ばん馬のいる風景-BANEI Photo Gallery -

ばん馬の写真とコラム。2021年夏まではツイートまとめも載せています。

ばんえい記念 インタビュー編

2014-04-03 22:55:25 | 2014年競馬場
ばんえい記念が終わりました。
いいレースでしたね。浅田騎手、奈良から北海道に来て頑張っているところ、騎手向きの性格、今後を期待している騎手で、嬉しかったです。金田調教師もばんえいを、ばん馬を大事にするとてもいい先生で…このコンビの勝利、感動しました。
ばんえいではゴール後、ガッツポーズってしないですよね。しないものだと誰かのインタビューを読んだこともあるのですが、新しい時代ということなのでしょう。
私は取材ということで、10番枠の延長あたりに他の報道関係者7、8人と固まっていました。検量を終わって出てきた浅田騎手におめでとう! と声をかけると、こちらにやってきて、手袋を脱ぎ始めてるし。そのまま大握手大会。みんなが祝福していました。
インフィニティーは表彰式でもちゃかちゃかしていて、元気な姿を見せてくれました。
フクドリも頑張りました。皆川厩舎は能検もみんなで声をかけて馬に激を飛ばしますが、今回も黄色い服を着た厩務員さんたちの大声が響いていました。
キタノタイショウは残念でした。ゴール後座り込んだ姿はちょっとショックだった…でもまだ来年があります。シベチャタイガーのゴールにも感動しました。この2頭は本来ならもっと…とも思うのですが、それだけ調整も難しいレースということなのでしょう。


写真はまだ整理できていないので、とりいそぎ、インタビュー内容をアップします。
インフィニティーにはさまざまなサイドストーリーがありました。
こちらで紹介させてください。

☆浅田騎手

夢のようなレースで優勝できるとは。まだ実感がわかない。
ばんえい記念は初めてだから、過去のレースを研究した。3年前と水分が似ていたので、参考にした。
厳しいレースで、Goサインだしても動かなかったことがあった。

(レース前の)ビデオでは、最初に2障害に登ると宣言したのに、ホリセンショウより一つ遅れた。約束できなかったな。

(勝てると思ったのは)辛抱強く歩いていたから、ひょっとしたらこのままゴールまで持ってくれるかな、と思った。タイムかかれば、結果を出してくれると思っていた。

(相手は?) 相手は気にせず、自分しか考えなかった。力がある馬が勝つレースだから。

(お父様が来られると勝ちますよね。今回も来ていましたか?)うん、あの人すごいわ(笑)
(※お父様は初勝利、北斗賞、そしてばんえい記念と来られています)

(初めてのばんえい記念について) わくわくした。去年はスタンドから見ていたのに。
緊張はなかったけど、馬そりみて「これ行くんか?!」と思った。
人が集まってくれてるし、雰囲気が違う。また獲りたい。



☆金田調教師(ニシキダイジンに続きばんえい記念制覇は2回目)

感無量。浅田もよくやったし、あの子(インフィニティー)も持てる力を全部出した。目から汗出た(笑)

(挑戦しようと思ったのは。) 
ニシキダイジンで一度獲っているが、それと比較して、(重さは)こなせると思っていた。1000キロは合うと確信していた。
ただ、出す場面がなかった。どこか一つ重賞を勝ったらばんえい記念(に出走しよう)と思っていた。だから北斗賞を勝って、それからここを狙っていた。自力でつかんだ切符。
誰も知らないけれど、俺と浅田だけは信じていたんだ。それを見せることができただけであって。
700、800では良さを引き出せない。あと100キロくらいいける。
今回は、馬場も最高。これ以上水分あったら負けていたわ。
浅田は、シルバーコレクターみたいなところがあるけれど(笑)、今回は(2障害)下につけた時に勝てると思った。
折り合いのつけづらい馬だけど、(レース中)息が入っていたから行けると思った。ヤツが初めて重いと思ったんじゃないか。
(※コマクインの引退式でもそうでしたが、金田調教師は馬のことを「あの子」「あいつ」「奴」といいますね。)

(調教は)疲労にならないように、900キロくらいひかせていた。

(この馬のいいところは) 無事是名馬。病気しない。カローラのボディにクラウンのエンジンのってる感じかな…排気量が違う。まだまだ頑張ってもらうよ。

(北斗賞の時に、浅田騎手が俺ができなかったことをやってくれた、というような話をされていましたが)
自分のやり残したこと全部やってくれた。

(駒井オーナーは競馬場に来られていましたか。)

怪我をして、今回は来れなかった。
今はインフィニティーが生きがいみたいなものだな。コマクインが引退して、1週間前にはスギノファントムが死んでしまった。
落ち込んでいるところにいい報告ができたのかな。子どものように喜んでいた。
(※ちなみにインフィニティーとコマクインの父、フジエーカンも駒井オーナーの馬でした。2頭の活躍、うれしいことでしょう)

(生産者の坂井さん(現在は息子さん)は?)

インフルエンザになっちゃって。
今頃沸騰してるわ(笑)
(※坂井さんは40代の若い牧場主です。数年前にお父様が亡くなられて、それまで全くやったことのない馬の仕事をはじめたという方なのですが、「兄貴!」という感じの、とってもいい方なんです。こんな時にインフルというところも、かわいそうだけどなんか坂井さんらしく苦笑…。次はぜひ競馬場でみてほしいです)

(厩務員さんが最後のレースだったとか。)

このレースを最後に故郷の横浜に戻るんだ。最後に大きい仕事をした。
(浅田:ばんばのテレビ見て来たんだ。俺と同じみたいなもん)
スギノファントムも担当していて、ものすごく落ち込んでいたんだ。
(※青木厩務員さん、15年くらいこの世界にいたそうです。金田先生と浅田騎手で、あいつの年はいくつだ? 年齢不詳だよな、と盛り上がる笑)

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