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DAZN観戦 2020年J2リーグ第1節 ファジアーノ岡山vsツエーゲン金沢

2020-02-27 19:15:32 | サッカー視聴記(2020年以前)

シーズン最初の試合とあって、落ち着かない様相を示していたのがボール。
立ち上がりの前半3分に主審によってボール交換がなされたものの、その2分後再び試合を止めてボールをチェックしにかかります。
この時は交換されずドロップボールで再開したものの、その2分後岡山のスローインになった際さらにボールを確認。(岡山・徳元が違和感を訴えるような素振り)
そして空気入れでボールに空気を送るシーンが見られた後にボール交換。
これにて一件落着したものの、開幕戦は特別という事を如実に示す事象となりました。

それはさておき。
アウェイの金沢はDF・FWの選手が多く入れ替わり、土台を固める事を考えながらの序盤戦が予想されます。
チームとしてのベースは大きく変える事無く、4バックのディフェンスラインには、山田・杉井・下川と実に3人が新加入選手。
唯一の既存選手である石尾も2年目の19歳と、顔ぶれを変える事を選択。
2トップもルカオ・加藤と新加入コンビで、フィジカルに特化したタイプのルカオを軸にしつつ、新人・加藤の成長を期待する思惑もあるでしょう。
対称的に中盤の4名(ボランチが藤村・大橋、サイドハーフが金子・大石)はいずれも前年からの既存選手で、本陣はそのままでその前後を刷新、という狙いがハッキリと表れたスタメン。

前半1分に早くも岡山がファーストシュートを放ちますが(上門シュートもブロック→こぼれ球を繋いで白井永地シュートも枠外)、前述のボールの件もありお互いリズムを掴めない立ち上がりに。
ともにボール保持・支配に拘るというチームでは無いので、速攻を目指すものの、上手く繋がらずにボールが落ち着かないシーンが目立ちます。

10分過ぎ頃から金沢のペースに。
11分に大橋が右サイドに展開し、受けた下川がドリブルからミドルシュートを放ったものの、ゴール左に外れ先制ならず。
この下川、前年所属の愛媛では左ウイングバックが主戦場でしたが、この日は右SBでの出場で早速左と寸分違わぬ活躍を披露します。
20分には下川がパスの出し手となり、ロングパスをルカオが収めてチャンス。
そのままエリア内右へと入ってシュートを撃つも、岡山GKポープ・ウィリアムがセーブ。
こぼれ球を濱田が拾うも、ルカオが強引にシュートを放ち、濱田に当たってコーナーに。(その後のコーナーはシュートに結び付かず)

岡山は劣勢を挽回しようと、この辺りでSHを入れ変え。
スタートは右が三村・左が上門でしたが、ここで両者サイドを変え反撃に出ます。
以降暫くはFWのイヨンジェ・山本のポストプレイを絡めて主導権を握るもシュートまでは行けず。
すると25分辺りで、再び三村・上門はサイドを変え、開始時のポジションに戻りました。

今一つシックリ来ていないような岡山の振る舞いが見られた前半、金沢の攻勢を何とか凌ぎ続けます。
28分、山田のロングパスを受けたルカオから好機を作り、加藤のポストプレイを受けた大橋がミドルシュート。(GKポープがキャッチ)
31分には下川のクロスを収めた加藤、体制を崩しながらもシュートしますが、これもGKポープがキャッチ。
34分にもルカオのポストプレイから、右サイドで前進した下川がカットインから強烈なシュート。
しかしGKポープがセーブして、ゴールは割らせません。

今季新加入のポープ、開幕戦でスタメン出場を果たしましたが、実にこれが4年ぶり(2016年)のリーグ戦での出場。
4年前は岐阜に所属し、この年も開幕スタメンを果たしながら、3節であっさりレギュラー陥落(2試合で8失点では仕方無いか)して通算4試合のみ。
そして川崎に移籍しても、その後レンタル先(大分)でもリーグ戦では出番を得る事無く。

どんなにチームが変わっても、正GKは1人というのは不変であり、サブのままで現役を終える選手も数多なのがGKの世界。
ポープもそんな選手の流れを歩む事が懸念されたこれまでの成績でしたが、この日の抜擢を受けるや、セーブを連発してチームを助ける活躍。
これで潮目が変わった、と言うには気が早すぎますが、以降のステップアップの足掛かりは掴めたと思います。

