人気怪獣、ベムスター、バードン、ゴモラ、メフィラス星人、エンペラー星人、ババルウ星人等も登場。
 そしてウルトラ兄弟も総出演です。
 さらに劇場版も制作され、ウルトラ兄弟だけでなく、かつての出演者も登場します。



 おじさんというよりおじいさんです。まさにレジェンド(タロウ役の篠田三郎は不参加です。)これには感動した。
 ハヤタ隊員演じる黒部進氏もいい感じで年を重ねてる。オレ的に衝撃は、北斗の高峰圭二。年とったな~って思っちゃった。郷の団次郎は渋い。
 森次浩三も全然面影ある。「デュアッ!」もめちゃキレがある。

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 映画のウルトラマンは、これまでの特撮ではなくCGが駆使されます。
 スピーディーなウルトラ兄弟が縦横無尽に飛び回り、それぞれの光線を出しまくり。
 ルーキー・メビウスをレジェンドたちがバックアップします。
 しばらくウルトラマンから離れていた大人たち、是非この作品見て欲しい。
 さらに、パラレルワールドという設定で、平成3部作のティガ、ダイナ、ガイアとM78星雲のウルトラ兄弟の共演もはたしたのが下記の作品。

大決戦!超ウルトラ8兄弟 (通常版) [DVD]
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 ストーリー展開は、前作の『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』と似ていますが、これだけの歴代のウルトラマンが揃うのは圧巻。
 出演者の共演もすごくて、かつての女性隊員達も総登場。アンヌ隊員やエースの南(やっぱ年はとったけどきれいなおばさん)も出てる。新マンからは坂田アキが。新マンでは結ばれることができなかったけど夫婦役で登場し、なんか当時の悲しみも癒される感じ。現場は同窓会的なノリでさぞや盛り上がったことでしょう。
 平成シリーズファンはの長野博(V6)、つるの剛士、吉岡毅志の共演も興奮モンなんでしょうね。
 ウルトラマンシリーズすごすぎます。
 そんな中、実は今の円谷プロダクションに円谷一族は誰もいないそうです。
 メビウス等の新シリーズ制作にあたって借りていた資金を期限までに返すことができず、結局バンダイとパチンコメイカーに円谷プロの株式を売却する事になり、円谷一族は一掃されたそうです。その辺の経緯は前述の『ウルトラマンが泣いている』に事細かに書かれている。
 要は、経営体制がずさんだったと。不明瞭な資金の流れも多かったようで、ウルトラシリーズという金の成る木を持ちながら、それを他者に渡してしまったという。
 しかし、創業者の円谷英二氏は本当に器のデカイ方だったのを感じる。自身の特撮技術やノウハウを囲う事なく開放し、多くの弟子達が円谷プロから独立した。
 円谷一族は、細かいことを気にしない懐の大きい人たちが多いのかな。 
 ただ円谷プロダクションに一族の方がいなくなったからといってすべてがマイナスなのかというとそうでもないように思います。生え抜きの方もいるだろうし、ウルトラマン愛に満ちた若手もいると思う。そうした人たちが、引き続きしっかりとした作品を作り続けている。メビウスなんて全国ネットでいい時間帯で放送すれば、かつてウルトラマンに夢中になった親と今夢中になる子で見れる作品になりもっと視聴率もとれたはず。
 ウルトラマンビジネスもすごいよ。
 おれもすでにいろいろなウルトラ本や、DVD、人形等購入している。母なんてAMAZONで8千円したんだけど・・・
 さらに次回紹介したいと思っている『大怪獣バトル・ウルトラ銀河伝説』は、ベリアルというダークサイドに落ちたウルトラマンも登場します。

大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE 通常版 [DVD]
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 タロウで初めてその姿を見せたウルトラマン達の故郷・光の国はちょっとチャチかったけど今作ではCGを駆使した見事な光の国も登場します。
 ウルトラマンが光のエネルギーで強制進化し巨大化した設定なんてエヴァンゲリオンっぽいし、そういったリアルなウルトラマンの作品も作れるようにも思った。
 そしてかつてのウルトラシリーズでウルトラ兄弟を苦しめた最強の怪獣たちが登場します。ただ一つ一つの怪獣の存在感が軽くなってる。この辺は怪獣バトルゲームで盛り上がりたいバンダイの意向の強さを感じる。
 『ウルトラマンゼロ超決戦ベリアル銀河帝国』はストーリーもしっかりしてるし、映像もハリウッド作品みたい。

