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DAZN観戦 2021年J1リーグ第11節 清水エスパルスvs湘南ベルマーレ

2021-04-27 15:54:23 | サッカー視聴記(2021年J1)

<清水スタメン> 4-4-2
GK 権田
RSB エウシーニョ CB 鈴木義宜 CB 立田 LSB 奥井
RSH 中山 DH 河井 DH 宮本 LSH 西澤
FW 鈴木唯人 FW チアゴ・サンタナ
<湘南スタメン> 3-3-2-2
GK 谷
RCB 舘 CCB 石原広教 LCB 大野
RWB 岡本 DH 田中 LWB 古林
IH 名古 IH 山田
FW 石原直樹 FW 大橋

中々チーム構築が進まず、引き分け絡みでチマチマと勝ち点を稼いでいる、という印象である今季の清水。
少しずつ前進つまり漸進している感じでもありますが、流暢な事は言っていられないのが、降格枠が4つに倍増している今季のレギュレーションでもあり。

守備構築で名を挙げてきたミゲル・アンヘル・ロティーナ氏を監督に招聘したものの、やはりこれまでのチームとのギャップに苦しんでいる感じ。
前年までのセレッソ時代、前任の監督・尹晶煥(ユンジョンファン・現千葉監督)氏も守備重視の指向だったので、まだ楽な仕事だったという事もあるでしょう。
しかし清水は、失礼を承知で言えば前年までの迷走で守備はボロボロな状況で、建て直す事はそう簡単にはいかず。
そんな状況故か、ここ最近はプレッシングを強める方策を採っている(と放送席で謳われていた)らしいロティーナ氏。
どうにか失点数を減らしているものの、得点数も伸びずに引き分けが膨らんでいるという状況で、チームの歩を何処に進めていくでしょうか。

試合が始まり、清水は最終ラインでボールを回しつつ、最前線に控えるサンタナを活かすべくロングボールを入れていくスタイル。
ロティーナ氏の持ち味である「堅守遅攻」は根付きつつあり、湘南の攻撃機会を減らしつつ好機を作っていくという立ち上がり。

そんな状況で、異端に見えたのが上がり目でプレーしたがる右サイドバックのエウシーニョ。
彼の突破や技術から好機が多々生まれるものの、守備重視の思惑からは外れたような起用に映りました。
まあ数年来からの主力故、外せないというのもあるでしょうが。

そんな中、早々に湘南にアクシデントが起こり、前半13分に石原直が足を痛めてピッチの外へ。
そのまま交代となってしまい、代わって町野が投入されました。

時間が進むと共に、ロングパスだけでは好機が生まれなくなってきた清水の攻撃。
右サイドでエウシーニョ中心に細かいパスを散らしつつ、エウシーニョが縦パスを入れて崩さんとするのが目立ったシーン。

何処で逆の左サイドを絡めるのか、なんて事を考えていましたが、33分に好機。
鈴木義のロングパスを中央で受けたサンタナから、鈴木唯→奥井と左へ展開されると、エウシーニョが左サイドへと寄ってきてボールを受け。
そして西澤経由で中央へと移り、中山→エウシーニョ→西澤と渡り、エリアライン際から西澤がシュート。(GK谷キャッチ)
一辺倒から脱したようなシーンが見られると、35分には敵陣中央で西澤がボールを奪い、鈴木唯が細かいドリブルでエリア内に進入してシュート。(ゴール右へ外れる)
38分には左サイドでサンタナがキープで時間を作り、宮本から一気にエリア内へロングパスを送り、逆サイドから走り込んだ中山がヘディングシュート。(枠外)
様々な攻め手からフィニッシュに繋げていきます。

一方の湘南は、ボールは繋ぐものの中々シュートシーンを作れずに推移。
3バックの左右が上がりつつ、シャドーも開いてサイドに人数を掛けるなど、やりたい事はハッキリと分かる攻撃。
それでもFWのアクシデントも影響したか、最後の部分で繋がらず。
前半の終盤は、業を煮やすようなミドルシュート攻勢が見られたのもその影響が大きかったでしょうか。

その終盤の42分、清水も好機。
左サイドから、中央でエウシーニョが受けたのち縦パス攻勢で前進、鈴木唯のエリア内への突破からこぼれたボールを西澤が左からクロス。
GK谷がパンチングでクリアするも、跳ね返りを河合がミドルシュート、ブロックで左へこぼれたボールを尚も奥井がシュート(GK谷キャッチ)と連続攻撃。
シュート数を重ねましたが、スコアを動かす事は出来ず前半を終えます。

押され気味なうえ、カードを一度使っている湘南はハーフタイムに動き。
田中→中村駿と、アンカーを代えて挑んできました。
前年までは押しも押されぬ山形の主力だった中村駿、アマチュア契約(群馬)からJ1まで這い上がってきた男として名を上げられるか。

