勝手にお喋りーSanctuaryー

マニアックな趣味のお喋りを勝手につらつらと語っていますー聖域と言うより、隠れ家ー

旅に出たペットをよろしく

2006-05-30 | 日常のお喋り
ネット友達のサイトで「さすらいペット」なるものを見つけた。
名前をつけ、好きなところへ旅をさせることが出来る小鳥のペットだ。
そこで早速私もこのペットを飼ってみることにした。

登録は無料だが、HPかカスタマイズ出来るブログを持っていないと飼うことは出来ない。
このブログは対応していないので、仕方なくHPの方に住まわせることにした。
ここに住まわせることができれば、遊びに来てくださった皆さんと、彼が今頃何処を旅しているか一緒に楽しめるのだが・・・残念!
一応こちらのページの一番下にいます。(携帯には対応してません)

今日、うちに来たばかりの《ちゅ~る》を、目的地指定なしの近場の旅に出してみた。
都内在住(住所は好きなところを選べる)の《ちゅ~る》の近場の旅の目的地は、東京都庁だった。
地図マークをクリックすると、今何処を飛んでいるのか地図に表示される。
しばらくすると《ちゅ~る》からメールが届いた。

>あさみへ、ちゅ~るだよ。
>今 東京都庁 に着いたよ!写真撮ったから送るね~。
>しばらくここでゆっくりしてから帰るね。じゃあね~。

なんか可愛い。
写真のアドレスをクリックすると、メンバーが登録した都庁の写真の前で《ちゅ~る》が観光気分を味わっていた。
ログインして、記念の記帳をしてみる。
私の撮った写真も登録できるらしい。
でも近場の観光名所は、もう全部登録されてる気がする。

明日は少し遠くに旅をさせてみようか。
北海道もいいし、行ったことのないところでもいいし。
それともディズニーシーがいいかなぁ。

《ちゅ~る》があなたの街の近くを通りかかったら、どうか可愛がってやってくださいね。
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ライブシーンだけで満足

2006-05-29 | 映画のお喋り
 『Be Cool』 2005年・アメリカ
   監督:F・ゲイリー。・グレイ
   出演:ジョン・トラボルタ、ユマ・サーマン・ハーベイ・カイテル、
      ザ・ロック、ヴィンス・ヴォーン、ダニー・デビート、
      クリスティーナ・ミリオン、スティーヴン・タイラー

出演者を見てもらえばわかると思う。
ある意味豪華。
ある意味わからない人にはわからない。
ある意味なんでこんなに出しちゃったの?
この他にもトム・ハンクスとニコール・キッドマンまでがカメオ出演ならぬ、映画の看板出演をしている。

トラボルタとユマのコンビと言えば、タランティーノの『パルプ・フィクション』を思い出す。
(ハーベイ・カイテルも出てたっけ)
もしかしたらクライムアクションものとして、そっちのファン層も取り込みたかったのかもしれない。
何となく複数グループがそれぞれ物語を構成し、最後にゴタゴタっとなるとこも真似してるし。
トラボルタとザ・ロックの絡みも笑えたし。

でもやっぱりストーリーに緻密さはまったくない。
いいとこ取りしようとして、軽いだけで終わっちゃった感は否めない。

ま、いいの、そんなことは。
私の見所は、まずユマ。
スーパーモデル顔負けのスタイルの良さと言い、おしゃれ度と言い、美人とはいえないかもしれないが、とにかくカッコいいのだ。
彼女のファンション、久々に真似したくなった。

そして最大の見所は、ロック界の帝王《エアロ・スミス》のスティーヴン・タイラー様の、こんだけ出るの!ってほど出番が多かったこと。
せいぜいちょこっと顔を出すだけかと思っていたけど、いい意味で期待を裏切ってくれた。
しかも天性の歌姫役のクリスティーナ・ミリオンとコラボ、2万人のオーディエンスの前でパフォーマンス。
ミリオンよかった!CD買う!

