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DAZN観戦 2023年J3リーグ第14節 AC長野パルセイロvs鹿児島ユナイテッドFC

2023-06-22 16:00:46 | サッカー視聴記(2023年その他)

<両軍スタメン>

激闘の信州ダービー(10節・2-1)を制して首位に立ったはずの長野でしたが、そこから3連敗と急転直下。
その際の記事で危惧した通り、激情家のシュタルフ悠紀監督は周囲にも火矢を放ちまくり。
最もたるものは天皇杯2回戦・神戸戦に則しての事で、アンドレス・イニエスタの古巣であるスペイン・バルセロナとの親善試合が行われる事となった神戸サイド。
その日程調整のために、天皇杯の開催が1週間ズレ込む事になってしまい、当然ながら良い様に使われる結果となった対戦相手サイドは面白くなく。
1回戦(AS.Laranja Kyoto戦、2-0)を勝ち上がり神戸とぶつかる事となった長野は、早速シュタルフ氏が不満をぶつける事態となりました。

その内容自体は正論に近いものの、折りしもリーグ戦は丁度2週間のインターバルが出来ていたJ3。
一つの事象を切欠として流れが変わる事は珍しくも無く、まして大混戦の今季では尚更であり。
前向きな姿勢をシュタルフ氏の発言で消費してしまったかの如く、リーグ再開後3連敗となり、満を持しての神戸との対戦も敗戦。(天皇杯2回戦、1-3)
それでもJ1相手に善戦したという事実を下に、安東を今季初スタメンで起用するなど微調整。
上位の鹿児島を叩いて再浮上、といきたい試合となりました。

様子見の入りのなか、試合を動かしたのは杉井で前半4分に星のドリブルを止めて奪取、反転自らドリブルに入ってカウンターに持ち込み。
左奥を抉ったのち中央へマイナスのボールを送り、受けた船橋がミドルシュート(ブロックされコーナーキックに)とファーストシュートに繋げます。
直後のCKでも西村がヘディングシュートを放つ(枠外)など、ペースを確保。
すると8分鹿児島のビルドアップに対し一気に圧を掛け、アタッキングサードに6~7人も入り込む勢いでのプレッシングで数的優位を作り。
そして左サイド深めで杉井が奪取に成功し、そのまま奥へ切り込み低いクロスを入れ、クリアされてCKをゲット。(そこからはフィニッシュには繋がらず)
監督の姿勢さながらの圧力で、文字通り相手を圧倒しに掛かります。

それでもチーム力の高い鹿児島、怯む事無く最終ラインから繋ぐ姿勢は変わりません。
軸となったのが左サイドバックの星で、前述のシーンでの単騎突破は、センターバック(岡本)の縦パス→ポストプレイを受けてからのドリブル。
それが阻まれ押し込まれる切欠となると、今度は自ら縦パスを送り、そのポストプレイを受け直して推進するという形を取り。
これが嵌り、得たスペースを利用し中央へ切り込むという姿勢も見せ始めると、長野サイドはそれを捕まえるのに一苦労という状況になります。
ワイドで張る五領へのパスや、自ら中央に流れて逆サイドへの展開など、多彩な攻めの起点となり。
15分にはその形から逆サイドへ展開し、左奥を突いた福田からグラウンダーのクロス。
ニアで収めた藤本が切り返しからシュートを放ちましたが、右に大きく逸れて実らず。

一方長野のビルドアップは、布陣通りの3CB+アンカーという最終ラインから、インサイドハーフが降りて出口を請け負うのが基本パターン。
初スタメンの安東のプレイが巧妙で、20分にはクリアボールを落ち着けたのち、中央で溜めを作ってから左へ展開。(ここから左サイドを推進していくもクロスは上げられず)
前へ前へと向きがちなスタイルに、新たな選手(といっても地域リーグのクラブからの加入で既に27歳)が「パウサ」の要素を齎すという変則的な格好が嵌りを見せていたでしょうか。

こうして序盤ともに好循環を得たものの、天皇杯を挟んで連戦を強いられる長野は次第にそれも消え失せる事となり。
21分に再びプレッシングが剥がされ、星の縦パスを今度は落とさずに前進を選択する鹿児島。
端戸・藤本がパスワークに絡んだ末に、中央を上がっていた中原がエリア内を突いてGKと一対一に。
しかし放たれたシュートをGK金民浩が前に出てナイスセーブと、決定機を防ぎます。(尚も繋ぎ五領が右ポケットからシュートもブロック)

