※当ブログは基本的にネタバレありで書いてるので注意してください。

3年に一度の恒例行事になりました細田守監督作品「バケモノの子」です。
もはや無条件に観に行く事になっていますね、我が家では。
2006年「時をかける少女」
2009年「サマーウォーズ」
2012年「おおかみこどもの雨と雪」
2015年「バケモノの子」
次は2018年ですな。
次作品への願望を言うと、もう家族の話はいいかな…と思ってます。
「時をかける少女」っぽい、原作のある話なんだけど、ほぼオリジナルみたいなのをまたやって欲しいな~とか。
ちなみに今回はこりす預けてこじかと二人で観に行きました。
前回に比べると落ち着いてきた感もあるもんで。。
…決して非難する訳じゃないんだけど、こりすと同じくらいの歳の子を連れてきてるご家族が居たんですよ。
止むに止まれぬ事情があるんだろうけど、ちょっとギョッとしましたね。
細田作品って意外と子供向きじゃないんで大丈夫かな…と思ったら、やっぱ最後の方でグズってました。
お母さん難儀してましたね。
今回はエンターテイメント性高かったんで、「おおかみこどもの雨と雪」に比べたら、まだ子供ウケはするだろうけども。
現に小学生位の子多かったし。
でも、3歳くらいでは厳しいよなぁ…。
さて、見終わった後の率直な感想をふたつほど。
「今回はエンターテイメントに振りましたね~。」
「良く出来てて面白いんだが…尺を短くした方が、もっとテンポ良かったんじゃないか?(大人の事情?)」
「バケモノ」というキャラクターや世界観自体、エンターテイメント以外の何物でもなく、そこは期待通りの作品でした。
冒頭のシルエットでのバケモノ世界の事情説明のところで「おおっ、キングカズマ!」って思ったりw
とはいえ後半は現実世界の話に比重が置かれるので、そこら辺の破綻のない切り替えはさすがやな~と思ったり。
ただ、ちょっと間を取りすぎのところが何カ所かあったかなぁ…と。
冒頭の九太というか蓮の説明がちょっと長いんですよねぇ。
クジラの徘徊もちょっと長かったかなぁ…。
長くなりそうだった九太の修行はいい間でやっていたのに。
あえて長く取っていたのかどうかは分かりません。
ただ、トキカケは短い時間でテンポ良くやっていたってこともあり、「もしかして大人の事情?(どこかに「尺長くしろ」と言われた?)」なんて勘ぐったりしてます。
いや~、それにしても熊徹はいいですよ~。
近年、一番気に入ったキャラかもしれん。
この作品、観る人によって感じ方色々違うだろうけど、ことらは「熊徹の成長の物語」だと思いました。
誰にも頼らず、一人で成長して、一人で強くなった熊徹が、九太を拾う?事で、九太の親代わりになろうとするんですよね。
それも無意識に。
その辺の葛藤とか、心境の変化とかが、観てて微笑ましかったです。
無論、基本的には九太の物語なんだけどね。
まともに教えることの出来ない熊徹が苦し紛れに言った「胸ん中の剣」があんなに重要な伏線になるとは思わなかったです。
この時は「グダグダやな~。そりゃ弟子続かんわ~。」としか思わなかったんで。
バケモノが人間と住む世を異にするのは、人間の中の「闇」を恐れるから。
闇に取り込まれた人間はダークサイドに堕ちる…じゃなくて、バケモノ以上の恐ろしい存在になる。
人間は誰しも闇を抱え、胸には穴が開いている。
その穴を埋めるのが家族であり、友人であるという、結構重いメッセージが込められています。
そう、誰しも独りではないのだよ…。
あの熊徹ですら百秋坊や多々良が居たんだから。。
まぁしかし、後から考えると泣くようなシーンってのがほとんど無かったんですよね。
過去三作は結構涙腺爆発ポイントがあったのに。
前述の、九太の胸の穴を転生した熊徹が埋めるシーン、数少ない泣くシーンだと思うんだけど、そこまでじゃなかったなぁ…なんて。
その辺、こじかと色々話してたんだけど、結局のところ「よくある話」だったのかなぁ?と。
もちろん、ストーリーは良く出来てるし、大変面白かったんだけど、主人公が窮地の時に恩人が命を賭して助ける…というのは王道の展開な訳で。
今回は「おおかみこどもの雨と雪」の時のような「作りたい作品を作りました。」というよりは、「ちょっと大人の事情絡めながら作りました。」という作品だったのかな?なんて考えています。
ただ、観て面白かったのは間違いないし、観るべき作品だとも思っています。
最後の、九太が”熊徹と一緒に”一郎彦を倒すシーンは、なかなか手に汗握るし~。
「サマーウォーズ」的作品を求めてる人にはお勧めです。
…何があったかは知らないけど、今回のキャラクターザインは貞本義行じゃないんですね。
てっきりそうだと思い込んでたから、少々意外でした。
まぁ、劇中の絵とはかなり違ってたし、そのままの絵では世界観にはまらないかもなぁ~と、過去3作で思ってたんで、全く問題なしですが。

3年に一度の恒例行事になりました細田守監督作品「バケモノの子」です。
もはや無条件に観に行く事になっていますね、我が家では。
2006年「時をかける少女」
2009年「サマーウォーズ」
2012年「おおかみこどもの雨と雪」
2015年「バケモノの子」
次は2018年ですな。
次作品への願望を言うと、もう家族の話はいいかな…と思ってます。