最後はトラボルタが久々にノリノリのダンスシーンを披露しながら、エンドロールが流れていった。
ストーリーは残らないが、ロック好き、あるいは濃い俳優の小ネタ溢れた演技が好きなら、見て損はない映画だ。
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Transmigration

2006-05-28 | Pluviaの窓(写真のお喋り)

  人類が地球に誕生した何十万年もの過去から
  人類が地球で滅びてしまう何十万年もの未来まで
  何度生まれ変わってきたのだろう
  何度生まれ変わっていくのだろう
  そのたびに
  たったひとりの人とめぐり合うために生まれ
  たったひとりの人を探し求めながら生きる
  めぐり合うまで 心は淋しかった
  空白の場所を 埋めることは出来なかった
  めぐり合った時 やっとわかるんだ
  どうしてこんなに空しかったかを

  死ぬまでと約束した
  だけど
  何度生まれ変わってきたとしても
  何度生まれ変わっていくとしても
  探し求めるのは たったひとりの人
  次にであった時も 同じことを言おう
  永遠と 
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Dearフランキー 君は最高の友

2006-05-26 | 映画のお喋り
 『Dearフランキー』 2004年 イギリス映画
   監督:ショーナ・オーバック
   出演:ジェラルド・バトラー、エミリー・モーティマー、ジャック・マケルホーン

ちょっとおバカな映画ばかり観てきたが、ようやく素直に感動できる映画に出会った。
シングルマザー、DV、障害と、モチーフは暗くなることばかり。
下手をすると子供を中心に据えて、泣かせに来る映画?と思われがちだが、無理に泣かせようと言うあざとさはない。
健気で、温かくて、優しい。
そんなエピソードの積み重ねだけで泣ける人なら泣くだろう。

まずロケーションが最高だ。
スコットランドの港町の、ちょっと淋しげな町と美しい自然が程よく溶け合っている。
これだけで映画をじっくり見ようという気持ちが整って来た。

「今度引越しするなら死んだ方が増しだ、とおばあちゃんは言った」
9歳の少年、フランキー(ジャック・マケルホーン)のモノローグからの入り。
引越し荷物を積んだ車を運転しているのはお母さんのリジー(エミリー・モーティマー)。
母と祖母と少年は、何故たびたび引越しをしなければならないのか。
後に重要なファクターとなる疑問が自然と沸いてくる。

フランキーは難聴だ。
声は出るらしいが、喋ることはなく、相手の唇の動きを読み、ジェスチャーで意思を伝える。(母親との会話は無論手話)
だが母親にこの障害のある子を、決して甘やかしてる様子はない。
引っ越してきたばかりの町なのに、ひとりでお使いにやらせる。
後にこの店の女主人マリーが、一家に深い関わりを持つようになる。

フランキーの父親は船員で、唯一のつながりは手紙のやり取り。
だがこの手紙を受け取るのは母親で、返事を出すのも無論彼女だ。
おばあちゃんが毎日新聞の死亡記事で確認しているところを見ると、死んだのでもない。
かと言って、普通の離婚でもない。
母親がたびたび引越しをする理由こそ、フランキーに告げられない父親の暗い秘密なのだ。

障害があっても、引っ越してばかりでも、フランキーは環境に溶け込もうとする。
リッキーと言う友達も出来て、パパはACCRA号と言う船に乗ってるんだと話す。
船名は母のリジーが切手に書いてあったものを勝手に使ったものだ。
だが偶然にもそのACCRA号がグラスゴーに帰港すると言うことをリッキーから聞かされる。

フランキーの願いは、一度でいいから父親と逢うこと。
だからこれは彼にとって、決して逃すことの出来ないチャンスだ。
今度こそパパが自分の元を訪ねてきてくれることを信じ、フランキーはリッキーとの賭けに乗る。

