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DAZN観戦 2020年J2リーグ第1節 徳島ヴォルティスvs東京ヴェルディ

2020-02-26 15:58:00 | サッカー視聴記(2020年以前)

シーズン開幕。

その最初の試合で、早くも因縁対決が発生するのは偶然にしては出来過ぎな気がしますが。
積極的に補強に動いた徳島、その過程で上福元・梶川とヴェルディから2人獲得し、早速スタメン起用。
試合中に発生する相手サポーターからのブーイングも、何処吹く風のように徳島のパスワークに参加する2人。
そして試合内容も、ヴェルディをいなして快勝という結果を導き出すに至りました。

この上福元・梶川をはじめ、移籍選手を果敢にスタメンに取り入れた徳島のリカルド・ロドリゲス監督。
3バックに入った内田・福岡も前年は出番少なく終わっており、中心の岩尾以外は大手術といった感じに映りました。
しかし前年も開幕戦のスタメンを見ると、レギュラーに残った選手は極小。

開幕戦スタメン
GK 永井
DF 田向 ヨルディ・バイス 内田裕
MF 内田航 岩尾 鈴木徳 清武 表原 狩野
FW 杉本

第40節のスタメン
GK 梶川
DF 石井 ヨルディ・バイス 内田裕
MF 岸本 岩尾 小西 杉本 野村 渡井
FW 河田

「前半と後半で全く違うチームになる」という格言を起用選手で体現させ、昇格争いを戦い抜いた前年。
後ほんの一歩で昇格出来ずという無念の結果に終わったものの、今季もその芯にブレは見られず。
早めに新戦力を試したうえ、至らない部分は既存戦力の石井・小西・岸本・河田・渡井(故障の影響で出遅れ)らで補っていく算段なのでしょう。
それがオフに数多J1への「個人昇格」選手を輩出しながら、外野の評価の高さに繋がっているのだと思います。

さて試合が始まり、ポゼッションスタイルを基調にするクラブ同士の対戦。
ただしポジションを見ると、徳島が3-4-2-1を基本にしつつ動いていくのに対し、ヴェルディはそれがあまり見えず。
4-1-2-3が基本というのは前年、ないしはもっと前からの伝統でもありますが、この日は非常に流動的。
そう見えさせている要因は頻繁に低目に顔を出す大久保なのか、あるいは若手の藤田譲瑠チマがボランチ故か、サポートに入らんとポジションを下げ気味の佐藤優平なのか、それとも攻撃型サイドバックだった前年から一列上がって起用されたクレビーニョか。

前半13分のヴェルディの攻勢。
チマのロングパスに大久保が落下点に入り、こぼれ球をレアンドロが拾うと、エリア内に入った大久保へパス。
そしてそのままシュートを放った大久保、これはGK上福元がセーブしますが、右コーナーでキープする徳島・福岡から大久保がボール奪取しすかさずクロス。
これは逆サイドへ流れますが、ボールが繋がりレアンドロクロス→クレビーニョヘディングシュートと決定機が生まれるも、これも上福元に阻まれ得点ならず。
全体を通して味方への苛立ちが悪目立ちしていた大久保ですが、このシーンのようにチャンスに関与できるのならばまだまだ貴重な戦力でしょう。

一進一退の攻防が続いていた前半でしたが、33分に均衡が崩れます。
左センターバックの福岡がロングボールを放ると、相手の跳ね返しを拾った杉森がドリブル開始。
エリア手前まで一気に進み右の垣田へパスを出すと、垣田はエリア内右からノートラップでシュート。
GK柴崎が弾いたものの、左にこぼれたボールを西谷が詰めてネットを揺らし、先制点を奪取。

スコアもさる事ながら、ここから全体の流れも徳島側に傾き始めます。
ボールを握ろうとするも中々覚束ないヴェルディを尻目に、37分に徳島が再び好機。
中央→右→中央とボールを動かした後、岩尾が左前方へロングパスを出すと、受けたのは浜下。
そのままエリア内に入り、思い切ってシュートを撃ったものの大きくゴール上に外れます。
ホッとしたのも束の間、ヴェルディはその直後GK柴崎がパスミスを犯し大ピンチに。
カットした杉森がそのままエリア内に入りかけ、DFにこぼされたボールを西谷が右足でシュート、これを柴崎が足で防ぐもリバウンドを左足で再度シュート。
再びゴールに突き刺し、早くも2得点目を挙げた西谷。

