勝手にお喋りーSanctuaryー

マニアックな趣味のお喋りを勝手につらつらと語っていますー聖域と言うより、隠れ家ー

かつての活字中毒者へ妙薬

2023-01-19 | 原神のお喋り

 私は自覚のある中毒患者だ。

 無論違法、かつ人様に害を加えるようなヤバいものの中毒ではない。

 完全に合法だ。

 まあ、目には悪いかもしれないけどね。

 幸い未だに視力は正常範囲だ。

 

 読む本がないときは、その辺にあるなんかの成分表とかまで読んでる。

 父も母も、母方の叔父や伯母も本好きだ。

 すでに絶版になっている本も、この辺の本棚を漁ると見つかったりする。

 

 父は新聞のほとんど全部の紙面を読んでいた。

 私が買ってくる雑誌を置いておくと全部読んでる。

 いや、ファッション雑誌とかじゃないですよ。

 野球とかラグビーとかプロレスの雑誌だからね。

 

 無論本は、お小遣いとは別にもらったお金で買えた。

 家族全員で読みまわすからだ。

 夏休みとかは人並みに家族旅行にも行った。

 でも家族そろっての趣味は読書だった。

 

 だけど最近はあまり本を読んでいない。

 町中から本屋が消えてしまったからだ。

 どうしても欲しい本は通販で買えるけど。

 でもね、本屋で長時間過ごして、これっていう一冊を選ぶのが好きだったんだ。

 

 本を簡単に買えなくなってから、中毒は和らいでいった。

 TVを見なくなったのと同じ頃かな。

 世の中が変わってしまったのだから仕方ない。

 

 実は私が『原神』を2年以上も続けている理由はそれかもしれない。

 ゲームが面白い。

 音楽がいい。

 いろいろ理由はあるけど、読み物がたくさんあるからだ。

 どんな感じか知ってもらいたかったので、長々と記事にしてしまった。

 

 「イノシシプリンセス」は図鑑の書籍から読める。

 他にも、というよりすべてのアイテムに読み物が付いている。

 最初にもらう「風の翼」(グライダーみたいなもの)にも。

 装備品(剣とか弓とか)にも。

 聖遺物(厳選始めると地獄)にも。

 すべてフレーバーテキストが付いている。

 

 「風の翼」をアンバー(最初の配布キャラ)からもらった時、

 黒っぽい地味な配色の翼から、青のきれいな翼に変える人が多いと思う。

 でも翼にストーリーが付いているのを見つけ、当然読んでしまった。

 アンバーがくれた「始まりの翼」は、彼女が認める後輩に上げるつもりのものだった。

 彼女は旅人(主人公)と知り合い、信頼できると感じてその翼をくれたのだ。

 私は青の「見守りの翼」から、元のアンバーにもらったものに戻した。

 

 最初に回る聖遺物秘境は「仲夏の楽園」(雷の聖遺物)だろう。

 そこでドロップする「雷のような怒り」シリーズのフレーバーテキストはやたら不穏だった。

 なんだろう、この話は。ってずっと気になっていた。

 そして2年目、3つ目の国「稲妻」の中の「鶴見」という島にいって、初めて意味が分かった。

 こんなに先の布石が、始めてすぐの聖遺物ストーリーの中においてある。

 

 これは一筋縄ではいかないぞ。

 そう思ったら、何一つ見逃すまいとがんばる。

 もと活字中毒の血が騒いでいる。

 MAPのあちこちに散らばってるのを、丁寧に集めていく。

 その時に意味が分からないものは、想像力を働かせて補う。

 

 私の最も好きな作業。

 だから私は『原神』を辞められないのだ。

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『イノシシプリンセス』ー第7巻ー

2023-01-18 | 原神のお喋り

 