フランキーからの手紙でそのことを知ったリジーは、息子の願いに胸が張り裂けそうな思いを味わった。
彼女は船員バーに「過去も未来も名前もない男」を探しに行くが、娼婦に間違われ、絶望に打ちひしがれる。
そこに偶然通りかかったマリー(フランキーがお使いに行った店の主人で、リジーの雇い主)が事情を聞いて、ある男を紹介する。
切羽詰ったリジーはこの男を金で雇い、「一日だけのパパ」を務めてもらうことにした。

ここから映画は本筋に入る。
名前も知らない、何処の誰だかもわからない男。
だが彼はリジーから渡された手紙の束をきちんと読み、フランキーを理解し、事情もすべて飲み込んでいる。
彼はフランキーを外に連れ出し、二人きりの休日が始まる。

彼(ジェラルド・バトラー)は理想的な父親だ。
文句の付け所がないことに、逆に文句を言いたいほどだ。
何気ないやり取りだけど、画面いっぱいに暖かい空気が流れる。
これといった事件も起きないのに、ずっと二人の様子を見守りたい気持ちにさせる。

この頃、リジーにはとんでもない事件が持ちあがっていた。
そしてついに父親の暗い秘密が暴かれる。
まだ若く魅力があるのに、再婚もせず、年老いた母と障害のある息子の世話をし、逃げ回っているためにロクな仕事にも就けないリジー。
フランキーはもちろんだが、このリジーにも幸せになってほしいと思わせる。

映画は終盤で二つのサプライズを用意する。
このサプライズがご都合主義ではなく、実に自然に用意されているから、見ているほうは心地よい流れに身を任せられる。

結末はハッピーエンド?
どうかそれは映画を見て、自分の感性で確かめて欲しい。
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空中戦はよかったけど

2006-05-25 | 映画のお喋り
 『ステルス』 2005年・アメリカ
   監督:ロブ・コーエン
   主演:ジョシュ・ルーカス、ジェシカ・ビール、ジェレミー・フォックス

STEALTHを直訳すると「秘密」だが、映画は空中戦を描いているので、多分stealth bomber(ステルス爆撃機)のことだろうと思う。
だが肝心な時にstealth(レーダーに捕捉されない機能)が働かないので、上層部が事件を隠蔽しようとする部分と引っ掛けたようにも思える。

ストーリーは単純明快で、A.I.を搭載した無人戦闘機EDI(エディ)が、雷に打たれたのを切っ掛けに暴走。
それを阻止しようとする人間と戦いになり、やがて・・・と言う感じ。

売りのCGは見事で、戦闘機が飛んでるだけなのに、一緒にスピード感を味わえて楽しめる。
頭ばっかり良くて、経験値の少ないエディくんは暴走するだけすると、途中から突然性格が変わってしまう。
大勢の人に迷惑をかけた上、大量虐殺になりかねないことをしたのに、そんないい子になられても・・・。
だがラストで自分たちのことにしか興味がない感じになってしまった主人公とヒロインより、感情移入出来ちゃうのは何故だろう。
「ありがとう、エディ」くらい言ってやれよ、まったく。

それにしてもこの映画、生まれるのがかなり遅かった気がする。
折りしもブッシュアメリカ大統領の支持率が大幅ダウンのニュース。
アメリカ人だって「世界の警察」になるのは疲れたのだ。
その時代に、世界中の空を飛び回り、狂った戦闘機のせいで無関係な人間(外国人)を殺しまくる映画とは。

今度は「ナイトライダー」みたいに、正義の味方の戦闘機に生まれ変われたらいいね、エディくん。
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昔々・・・。

2006-05-24 | TVや舞台やスポーツのお喋り
ワンス アポンナ タイム イン ニッポン (ONCE UPON A TIME IN NIPPON)

2006年品川庄司コントライブの仔細が発表になった。
発表されたライブのタイトルを聞いて、想像は翼を生やし彼方まで旅している。

20年ほど前に、《ONCE UPON A TIME IN AMERICA》と言う映画が作られた。
ロバート・デ・ニーロ主演の名作だ。
単独ライブの脚本を担当している品川さんが無類の映画好きということを考えると、なんかこの映画と関係しているのかと勝手に想像してしまう。

