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DAZN観戦 2019年J1リーグ第30節 セレッソ大阪vs松本山雅FC

2019-11-05 21:02:28 | サッカー視聴記(2020年以前)

優勝争いに割って入るには負けられないセレッソの戦い。
FWブルーノ・メンデスが故障離脱という困難にあっても、やる事は変わらず、相手の良さを消すサッカー。

メンデスの穴には、夏の移籍で琉球から獲得した鈴木を起用。
それまでJ2・琉球で得点王争いを繰り広げていただけに自分みたいなJ2ファンには寂しさの残る移籍劇となりましたが、加入後は途中出場で得点も挙げるなど、そこそこの活躍を経てこの度J1初スタメン。
「FWにはポストプレイヤーを」というミゲル・アンヘル・ロティーナ監督の思想(というよりはイバン・パランココーチのか?)はハッキリしており(ヴェルディ時代でのドウグラス・ヴィエイラとか)、リーグ前半は札幌から獲得した都倉を起用していたものの、不発ぶりと本人の故障離脱でお蔵入り。
そして2トップにシフト・メンデスが重用されると、チーム状況は徐々に好転・浮上を果たした今シーズンの歩みですが、鈴木にその役割を果たせるかが注目点。

試合が始まりましたが、立ち上がりは下位の松本ペースに。
セレッソは前半4分、右サイドで松田が手前からのクロスを奥埜がスルー、鈴木に託したもののボールは収まらず。
チャンスを逸したセレッソは、松本の前線からのプレスに苦戦気味。
堅守が持ち味だった松本ですが、最近はプレッシングを強めるサッカーへとシフトしており、この出方に対応が遅れていたという印象。

それで敵陣奥でスローインを得ると、両サイドともロングスローを軸にして紛れを作ろうとする松本。
6分、左サイドから高橋のロングスローがこぼれ、パウリーニョがエリア内でシュートを狙いますがミートせず。

しかし次第に慣れを見せてきたセレッソ、15分以降は主導権を掴みます。
いつものように2センターバック・2ボランチでボックスを作りビルドアップ。
これを基調に、スルーパス・サイドチェンジなど多彩な手段を交え相手ディフェンスを揺さぶる攻撃を敢行していきます。

23分、直接フリーキックでキッカー・ソウザが得意の長距離でのシュートを放つ(エリア内でブロック)と、その直後の24分。
左サイドバック・舩木のロングパスを鈴木がトラップして攻撃開始、受けた柿谷は一旦最終ラインに戻すと、そこから右に大きく展開。
藤田直之→松田と渡り右サイドからクロスが上がると、中央で上がってきたソウザがヘディングシュート。
左ゴールポストの内側を叩いたボールがゴールに吸い込まれ、見事に先制点をゲット。
ソウザの躍動が最高の結果に繋がったセレッソ攻勢の時間でした。

逆に先制された松本ですが失点後は再び、立ち上がりのようにペースを掴みます。
しかし攻め手が限られるチーム故、苦境を跳ね返す一手は中々見られず、シュートまで持っていけない場面が多々。
36分、カウンターの流れで杉本が中央をドリブル突破、彼のパスを受けた中美がエリア内でシュートを放ったものの左に外れ得点ならず。

この時間帯のセレッソ、先制した事で攻撃ではボールキープを重視し、遅行を選択する事が目立ちます。
しかし出足の速さが目立つこの日の松本相手には裏目に出たという印象で、浦和戦の先制後の展開がフラッシュバックするような内容でした。

松本が2トップへと変更したのは26節・神戸戦での敗戦以降でしょうか。
堅守→ロングボールによるカウンターの一辺倒では厳しいと反町康晴監督は判断したか、前線からのプレスも積極的に取り入れます。
それでも5-3-2のブロックを維持しつつ、2トップの仕掛けからいけそうならばプレス、そうでなければリトリートというバランス重視のもので基調である堅守は崩さない。
このサッカーで神戸戦以降は無敗(1勝2分)、チビチビと勝ち点を拾って、降格圏脱出まであと一歩という所までやって来ました。

27節・FC東京戦(0-0)を境に選手起用も変わり、5試合ぶりの杉本はまだしも、23試合ぶりにスタメンとなった岩上(プレースキッカー)・そして初スタメンの町田と陽の目を見た選手が続出。
それでもセルジーニョの故障離脱もあり、手薄な状況なのは変わらず。
まさに薄氷を踏むような戦いで残留を目論んでいる現状です。

