ある日突然「余命6ヶ月」と宣告されたらどうしますか?
某ぶっさんのように「俺、死ぬんだ。」と仲間に宣言してダラダラ過ごすのもアリ。
臨床試験受けて、新薬に希望を託すのもアリ。
でも、エドワードとカーターの2人のじいさんはどちらもヨシとせず、「やり残したことを全てやる!」と旅に出てしまいます。
これはこれでステキな考え方だ~
残された家族はたまらんだろうけど。。。
エドワードは、金だけは腐るほど持ってるけど、孤独な男。
カーターは、夢をあきらめて、家族を守り通してきた男。
たまたま病室で一緒になった、どう考えても水と油な、この2人の共通点は「余命6ヶ月」ということ。
入院中、2人が徐々に心を通わせていく様は、見てて微笑ましいです。
そんなある日、なにげにカーターが書いたのが「棺おけに入るまでにやりたいこと」を書き連ねた「棺おけメモ」。
そして、助かる見込みがないと悟ったある日、エドワードは決心します。
「やり残したことを全てやる!いや、やるべきだ!!」
最初は懐疑的だったカーターが、いつの間にやらエドワードよりもメモの遂行にこだわるようになるのは、ちょっと人生の悲哀が出てるかな…?
よっぽど自分を押し込めてきたんだなぁ…と。
そして面白いのが、それまでの人生で(自分の娘を除いて)他人の心配なんてまったくしたことが無かったであろうエドワードが、本気でカーターのことを心配すること。
いい影響を受けたんやね~。
旅の途中で女性から「部屋を取ってあるの。」と女性から誘われるも、それを断るカーター。
妻への想いを新たにしたのか、エドワードに「帰ろう。」と。
実はこれ、エドワードが、カーターを家族の元に帰らせるために行った策略。
そしてアメリカに帰り、カーターを送るはずが、クルマが向かったのはエドワードの娘の所。
娘に嫌われてると思ってるエドワードは憤慨。2人はケンカ別れして、日常へ戻っていきます。
旅から帰って、2人はそれぞれ、何が自分にとって一番大切だったかを再確認。
カーターは、家族に囲まれて満足そうな笑顔。
エドワードは、孤独にさいなまれてすごく寂しそう。
そしてやってくる、永遠の別れ。
それをきっかけに、エドワードは娘と再会。
温かく迎えられます。
最初は「やり残したことをやる」旅が、いつの間にやら自分を見つめ直す旅になり、そして「自分のやってきたことは無駄ではなかった。」と気付く。
その報われる様を観て「人生っていいもんだなぁ。」と思ったもんでした。
なんというか、映画が良すぎて、何書いても陳腐に思えてしまうのよね~。
ロングランになってるみたいだし、たくさんの人に観てもらいたい映画です。
客層は、やっぱりというか、お歳を召した方が多かったんだけど、どちらかというと若い人に観てもらいたいかも?
昨今、人生投げやりになった若い人が事件起こしてるけど、そういった人こそ観るべきですよ。この作品は。
「棺おけメモ」で最後まで残ってしまった項目
「世界の絶景を見る」
エドワードの秘書の手により、エドワードとカーターの遺灰はエベレストの山頂に置かれます。
これでメモは達成。
絶景眺めながら、再開祝ってカードしてるんだろな~。