「時をかける少女」っぽい、原作のある話なんだけど、ほぼオリジナルみたいなのをまたやって欲しいな~とか。
ちなみに今回はこりす預けてこじかと二人で観に行きました。
前回に比べると落ち着いてきた感もあるもんで。。
…決して非難する訳じゃないんだけど、こりすと同じくらいの歳の子を連れてきてるご家族が居たんですよ。
止むに止まれぬ事情があるんだろうけど、ちょっとギョッとしましたね。
細田作品って意外と子供向きじゃないんで大丈夫かな…と思ったら、やっぱ最後の方でグズってました。
お母さん難儀してましたね。
今回はエンターテイメント性高かったんで、「おおかみこどもの雨と雪」に比べたら、まだ子供ウケはするだろうけども。
現に小学生位の子多かったし。
でも、3歳くらいでは厳しいよなぁ…。
さて、見終わった後の率直な感想をふたつほど。
「今回はエンターテイメントに振りましたね~。」
「良く出来てて面白いんだが…尺を短くした方が、もっとテンポ良かったんじゃないか?(大人の事情?)」
「バケモノ」というキャラクターや世界観自体、エンターテイメント以外の何物でもなく、そこは期待通りの作品でした。
冒頭のシルエットでのバケモノ世界の事情説明のところで「おおっ、キングカズマ!」って思ったりw
とはいえ後半は現実世界の話に比重が置かれるので、そこら辺の破綻のない切り替えはさすがやな~と思ったり。
ただ、ちょっと間を取りすぎのところが何カ所かあったかなぁ…と。
冒頭の九太というか蓮の説明がちょっと長いんですよねぇ。
クジラの徘徊もちょっと長かったかなぁ…。
長くなりそうだった九太の修行はいい間でやっていたのに。
あえて長く取っていたのかどうかは分かりません。
ただ、トキカケは短い時間でテンポ良くやっていたってこともあり、「もしかして大人の事情?(どこかに「尺長くしろ」と言われた?)」なんて勘ぐったりしてます。
いや~、それにしても熊徹はいいですよ~。
近年、一番気に入ったキャラかもしれん。
この作品、観る人によって感じ方色々違うだろうけど、ことらは「熊徹の成長の物語」だと思いました。
誰にも頼らず、一人で成長して、一人で強くなった熊徹が、九太を拾う?事で、九太の親代わりになろうとするんですよね。
それも無意識に。
その辺の葛藤とか、心境の変化とかが、観てて微笑ましかったです。
無論、基本的には九太の物語なんだけどね。
まともに教えることの出来ない熊徹が苦し紛れに言った「胸ん中の剣」があんなに重要な伏線になるとは思わなかったです。
この時は「グダグダやな~。そりゃ弟子続かんわ~。」としか思わなかったんで。
バケモノが人間と住む世を異にするのは、人間の中の「闇」を恐れるから。
闇に取り込まれた人間はダークサイドに堕ちる…じゃなくて、バケモノ以上の恐ろしい存在になる。
人間は誰しも闇を抱え、胸には穴が開いている。
その穴を埋めるのが家族であり、友人であるという、結構重いメッセージが込められています。
そう、誰しも独りではないのだよ…。
あの熊徹ですら百秋坊や多々良が居たんだから。。
まぁしかし、後から考えると泣くようなシーンってのがほとんど無かったんですよね。
過去三作は結構涙腺爆発ポイントがあったのに。
前述の、九太の胸の穴を転生した熊徹が埋めるシーン、数少ない泣くシーンだと思うんだけど、そこまでじゃなかったなぁ…なんて。
その辺、こじかと色々話してたんだけど、結局のところ「よくある話」だったのかなぁ?と。
もちろん、ストーリーは良く出来てるし、大変面白かったんだけど、主人公が窮地の時に恩人が命を賭して助ける…というのは王道の展開な訳で。
今回は「おおかみこどもの雨と雪」の時のような「作りたい作品を作りました。」というよりは、「ちょっと大人の事情絡めながら作りました。」という作品だったのかな?なんて考えています。
ただ、観て面白かったのは間違いないし、観るべき作品だとも思っています。
最後の、九太が”熊徹と一緒に”一郎彦を倒すシーンは、なかなか手に汗握るし~。
「サマーウォーズ」的作品を求めてる人にはお勧めです。
…何があったかは知らないけど、今回のキャラクターザインは貞本義行じゃないんですね。
てっきりそうだと思い込んでたから、少々意外でした。
まぁ、劇中の絵とはかなり違ってたし、そのままの絵では世界観にはまらないかもなぁ~と、過去3作で思ってたんで、全く問題なしですが。


…時折こりすを預けて映画に行ってたんですが、最近は事情が変わってきまして…。
どうも「預けられている。」ということが分かっているようなんですね。
おかげで帰ってきた後はわがまま三昧。その他色々と問題が発生するんです。
それもあって、2人で映画に行くのもなかなか難しいなと。
…という事を、改めて確認したのが「バンクーバーの朝日」を観に行った時なんですね。
基本、うちらはMOVIX堺に行ってるんですが、行き始めた頃に比べると、堺浜も大分変わってしまいましたね…。
温泉が出来、ホームズが閉店し、フードコートが半分になり、魚々市場が閉店し、ついにケーズデンキも閉店。
「わざわざ」行かないといけない場所だから、人集めは厳しいだろうなと思ってたんですけどね。
これもバブルの遺産なんですかねぇ…?
