勝手にお喋りーSanctuaryー

マニアックな趣味のお喋りを勝手につらつらと語っていますー聖域と言うより、隠れ家ー

脱皮の時期は人それぞれ

2009-05-11 | 映画のお喋り
多くの人が大人になれないままだ。
大人にならなくたって、意外と責任ある仕事がこなせたりする。
子供同士が結婚して、幸せな家庭を築くことだってある。
立派に生きてるからって、大人とは限らないのだ。

大人になりきれない子供は、人を傷つける。
自分に自信を持ち過ぎている子供は、人を面倒に巻き込む。
だけど成熟してない社会の中では、たいてい大目に見られている。

子供から大人に脱皮する時期も切っ掛けも、人それぞれだ。
心を擦り切らせるような人間関係。
人生を変えてしまうような悲しい出来事。
生身の経験をたくさん積んだ人の方が、大人になる時期が早まる。

恋愛も、時にはその切っ掛けに成り得るらしい。
相手のあらゆる面を知ることに耐え、思いやることで大人になる。
滅多にないことかもしれないが。

最後の初恋(NIGHTS IN RODANTHE)

2008年 アメリカ
監督:ジョージ・C・ウルフ
出演:リチャード・ギア、ダイアン・レイン、スコット・グレン

何ともダサい邦題には触れないでおこう。
RODANTHEをちょっと調べたら、ノースカロライナ州アウターバンクスにある村。
アウターバンクス自体が群島で、有名なリゾート地らしい。

このロケーションがまず気に入った。
満ち潮だったら海につかるんじゃないの、ってホテルが素敵。
住むには危険な感じだが、1か月ぐらい宿泊してのんびりしたい。

トラブルを抱えて、このホテルに泊まりにやってくる男・リチャードギア。
旦那に浮気されて傷つき、友達のホテルを手伝いに来た女・ダイアンレイン。

もうこの先はなるようになって行くんだが、そこは二人の役者とロケーションできれいに見せてしまう。
予想では、一度別れがやって来て、いつの日か再会かな?と思ったが。
スコット・グレンが上手くて、そこの部分だけ、ストーリーと関係なく泣いてしまった。

ストーリーはともかく、「大人になる」シーンははっきり見せてくれた。
同じ子供からスタートしたエイドリアン(ダイアンレイン)の旦那と、ポール(リチャードギア)。
だけど、自分のキャリアを台無しにしてしまったトラブルと向き合った時、ポールは大人になった。
いつまでも子供のままの旦那とは、勝負にならない。

そして悲しみと向き合い、娘に話しを始めた時、エイドリアンも大人になる。
大人になる時には、いつも耐えがたい痛みが伴う。
自分が一番向き合いたくないものと向き合うからだ。

痛い思いをしないと大人になれない。
そこらじゅう、子供だらけなのもやむを得ない。
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街を彩る花たち-9-

2009-05-10 | Pluviaの窓(写真のお喋り)


石楠花 (シャクナゲ-Rhododendron-)

引っ越す前には馴染みの歯科医がいた。
奥様が庭好きで、園芸で話の花が咲いた。
先生は真面目な方だったが、時々ふっと冗談を言った。
たまに検診に行っていたので、虫歯は増えなくなった。

引っ越す前に、奥様から先生の病気のことを知らされた。
まだ働き盛りだったのに、その病で亡くなられた。

引っ越してからは忙しくて、歯の検診を怠っていた。
かぶせていた金属が取れたので、近くの歯科医に赴いた。
それ以来、ほぼ週一で、もう半年も通っている。

10年くらい虫歯もなかったのに、1本見つかった。
以前治療した部分にも不都合が見つかった。
やはり歯は定期的な検診が必要なようだ。

通い慣れたビルの入口に、真っ赤な石楠花が咲いていた。
Rhododendronは、バラの木と言う意味らしい。
バラの花には似てないが(ツツジ科)、華やかさでは負けていない。

目にも鮮やかな赤のかたまり…。



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今年も「夜曲」を聞きながら

2009-05-09 | Pluviaの窓(写真のお喋り)
またこの季節がやってきた。
毎年この季節に、同じ記事を書いている気がする。
去年はブログ自体お休みだったが、一昨年にも…。
2007年の記事