それでも鹿児島のパスワークに翻弄される流れは変えられず。
25分に左サイド奥を突き、船橋の反則で得たフリーキックから、セットプレーで攻め立てる流れに。
まずはこの最奥からのFK、キッカー木村のクロスがエリア内右大外を突くと、中原がボレーシュートを放ちましたがブロックに阻まれ。
尚も繋いで左CKに持ち込むと、木村は今度はニアへのクロスを選択し、端戸がフリックしてファーへ流れた所を藤本が跳び込み。
しかしシュートは触れただけとなり枠へは飛ばず。

押し込まれ続けた影響か、直後の28分に長野のビルドアップのミスがスコアを動かします。
最終ラインでの繋ぎから、ダイレクトでバックパスを選択した三田ですが、戻しを意識し過ぎたか置きにいくキックとなった結果中途半端に浮かせてしまい。
すかさずカットした五領、左ポケット奥へ切り込んでシュートを放ち、ゴールネットを揺らし。
フィニッシュで脅かし続けた事が、エラーを生んでの先制点となりました。

その後は池ヶ谷の縦パスを中心として好機を作らんとする、ビハインドの長野。
船橋に受けさせるのを軸としつつ、西村のスルーも交えるなど変化を付けましたが、中々フィニッシュには繋げられず。

反撃の流れの中でも依然としてプレッシングが嵌らない状況は変わらずで、何度かピンチを招き。
31分に再び星の縦パスから攻める鹿児島、遮断されるも結局は中央で繋がり、福田の(左から)カットインシュートが炸裂するも秋山がブロックで防ぎ。
その後も良い形でポケットを突かれる事となり。

何とか追加点は凌いだ長野、その後は失点の反省か、ロングボールを交えながらの前進。
そこから得た深めでのスローインで好機を作らんとします。
43分には左からのスローインで、人数を掛けての繋ぎから森川がカットインからミドルシュート。(ブロック)
遠目からのシュートに活路を見出したか、その後アディショナルタイムに、クリアボールを西村がダイレクトでシュートにいきましたがこれはジャストミート出来ず。

結局前半を0-1のまま折り返し。
ファイティングポーズを維持したい長野は、ハーフタイムで森川→進へと交代。
信州ダービーで負傷しそこから離脱という、連敗の要因の一つとなっていた進をピッチへと復帰させる手を打ったシュタルフ監督。

進が最前線に入り、山本大がトップ下に回る微調整の下、後半に臨んだ長野。
しかし早速の後半1分、ハイボールの競り合いで岡本にチャージして反則を取られた進、いきなり警告を受ける事態となります。
その直後に今度は杉井の斜めの縦パスを受けた進が反則される側となり、アフターチャージの格好となった広瀬が警告と、加害・被害の双方でカードを齎した進。
結果的に好位置で長野が直接FKを得ます。
これを安東が直接シュートを放ちましたが、壁の上部に当たってゴール上へと外れ。

入りで難しい判定を強いられた主審(西山貴生氏)、尚もその判定で難儀する展開に。
8分に最終ラインから前進していく鹿児島、ハイプレスを諦めた長野を尻目に繋いでいき、岡本縦パス→渡邉スルーで福田へと渡り。
そしてまた左ポケットを突いてシュートし、ブロックされてCKに。
ここからの二次攻撃、中原のミドルシュートもありましたが防がれて尚も繋ぎ、中央から強引に推進する鹿児島。
その過程で中原が倒されるも尚も拾ってキープする藤本が左へ展開、その藤本もアフターチャージで倒され、受けた福田がカットインを狙ったその刹那反則の笛が鳴り。
反則でも好位置からのFKなため非常に難しい判断だと思いましたが、それだけに鹿児島サイドも「何で止めるのか」とアピールする結果となりました。(藤本をチャージした三田に警告)
しかし先んじて倒れた中原が起き上がれず、アクシデントの形で交代を強いられ。(山口と交代)
この中央からの直接FK、キッカー木村が放ったシュートは壁に当たって右へと逸れ、結果的にモノに出来ず。

追う立場の長野、後半からはビルドアップの流れの中で池ヶ谷が上がって攻撃参加するシーンが増え、右サイドの推進力を増しに掛かり。
この形で攻撃機会を増やしたものの、一旦途切れると襲い掛かる鹿児島サイドの攻撃。
福田の勢いが増し、19分にまたも左ポケットを突かれてのカットインシュートを浴びます。(ブロック)