さて、映画の方はというと、予告を観た時はちょっと期待しました。
題材的になかなかいい話なんではなかろうかと。実話でもあるし。
で、観た感想。
「なんか、いろいろ惜しい。」
出演者は豪華です。
そしてたくさん居ます。
こんなに集める必要有るのか??
豪華な俳優陣の出番を作るために、たくさんのシーンがあります。
たくさんシーンがありすぎて、ひとつひとつのシーンが短いです。
そりゃそうだ。尺は決まってるもの。
おかげで余韻も何もありゃしない。
「野球なんてやる意味あるのか。」
「あるさ。」→次のシーン。
おいっ。
なんかもう一声~っ。
もうちょっと膨らませれば、ひとつひとつのシーンの印象も変わるのに。
取捨選択のしようがなかったのか、取捨選択した上であれだったのか。
いっそ前後編にすればよかったのでは?
もっと出演者絞って、エピソードももっと絞れば、とてもいい作品になったと思うんだけどな~。
話の内容よりも「なんとかならんかね~」の方に気が行ってしまって、いまいち楽しめない作品でした。
…全ての疑問の答えがありました。
「フジテレビ開局55周年記念作品」
なるほど。


ずいぶんご無沙汰しております。
こりすの成長に伴い、ことらもこじかも振り回されてまして、てんてこ舞いしております。
情操教育?も兼ねて色んな所に連れ回してるんで、ネタの蓄積はあるんですけどね。
それを記事にする時間が全く無いという。
なにしろ、こりすは「寝たら負け」と考えてるフシがあり、ほとんど昼寝もしないんです。
夜もなかなか寝ないので、おかげで、特にこじかの自由時間は全くありませぬ。
5歳になれば落ち着くと聞いてるので、それを今か今かと待っている状態です。
近況はそんな感じですが、さすがにこれでは煮詰まってしまうので、2回程預けて映画に行きました。
その内の1回はトム・クルーズの「オール・ユー・ニード・イズ・キル」。
何も考えなくていい作品を観に行こうということで選びました。
実際、観たこと忘れてたくらい、なにも印象残ってません。
さてさて「蜩の記」ですが、「美しい映画だな~」というのが、率直な感想。
絵的にもそうなんだけど、やっぱ物語が良かったなと。
覚悟を決めた人達の生き様が、なんとも清々しいんです。
10年後に切腹を言い付けられてる戸田秋谷はもとより、それを受け止めている妻の織江、娘の薫。
それを知らずにいた息子の郁太郎、知ってからは、それに加えて友の敵を取るという覚悟も。
その仇討ちに付き合った檀野庄三郎も大した物。
もしかしたら、そのおかげで自身も切腹になるかもしれないのに。
悪役である、家老・中根兵右衛門。
ある意味一番おいしい役柄でしたね。
「これ以上、恥をかかせるな!」の台詞で全部持っていたな~と。
本作の小泉堯史監督は黒澤明監督の愛弟子だった人。
実は黒澤映画は観たこと無いんだけど、伝統的な作品を観せられたという印象です。
間の取り方や、構図とか。
色んな場面が、すごく印象に残ってるんですよね。
庄三郎が剣の素振りをするシーンとか。
一番は、ラストの、秋谷が切腹に向かうシーンですね。
それほど抑揚が無く静かに観せる作品なので、観る時は体調を万全にして観ましょう。

最近は官兵衛というか如水のおかげで、岡田准一といえば坊主頭で髭面で悪人顔というイメージになってるんで、庄三郎の場面写真見ると、大変違和感っ。
…本格的な悪役を見てみたいと思う、今日この頃。


ここ最近、あまりに日常に追われてる故「ポップコーン・ムービーが観たい!」と行ってきました「テルマエ・ロマエⅡ」です。
前作は、気になりつつもなーんとなく足が向かなくて結局見逃したのですが、テレビで放映されて爆笑。
こりゃ観に行かなアカンなとなったのでした。
という訳で原作も読んでいません。
先入観なしで観れたから、良かったのかも?
やってることは前作と何ら変わりません。
同じパターンをきっちり踏襲してます。
良くも悪くも安心して観てられるかな?
ただ、今回は舞台セットの規模がデカイ。
ある程度はCGなんだろけどね。
タイムスリップの時の、テノールのおじさんの寸劇が好きなんですよねぇ。
一応物語になってるし。
奥さんと子供が戻ってきた時は「おっ」と言ってしまいましたよ。
あとは、現代では機械で動いてる物を、裏で奴隷が動かしてると思ってるところがツボ。
今回のウォシュレットはホントに爆笑でした。
ことら自身もこりすのオムツ交換でむせ返ってるもんで…。
しかし、竹内力は「平たい顔族」か?
