母に会いに行く前日、
「何か食べたいものある?」と聞いたけど、
答えず。
父も大好きだった和菓子があり、
それを持って行こうかと話したら、
「食べたくない。」と答えた。
「それじゃあ、なにか美味しい物を見つけて買って行くね。」
そう言ったけど、
どうしようか?
主人が、
「プリンはどう?ゼリーとか?」
「あのスーパーに美味しいあのプリンのお店があったって言ってたじゃないか?」
夕方だけど、
急いで自転車を走らせた。
「あった!!」
「パステルのなめらかプリン」
ず~~~~~っと以前のこと。
息子が富山の大学に行ってた時、
歯の矯正をして帰って来た夏休み。
痛みもあって、とっても可愛そうな時でした。
その頃、
娘は埼玉の大学に行っていて、
帰省してくるとき、
池袋のデパートでこのプリンを買って来てくれました。
「おにいちゃん、これなら食べられるよ!」って。
みんなで食べて、
「こんなにおいしいプリン、食べたことないね!」
なんて大はしゃぎして食べたことがありました。
それから、
田舎に帰省する時、
母に食べさせたくて、
もちろん、弟家族の分も買って持って行ったこともありました。
あの日、
「おかちゃん、美味しいプリン買って来たよ。
食べさせてあげるね。」
母が小さなお口を開けて食べてくれました。
「おいしいでしょ?甘いでしょ?
食べれば元気が出る!
大丈夫!!元気になれるよ!」と、
食べてくれたことが嬉しくて、
私の声は弾んでいたと思う。
ほんのちょっとだけしか食べられなかったけど。。。
スプーンに3回ぐらいだったかな?
その後、口を結んでしまったのよね。
「もういいの?おいしかったねぇ~」
そんな私の一方的な言葉ばかりだったけど、
母の目は「聞いてるよ。聞こえているよ。」って、
返事をしてくれているように見えました。
私は、
この手で、
母にプリンを食べさせてあげられたことが、
何よりも嬉しくて、
「私だけの名誉」だと勝手に決めました。
義母の命日は「ケーキの日」なので、
母の命日は「プリンの日」と決めました。
母はなんて思ってるかな?
「くらり、楽しい日、美味しい日になったね。」って、
きっと喜んでくれていると思う。
昨日の「ひなまつり」には、
主人と二人で美味しくいただきました。
二日後
母と本当のお別れ。。。
毎日ブログに向かう一人の時間で、
母への思いはつのるばかりだけど、
きっと、親を亡くされた方々も、
きっと、こんな思いをされていらっしゃるんだろうなぁ?って
あらためて思っています。