映画は禁酒法時代のニューヨークが舞台。
組織からも一目置かれていたギャング2人の生き様を描いている。
2人・・・数もピッタリだ。
舞台を日本に置き換えれば…。

やはりストーリー性の高いコントなのだろうか。
ゲストの宮川大輔さん、あべこうじさん、大地さん(ダイノジ)、金成さん(ハローバイバイ)、綾部さん(ピース)はどんな役どころなのだろう。

気持ちはすでに7月に飛んでいる。
その前に、チケットを手に入れなくちゃ・・・。
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マーベルコミックスの原点

2006-05-23 | 映画のお喋り
 《ファンタスティック・フォー》 2005年・アメリカ
   監督:ティム・ストーリー、ブライアン・シンガー
   出演:ヨハン・グリフィズ、ジェシカ・アルバ、パトリック・スチュアート

アメコミのマーベルコミックから1961年に誕生したヒーローものが原作。
マーベルコミックスは他にスパーダーマン・ハルク・XーMENなどを生んでいる。
そう聞いただけで、内容は大体想像がつくと思う。
ま、そういう映画だ。

ただしスパーダーマンなどがその正体を隠さなければならないところに悲哀があるのと違って、この映画の4人のヒーローたちは、マスコミの前に堂々と姿を現してしまう。
明るい変身ヒーローものが売りなのだろうか。

もっとも彼らが特殊な能力を持つに至った経過は、スパイダーマンとたいした違いはない。
偶然って奴ですね。
4人がヒーローなので、それぞれに別の能力を持つと言うのが珍しいかも。

やたら目立たない主役の天才科学者の能力が一番笑える。
伸びるのだ。
ゴムのように伸び、敵をぐるぐる巻きにしてやっつける。

紅一点のジェシカ・アルバ(TVシリーズ「ダーク・エンジェル」主演)が透明人間なのには、ちゃんと観客向けサービスの秘密が。
透明になっても服は見えてしまうので、姿を消すためにそれを脱ぐ。
だけど能力が不安定なので、その恰好のまま元に戻っちゃう。
「キャ、ヤダ~」って感じ。

ジェシカの弟は火の玉男。
高熱を発して敵を倒せる上、空を飛べる。
一番能力的に得してるよね。
少なくともゴム男より。(主役が憐れ)

最後の一人だけは、能力を発揮するとき以外にも、すでに外見が変わってしまっている。
全身が岩のように硬い力持ちで、文字通り岩男。
こんな姿になったために奥さんに逃げられてしまう可哀想な役。

敵役は同じ原因で電気男になってしまった某国の王子様。
なんで急に悪い奴になってしまったのかわからなかったが、どうやら不幸な生い立ちの人だったらしい。
某国の王と女王だった父母は、ジプシーの血を引いていて、偏見が元で殺されてしまったとか。
なんか可哀想。

仲間内でワイワイもめたりしながら、最後は4対1で悪者役をやっつけ、町中のヒーローに。
とっても能天気なストーリーだが、お夜食なんかを用意してからぼんやり見てると、あ~ら不思議、一日の疲れが抜けたりする。
途中でツッ込んだり、野次飛ばしたりすると、さらに爽快な気分になること請け合いの映画だ。
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香りの女王

2006-05-22 | Pluviaの窓(写真のお喋り)
香りの強い花は、夜になると、さらにその特性を強める。
南国の夜、甘い香りに誘われてふらっと散歩に出たら、この白い花に出会うかも知れない。
魅惑的な大人の女性の香り。
その花の側で、艶やかに微笑む美女が待っていたら?