そういうツッコミも想定内なんだろうなぁ~。
こじかが「観た後なにも残らんなぁ。」(注:褒めてます)
と言ってたのが全てを表してるかと。
今回に関しては、正に求めてた通りだったんですよね~。
…若干「わざわざ劇場でやるほどか…?」と、思わなくはないんだけども。。
…こりす預けて観に行ったのがこれというのは、なんともアレですなぁ…。

※当ブログは基本的にネタバレありで書いてるので注意してください。

「低空より敵機接近!」
「ゼロだ!」
無数の銃弾をものともせず、更に加速し敵空母に迫る零戦21型…
こんなシーンから始まる「永遠の0」。
予備知識は全くなく、原作も読んでなかったので、似た題材を扱った「俺は、君のためにこそ死ににいく」くらいの作品に思ってました。
ところが、まぁ、「やられた~」でしたね。
映画でここまで泣いたこと無いっていうくらいの涙腺爆発映画でした。
…まぁ、歳喰ったせいもあるかもしれないけど…。
純粋な戦争映画ではなく、特攻隊賛美でも零戦賛美でもなんでもなく、かといって、決してお涙頂戴映画でもなく。
特攻によって命を落とした宮部久蔵という人物を巡る、当時の人々、現代まで生き残った人々、その子孫達の壮大なヒューマンドラマでした。
基本的には現代(2004年)を中心に話が進むので、感情移入もしやすかったかもしれません。
祖母のお葬式の日、祖父の、普段では考えられないような号泣振りを怪訝に思った健太郎は、祖父が血縁関係になく、本当の祖父が居ることを知ります。
その名は宮部久蔵。
特攻により還らぬ人となった宮部のことを調べ始めるものの、伝え聞く人物像は「海軍一の臆病者」などネガティブなものばかりだったのでした…。
宮部は、「お国のために命を賭する」とする日本海軍にあって、「絶対に生き延びる」という考えを持った希有な存在。
「私一人が死んだところで、国にとっては大したことではありません。ですが、私の家族は、私が死ぬと路頭に迷ってしまうのです。」
妻との約束…「必ず生きて還ります。たとえ死んでも、必ず還ります。」
この言葉がすごく深いんですよね…。
宮部はかなり優秀なパイロットでもあったので、新兵の教官も勤めていました。
ところがその時はすでに戦況がかなり悪く、空戦の訓練ではなく特攻の訓練のみ。
若い教え子達を死なせたくない宮部は、どんなに優秀であっても「可」を出しません。(ここでもいいエピソードがあるんだけど省略)
物語後半、配置換えがあり、宮部は特攻機の直掩(護衛)の任務に就くことに。
それまで守ってきた教え子達が次々と死んでいく…自分は何も出来ずに見守っているだけ…それでも家族のために生きて還らなければならない。
次第に、自分の命はたくさんの若い教え子達の犠牲の上に成り立っていると考えるようになり、だんだん心が折れていきます。
宮部の心に触れた人たち…その人達は今でも宮部への想いを抱いて生きています。
なにがなんでも生き延びる努力をしろと教えられた井崎。
「可」を出さない宮部に不信感を抱いたものの、訓練で死んだ仲間の誇りを守った宮部に尊敬の念を抱いた武田。
自信過剰だったものの、模擬空戦で叩きのめされ、それ以降「宮部を殺すまでは死ねない」と考え、生き延びた景浦。
そして大石…。
自分が殺すはずだった宮部が特攻に志願し、景浦は激昂します。
ならば最期まで見届けてやる。
宮部に近付く敵機が居れば、機体をぶつけてでも守ってやる。
ところが景浦の機体はエンジントラブルを起こし、宮部を見失ってしまうのでした。
その景浦がずっと抱いていた疑念…「何故宮部は自機の52型ではなく、21型に乗って出撃したのか。」
そして、その21型のパイロットこそ、健太郎の祖父である大石だったのでした…。
宮部は過去に大石に救われています。
また、「もし生き延びることが出来たら、なんでもいいから人の役に立つ仕事がしたい。」と語っていました。
おそらく宮部は、大石に未来を見たのでしょう。
自機のエンジンの不調を見抜いた宮部は、大石に機体を交換して欲しいと頼みます。
「この21型は、私が最初に搭乗した機体なのです。最後はこの機体で出撃したい。私の最後のわがままを聞いてくれませんか?」と。
自らが生き延びる可能性があったのに、それを分かっていながら手放した。
その考えは本人にしか分かりません。
もちろん家族のことを忘れた訳ではないでしょう。
その場から逃げたかった訳でもないでしょう。
ただ、目の前で若い命が散っていく…それでも自分は生き延びている…その状況は耐え難かったのだと思います。
52型は途中でエンジントラブルを起こし、大石は生き延びました。