 子オオカミの全身は霜に覆われ、青い目は輝きを失っていた。


彼は吠え方すら忘れてしまったようだ。


「ウォン~ウォン~お姉さんよく来てくれたな。
ちょうど昼ごはんに困っていたところだ」


この言葉を聞いて、優しいイノシシの姫は思わず泣いてしまった。


その涙で子オオカミの心の氷が少し溶ける。


「ウォン~お前、何で泣いてんだ?」


「うう~うう~お昼ごはんすら食べられないなんて、私の王国ではこんな悲惨な状況見たことないわ」


「だから、私は私の全てを犠牲にして、あなたのお腹を満たそうと思う、どう?」


子オオカミはその言葉を聞いて呆れた。


「ウォン~ウォン~お前正気か!俺の目の前で、そんなことを言うやつはいなかった!」


子オオカミは姫の目の中に光る決意を見た。彼の心の中の氷がひとつ割れる。


「違うわ。つまりーー」


「王国で最も賢くて、最もお世話になった二人の家族を犠牲にしてあなたのお腹を見たそうと思うの。
私たちの友情のために!」


マズイと感じたキツネはすぐに逃げ出したが、子オオカミと姫に捕まった。


亀じいはビビって甲羅に隠れている。


子オオカミと姫は雪の中で、珍味をいただいた。


洞穴でたくさんのキノコを採り、コケ植物で火を起こし、亀スープを楽しんだ。


子オオカミは初めて分かち合った友情の楽しさを知った。


心の中の氷がどんどん溶け、嬉しい涙となって溢れていく。


姫は子オオカミと手を繋いで、一緒に故郷へと戻ったのでした。

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『イノシシプリンセス』ー第6巻ー

2023-01-17 | 原神のお喋り

 

 そこで、姫と二人の智者は北にある極寒の地にやってきた。


辺り一面が氷と雪に包まれている。


あまりの寒さに、姫の体は震えた。


だが、引き返す事なく、彼女は凍える風の中へと進んで行く。


賢い狐と頼れる亀は、骨を刺すような寒さに耐えきれず、姫にこう言った。


「コンコンコン~こんな寒くて危険な場所で冒険だなんて、王が知ったら心配する。帰ろうよ、コンコンコン~」


「その通り、吹雪はどんどん激しくなっていく……少し休み、風が止んでから進むんだ。悪いが、私は叫ばない。」


だが、辛抱強い姫は二人の提案通りにせず、極寒の中を進んで行くことを決めた。


何せ、失った友人を救い出すより大切なことはないのだから。


そうして一行は、足と爪が凍てつき、吐き出した息が凍るまで歩き続けた。


氷山に流れる、氷の張った川のほとりで、姫は寒風を漂う妖精を見付けた。


古き知的な妖精は、雪山の上に住んでいた。彼女たちは実体はないが、強大な魔力を有する。


「ふん~ふん~あなたがここの主ですか?どうか吹雪から抜け出す道を案内してくれませんか?」


姫は礼儀正しく、感覚の無くなった足を震えながら話しかけた。


知恵の狐と頼れる亀じいも、期待の眼差しを妖精に向け、凍り付いた爪で雪の中を掻きまわした。


「フーフー」


妖精は軽やかな声で言った。


「いいよ。でもフーフー」


「お返しに、君たちの体力をもらうよ。


君達が吹雪の中を進めば進む程、どんどんお腹が空いて、寒くなるからね。


まあ、命の危険はないと思うけど……多分ねフーフー」


(クンクン。相手は吹雪の精霊だもの)と姫は思った。


(それに、国で最も賢くて、私を気にかけてくれる人達が側にいるわ。何があっても大丈夫よ!)