ただし、もう「あの庭」には咲いていない。
狭いベランダの植木鉢の中に引っ越した。
しかも今年は思い切って30cmの行燈造りにした。
ところが…。




これまでで一番花の数が多い。
コンパクトにまとめ、蔓をあまり伸ばさなかったのが幸いしたようだ。
早速リビングのソファから眺められる位置に移す。
モーツァルト(今日はシンフォニー12~16)を聴きながら眺める。
至福の時だ。


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もうちょっと待って

2009-05-08 | 日常のお喋り
歌のlyricは基本的に、ストーリー型とメッセージ型に分かれると思う。
メッセージ型は「おかあさんありがとう」みたいな個人的なものや、社会性のある風刺や反戦など。
そしてストーリー型の代表選手がラブソングだ。

≪ROCK man≫はちょっと変形だが、ストーリー性のあるラブソングだ。
主人公は(稲葉さんが歌うので)男性になってる。
だが女性だったとしても、何の違和感もない。


この曲を初めて聞いた時、自分を主人公に投影した。
自分が大事なだけの子供なんだな、と。
愛しがいのない人間だな、と。


あれから8年経った。
私は変われたんだろうか。

変われていないような気がする。
自分からは何も出来ない。
相手が「目を覚まして」くれるのを待ってる。


変わらなくてはいけない。
氷のようなプライドは、自分で溶かさなければならない。
自分の手で壊しかけているものを何とかしなければならない。

彼はもう私のことなんか忘れてる。
そんな言葉で逃げてばかり。

忘れられているんなら、一からやり直そう。


 ぬるい水飲み干し グラス投げる
 うまくかみ合わない言葉が 飛び散ったよ
 いつだって期待外れ 裏切るのはいつも僕
 愛は陽のように暮れるのか ひっそり まったり
 I'm a baby 届かない声 素肌は触れているのに
 愛されてるのを知って あなたを傷つける罪深い僕
 頑固だけのROCK man

 愛しがいもないし 憎みがいもない
 もしかしたら僕は そんなに淋しい人
 減点されて生きてるような 
 勘違いばっかしちゃうんだ
 あと1歩踏み出したら 楽になれるのに
 I'm a baby もうちょっと待って 
 変われるもんなら変わりたい
 氷のようなプライドを 
 ほんとはあなたに溶かして欲しいよ
 言い出せないROCK man

 I'm a baby 強情でごめん 苦しみ越えて見せよう
 気づいてるんだ とっくに どなたを守ればいいのか
 あなたの背中小さく見えたなら迷わずに抱きしめるよ
 目を覚ましたROCK man

       -word:Koshi Inaba-
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“よくぞ”選ばれたね

2009-05-07 | B'zのお喋り
B'zは結成10周年記念に、金と銀のベストアルバムを発売した。
CDが売れやすい時代と言うこともあり、バカ売れした。
家のどこかを探せば、この金銀あるよ、って人はかなりいると思う。

時代は移り変わり、20周年にも赤と青のベストアルバムが出た。
赤は20年間に発売したシングルの中から30曲が選ばれた。
青はネットの投票ベスト30で構成されてる。
どちらも目新しさはなく、ちょっとがっかりな選曲になった。
お目当てはおまけのDVDと言うのもね…。

だがさすがに青にはヘぇと思う曲も入っている。
ミニアルバム「FRIENDS」から≪恋じゃなくなる日≫
2003年シングル≪IT'S SHOWTIME!! ≫の2nd.beat≪New Message≫
そして31枚目のシングル≪ultra soul≫の3rd.beat≪ROCK man≫
だったらなんで「FRIENDS ll」の≪傷心≫が入らないんだって不満はさておいて…。

≪ROCK man≫は≪ultra soul≫への不満をすっかり解消してくれた名曲だ。
2nd.もしくは3rd.にこういう曲があるから、買って損はしないって気になれる。
でもさすがに2001年リリースなので、新曲気分で聞いた。

もともと主人公の性格がとてもわかりやすいlyricだ。
で、最近この曲を聴くと、どうしても彼のことを思い出してしまう。
が、テーマが変わりそうなので、この話は別のエントリーで。


特典DVDは2007年にZepp Tokyoで行われたSECRET LIVE。
(19年目だからツアータイトルが「19」って…)
≪ロンリースターズ≫-映画「北斗の拳 ラオウ伝 激闘の章」主題歌-いいなぁ。
「北斗の拳」全巻持ってて、TVアニメではラオウが死ぬ回で号泣した私にはツボ。