機体には「妻と娘を救ってやってください。」という宮部からのメモが…。
戦後、大石は宮部の妻である松乃を探し、生活資金を援助するのでした。
最初は心を閉ざし、拒絶していた松乃でしたが、次第に心を開きます。
その時、宮部の約束「死んでも必ず還ります。」を理解するのでした。
宮部自身がそこまで考えていたかは分かりませんが、結果として、宮部の心に触れた人たちは、宮部の家族を守っています。
それが「死んでも必ず還ります。」という約束になっているんですね。
大石は語ります。
「我々だけが特別なのではない。あの時代、どこの家族にも物語があった。」
この作品自体はフィクションでしょうけども、よく似たお話は無数にあったそうです。原作者によると。
平穏無事に過ごせるということが、いかにありがたいことか、改めて考えさせられました。
宮部の言葉
「その時日本は、どんな国になっているでしょうね…。」
今の日本が、宮部と言わず、戦中に日本のために戦った人々が夢見た日本であるかどうかは分かりません。
ただ、原作者の下記の言葉はとても心に響きました。
「仕事で辛いことがあっても、ちゃんと家に帰れる。すると、家族の顔を見られる。
このことがどれほど恵まれた幸せなことか。宮部久蔵はそのことだけを望んで生きてきて、それを叶えられなかった男ですから。」
「低空より敵機接近!」
「ゼロだ!」
無数の銃弾をものともせず、更に加速し敵空母に迫る零戦21型。
米国の新兵器である近接信管付きの銃弾が全て誤作動し、まったく意味をなさない。
「奴は弱点を知っているのか?!」
「そんな訳あるか!さっさと撃ち落とせ!」
狼狽する米兵。
ついに被弾する零戦。
その瞬間急上昇し、背面から敵空母に向かって急降下。
艦体中央に向かって真っ直ぐ突進する零戦。
コクピットの宮部の表情は、怒っているような、悲しんでいるような、喜んでいるような…。
そして笑みすら浮かべて…
…まさか最期の特攻を映像化しているとは思いませんでした。
戦闘シーンで泣いたのなんて初めてだわ…。
もぉ、「あかんあかんあかーんっ!」って感じで。

ことらとこじかで激論になった事柄がひとつありまして。
こじか「それぐらい分かるやろ~。」
ことら「いやいや、竹野内のルーツのCM分からんくらいやから、絶対分からんって。」
なにかと言うと、戦後に松乃と清子を助けた「血まみれの刀の様な物を持った人」。
これが誰かが分かるかどうかというお話です。
劇中「その刀は人の血を吸ってるぞ。」って台詞ありましたよね。
ということは…?

「低空より敵機接近!」
「ゼロだ!」
無数の銃弾をものともせず、更に加速し敵空母に迫る零戦21型…
こんなシーンから始まる「永遠の0」。
予備知識は全くなく、原作も読んでなかったので、似た題材を扱った「俺は、君のためにこそ死ににいく」くらいの作品に思ってました。
ところが、まぁ、「やられた~」でしたね。
映画でここまで泣いたこと無いっていうくらいの涙腺爆発映画でした。
…まぁ、歳喰ったせいもあるかもしれないけど…。
純粋な戦争映画ではなく、特攻隊賛美でも零戦賛美でもなんでもなく、かといって、決してお涙頂戴映画でもなく。
特攻によって命を落とした宮部久蔵という人物を巡る、当時の人々、現代まで生き残った人々、その子孫達の壮大なヒューマンドラマでした。
基本的には現代(2004年)を中心に話が進むので、感情移入もしやすかったかもしれません。
祖母のお葬式の日、祖父の、普段では考えられないような号泣振りを怪訝に思った健太郎は、祖父が血縁関係になく、本当の祖父が居ることを知ります。
その名は宮部久蔵。
特攻により還らぬ人となった宮部のことを調べ始めるものの、伝え聞く人物像は「海軍一の臆病者」などネガティブなものばかりだったのでした…。
宮部は、「お国のために命を賭する」とする日本海軍にあって、「絶対に生き延びる」という考えを持った希有な存在。
「私一人が死んだところで、国にとっては大したことではありません。ですが、私の家族は、私が死ぬと路頭に迷ってしまうのです。」
妻との約束…「必ず生きて還ります。たとえ死んでも、必ず還ります。」
この言葉がすごく深いんですよね…。
宮部はかなり優秀なパイロットでもあったので、新兵の教官も勤めていました。
ところがその時はすでに戦況がかなり悪く、空戦の訓練ではなく特攻の訓練のみ。
若い教え子達を死なせたくない宮部は、どんなに優秀であっても「可」を出しません。(ここでもいいエピソードがあるんだけど省略)
物語後半、配置換えがあり、宮部は特攻機の直掩(護衛)の任務に就くことに。