しかし後半も、清水が好機を作っていく展開は変わらず。
後半4分ゴールキックから繋いで右サイドへ、エウシーニョがドリブルで持ち上がってスルーパス。
受けたサンタナから中山へと渡り、エリア内に入ってシュートを放つもGK谷が際どくセーブ。
それと前後してミドルシュートで脅かすシーンも作り(2分に鈴木唯・8分に宮本)、押し込んでいく清水。

対する湘南は9分にカウンター、左サイドから古林のスルーパス(その前に中山を剥がした動作が巧かった)が町野へと通り、町野はそのままドリブルでエリア内左へ持ち込み。
奥からクロス気味のシュートをGK権田に当て、コーナーに持ち込むと、キッカー中村駿のニアサイドへのクロスをフリックする町野。
中央に流したものの繋がらずと際どいシーンを作りました。

ここからやり返したい湘南、前線から果敢にプレスを掛け、14分にはGK権田に対し町野がスライディングで倒してしまう場面も。(反則)
それでも冷静にいなす清水、その直前に西澤→中村慶太へと交代。
そして交代策がピタリと嵌ります。

15分、サンタナの左への展開から、ボールを持った中村慶はカットインして右へパス。
右ハーフレーン・エリア手前でフリーのエウシーニョが受け、そしてクロスを入れると、サンタナがヘディングシュートで仕上げ。
危険なエリアでエウシーニョに渡った時点で勝負あり、というような先制点で、湘南を自分のサイドへと寄せる動きを見せた中村慶も見事でした。

勢いに乗る清水、尚も19分にエウシーニョのスルーパスを受けた鈴木唯がミドルシュート。(ゴール左へ外れる)
21分には中村慶がエリア内右へのロングパス、奥で中山が落とした所をエウシーニョがシュート(枠外)と、追加点を狙わんという攻勢。

23分に飲水タイムが挟まれ、反撃に出たい湘南もボールを握り始め。
ボールを繋ぎつつ、その過程で左CBの大野が最前線まで上がりターゲット役を務めるシーンが目立ち始めます。
疑似的なパワープレイという感じでしたが、それが裏目に出かかったのが29分。
清水が鈴木唯のボール奪取から、中村慶の右へのスルーパスがフリーの中山に渡る絶好機。
大野の居ない湘南守備陣を尻目に、ドリブルでエリア内右へと入り込む中山から中央へ横パスが出され、サンタナが合わせシュート。
絶体絶命と思われましたが、石原広がブロックして辛うじて防ぎ。(戻った大野がクリア)
何とか踏ん張った湘南でしたが、以降大野の上がりは自重気味となりました。

窮地の湘南は、32分に切り札を投入。
合流したてのウェリントンが交代で出場(大橋と交代)、同時に古林→毛利に交代。
ウェリントンの得点力は勿論の事、この毛利も今季初出場と、新星に賭ける采配を採った浮嶋敏監督。

湘南はボールを握り、同点を狙わんと攻め上がり。
ウェリントンが加わった事でロングボール攻勢に……と針が振れる訳でも無く、相変わらずパスワーク重視での攻撃。
むしろウェリントンのコンディションが不安要素であり、「ウェリボール」と呼ばれる程のポストワークは影を潜めたこの日。
疲労の色も深まる終盤、40分に双方交代。
清水は鈴木唯→指宿、湘南は名古→茨田へと選手を代えます。

そんな中、この日初のベンチ入りとなった毛利。(古林と同じく左ウイングバック)
43分、左サイドからロングボールをウェリントンに入れ、収めたウェリントンから右へと展開して山田のクロスへと繋がり。(シュートまではいけず)
何処と無く、これまで湘南のパスワークに交じる機会が無かった毛利が、先入観無くターゲットに向けたボールを蹴り込んでいるようでありました。

しかしそれが最良の結果を生み出します。
直後の同じく43分に、茨田の右→左へのサイドチェンジを町野が落とし、拾った毛利がすかさずクロス。
するとウェリントンが中央やや左で、得意のヘディングシュートを炸裂させ、強烈なボールがゴール左へと突き刺さり。
即結果を出したウェリントン、そのヘディングの威力に衰えは見られない事を強烈にアピールする同点弾でした。

その後はスタミナ勝負の様相で、清水は指宿を狙ったロングボールから好機を作れば、湘南は押し込んだのち町野のロングスローで清水守備陣を脅かし。
最後に攻撃権を得たのは清水で、カウンター攻勢で右サイドで中山が抜け出しドリブル。
溜まらず湘南・舘が警告覚悟での反則で止め(実際に警告)、そこからのフリーキックで、キッカー中村慶がクロスを上げるもフィニッシュには持ち込めず。

結局1-1のまま、勝ち点1を分け合う結果となりました。
おまけに清水・湘南共に仲良く勝ち点11、2勝5分4敗という成績。
降格圏から一段上という今の状況で、試合数の少ないガンバが浮上しないうちに勝ち点3を得たいという思惑だったでしょうが、中々上手くいかないものです。


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