'07/07/03の朝刊記事から
ミート社偽装 通報9件、道見抜けず
昨年の調査4度 3度は事前に通告
道は2日の道議会予算特別委員会で、食肉加工製造卸会社「ミートホープ」(苫小牧、田中稔社長)による牛ミンチ偽装事件に関し、2006年8-12月に、苫小牧保健所や道食品衛生課に対する情報提供が計9件あったのに偽装を見抜けなかったことを明らかにした。
さらに、道が06年に4度立ち入り調査を行っていたが、このうち3回は同社に電話などで事前に連絡をしていたことを認めた。
9件の内容は、牛ミンチへの他の食肉の混入や期限切れ食品の表示の張り替え、基準を超える食品添加物の使用、無許可施設での食肉の処理。
道はこうした情報提供などを受け、4度の立ち入り調査などを実施したが、不正な事実を確認できなかった。
食品衛生法では事前通告なしでの抜き打ち調査が認められているにもかかわらず、道は「責任者との立ち会いや面談などの必要がある場合には直前に通告していた」と釈明。
1回は事前連絡をしなかったが、偽装は見抜けなかった。
また、昨年2月の1回目の道の立ち入り調査の際、同社がひき肉の中に心臓を混入した事実を確認していたにもかかわらず牛肉のミンチ肉を製造しているとの認識がなく「食肉の一部であり、問題がない」と判断していたことも明らかにした。