それまで守ってきた教え子達が次々と死んでいく…自分は何も出来ずに見守っているだけ…それでも家族のために生きて還らなければならない。
次第に、自分の命はたくさんの若い教え子達の犠牲の上に成り立っていると考えるようになり、だんだん心が折れていきます。
宮部の心に触れた人たち…その人達は今でも宮部への想いを抱いて生きています。
なにがなんでも生き延びる努力をしろと教えられた井崎。
「可」を出さない宮部に不信感を抱いたものの、訓練で死んだ仲間の誇りを守った宮部に尊敬の念を抱いた武田。
自信過剰だったものの、模擬空戦で叩きのめされ、それ以降「宮部を殺すまでは死ねない」と考え、生き延びた景浦。
そして大石…。
自分が殺すはずだった宮部が特攻に志願し、景浦は激昂します。
ならば最期まで見届けてやる。
宮部に近付く敵機が居れば、機体をぶつけてでも守ってやる。
ところが景浦の機体はエンジントラブルを起こし、宮部を見失ってしまうのでした。
その景浦がずっと抱いていた疑念…「何故宮部は自機の52型ではなく、21型に乗って出撃したのか。」
そして、その21型のパイロットこそ、健太郎の祖父である大石だったのでした…。
宮部は過去に大石に救われています。
また、「もし生き延びることが出来たら、なんでもいいから人の役に立つ仕事がしたい。」と語っていました。
おそらく宮部は、大石に未来を見たのでしょう。
自機のエンジンの不調を見抜いた宮部は、大石に機体を交換して欲しいと頼みます。
「この21型は、私が最初に搭乗した機体なのです。最後はこの機体で出撃したい。私の最後のわがままを聞いてくれませんか?」と。
自らが生き延びる可能性があったのに、それを分かっていながら手放した。
その考えは本人にしか分かりません。
もちろん家族のことを忘れた訳ではないでしょう。
その場から逃げたかった訳でもないでしょう。
ただ、目の前で若い命が散っていく…それでも自分は生き延びている…その状況は耐え難かったのだと思います。
52型は途中でエンジントラブルを起こし、大石は生き延びました。
機体には「妻と娘を救ってやってください。」という宮部からのメモが…。
戦後、大石は宮部の妻である松乃を探し、生活資金を援助するのでした。
最初は心を閉ざし、拒絶していた松乃でしたが、次第に心を開きます。
その時、宮部の約束「死んでも必ず還ります。」を理解するのでした。
宮部自身がそこまで考えていたかは分かりませんが、結果として、宮部の心に触れた人たちは、宮部の家族を守っています。
それが「死んでも必ず還ります。」という約束になっているんですね。
大石は語ります。
「我々だけが特別なのではない。あの時代、どこの家族にも物語があった。」
この作品自体はフィクションでしょうけども、よく似たお話は無数にあったそうです。原作者によると。
平穏無事に過ごせるということが、いかにありがたいことか、改めて考えさせられました。
宮部の言葉
「その時日本は、どんな国になっているでしょうね…。」
今の日本が、宮部と言わず、戦中に日本のために戦った人々が夢見た日本であるかどうかは分かりません。
ただ、原作者の下記の言葉はとても心に響きました。
「仕事で辛いことがあっても、ちゃんと家に帰れる。すると、家族の顔を見られる。
このことがどれほど恵まれた幸せなことか。宮部久蔵はそのことだけを望んで生きてきて、それを叶えられなかった男ですから。」
「低空より敵機接近!」
「ゼロだ!」
無数の銃弾をものともせず、更に加速し敵空母に迫る零戦21型。
米国の新兵器である近接信管付きの銃弾が全て誤作動し、まったく意味をなさない。
「奴は弱点を知っているのか?!」
「そんな訳あるか!さっさと撃ち落とせ!」
狼狽する米兵。
ついに被弾する零戦。
その瞬間急上昇し、背面から敵空母に向かって急降下。
艦体中央に向かって真っ直ぐ突進する零戦。
コクピットの宮部の表情は、怒っているような、悲しんでいるような、喜んでいるような…。
そして笑みすら浮かべて…
…まさか最期の特攻を映像化しているとは思いませんでした。
戦闘シーンで泣いたのなんて初めてだわ…。
もぉ、「あかんあかんあかーんっ!」って感じで。

ことらとこじかで激論になった事柄がひとつありまして。
こじか「それぐらい分かるやろ~。」
ことら「いやいや、竹野内のルーツのCM分からんくらいやから、絶対分からんって。」
なにかと言うと、戦後に松乃と清子を助けた「血まみれの刀の様な物を持った人」。
これが誰かが分かるかどうかというお話です。
劇中「その刀は人の血を吸ってるぞ。」って台詞ありましたよね。
ということは…?