  ロンリースターズ… 悔いなく生きるなら
  忘れちゃ いけない相手がいるだろ
  そこからしか 何もはじまらない
  磁石のように 人と人をひきよせる
  それがさだめ

「それがさだめ」と歌うところが、LIVEだとカッコよすぎる。

だがそれ以上にカッコいいのが≪太陽のkomachi Angel≫
決して好きな曲じゃない。
だけどジャズ風ギターとスキャットの掛け合いが…。
曲ってアレンジでこんなに変わるんだね、って素人でもわかる見本だ。

CDだけでは決してわからないB'zの魅力がここにある。

(タイトルの“よくぞ”はNHK特番から)
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雨の日は家の中で

2009-05-06 | 日常のお喋り
遠出の予定がない限り、雨の日は嫌いではない。
遠出をするとなると、傘が邪魔だったり、靴をどうしようかで悩んだり、ちょっと困る。

以前の庭のある家だった頃は、ぼんやりと外を眺めていた。
庭の植物たちが、雨に濡れて生き生きと輝くのを見ていた。
今の家では、余程の南風でもない限り、ベランダは濡れない。
雨の日にジョウロで花に水をあげている。

それでも夕方になり、街灯が灯り始めると、外を眺める。
街灯で濡れた舗道がきらきらするのを見ている。
10分程度だけどね。


気になっていたキッチンの汚れを落としたら、急に暇が出来た。
写真ファイルの整理をしようとPCを開いた。
2Gのフラッシュメモリーを接続する。

その前に、ニコを覗いてみることにした。
アカウント取得が面倒だったので、ニコは初めてだ。
新しいセーフティーアドレスを作ってアカウント取得。

すぐに長めの作業用動画を見つける。
「B'zサビメドレー1988~2008」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm5665922
20年分のサビだけを全曲、98:31。
大変な作業だ。

デヴュー曲から、すぐ20年後の最新曲に飛ぶ。
笑える曲順だ。
もっと笑えるのは、どの曲も歌えてしまう自分。


時々コメントを覗きながら、写真を整理していく。
コメントが画面に流れるのはちょっとうるさい。
コメント欄が曲と一緒にスクロールされるだけで十分だと思うけど。

気がつくと音が停まった。
ラストの曲が「あれ」とは、ちょっと意外。
ほぼ100分があっという間に経ってしまった。

写真フォルダーもかなり整理出来た。
ふだんあんまり聞かない曲の存在も思い出した。
かなり有意義な100分だった。

勢いで、B'zのコミュニティにも参加したしまった…。
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街を彩る花たち-8-

2009-05-05 | Pluviaの窓(写真のお喋り)




公園で見つけた可愛らしい花。
葉と花は榊に似ている。
調べたら、花の季節はもう少し先らしい。
違うのかしら。

何の花でもいい。
名前など関係ない。
花は自分の名前を知らない。
だけど誇り高く咲いている。

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傍観者は罪人

2009-05-04 | 映画のお喋り
久しぶりに映画を見て泣いた。
いい映画を見ても、泣くまで行かないので、自分の感性を疑っていたところだ。
やはり人には、それぞれのツボと言うものがあるようだ。
今回はそのツボがかなり刺激された。

君のためなら千回でも(THE KITE RUNNER)
2007年 アメリカ
監督:マーク・フォスター
出演:ハリド・アブダラ、ホマユーン・エルシャディ、ショーン・トーブ
   ゼキリア・エブラヒミ、アフマド・ハーン・マフムードザダ

監督のマーク・フォスターとも相性がいい気がする。
適度にリアルで、適度にファンタジー。
映画にはこの両方が必要なことをよく知っている監督だ。

映画は2000年のカリフォルニアから始まる。
主人公アミールは、父親の友人で恩師でもあったラヒム・ハーンからの電話で、一気に過去に引き戻されていく。

そして平和だった頃のカブールの空を舞う凧。
日本にも「ケンカ凧」は存在するが、これって世界的なもののようだ。
アミールの隣には、いつも凧追いの名手ハッサンが付き添っている。
裕福なパシュトゥーン人であるアミール。
よくは知らないが被差別民族であるらしいハザラ人のハッサン。
二人は兄弟のように仲良し。
だけど、その友情は決して平等なものではなかった。

ハザラ人を嫌ういじめっ子の典型アセフが登場。
凧揚げ大会で優勝した(ハッサンの指示のお陰)アミールの凧(ウィニングボールのようなもの)を、断固として手放さないハッサン。
その代償として、ハッサンはアセフにレイプされる。
ハッサンを探しに行ったアミールはこの場面を見ていながら、沈黙してしまう。

