'08/11/23の朝刊記事から
日本車締め出すな
ウラジオ市民ら 輸入規制に抗議
【ユジノサハリンスク22日津野慶】「右ハンドル車を守れ」ー。
日本製中古車を締め出そうとするロシア政府の方針に反対するロシア極東の市民が22日、沿岸地方ウラジオストク市などで一斉に抗議行動を行った。
インタファックス通信などによると、同市では一千台以上の車と数千人の住民が参加した。
ヘッドライトを点灯し、日の丸を掲げて市街地を走行。
日本車の輸入継続を訴えた。
続く集会で同市議会のドミトリー・ペニャスイ議員は「ウラル山脈以東の車の70%が右ハンドル車だ。市内では関連業界で約十万人が働いている。右ハンドル車が禁止されたら40%が失業する」と強調。
署名活動のほか、官僚の人形を自動車部品で突き刺すパフォーマンスも行われた。
沿岸地方ではウスリースクやナホトカでも同様の抗議行動が行われた。
カムチャツカ地方のペトロパブロフスクカムチャツキーでは一部住民が抗議のスローガンを掲げたが、警察に排除された。
昨年ロシア極東に輸入された中古車は約四十万台で、大半が日本車。
ロシア政府は国内産業保護のため、中古車を解体して部品として輸入する「解体車」の関税を引き上げ、右ハンドル車の輸入禁止法案を下院に提出するなど、日本車排除の姿勢を強めている。