■■■ア行■■■
・アイアンマン
・アイアンマン2
・アイアンマン3
・アイ・アム・レジェンド
・アジャストメント
・アフタースクール
・アメリカン・ギャングスター
・硫黄島からの手紙
・頭文字D
・頭文字D(その2)
・INCEPTION
・インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国
・インビクタス -負けざる者たち-
・インファナル・アフェア
・WALL・E
・宇宙戦艦ヤマト2199
・宇宙戦艦ヤマト2199(その2)
・永遠の0
・SP 野望編
・SP 革命編
・L change the WorLd
・大いなる陰謀
・大奥
・おおかみこどもの雨と雪
・オーシャンズ11
・オーシャンズ12
・オーシャンズ13
・オール・ザ・キングスメン
・オール・ユー・ニード・イズ・キル
・おくりびと
・俺は、君のためにこそ死ににいく
■■■カ行■■■
・カールじいさんの空飛ぶ家
・カイジ 人生逆転ゲーム
・カイジ2 人生奪回ゲーム
・崖の上のポニョ
・陰日向に咲く
・風立ちぬ
・カメレオン
・借りぐらしのアリエッティ
・キサラギ
・木更津キャッツアイ ワールドシリーズ
・木更津キャッツアイ ワールドシリーズ(その2)
・傷だらけの男たち
・グッド・シェパード
・クライマーズ・ハイ
・グリーン・ゾーン
・クワイエットルームにようこそ
・ゲド戦記
・ゴールデンスランバー
■■■サ行■■■
・最高の人生の見つけ方
・ザ・シューター 極大射程
・ザ・ファイター
・サマーウォーズ
・幸せになるための27のドレス
・幸せのちから
・沈まぬ太陽
・謝罪の王様
・シャーロック・ホームズ
・ジャンパー
・少年メリケンサック
・スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師
・スパイダーマン3
・スーパーマン リターンズ
・スピード・レーサー
・SPACE BATTLESHIP ヤマト
・世界最速のインディアン
・それでもボクはやってない
■■■タ行■■■
・ダークナイト ライジング
・ターミネーター4
・タイガー&ドラゴン
・太平洋の奇跡
・父親たちの星条旗
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「舞妓Haaaan!!!」「なくもんか」に次ぐ第3弾「謝罪の王様」です。
過去2作も観てるんで、これは続けて観なければなりますまいと。
観る前の印象では、しっとり方向に行ってしまった「なくもんか」よりは「舞妓Haaaan!!!」に近いと思っていました。
…そういう願望もあったかもしれんが。はじけた作品を期待するんですよね。このスタッフには。
で、観た感想は…「なんか色々惜しい。」
なんだろな~、面白いんだけど、思ったより爆発力無いというか。
もうちょっと、ここはこうした方が良かったんじゃない?って思わされたところが多かったというか。
とはいえ、6つあるエピソードが壮大な前振りで、それが最後に全て集約していくのは小気味よかったですが。
劇場内あちこちで「おお~っ」って声上がってたし。
今作は、色んな小ネタが最後に集約されるのを楽しむ作品なんだろなと思っています。
ただ、マンタン王国のエピソードはちょっと長い。
それまでの前振りが全てここに集約されてくるから、仕方ないと言えばそうなんだけども。
もうちょっと、こう、なんとか。。
このエピソード、阿部サダヲの出番が一番少ないんですよね。
おかげで余計に、長いなぁ、なんとかならんかね~、と思ってしまったのかも。
阿部サダヲ自身は、相変わらずはっちゃけているんですけどね。
でも、「舞妓Haaaan!!!」的はっちゃけ振りを期待してたんで、そこは物足りなかったです。
今回は裏方的な役柄だからねぇ…仕方ないのかも。。
個人的には、竹野内豊をもっといじって欲しかったです。
どれくらいコメディが出来るのかを見せて欲しかった。
「わきげぼーぼー じゆうのめがみー」は、ちょっとした挑戦だったでしょうけどねー。
さすがにこれは井上真央にはやらせなかったな…。
その井上真央。
ことらはずっと栗山千明だと思ってました。
「確か出演してたよなぁ?どこから出てくるんだ??」って。
途中から「あれ?井上真央に代わった?」って。
…髪型のせいだろなぁ…。
あのピンクのレオタードで土下座、最初からあそこに居たんでしょうか??
だとすると、これも挑戦だねー。
ちなみに、ブリーフ姿は今回も健在です。
やっぱこれは外せません。
覆面が出てくるのも、キャッツ好きの人にはニヤニヤするポイントではないかと。
…いつぞやのダイワハウスのCM。あれ絶対、スタッフにキャッツ好きが居るよね。
あそこで古田新太が「はーはーはーはーはー」と笑ってくれたら完璧だったんだけど。。
…そんなことないと思いたいんだけど、ちょうど脚本執筆時って「あまちゃん」と重なってたんじゃないのかなぁ…。
「あまちゃん」の執筆は相当大変だったって事だから、そちらに精力吸い取られたのかも…なんて思ったりして。


完全新作劇場版の予告あったおかげでいまいち終わった気がしないんだけど、ついにヤマトの旅が終わりましたね。
TV版のエンディングは商業的演出のおかげで「感動的な帰還が台無し。」とムカつきましたが、BD版はちゃんと楽曲に差し変わっていて、とても壮大で感動~。
無事に見届けて、ホッとしているところです。
久々に面白いシリーズ物を見たなーと、素直に思ってます。
旧作では確か~と思うところもあったりするけど、全体としてうまくまとまっていたんじゃないかと。
でも、航空隊はもっと出番多くして欲しかったなぁ。
これじゃ「そもそも、ヤマトに航空隊が必要かも疑問だけどね。」を証明しかねない…七色星団では大活躍だったけども…。
真田さんが立派に艦長代行を務めてたんで、古代をどうやって艦長代理にするんだろう?って思ったんだけど、結局最後まで艦長代理にはならなかったですね。
でも最終回で「まるで艦長みたいですね。」と言われてたあたり、次の劇場版で艦長代理にするための伏線かも。
…沖田艦長亡くなった後にコスモリバース発動してたら、艦長も生き返ったのかなぁ…。
そういえば敬礼が変わったなって、物語終盤でやっと気付いたり。
脇を締めてるあたり、ちゃんと海軍形式なのね。
旧作でのイメージもあって、ヤマトはもっとボロボロになるかと思ってたんだけど、波動防壁のおかげでそれほどダメージ無かったですね。
やっぱ、第三艦橋が不死身だったせいだろか?
