書の歴史を臨書する

古今の名磧を臨書、最近は米フツ。
時折、気の向くままに漢詩や詩、俳句などを勝手気侭に書いております。

代 悲 白 頭 翁  劉廷芝詩

2013-02-25 08:41:32 | Weblog

   洛陽城東桃李花   洛陽城東桃李の花

 飛來飛去落誰家   飛び来たり飛び去つて誰が家にか落つる 

 洛陽女兒惜顔色   洛陽の女児は顔色を惜しみ

 行逢落花長歎息   行くゆく落花に逢ひて長歎息す   

 今年花落顔色改   今年(こんねん)花落ちて顔色改まり

 明年花開復誰在   明年花開いて復た誰(たれ)か在る

 已見松柏摧爲薪   已(すで)に見る松柏の摧かれて薪(たきぎ)と為るを

 更聞桑田變成海   更に聞く桑田の変じて海と成るを 

 古人無復洛城東   古人復た洛城の東に無く

 今人還對落花風   今人還た対す落花の風

 年年歳歳花相似   年年歳歳花相似たり

 歳歳年年人不同   歳歳年年人同じからず

 寄言全盛紅顔子   言(げん)を寄す全盛の紅顔子

 應憐半死白頭翁   応(まさ)に憐れむべし半死の白頭翁

 此翁白頭眞可憐   此の翁白頭真に憐れむべし

 伊昔紅顔美少年   伊(こ)れ昔紅顔の美少年

 公子王孫芳樹下   公子王孫芳樹の下(もと)

 悅歌妙舞落花前   清歌妙舞す落花の前

 光祿池臺開錦繍   光禄の池台に錦繍を開き

 將軍樓閣畫神仙   将軍の楼閣に神仙を画(えが)く

 一朝臥病無相識   一朝病(やまい)に臥して相(あい)識る無し

 三春行樂在誰邊   三春の行楽誰(た)が辺(ほとり)にか在る

 宛轉蛾眉能幾時   宛転たる蛾眉能く幾時ぞ

 須臾鶴髪亂如絲   須臾(しゅゆ)にして鶴髪乱れて糸の如し

 但看古來歌舞地   但(ただ)看る古来歌舞の地

 惟有黄昏鳥雀悲   惟(ただ)黄昏(こうこん)鳥雀の悲しむ有るのみ

 

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