ジャスミンの香りは甘いが強すぎる。
遠くから風に運ばれてくる香りは魅力的。
でもうっかり近くに寄り過ぎると目眩がしそうだ。
遠くから楽しむもの。
それが艶やかな美女の正体かもしれない。
   
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ヴェラ・ドレイクの秘密

2006-05-21 | 映画のお喋り
いろいろと考えさせられる映画だった。
どうも長くなるような気がするし、ネタバレ満載と初めに断っておこう。

 『ヴェラ・ドレイク』 2004年・フランス、イギリス、ニュージーランド映画
   監督:マイク・リー
   出演:イメルダ・スタウントン、フィル・デイヴィス
   
ヴェネチア国際映画祭金獅子賞・主演女優賞を受賞した作品だそうだ。
確かにいかにも賞を取りそうな内容の映画だ。
だが私はこの映画を手放しで絶賛と言うわけには行かなかった。
作り手に突き放されて、わからないことだらけの映画だったからだ。

公式HPによるとマイク・リー監督という人は、役者に自分の登場シーンの台本しか渡さないらしい。
ストーリーがどう進むかすべての役者が理解してないまま、リハーサルに入るらしい。
私が役者だったら、絶対組みたくないタイプの監督だ。

背景を簡単に。(長くなるので箇条書き)
・時代は1950年(第2次世界大戦の終戦から5年後)
・舞台はロンドンの下層階級の人たちが住む地域
・主な登場人物はドレイク一家
・夫スタン(フィル・デイヴィス)帰還兵で、弟の経営する工場で働く
・妻ヴェラ(イメルダ・スタウントン)家政婦をしながら家計を助けている
・息子シド(ダニエル・メイズ)洋品屋に勤めながら夜学に通ってる
・娘エセル(アレックス・ケリー)仕事を真面目にこなすだけでおとなしい
・スタンの弟フランク(エイドリアン・スカーボロ)成功者だが優しい
・その妻ジョイス(ヘザー・クラニー)贅沢志向だが根は悪くない
・近所の青年レジー(エディ・マーサン)孤独で誠実、エセルと婚約する

絵に描いたように、貧しいが幸せな一家と言う設定。

・序盤は巡回家政婦として幾つかの家でてきぱきと働くヴェラの姿
・帰宅後、ヴェラの子供の頃からの友人のリリー(ルース・シーン)が訪れる
・リリーは手帳の1ページを破いてヴェラに渡す。
・ヴェラは翌日メモに書かれた家を訪問し、若い女性に出迎えられる
・お湯を沸かし、袋の中から七つ道具を取り出すヴェラ
・その七つ道具(石鹸水や注入器)で、若い女性の堕胎を手伝う

ヴェラは仲介役のリリーから依頼された女性たちの堕胎を請け負っていたのだ。
金銭の授受は一切なし、あくまでヴェラの好意による人助け。
ただしリリーの方は依頼者から仲介料を取っている。(ヴェラはそのことを知らない)

・一人の女性がヴェラの処置後、状態が悪くなって入院
・当時は1861年に制定された「人身保護法」で堕胎を行うのは重罪
・医師から警察に連絡が入り、事が露見
・女性の証言により、警察がリリーの元へ
・リリーからヴェラの身元が割れる

映画は平行して、ある一人の金持ちの娘の様子を描く。
レイプされて妊娠したその娘は、病院で堕胎手術を受ける。
「母体を危険に曝す恐れがある場合は合法」と言う抜け道を使ったのだ。
だがその費用は100ポンド。
当時家庭に殆ど普及していなかったテレビが30ポンドと言っていたので、100ポンドは200万円くらいだろうか。
とても貧しい環境の女性たちが払える金額ではない。

そしてついにドレイク家に警察がやってくる。
ちょうどエセルがレジーと婚約し、フランクの妻ジョイスが妊娠しためでたいパーティーの最中のことだ。
警察が来たことに驚く一家と、怯えるヴェラ。
ヴェラは尋問に対し素直に罪を認め、裁判が始まる。

ここから先は、家族の絆が描かれていく。
関係者一同のヴェラに対する拒絶反応の大きかった順は
息子シド>夫スタン>娘エセル>フランクの妻ジョイス>弟フランク>婚約者レジー