39分には再び浜下の下にチャンス。
再び岩尾のサイドチェンジのパスをエリア内左で受けた浜下、一旦エリアから出た後にシュート。
今度はグラウンダーで襲ったものの、僅かにゴール右に外れ得点ならず。
かくして前年栃木所属であった西谷と浜下、何度も好機を迎えたものの、明暗分かれる事となりました。

尚も攻め込む前半の徳島、42分は再び杉森がドリブルでエリア手前まで進み、バックパスを受けた西谷がシュート。(ゴール右に外れる)
アディショナルタイムには浜下のクロスのクリアボールを藤田が奪ってシュート(枠外)、さらにその後垣田がGKと一対一になる絶好機も、エリア手前で放ったシュートはGK柴崎に抑えられてモノに出来ず。
ほぼ一方に傾いたまま前半を終えます。

この日はCBの一角に、本来ボランチの山本を起用したヴェルディ・永井秀樹監督。
しかし序盤はまだしも、攻め込まれると脆さを晒す事と相成りました。
そして後半の修正はというと、右SBの澤井に代えて河野を投入。
立ち上がりはクレビーニョが本来のSBにシフトしているような位置取りでしたが、その後3バックへとシフト(左CB奈良輪・中央CB山本・右CB高橋)し、中盤の枚数を増やす策を採りました。

しかし立ち上がりは相変わらず徳島の攻勢。
後半1分に浜下がボレーシュート(ゴール上に外れる)、3分にはCKのこぼれ球を西谷がシュート→岩尾がコースを変える(GK柴崎キャッチ)という具合に、栃木コンビ(放送内では福岡も含めトリオと呼ばれていたが)の跳梁は止みません。

10分、ヴェルディは連続でCKのチャンスを得ますが、その2本目。
キッカー・クレビーニョのクロスがクリアされると、徳島のカウンターが発動。
岩尾のロングパスが繋がり、杉本落とす→垣田スルーパス→西谷抜け出すという流れるような攻撃で、ドリブルシュートを放った西谷。
三度ゴールネットを揺らし、何と加入して最初の試合でハットトリック達成という快挙に。

これで試合の大勢はついたも同然に。
14分にはヴェルディの攻撃が途切れた直後、浜下が自陣でドリブルを開始しようとした所に、大久保が激しくチャージして反則を犯し倒れ込む浜下。
栃木コンビの躍動を何とか止めようとしたプレーか、あるいは単なる苛立ちからか。

以降試合は落ち着き、ヴェルディ側がボールを握るもあまりシュートに持ち込む事は出来ず。
ヴェルディの攻撃が途切れる度に、徳島側がゴールを脅かすという流れは最後まで続きます。
21分に浜下→清武へ、29分に杉森→榎本と交代を敢行した後も変わらず、両名とも良く奮起。

36分、右サイドと中央から榎本・藤田が攻撃を作っていき、藤田のクロスをエリア内右で収めた榎本、角度が無いながらもクロス気味にシュート。
GK柴崎が弾いたものの尚も攻撃は続き、梶川のパスを受けた清武が絶妙なシュートを放ちますが、ゴール右上に外してしまい追加点とはいかず。
一方で37分には西谷がエリア内左に入りシュートを放つ(DFがブロック)など、最後まで西谷はゴールを狙う姿勢を崩しませんでした。

結局3-0のまま試合を終える事に。
ヴェルディはシーズン前の練習試合(プレシーズンマッチ)を数多行っていたものの、いずれも勝利に辿り着く事が出来ず。
結果だけではどうかは解りませんが、この日の内容はまだまだチームの完成には程遠く感じるものでした。

一方良い事づくめだった徳島、昇格に向けて幸先良いスタート。
それでも長いシーズン、この日活躍した新戦力の選手が行き詰まりを見せる可能性も無くは無いでしょう。
前年の主力選手との融合という観点は未知数でありますが、今後の楽しみでもあります。


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