結局一度も無くならなかったんで、続編もこの流れで行くんでしょうね。
代わりに、艦橋がしょっちゅうダメージ受けてたのが、今までにない演出だなと思いました。
主砲・副砲もよくやられてましたね。特に第一砲塔もしくは第二副砲。ここに配属されたら、ほぼ確実にフラグ立つな…。
しかし、七色星団海戦はまるで大和の沖縄海戦でしたね。
米軍のビデオと同じようなカットがあったり、航空機の音なんかも。
ドメラーズとの撃ち合いは思わず「おおっ」と声出してしまいました。
ヤマトそのものがコスモリバースシステムになるというのは、ヤマトという艦の未来を暗示してるようで、ちょっとイヤーンでした。
波動砲を封印されてるのが、余計にその不安を煽って…。
コスモリバースを発動することで地球を救う代わりに艦の使命を全うし、朽ち果ててしまう…みたいなことになるのかと思って。
続編あるくらいだから、そういうことではないんでしょうね。
波動砲の扱いがどうなるかが疑問だけど…。
デウスーラⅡ世の轟沈と共にお亡くなりになったかと思ったデスラー総統。
よく見ると爆沈の際にコアシップ離脱してますねぇ。
ということは劇場版で「ヤマトの諸君。また会えて光栄の至り。」があり得るかも。
残念なのは、今回ガミラスの皆さんがすごくよく描かれてたと思うんだけど(ヒス副総統は株上げたね~)、デスラーだけがよく分からんままだったなぁ…と。
もうちょっと、決して悪人ではないというところを描いて欲しかった…。
完璧を期するなんてのはなかなか無理な話なんだけど、見てて「おいっ」と思った揚げ足取りを以下に。
木星の浮遊大陸にて、あれだけ艦底に突起物多いのに「ヤマトを軟着陸させろ!」
第三艦橋どうなるんや?と思ったら、まるで艦底には何も無いかのようにズゴゴゴゴゴーっと。
不死身の第三艦橋はここから始まったのかも。
同じく浮遊大陸にて初の波動砲。
両舷の安定翼は大陸離れた時に収容したのに、後方からの絵では展開。前方の絵では収容。
冥王星にて潜水艦行動から復元の際「右舷バラスト放出!もどーせー!」
時計回りに艦体復元したけど、ひっくり返ってて右舷放出ということは、反時計回りにならないかい?
もしかして、潜水艦行動の際は右舷左舷入れ替わるのかな…?
航空隊、発艦はいいけど着艦はどうやって行ってたんだろう…?
七色星団にて、削岩弾を波動砲口に突っ込まれた後、カットによって削岩弾があったりなかったり。
総統府突入時、何時の間にやら第二砲塔がお亡くなり。
こっそり被弾してたような気もするが…。
総統府突入は「狙うは総統ただ一人!」だったんだと思う。
それは理解出来るけど、要塞と認識している第二バレラスに古代一人(と、ユリーシャ)で向かわすのは…どういう作戦?
まぁ、ちっちゃいことは気にするな~
第七章は作画めっちゃ良かったですね~。スタッフの最後の一踏ん張りですな。
しかもBD版では25話と26話冒頭にエピソードが追加されてました。これが完成形なのね。
雪の炒れたコーヒーは噴き出すほど不味いというのが継承されてて( ̄ー ̄)ニヤリ。
第六章の作画はちょっと残念。
特に、ドメルと沖田艦長の会話のところがすごい残念。
「一番ええとこやん!」とツッコんでしまいました。
これはTV放送の影響なんだろな…。
でも、シリーズ通して、基本的にずっと作画は安定してましたね。
冥王星海戦で崩れて心配になったけど、以降はほとんど崩れなかったし。
劇場版新作が作られるということで嬉しく思う反面、このまま終わって欲しかったな…と思ったりもします。
制作陣の意図で続編が作られるなら、心配ないんですけどね。
TV版で「大人の事情」ってのを見せ付けられたんで、そういう理由で作られる続編だとすると…。
ま、現状なんの情報も無いんで、とりあえず前向きに期待しようと思います。
でも、白色彗星編だとすると、個人的にはちょっと…かも。
ほとんどの人がお亡くなりになるんでねぇ…。
でも、デザイン一新されたコスモタイガーは見たいかも。
…TV版のオープニング・エンディングにはホントにムカつきました。予告カットも理解出来ん。
でも、一番腹立ってるのは制作スタッフの皆さんだと思うんで、触れないでおきます。
劇場版ではこんなことにならないことを祈ります。