前半終了間際の45分、右サイドでのボールキープから岩上は一旦戻し、橋内が中央へ向けて縦パス。
そこから永井→パウリーニョ→杉本と渡りエリア内に進入、杉本がシュートしますがGKキムジンヒョンがキャッチ。
良い形は作るものの圧が足りない松本、前半をビハインドで終えます。

後半最初のチャンスはセレッソ、田中縦パス→鈴木ポストプレイからボール支配、左サイドで柿谷が受けた所をパウリーニョにチャージされて反則。
得たフリーキック、ソウザはクロスを上げてCBマテイ・ヨニッチが頭で合わせにいくもオフサイド。

しかしその後再び松本がペースを握り攻勢に。
後半はかなり積極的で、セレッソがサイドにボールを出すとすかさずプレスにいくようになります。
これが効いてセレッソ側がボールを繋げなくなる反面、ゴール前に迫る松本。
後半9分、左サイドで水本のパスを受けた高橋がエリア内へスルーパス、反応したパウリーニョが角度の無い所からシュート。
GKキムジンヒョンにセーブされ、その後のコーナーキック2本目。
キッカー岩上のクロスが跳ね返された後、拾った杉本が左ハーフレーン遠目から思い切ってシュート。
これが良くコントロールされたボールでセレッソゴールを襲いますが、惜しくも右ポストを叩いてゴールならず。

そしてその積極姿勢が報われたのが17分。
敵陣でボール奪取してのショートカウンター、奪った中身のパスを受けた永井がエリア内に入り、左の杉本へパス。
杉本は先程と同様にコントロール重視のシュートを見事ゴール右へと決め、同点に追い付きます。

その直後両チームにシュートチャンスが。
18分、松本は永井が相手のクリアミスを拾い、右サイドへドリブルしてからカットインで中央へ切り込んでシュート。(枠外)
19分、セレッソはポゼッションから水沼がエリア手前からシュート、ゴール前で奥埜がコースを変えたもののボールはゴール右へ。

直後(20分)にセレッソは動き、故障明けの丸橋を投入します。(舩木と交代)
その後慌ただしく攻守が入れ替わる展開が続き、松本は24分。
岩上のロングパスを永井が収め、彼のパスを受けた杉本がシュート。(枠外)
杉本の積極的なシュートへの意欲で依然として松本が攻勢。

これを受けて(?)再びセレッソは動き、26分水沼→高木へと交代(FWに入り、奥埜が右サイドハーフへ)
その後ようやくセレッソもペースを掴めるようになり、松本サイドも交代を考える時間帯に突入します。
28分、松本は中美→安東へと交代。
その直後に中盤でボール奪取→安東ドリブル→左の高橋にパス→グラウンダーのクロス→永井合わせるという好機が巡ってきますが、シュートはGKキムジンヒョンの正面に終わります。

33分、双方選手交代。
セレッソが鈴木→田中亜土夢に代えて3枚のカードを使い切り、松本は岩上→田中隼磨に交代と、両チームの田中が同時に出場。
以降はセレッソが一方的にペースを握る展開に。
いかにも地力の差を見せ付けての……という内容ながら、肝心のシュートは極小でした。

松本最後の交代は杉本→阪野。(41分)
阪野をターゲットにしてのロングボール狙いに、つまりは勝ち点1狙いの戦いにシフトする松本。
以降はゴール前でのクリアに徹する場面ばかりとなります。

パス回しで堅守の松本を崩さんとするセレッソ。
それでもシュートはアディショナルタイム、高木のミドルシュート(枠外)ぐらいのもので、最後まで崩す事は出来ずに試合終了。
堅守のチーム同士の対決に相応しい、ロースコアの引き分けという結果になりました。

松本にとってはある意味狙い通りとなった反面、セレッソは痛い引き分け。
後半目立ったのがソウザの不調で、キック精度に欠ける場面が散見して流れが切れてしまった印象でした。
前半のゴールシーンに代表されるように、上下動が激しかった事が一因でしょうか。
後半35分のミドルシュートの場面も、当たりが弱く右に逸れてしまい、いつもの「ソウザ砲」は影を潜めてしまいやや心配な出来に終わりました。


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