前半も終わり際は攻め疲れか金沢もペースを失い、かといって岡山も攻撃機会は少なく。
そのままスコアレスで終え、後半に突入します。

後半も最初にシュートチャンスを掴んだのは岡山で、5分。
左サイドでのパス回しから、白井永の中盤中央へのパスを上田がダイレクトで縦に送ると、カットに入った金沢・下川がスリップして奪えずボールは上門へ。
上門は切り返しからシュートしたものの、枠を捉えられず。
しかし金沢側のミスが絡んだのが影響したか、以降前半とは対称的な展開になります。(その直後ルカオの執拗なプレスが、GKポープに対するキーパーチャージで終わったのも影響したでしょうか)

攻撃権こそ移り変わりが激しいですが、シュートまで持って行けなくなった金沢を尻目に、何度もゴールを脅かしにかかる岡山。
12分、徳元のパスカットから山本→白井永と渡り、白井永がエリア内に進入してシュート。(藤村がブロック)
流れが良くないのを受けてか、13分には前半の岡山と同様に、金沢が両SHを入れ変える策を採ります(大石→右・金子→左)がそれでも岡山は止まらず。
14分には上門がドリブルで前進の後ミドルシュート。
GK白井裕人が何とかセーブした後のCK、キッカー・上田のクロスに対しイヨンジェが合わせにいきます。
一旦こぼれたものの、イヨンジェは強引にこぼれ球に反応してボレーシュート、しかしこれもGK白井裕のナイスセーブでゴールを割れず。

たまらず金沢は18分、金子→窪田への交代を敢行。(大石が左SHへ戻る)
直後にFKからのこぼれ球を、投入直後の窪田がミドルシュートを放ちましたが枠の外。
流れを変える一矢になるかと思いきや、以降は岡山がペースを握る展開に。

25分、上田の左サイドからのクロスがクリアされた後、白井永が拾い逆サイドから二次攻撃。
三村が奥で切り返しつつキープした後、バックパスを受けた白井永がクロスを上げると、ファーサイドでイヨンジェがヘディングシュートを放ちますがゴールを捉えられず。

金沢も28分、大石が右からの窪田のクロスをワントラップからシュートしますが、GKポープに抑えられます。
直後の29分には岡山、三村のロングパスの跳ね返しを、白井永が走り込んでミドルシュートを放ったものの枠外。

ここで両サイド選手交代を敢行し、金沢は大石→山根、岡山は三村→清水。
金沢は1枚目同様SH同士の交代になりましたが、岡山はFWの清水を投入し、それまでFWだった山本が左SHへ。(上門が右SHに移動)
4-4-2同士のミラーゲーム故ミスマッチが起こりにくい中、岡山は人を移動させる事でギャップを作ろうとしたという意図でしょうか。

水戸から加入した清水(2014年以来の出戻り)、ポストプレイヤータイプのFWであり、故障がちな大ベテラン・赤嶺の代役を担う人員でしょう。
後半35分、早速持ち味を発揮する場面が。
右サイドで上田がスルーパスを通し、受けた増谷のグラウンダーでのクロスに対し、トラップから後ろに叩いた清水。
これに白井永が走り込み、この日何度目かのミドルシュートを放つも、金沢・石尾がブロックしてゴールラインを割りCKに。
水戸コンビの力で獲ったこのCK、上田のクロスをニアで合わせた濱田、フリックを選択してボールはファーへ。
するとイヨンジェが滑り込んで足で合わせ、とうとうゴールネットを揺らして先制に成功します。

ビハインドとなった金沢、反撃に転じたい所ですが、守りを固める岡山に対し有効な手立ては無く。
ボールを握らされるという典型になり、アディショナルタイムまでシュートは皆無に終わります。
ATにようやくルカオがシュートを2本放ったものの、最後までゴールを奪えず。
ウノゼロで岡山がホーム開幕戦を制する事になりました。

両チームとも交代はSH中心に行ったのが目を引きましたが(岡山の2・3枚目も山本・上門がそれぞれ松木・椋原に交代)、それ以前にもサイド入れ替えなど策を施していたこの試合。
岡山は移籍の仲間(現柏)・故障の関戸の穴埋めという要素がありましたが、前年のメンバーを起用した金沢もこの日は難儀。
試合終盤はFWの山根を転用する策を採りましたが、それが機能したとは言い難い結果に終わり、2トップの選択とともに今後頭を悩ませる要素になりそうです。

コメント
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