オータムリーフの部屋

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東京電力がついにでんこちゃんをリストラ

2012-02-28 | 原発

原発事故に伴う賠償や廃炉の費用で経営破綻の危機に瀕している東京電力は、全社員の年収2割カット、2013年度末までに4万人の社員を3600人減らすなどのリストラ策を打ち出している。そのリストラ対象者に、ある“超有名社員”が含まれていることは、あまり知られていない。彼女は主婦の身でありながら東電の広告・宣伝の最前線で四半世紀にわたって活躍し、その高い人気から専門ショップまで設けられた「東電の顔」だったのだが――。東電の営業エリアに住む人ならば、テレビCMなどで一度は彼女の姿を見たことがあるだろう。名前は「でんこちゃん」。東電のマスコットキャラクターだ。主な“業務”は、東電のパンフレットやCMに登場して、電気に関する省エネ・安全マナー(たこ足配線の禁止など)を啓蒙すること。でんこちゃんは1987年、東電のパンフレットに初登場。1991年からはテレビCMに起用され、マスコットキャラクターとしての地位を確立していった。公式HPも存在し、それによると性格は「親の血をついでちょっとあわて者だけど常に好奇心旺盛」だという。1987年の“入社”以来、実に勤続25年の「ベテラン社員」。その人気は高く、東電の関連施設にはグッズ専門店「でんこちゃんショップ」も存在していた(現在は閉店)。見た目は幼く見えるでんこちゃんだが、実は人妻である。フルネームは「分電でんこ」で、電柱市電線町という町に住む。夫は技術系のサラリーマンで、優しい性格の「分電盤太」。子供はいないが、HPに載る分電家の家系図には義理の姉「暮野ちえ」や姪「暮野エコ」などの名前もある。幸せな家庭を築いていたでんこちゃんだったが、昨年の大震災は彼女の運命を大きく変えた。震災直後に「電気と仲良くね!」と呼びかけていたテレビCMが放送されなくなり、その後にHPも削除されたのである。ファンの動揺は激しく、「震災のショックででんこちゃんが夜逃げした」などと騒がれ、その消息が心配されていた。そして、今回のリストラ――。

 東電の渉外・広報グループに確認したところ、この情報を事実と認めた。「今年度末の3月31日で契約期間が切れるので、更新しないことが決まっています。今後の節電PRは『でんこちゃん』なしで行ないます。具体的な内容は決まっていませんが、簡易なパンフレットなどで行なうことになると思います」解雇理由は「コスト削減」だという。
「震災後に弊社はCMなどを自粛しており、『でんこちゃん』の使用頻度が減っていました。全社的に諸費用の見直しを行なう中で打ち切りが決まりました。」
 ただし、でんこちゃんのリストラでどれほどのコスト削減になるのかは、「お答えできません。」とのことだった。
 
親方日の丸、独占企業として懐を肥やしてきた東京電力。唐突に電気料金の値上げを言い出したり、経営権を巡って政府と攻防を繰り広げている。巨額の金融支援がなければ倒産が免れない企業もついに自らが身を切る姿勢を示すことになった。当然だと思うが、でんこちゃんまでとはちょっと寂しい。
「一番力を入れたのは、従業員にこの会社は潰れた、と理解させることでした。」日本航空(JAL)の稲盛和夫・名誉会長がしみじみと述懐した言葉だ。「本当は職を失って路頭に迷わなければならないはずなのに、誰も潰れたという意識がない。倒産したという意識を全員に持たせ、深く反省してもらう必要がありました。」
 
 消費税も同じだ。多くの国民は、消費税引き上げはやむを得ないと頭では分かっている。しかし、議員定数や政党交付金の削減など、政治家自身に身を切る姿勢がないから、心情的に賛成できない。予算主義が横行していて相変わらず無駄な事業に大盤振る舞い・・・・この国が破産目前だと言う自覚をまず政治家が持ってもらわないことには話にならない。
 

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