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DAZN観戦 2019年J1リーグ第32節(前倒) 浦和レッズvs川崎フロンターレ

2019-11-07 16:40:40 | サッカー視聴記(2020年以前)

ACLの関係で日程前倒しという措置が採られた浦和。
おかげで中2~3日での連戦を2週に渡ってこなさなければならない過密日程となり、しかもその間の相手は広島・鹿島・川崎といずれも上位チーム。
3チームともACL参加組なのが奇妙で面白くもあり、「彼らとの戦いで決勝に向けて頑張ってね」というJリーグ側のメッセージにも取れてしまい不快でもあり。

その要因の一つが、浦和が残留争いに巻き込まれるほど低迷している事であり、「リーグとACLの二兎を追うのは厳しい」という論争の例となるぐらいです。
その意見は個人的には賛同派なので、地元スポーツニュースの「ACL圏目指して頑張れ札幌」という声を聞く度に大槻毅監督よろしくテレビを押し倒したい衝動に駆られるのですが、それはさておき。

連戦の最中、前試合・鹿島戦では、監督の大槻氏が相手選手への暴力行為でレッドカードを受け退席処分となる一幕が発生。
そのためこの試合はベンチ入り禁止処分となった大槻氏、ピッチ上での監督役はヘッドコーチの上野優作氏が務める事に。
厳しい日程の上イレギュラーな事態にも追われる始末となった浦和ですが、この日はスタメンもイレギュラーなものに。
ACL決勝を見据えての完全ターンオーバー(正GK西川は累積警告で1戦目出場停止なため)で挑みました。

試合の方は、予想通り川崎のペースに。
川崎も中2日であり、ある程度メンバーを入れ替えての試合となりましたが、ベースがしっかりとしているチームでかつ主力といえる選手が多いのでそれほど戦力は落ちず。

しかしこの日は、1トップであるレアンドロ・ダミアンの出来が今一つ。
ルヴァン杯決勝のような「決める所で決められない」というだけならまだしも、この日は流れを切るようなプレーで悪目立ちしており、主力不在の相手を圧倒する試合には持ち込めず。
前半2分のパスミスから始まったこの日のダミアン。
13分には脇坂のフリーキック、低いクロスがファーに流れた所を右足で合わせますが、当たりが悪くてシュートにならずボールは反対方向へ流れてしまいます。(折り返しともとれますが体制はシュートのような向きだった)
16分には浦和・柏木がキックミス、ボールが浦和エリア手前中央に入った所を後ろ向きでトラップすると、無理にバイシクルでシュートにいったダミアン。
当然ながらシュートはホームランで枠外に。

ボールは握るものの点が取れない、という良く見る試合光景になってきましたが、前半の後半はダミアンが絡まない攻撃で活路を見出す川崎。
28分、バイタルエリアで家長からパスを受けた脇坂がミドルシュートを放つもGK西川がセーブ、その後田中のクロスが阻まれてコーナーキックに。
そのコーナーでセンターバック・谷口が、キッカー脇坂のニアのクロスに走り込んでヘディングシュート、ボールは惜しくもゴールバーを直撃してしまいます。

そして35分の川崎、齊藤のクロスが跳ね返された後の攻撃。
こぼれ球を守田がヘディングで繋ぎ、拾った脇坂が浦和・柴戸をかわした後エリア手前から先程と似た位置でミドルシュート。
今度はグラウンダーでゴール右へと突き刺し、先制点を奪います。

反撃したい浦和、左サイドで山中のクロスを中心に攻撃。
しかし川崎・マギーニョを突破してクロスを上げても、メンバーを落とし過ぎた弊害でターゲット役が皆無という手詰まり状態。
0-1で試合を折り返します。

後半頭、川崎は弱点となっていた右サイドバック・マギーニョに代えて大島を投入。
守田が右SBに回るという、いかにも相手のストロングポイントを消すという典型の交代。

それ故前半以上に点を獲れる気配が無くなるという懸念がよぎる浦和ですが、蜂の一刺しの如きシーンが後半4分訪れます。
柏木のロングパス一本で、この日1トップのマルティノスがエリア内右でボールキープ。
そして切り替えしてからの反転シュート、これが川崎ゴールを襲ったものの、左ゴールポストを直撃して惜しくも同点ならず。
この後の展開が予想通りのものだっただけに、ここで決まらなかったのは痛すぎる結果となりました。

後半になっても川崎・ダミアンの出来は相変わらずで、2分に家長の浮き球でのスルーパスをトラップしてエリア内に進入という絶好機を迎えますが、シュートはふかしてしまい枠を捉えられず。
9分にはカウンターのチャンス、脇坂→家長→ダミアンと渡りエリア内左に入ったものの、ダミアンが放ったシュートは力無くGK西川がキャッチ。


かといって浦和側も、最初のマルティノスの決定機以降は、ボールこそ握る時間は増えたもののシュートは増えず。
前半攻め込めていた左サイドはやはり川崎の対応で苦しくなりましたが、それも逆の右サイドが全くもって悲惨なのが遠因。
経験に乏しい岩武をウイングバックで起用する以上仕方無いのですが、前半はただ左サイドのデコイ役でしかなかったと思います。
そして後半、左サイドを封じられる以上は奮起が欲しい所でしたが、印象はさして変わらず。
28分にエリア内へスルーパスを送った(カットに入られたがこぼれ球が繋がりマルティノスがエリア内に持ち込む)場面が、岩武唯一の見せ場だったでしょうか。
そして30分、休ませたかった(と思われる)関根が岩武と交代出場。

一方の川崎、22分にダミアンを諦めて小林投入。(その際ダミアンが苛ついて中々ピッチから出なかった事で警告を貰う、自分でもこの日良くなかった事は理解していたと思われる)
その後も浦和の攻勢で中々チャンスを作れない状態でしたが、33分にワンチャンス。
谷口からのビルドアップで右サイドから攻撃、守田→脇坂→家長→守田とパスが渡り、守田が低いクロス。
そして中央では小林が巧妙に森脇の意識をずらす動きから飛び込み、ヘディングシュートでゴール。

2点差になりましたが、このタイミングで浦和は興梠を投入。(34分・失点前に準備はしていたらしい)
山中と交代で入り、その後は阿部勇樹(青木と交代で出場)がCB・宇賀神が左WB・マルティノスがシャドーへと激しくシフト。
前線の主力2人を投入した浦和ですが、悲しきかな、後は消化試合という内容に終始しました。

「全とっかえ」と言ってもいい粗雑なターンオーバーを敷いて敗れた浦和ですが、日程の関係上仕方が無い。
監督の大槻氏は、前年の暫定監督時代からターンオーバーを重視する人物で、橋岡や柴戸の台頭に繋がった実績もありそれ自体は問題無いと思います。(前年は4戦3勝1分と結果も出ましたし)
しかし「どんなサッカーを目標とするのか」が求められる正式な監督という立場になった今季は、ターンオーバーを敷いても、前年のようなサブの突き上げは得られず。
17節大分戦(0-2)・24節松本戦(1-2)のように、メンバーを大幅に入れ替えた試合では無残に敗れるシーンが目立ちました。
そうした試合で勝ち点を得ていれば、現状の日程に阿鼻叫喚を上げるという事態にはなっていなかったと思うと……。
と書いたものの、これらの試合もACLの試合と前後している影響もあるので、やはり原因はACLなのか。

一方の川崎、逆転優勝のためには勝たなければならない試合が続く今後。
追う立場は2017年に経験していますが、果たして再現はなるでしょうか。


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