夫のスタンは最初のショックから冷めると、ヴェラを助け、バラバラになりそうな家族を支えるようと頑張る。
フランクは幼い頃に両親を失い、兄のスタンと義姉のヴェラに育てられ、立派な工場を持つまでになったことを感謝し、ヴェラの味方になることを妻に宣言。
ジョイスもあえてその意見いは反対しない。
レジーも両親を亡くし、終戦後孤独に生きていたところを、ヴェラの優しさに救われているし、その感謝の念を決して忘れない。
レジーの落ち着いた態度が、エセルにとっても観客にとっても救いになっている。

息子のシドの怒りは、完璧である母親が犯罪者だったことを知ったショックによる。
しかも望まぬ妊娠をした女性の苦痛が理解できないので、同情心もない。
レジーが観客の代わりなら、シドの態度は当時の社会概念、特に男性社会の通念そのままを表現している。
裁判の進行具合も、概ねシド寄りだ。

だが私はリー監督がテーマにしているらしい「家族の絆」とか、裁判を通した社会の矛盾や不条理などには、余り興味がなかった。
未だにキリスト教国、特にカトリックの国では堕胎は重罪。(抜け道はあるが)
アメリカでも中絶問題が大統領選を左右する一端になってる。
(レイプされた15歳未満の少女の中絶にだって、石を投げつける人がいる)
「家族の絆」も、こんな良い人だらけなら結果は見えてるし。

私が気になってしょうがないのは、ヴェラが何故、いつから、どんな切っ掛けで、堕胎の手伝いをするようになったか。
それからヴェラの、処置を施す女性たちへの絶対的な無関心さなのだ。

彼女は相手の家に行くと、無駄口を一切叩かない。
事務的にすべきことを説明するだけだ。
表情もない。
相手が不安を訴えると、「2日後にお腹が痛くなり、トイレに行くと自然と流れる」と言うだけ。
しかも結果がどうなろうと、彼女は二度とその家には行かないのだ。

ヴェラが善良であることに疑いはない。
金銭も受け取らず、犯罪であることを知りながら、善意だけで「困っている人」を助けるのだから。
一方で彼女が自分のしていることの罪の意識を持っていないことも確かだ。
流れてしまう「もの」に対して、「命」があると認めてしまえば処置をためらうだろう。
あくまで「困った状態」を解決してあげるのだと思っている。

だが真に善良であるのなら、2,3日後に処置が上手くいったか、様子を見に行くくらいのことはしそうな気がする。
処置自体が犯罪なので事務的なのも仕方ないし、それ以上は関わりたくないと思っているのかもしれないが。
そう考えてみても、何だか納得がいかないのだ。

彼女を追及するウェブスター警部(ピーター・ワイト)の取調べに対する答えも曖昧だ。
罪は簡単に認めるのだが、いつから始めたかと言う質問にヴェラは答えない。
「5年?」「もっと以前から」「20年くらい?」「そのくらいかもしれない」
こんな調子なのだ。
犯罪であるとわかっていることに手を染めるとしたら、絶対に切っ掛けがあったはずだ。
その切っ掛けはかなり重要な記憶だし、本当に忘れたりするものだろうか。

どうもそこがポイントのような気がしてならない。
こう考えればすっきりするのだ。
彼女もかつて、同じ方法で誰かから同じ処置を受けた経験者なのではないかと。

ヴェラがスタンと結婚して27年。
もし20年くらい前から始めたとしたら、ヴェラは夫ではない人の子供を宿したのだろうか。
あるいは息子・娘を産んだ後、生活苦からもう一人育てることは不可能と考えたのか。
その時に別の善意の女性から堕胎の処置を受け、簡単に流れてしまったとすれば、この処置に絶対の信頼を持っている。
だから処置を受ける女性にも「怖がることはない」「問題はない」と確信を持って言っていたし、あとで様子を見に行くこともしなかったのではないだろうか。