姫は躊躇う事なく、精霊の要求を受け入れた。


賢い狐も頼りになる亀じいも、口を挟む隙がなかった。


「ふん~ふん~合理的な条件です!では、狼さんの所まで案内して下さい。」


そこで精霊は、凍える川の流氷に姿を変え、固く決意した姫を険しい雪山の反対側へと導いた……

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『イノシシプリンセス』ー第5巻ー

2023-01-16 | 原神のお喋り

 

 ある日、イノシシの姫は狼の話を知り、胸を痛めた。


そして姫は全ての臣民に聞いた。


どうやったら子オオカミの心の中の氷柱を取り除き、元の善良さを取り戻せるかを。


その答えは、知恵のキツネと長生きの亀が知っていた。


「コンコンコン~真心と炎だけが毒悪の氷晶を溶かせる。コンコンコン~!」


とキツネが言った。


「友情に犠牲はつきもの。犠牲の上に友情は成り立つ。悪いが、私は叫ばない」


頼りになる亀じいはこう言った。


賢いイノシシ姫はすぐにその言葉の意味を理解した。


彼女は涙を拭いて、二人の賢者に礼をした。


「ふん~ふん~ありがとう。二人に子オオカミのところに同行してもらいたいの。


私たちの友情の誕生を見届けてくれるかしら」


キツネと亀は姫の言葉を聞いて喜んだ。


そして、姫と共に北境へと向かう。

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『イノシシプリンセス』ー第4巻ー

2023-01-15 | 原神のお喋り

 

 狼の胃袋の中で、どのような化学反応が起こったのかは不明だが、突如ウーバークァの魔術が発動した!


リスの呪いによって、極寒の氷柱が子オオカミの心臓に突き刺さり凍りつかせた。


子オオカミの心は冷たくなった。


他の動物と話す時、彼は悪口しか言わない、他の動物を悲しませるようなことしか言わない。


次第に彼は、全ての動物に嫌われるようになった。


それからというもの、森の全ての狼は彼の話をする時、必ずこんな言葉を口にする。


「ワォ~ワォ~本当に身勝手な狼、あの子が嫌いだ」


「ワォ~ワォ~そうよ、そうよ、本当に薄情な狼、誰もヤツに近づくな」


子オオカミは次々と仲間を失い、孤独になる。彼は森に嫌われ、仕方なく北境へと移った。


北境の吹雪が吹く氷原、普通の生き物では近づかない場所。


けど凍りついた心を持つ子オオカミは、その極寒を恐れなかった。


それから彼はここに棲み着き、氷原で唯一の孤狼となった。

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『イノシシプリンセス』ー第3巻ー

2023-01-14 | 原神のお喋り

 

 以前、狼は悩みのない子供だった。明るい青の瞳と、つややかな灰色の毛皮を持っていた。


威嚇する姿は、モンド大聖堂にある狼のレリーフと同じくらい迫力があった!


だがある日、彼が森で狩りをしていると、邪悪なリス「ウーバークァ」に遭遇する。


この古い大地では、ウーバークァよりも邪悪な魔神や悪竜はいなかった。


彼は全ての美しいものを憎み、大地のあらゆる美しいものを醜くさせ、光を闇に変えようとしていた。


何の悩みもない、嬉しそうな子オオカミを見て、リスは憎しみを露わにしささやいた。


「グルル~、グルルッ!最も冷たき氷を彼の心臓にぶっ刺そう、二度と希望の光を感じられないようにしてやろう!」


そして、ウーバークァは呪文を唱え、子オオカミに呪いをかけようとした。


しかし、子オオカミが突如、ウーバークァを口の中に入れる。


ウーバークァは怒り焦った。子オオカミの口の中で、生まれてから覚えた汚い言葉を言える限り言った。


口から変な声が聞こえてきて、子オオカミはやっと自分が何をしたのか気付く。


「おっと、ごめんなさい、リスさん、あなたは食べられるリスだと思ったよ!」


と子オオカミは心の中でつぶやいたが、そのままゴクリとウーバークァを飲み込んだ。

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『イノシシプリンセス』ー第2巻ー

2023-01-13 | 原神のお喋り

 