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 タイトルがお子チャマぽくて敬遠されがちだけど、一つの作品としてもかなりクオリティーが高い。
 最近は、怪獣にもウルトラマンにも変身できるウルトラマンギンガってのもいるみたいだけど、これも玩具メーカーの思惑を感じるな。
 円谷一族が制作に参画していたら、まだなんとか一本通った円谷イズムというかウルトラソウルがどこかに残ったかもしれませんが、同族経営に縛られていたら閉塞感を打破する事もできないかもしれない。その辺、何が成功で何が失敗なのかの基準は、これほど多種多様化している価値観の現代ではよくわからない。
 でも昭和のウルトラマンは時代が変わっても失われない魅力がある。それは遡ればさかのぼるほどに。
 あらためてWOWOWで初期の3作スルーしたの悔やまれる。WOWOWさん、もっぺん再放送してくんないかな~。閉園してしまった熊本にあったウルトラマンランド(その存在も知らなかったけど)、今あったらぜったい行ってるんだけどな~。
 ウルトラマンの人形もドンドン増えていく。おれ自身、ウルトラマンの人形なんて当時ひとつも持ってなかったけど、1体、500円くらいなんで気軽に買えちゃんだよな~。(でも母は高いよ!)



 うちの子、女の子なのにこんなにウルトラマン好きでいいのか?と思いつつ、飽きるまで一緒に楽しみたい。


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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (カイ)
2015-06-09 16:17:38
過去ブログに突然のコメント失礼します。RSSリーダーがうまくいってないみたいで過去のエントリー読めてないこといま気がついた……。

それはさておき個人的にマイケルも大好きですがウルトラマンも大好きで、80の曲は名曲だと思ってたのでこのエントリーとても嬉しかったです。

歌だけで言うとザ・ウルトラマンのオープニングも大好きです。あくまで歌だけですけど。

兄弟勢揃いは子供の夢だったので、6兄弟の映画で使われたウルトラ6兄弟の歌は未だにテンション上がってしまいます。

とついつい勢いでコメントしてしまいました。今後もウルトラエントリー楽しみにしています。青いウルトラマンはあまり把握してませんが……。
返信する
Unknown (Amber)
2015-06-09 20:58:29
お~カイさん、過去記事のコメント、逆にウェルカムですよ。ウルトラマン記事に反応してもらえてうれしいです。
カイさん、ウルトラマン好きだったとは!

80名曲だと思いますよ。レオもかなり好き。っていうか歴代の主題歌のクオリティーは相当なもんですね。
最近の曲も聞いていますが、ロックな曲が多いですね。これまた名曲ぞろい。

ザ・ウルトラマンって佐々木功が歌うやつですよね。
ウルトラ6兄弟の歌、わかります、わかります。

今、メビウスを1話から見てます。

また今度ウルトラマンネタUpさせてもらいますね~。
返信する
Unknown (Unknown)
2015-06-10 08:06:33
正規ってなんですか。
まるでティガ、ダイナ、ガイアはウルトラマンじゃないみたいな言い方。
返信する
たしかに (Amber)
2015-06-20 07:17:56
他のコメントに隠れてて気づくの遅れました。

他意はなかったんだけど、おれって完全な昭和ウルトラマン世代なので、平成3部作とかは映画版でしか知らないんですよ。
円谷プロも新機軸として平成ウルトラマンを制作し、(劇場版しか見たことないので批評はできないのですが)かなり完成された作品とききました。

おれみたいな昭和世代が、30年以上の空白期間を経てウルトラマンをまた見るってかなりレアな事で、M78星雲系のウルトラマンの思い入れは強いわけなんですよね。

40周年記念作として制作されたメビウスが久々のM78星雲系のウルトラマンという事で自然とそういう表現になってしまいましたが、他のウルトラマンを否定する意図はないので消しますね。

わけのわからないコメントには対応しないのですが、
ウルトラマン愛を感じたので。

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