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Don't Take It Personal ジャーメイン・ジャクソン (89)

2009年05月20日 | お気に入りの1曲
 ジャーメイン・ジャクソンは、マイケル・ジャクソンの兄貴、ブラザーで結成しているジャクソンズの三男で、マイケルとリードボーカルを担当していました。周囲にマイケル・ジャクソンのファンはいましたが、兄貴のジャーメインのファンはいませんでした。当時、兄貴のジャーメインのファンっていうとネタだと思われてましたからね~。まじやっちゅうに。(ジャーメインの事は、「マイケル・ジャクソンカテゴリー」のTell Me I’m Not Dreaminでとりあげていますので参照下さい。)
 ジャーメイン・ジャクソンはマイケルのように踊って歌うスタイルではありません。ジャーメインの最大の魅力はそのボーカルです。声がいい。ソウルなんですが、艶やかさもそなえている。80年、マイケルの『Off The Wall』に対抗すべくスティビー・ワンダーとくんだファンキーでグルーヴィーな「Let’s Get Serious」のような曲も艶やかに歌う。本人もいっていますがバラードでは、さらにその魅力がます。暖かなその包み込まれるようなボーカルはアダルト向き。
 彼も曲も書け、プロデュースもできます。歴史的な名盤、ホイットニー・ヒューストンのデビューアルバムでは、3曲をプロデュース。2曲もデュオしています。
 さて今回紹介するこの曲は、アリスタレーベルでの3枚目(最後)のアルバムからのR&B1位獲得曲です。80年のNo1「Let’s Get Serious」以来のR&B1位となります。このアルバムでは、ジャーメインは曲作りには参加せず、ボーカルに専念します。彼のボーカルの魅力を最大限に引き出すべく様々なプロデューサーが起用されています。(ちなみに私のジャーメインの最高傑作アルバムは『Presious Moments』86です。)シングルになったこの曲を手がけたのがSurfaceでした。
 当時、サーフィスの2人のデイヴィッド、David”Pic”Conley, David Townsend とBernard Jacksonの3人は“クワイエット・ストーム”(都会的なメロウなR&Bといったとこでしょうか)の代表格でした。当時、NJS系のビートが氾濫している中、彼らはR&Bの伝統を守っていた感じ。80年中期のブラック・コンテンポラリー(ブラコン)な感覚を私はもっています。89年、Surfaceは3曲のR&B1位を獲得してのりまくっています。91年には「The First Time」で念願の全米1位も獲得。「初めて君の瞳を見たとき 僕は泣いた」甘すぎるリリックです。
 そんな彼らとジャーメインの相性は抜群です。ジャーメイン自身、“クワイエット・ストーム”路線のあうアダルトなR&Bシンガーですから、逆にこれまでこういう感じの(バラード全開の)アルバムがなかったのが不思議。曲はほんとブラコンって感じ。夜景の見えるしゃれたレストランでかかっているようなバラードです。そしてメロディーがいい。強弱つけたジャーメインの色気のあるボーカルも魅力的です。
 この曲のシングル盤もあり、アルバム曲より約1分長いExtendedと、jazzyなインストが収録されています。Extendedはジャーメインのボーカルがより充実しています。
 さらに同名のタイトルが、95年、モニカのデビュー曲がダラス・オースティンの手でみごとR&B1位(Hot100/2位のミリオン)となり。ダラスはリミックス盤としてジャーメインのこの曲をサンプリングしています。
 今回ジャーメインの曲をとりあげるにあたって、「Do What You Do」(邦題:恋にふるえて『ダイナマイト』84収録)というラテン調の哀愁バラードとどちらをとりあげようか悩みました。この曲もジャーメインを代表するバラードでかなり素晴らしいです。
 実は、おれこの曲を生で体感しました。90年にジャーメインは来日公演をしました。おれが行ったのは横浜ベイブリッジの近くのライブハウス。当時学生だったおれには場違いなしゃれた会場。スーツや着飾ったお兄さん、お姉さんばかり。最初はちょっとドキドキしましたが、こんな近くで生ジャーメインを見れたのは感動でした。モータウンからアリスタレーベルまでのヒット曲をしてくれました。(ジャクソン5の曲もあった)私は、当時彼の演奏する曲はすべて知っていましたが、周囲におれほどのジャーメインファンがいたかは疑問。オープニングから、ジャーメインに熱い視線をおくっていました。3m前のジャーメインは、かなりかっこよかった。前半はUp曲ですが、中盤以降彼の得意のバラード攻勢。
 そしてこの「Don't Take It Personal」の時、照明もおち、Moodyになる。歌ってる途中で、ジャーメインお気に入りの娘をステージにあげて抱き寄せながら歌うんですね。女の娘は「キャーキャー」いってた。おれはあせった。「さっき、目あったし、ステージにあげられたらどうしよう」って。まじでドキドキしました。しかーし、野郎がステージにあげられる事はなかった・・・
 さらにライブが終わった後、すごい出来事が!ライブハウスの外はすぐ海で、夜風に当たりベイブリッジを見ながらライブの興奮をつれと語り合っていました。すると後ろの方で、女性のキャーキャー声が。なんとジャーメインが数名のスタッフと出てきたのです。これはまったくの想定外でした。群がっているのは数名の女性だけ。彼女らのサインを終え歩き出そうとする彼に、おれは勇気を振り絞ってアクションをおこします。なんと彼の肩を叩き、日本語で「すいません、サインしてください」(それも彼とは何の関係もない)と雑誌を差し出します。彼はちらっとおれを見ますが「なんや、このくそガキは」と思ったのか、思いっきり無視。「サインして欲しかったよ~。男のファンも大事にしてくれよ~。」でもほんと「あなたは最高です。ずっと応援しています。」さらに言えば「マイケルはマイケル、あなたはあなた」って言いたかったけど、それは生意気すぎ。当時、語学力がもうちょいあったらなー。いやーでもほんとジャーメインに触れる事ができるなんて思いもしませんでした。
 09年、ジャクソンズの復活がいわれています。01年のマイケルの30周年ライブの時、ジャクソンズのパフォーマンスをしました。やっぱ6人そろったパフォーマンスは鳥肌もんでした。全然動けてた。あれからでももう8年たったんですね。今は長男のジャッキーは59歳。ジャーメインも56歳かー。でもマイケルのバックが、普通のバックダンサーと兄弟とではぜんぜん迫力ちがう。マイケル・ジャクソンがひとり白いのは違和感あるけど。
 ジャーメインのボーカルはまだまだいける。さらに円熟のボーカルアルバム聞きたい。ジャクソンズでもいいから。期待!

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