 イノシシの森の北側には、冷たい氷原が広がっていた。


その時代、まだやんちゃだったバルバトスは、その土地に行ったことがなかった。


そのため、そこは白い雪と寒氷に満ちた世界であった。


その土地に足を踏み入れた生き物は、誰もが寒さで震えてしまう。


「おおおう、寒い、寒いぞ、寒すぎて私のひづめが割れそうだ!」


最も勇敢で強いイノシシ王でさえ、氷原の寒さには耐えられなかった。


「ふんよお~ふんよお~寒いぞ、寒い。冷たすぎて私のひづめが紫だ!」


だが、そこには一匹の子オオカミがいた、その地で唯一の住民である。

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『イノシシプリンセス』ー第1巻ー

2023-01-12 | 原神のお喋り

 

 古い伝説によると、大地の草木や獣は自分たちの国を築いていたらしい。


その時代、今のモンド城の土地は森であり、そこにはイノシシの遊び場があった。


イノシシの王国はこの森にあったという。イノシシ王の統治により、王国は豊かで幸せに包まれていた。


王には可愛い姫がいた。森で一番美しい鼻、一番白い牙と誰よりも滑らかなタテガミを持っていた。


姫は美しく優しい。彼女は毎日、最も甘くて瑞々しい果実を臣民に配っていた。


甘酸っばいラズベリーも、甘くシャキシャキしたリンゴも、美味しそうなキノコも、姫はます仲間にあげた。


王国の全てのイノシシが王と姫を愛していた。彼らはこう唱和する、毎日毎日。


「ふん~ふん~我が国王を祝福する、彼さえいれば、私たちが食べ物に困ることはない~」


「ふん~ふん~我が国王を祝福する、彼さえいれば、私たちが食べ物に困ることはない~」

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『イノシシプリンセス』ってどんな話?

2023-01-11 | 原神のお喋り

 モンドにある西風(セピュロス)騎士団の図書室は、蔵書の多彩さで有名だ。

 その図書室の中を回ると、あっという間に自分の図鑑に多数の本が登録される。

 本好きにはたまらない。

 

 モンドの歴史を紐解くような本もある

 学術的な書籍もある。

 読み物や童話もたくさんある。

 

 その中でひときわ目を引くタイトルがある。

 『イノシシプリンセス』

 イノシシの王女様なんだろうけど、なんでイノシシ?

 

 興味をひかれたので、当然読んでみた。

 結構ブラックだった。

 割と長いので、みんなあまり読まないのかもしれないけど面白いよ。

 ではお暇な方ご一緒に。

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寒い日は暖炉の前で寛ごう

2023-01-01 | 日常のお喋り

 

 新年明けましておめでとうございます!!!

  旧年中は大変お世話になりました。

  (ずっと更新しなかったブログに来てくださった方々ありがとうございます)

  今年もよろしくお願いいたします。

  (出来る限り記事をあげていく予定です)

 

 実は年賀状は用意していなかった。

 ウサギ年ということで、それに因んだ何かを出すべきだったんだろうけど。

 ウサギだけにシルクハットからとか。

 いやいや無理だろう。

 

 私がこの世で一番苦手なのものが腕力を使うこと。

 自慢じゃないが、なんかいろいろやってみたけど腕力だけは無理だった。

 テニスをやっていたので、握力はあるんだけどね。

 ブリッジだってできるんだぞ。

 

 そしてもう一つ苦手なことが「絵を描くこと」

 あまり下手なので小学校の頃、母がお絵かき教室に通わせてくれた。

 ごめんなさい。

 お金の無駄遣いさせました。 

 

 というわけで、才能ある皆さんみたいにウサギの絵なんか描けやしない。

 でもやっぱりなんか字だけでは寂しい。

 と思い、フォルダを探して引っ張り出してきたのがこれ。

 (ゲーム内の写真機能を使って撮ったものを集めたフォルダ)

 

 アカツキワイナリーにお邪魔し、寛いでいる私。

 ここが好きでね、屋敷の中もだけど、外観も好き。

 ワイナリーなので当然ぶどう棚も並んでいる。

 大きな暖炉って、小さい頃の憧れだったなぁ。

 (実は今もだけど)

 

 では改めまして、今後ともよろしくお願いします。

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