作者はこのレイプシーンを、アフガニスタンの悲劇と重ね合わせたと言う。
ハッサンはアフガニスタン。
そして傍観していたアミールは国際社会。
直接危害を加えなくても、傍観者はいつも罪人なのだ。

ハッサンは何故凧の為に自らを犠牲にしたのか。
友情の為、だけではないと思う。
自らの誇りの為、死んでも守り抜かなければならない信条があることを、彼は子供のうちからすでに知っていたのだ。

逆に恐怖に負けたアミールは、心に深い傷を負う。
彼が大切にしているものは身の安全。
殴られるのが嫌で、心に傷を負ってしまうものも、また不幸だ。
体の傷は癒えても、心の傷は簡単には癒えない。
彼はまだ守り抜かなければならないものが何かを知らない子供なのだ。

良心の呵責に耐えかねたアミールは、嘘をついてハッサンを遠ざける。
やがてソ連のアフガン侵攻が始まり、反共産主義者の父親はアメリカに移民する。
時が流れ、アミールは作家として成功する。
心の傷は癒えたように見える。
人は忘れられる動物だからだ。

だが冒頭の電話で、アミールにも過去の付けがまわってくる。
贖罪と言えばかっこいいんだが、かなり強引な理由で無理矢理付けを払わされる感じ。
これがこの映画の唯一の欠点だが、その理由がなければ、この先の行動をアミールが取るとは思えないので仕方がない。

ハッサンの手紙のシーンで、まず涙が…。
子供時代、アミールがハッサンに本を読んでやるシーンがあるのだが、それなら何故字を教えてあげないんだろうと思った。
本物の友情とは言えない、アミールの内心の偏見の表れなんだろう。
だけどハッサンは独学で読み書きを学んだ。
アミールは混じりけのないハッサンの友情と、自分の薄っぺらい友情との相違に、初めて気づく。

アフガンのカブールに赴いた彼の内側に生まれつつある強さ。
他者を守る行為は、その人の為に行うのではない。
それは自分を守る行為になるのだ。
自分が生きていくのに必要なものを守るための。

自分自身を取り戻してアメリカに戻ったアミール。
ハッサンの息子ソーラブと凧あげをするアミールの気持ちは、まさに天まで舞い上がるほど軽くなっている。

かつてハッサンがアミールに向かって言った言葉「君のためなら千回でも」
それと同じ言葉をソーラブに言う。
同じ気持ちで。
限りない愛に誇りを込めて。
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街を彩る花たち-7-

2009-05-03 | Pluviaの窓(写真のお喋り)


公園の藤棚

藤は日本原産。
その蔓は丈夫で、どこまでも蔓延る。
大化の改新で有名な中臣鎌足の子孫が
「藤原」を名乗るようになったのも、繁栄の意を込めている。
願いどおり、藤原氏は平安時代に絶大な権力を誇る一族となる。
一族の権力争いは熾烈を極めた。
だが道長が競争者をすべて排除し、権力を独り占めした絶頂期を最後に、
藤原氏は衰退の一途を辿ることになる。


全景を撮りたかったのだが、ベンチに先客が。
肖像権の問題があるので、無認可で顔が映る写真は撮れない。
かなり粘ったのだが、結局全景写真は諦めることに。
来年だってある。

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訃報

2009-05-02 | 日常のお喋り
忌野清志郎さんが亡くなった。


ガンだと聞いた時、ショックを受けた。
その後、回復し、復帰した時は本当に嬉しかった。
清志郎さんは癌なんかに負けないんだと嬉しかった。

スマスマにも出演し、元気な姿を見せてくれた。
喉頭がんだったのに、清志郎さん特有の歌い方でスマップと楽しそうに歌っていた。
「雨あがりの夜空に」 最高だった。


その後、ガンが再発したと聞いて、悲しかった。
いつかはこういう日が来るかもしれないと考えた。
そして祈った。
負けるな、と。


負けてなどいない。
そう思いたい。
ガンと闘い、もう一度歌うのだと希望を持っていたはずだと。

清志郎さんの歌は、今もこの耳に残っている。
だから絶対に負けてない。


享年58歳。
ご冥福をお祈りしています。

天国で楽しくロックしてるよね。
Yeah!!
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