もちろん最初に警察の姿を見た時にヴェラが感じたのは、単純に恐怖だろう。
逮捕される恐怖、家族から責められる恐怖、そして過去の秘密が露見してしまうかも知れない恐怖。
最後の恐怖は私の想像に過ぎないのだが、あれこれ考えて、そうでないと辻褄が合わないと言う結論に達した。

私はこの処置がどの程度効果が上がるものなのか知らないし、どれほど危険かもわからない。
だが絶対と言うことはなく、何人かに一人の女性は、この処置のせいでより苦痛を味わうことになったような気がする。

ヴェラはそのことを知らない。
実体験から、安全だと信じ込んでいる。
そうでないと、善良なヴェラがその後の様子も見に行こうとしない理由がつかめないのだ。

善良であることは、無知とは無関係だ。
ヴェラは無知ゆえに、多くの女性の命を危険に曝していたのかもしれない。
だから処置後に病院に運ばれた女性が、死にかけたと聞いて誰よりショックを受けている。
善良だが無知である女性が、善意から女性を救おうとし、逆に命の危険に曝していた。
そのことに気付いたからこそ、ヴェラは取調べ中も裁判の時も、ひたすら泣き続けていたのではないか。

家族に迷惑をかけたと言うだけで泣くのなら、人助けと思ってはいても、実際に犯罪とわかっていることには手を染めはしなかったはずだ。
安全だと確信していた処置が、実は危険なものであったと知ったから、彼女は自分の愚かさを悔いて泣いていたのだ。

そう考えないと、この映画に納得が行かなくなってしまう。
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千原兄弟VS華丸大吉

2006-05-20 | TVや舞台やスポーツのお喋り
1月以来、2回目のチハラトークに行って来た。
場所は前回同様、青山・草月ホール。
と言うことで、やはり前回同様近くの「cafe246」で海鮮焼きそばを賞味。
携帯写真から、この美味しさが伝わるといいのだけど。

14日に「遊戯のススメ」でジュニアさんを見たばかりなので、何だかとっても親しみがわいてくる。
お兄ちゃんは先日の∞でピンクのライオンと化していたイメージが・・・。
(顔中ピンクの洗濯ばさみを取り付けられ、その姿が妙にライオンっぽかった)

さて、いよいよおふたりが舞台に登場して期待感もマックスに。
まずはお兄ちゃんのお買い物話から始まって、早くも爆笑。
買い物から戻って包みを開いたら、どの商品にも「バカ」の文字が。
ビッ○カ○ラの店員さん、少し悪戯が過ぎるぞ。(店員の目を盗んだ客の仕業かもしれないが)

次はジュニアさんの痛い後輩たちの話、連作。
元チャイルドマシーンの山本さんがどうにも暗い。
ジュニアさんの命名「辛気臭男」(しんき くさお)
別れ話が出て、彼女のマンションから追い出されそうになったのを何とか回避したのに、このところの天候のような辛気臭さが抜けないらしい。

どりあんずの堤さんが理解出来ないほど変な話。
これはジュニアさんが、引きますよ~と前置きしてから話したほど。
実際引いたし、柴田恭平似の見た目からは想像できないほどの痛さだった。
よって「ネタばらし自主規制法」により、詳しい話は割愛させていただく。

バッドボーイズの佐田さんとヤンキーな彼女のどっちもどっちの話。
怖い話だったにも拘らず、二人がこれでうまく行ってるのならいいかと納得。
と言うより、幼馴染の彼女と未だに一緒にいる佐田さんって、結構真面目なんじゃないだろうか。

それから初めて天然素材のメンバーと飲んだ話に続く。
ジュニアさん曰く「彼らの体育会系のノリについていけない」
雨○がりの○迫さん、元チ○パの○輔さん、FU○IWA○Aの○西さんのゴリラ三兄弟。
酔いが回るに連れ、とにかく凄まじいらしい。
蹴りが入るくらいは当たり前、折った割り箸を突き刺して血がダラ~。
もっとも本人たちはまったく気にしていないらしい。