この直後の20分、一気に3枚替えを敢行するシュタルフ氏。
山本大・三田・杉井→近藤・音泉・原田へと交代し、攻めの形も変える長野。

この交代で神経過敏となったのか、直後に右サイド遠目からのFKとなった鹿児島は、放り込みの体勢をセットしたにも拘らずキッカー木村はショートパス。
そこから最終ラインで繋ぐ体勢を採ったものの、前へ運んだ所を星が奪われて長野のカウンターを招いてしまいます。
この攻撃は防がれたものの、直後の24分に最終ラインから組み立て直す長野。
するとワイドなはずの原田がボランチの位置へとシフトし、最終ラインから受けるとそのまま中央を推進して左へ展開。
ワイドの位置には音泉が張り出しており、そのまま左奥を抉ってクロスに辿り着き。
クリアされるも佐古が拾って継続、バイタル左で受けた安東がカットインを経てのミドルシュート。
これが豪快にGK松山のセーブを弾いてゴールへと突き刺さります。
前半終盤に見せていたミドルシュート狙いも伏線となり、同点に追い付いた長野。

その後も、この原田・音泉の可変を軸として勝ち越しを狙いにいき。
26分にはパスカットから素早く音泉へと渡し、ワイドからドリブルで推進していく音泉。
そしてスルーパスを挟んでのクロスが入ると、ニアサイドで進がダイビングヘッドで合わせましたが、シュートはゴールポスト外を掠めて枠外と惜しくも勝ち越しはなりません。

一方、キックオフ前に藤本・五領→鈴木・武へと2枚替えを敢行した鹿児島。
あくまで大人の振る舞いを続け、攻撃機会を確保していったのはボランチに居る大ベテラン・木村が存在は絶大だからでしょうか。
長野ディフェンスのクリアミスも絡み、一度攻撃権を掴むと中々手放さず、セットプレーも絡めてゴールを脅かしていきます。
前線の選手が燃料切れを迎えるも、34分には端戸と福田に代えてロメロ・フランクと圓道を投入と、それを補う駒も潤沢。

次第に劣勢となった長野、そうなると既に名物と化したかのように、響き渡るシュタルフ氏の大声での異議。
37分にボール奪取から抜け出さんとした船橋が渡邉に倒され反則となると、すかさず警告を猛アピールするなどそのキャラクターぶりは健在であり。
「何で向こう(鹿児島)には警告が出ないんですか」といった台詞がマイクに拾われる始末となると、42分には武の前進を引っ張って止めにいった佐古が反則・警告。
長野の反則に対してはしっかりとカードが出される等、その通りの流れとなってしまいますが、判定としては妥当な範囲ではあり。

40分に船橋が足を攣らせて交代となる(高橋耕平を投入)など、体力面での不利さを隠せない終盤戦。
すると鹿児島がセットプレーで攻撃機会を確保する流れとなり、FK→スローイン2度を経て、渡邉の左からのグラウンダーのクロスをニアでロメロがポストプレイ。
そして山口のシュートが放たれ、ブロックで跳ね返った所をすかさず木村がミドルシュート。
振り切ったそのシュートに長野サイドは反応もままならず、ゴール右へ豪快に突き刺さり。
冷徹に止めを刺すような、ベテランの一撃で勝ち越した鹿児島。

その後は鹿児島の時間稼ぎの流れ。
CKを得た際に木村がキッカーの位置にはいかずボールキープの意思をチームメイトに促すと、ピッチサイドの大嶽直人監督から「やれよ」というクロスを促す(であろう)大声が上がるなど、ベンチと選手の間にはやや意識の乖離が見られましたが致命傷にはならず。
ロメロの体格を生かしたコーナー付近でのキープに、長野サイドも掻き出すのに一苦労といった絵図が描かれます。

何とか反撃したい長野、池ヶ谷を前線に上げてパワープレイの体勢を作るものの、攻撃機会はごく僅か。
自陣でのFKから素早いリスタートで佐古がロングパスを送り、右サイドで受けた近藤のクロス、というのが最もな好機だったでしょうか。
高まらない反撃機運の中、スローペースの鹿児島に対するシュタルフ氏の(遅延行為での)警告アピールのみが空しく目立つ事となり。

そして1-2のまま試合終了の時を迎え。
長野の連敗を取り上げたものの、鹿児島サイドもこれで3試合ぶりの勝利と停滞の打破を目指す試合でした。
依然として富山の首位は変わらないものの、それに食らい付く姿勢の維持には成功したでしょうか。

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