「雀蜂」 貴志祐介 ・ 「告別」 赤川次郎

　　　「雀蜂」　　貴志祐介

　　　　　

季節は１１月下旬、外は吹雪。
ミステリー・サスペンス作家の安斉智哉は、絵本作家で妻の夢子と一緒に二年前に購入した八ヶ岳南麓にある山荘に来ている。
ある日、自分の分身（ダブル）に喉を突かれて殺される悪夢を見て目覚めた。
妻の姿が見当たらない。地下室にワインを取りに行ったのを思い出した。
その時、羽音が聞こえ、この季節にいるはずのない雀蜂が飛んでいるのが見つかる。
身体がこわばる。以前に一度蜂に刺されているので、次に刺されたらアナフィラキーショックで命を落とすかもしれない。
そこから一人で蜂と戦うのだが、携帯は見当たらず、パソコンも留守電も電源ケーブルが使えなくなっている。

天井裏からはキイロスズメバチ、地下室からはオオスズメバチが大群で押し寄せ、彼は「スズメバチハンドブック」を片手に
何とか助かる方法を模索して、ハチとの壮絶な死闘が始まる。
最後明らかになる驚愕の真実。
～～～～～～～
「ラスト２５ページのどんでん返しは、まさに予測不能！」と書いていましたが、最後は意外にあっけなく終わりました。

　　　「告別」　赤川次郎

　　　　　　

愛する人との告別の時、七つの別れを様々に綴ったミステリアスな作品集。
「長距離電話」「自習時間」「優しい札入れ」「愛しい友へ・・・」「雨雲」「敗北者」「灰色の少女」
過去につながる電話、遠く離れた友の生霊が現れたり、大切なメッセージを伝えてくれた友がその時間には亡くなっていたり、
時空を超えた友情や、夫婦愛など面白かった。
「灰色の少女」は少し恐ろしい話。



　　　　　　　　ぽちっと、ひと押しお願いします。
　　にほんブログ村
　　
　　ありがとうございます。