だが暴力苦手な文科系ジュニアさんは、見てるだけで怖かったようだ。
「僕らが明け方に酔いが回ってすることって、ウィンナーに爪楊枝刺して、これに名前をつけよう、ですから」
私が選ぶとしたら、ウィンナーの名前つけグループだよ、もちろん。
それはそれで芸人には大変なんだろうけど。

ゴリラ三兄弟の荒くれの血は、大阪の若手芸人たちによって受け継がれているらしい。
(名前は将来のある人たちなので伏せておくが)
もちろんシャレなんだろうけど、ボコボコにされた人までまったく気にしないって・・・。
(客席笑えず、えぇー??わぁー!!の連続だった)

もちろん大阪の若手芸人さんがすべてこうと言うわけではない。
サバンナの八木さんは、ビックリするほどピュアな人らしい。
近視の矯正手術を受け、3日間目を開けてはいけないといわれた八木さん。
ところが2日目に世話になった人の結婚式がある。
「八木も間の悪い時に手術したなあ」と言う声を余所に、当日壁伝いに歩いてくる八木さんの姿が。
確かにピュア・・・ですよね?(先を見てないとも言えるが)

息をする暇もないほど笑った前半が終了し、後半はゲストを交えてのトーク。
今日のゲストは博多華丸大吉さんだった。
このところルミネで笑わせてもらっているので、かなり得した感じだ。
おふたりは去年の3月まで「福岡吉本」の所属で、4月から東京に進出して来た。

まず見た目が華丸の大吉さんと、見た目が大吉の華丸さんがややこしいという話。
私も実はR-1を見るまで、何となく逆に考えていた。
福岡ではまず芸人になるとコンビ名ではなく、芸名を付けられるらしい。

福岡のM-1のような番組「お笑いめんたいこ」の第1回の優勝者がカンニング・竹山さんだったこと。
当時の事務所の社長さんが、さんまさんのマネージャーをやっていた人で、芸人をすべて「さんま仕様」にするよう教育していたこと。
それに耐えられなくて、竹山さんは福岡吉本を辞めて東京に行ったらしい。

それから福岡の業界の東京では考えれない実態。
すべての仕事に打ち上げがついてくるらしい。
収録終わりはともかく、ロケ終わり、打ち合わせ終わりにも打ち上げだそうだ。
東京に来てから打ち上げに誘われないので(実際には打ち上げなんてない)、嫌われていると思い込んでいたって可哀想に。
東京や大阪から芸人が来ると、とにかく「札幌吉本」(かつてタカアンドトシが所属していた)には負けたくないと、過剰な接待をしていたとか。
福岡の仕事、みんなおいしかったんだろうな。

東京で住んでるとこが微妙な大吉さん。(普通は渋谷・恵比寿・中目黒ってかんじだが)
華丸さんにいたっては横浜で、まだ上京していない、毎日が上京の状態。
華丸さんってものすごく礼儀正しくて、ものすごく緊張している。
いつ喋っていいのかわからないと言った表情がなんとも素朴。
もちろんよく喋ってる大吉さんもホントに感じが良くて、いい人間がにじみ出ていた。

華丸さんの飛行機の隣に座った怪しげな外国人女性の話。
システム手帳の今日の日付に何度も丸印をつけ、イライラしている。
ちょうどDVDで「24」を見たばかりなので、もしかしたら飛行機を爆破して自分だけ脱出しようとしているのかも、と華丸さんの妄想は広がる一方。
恐怖心がクライマックスに達した時、その女性が一言。
「日帰り」
その後のジュニアさんのオチが最高だった。
「まさに『24』だったわけですね」

まだまだ面白い話はいっぱいあったのだが、この辺で。
最後は華丸さんの児玉清のもの真似のコツを教わって終了。
今日も楽しい舞台だった。
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