しがない焙煎師のクソ日記

コーヒー豆焙煎の記録をうだうだ書きます

シグリの話

2018-03-01 22:07:06 | 取り扱い豆の紹介
とても好きなパプアニューギニアの豆の
これまた好きなティピカ限定の豆を
再仕入れ出来ました。
前ロットはあと1kg程度あります。
無くなり次第新ロットで遊びます。



パプアニューギニアの豆・ティピカの品種のものはハワイから伝わったとても良い血統。
んでもどうしても諸事情により混ざっていくのが摂理なわけですが、そんな中でティピカ100%のものを採っている優良な農園もあるわけです。
シグリ農園はパプアニューギニアといえばな農園ですが、さらにそこの良い豆だけを集めたプレミアムな奴を別ロットであります。

複雑な味わいで、いろいろな風味が口の中でグラデーション。
様々な面を楽しめる逸品なのです。
ティピカの豆の特性なのか、土壌(テロワール)なのかはわかりませんが、かなり個性的な甘さと酸を備えてます。
間違いなく面白い豆ですが、オススメではないです。複雑だからw

最近はちょいちょい焼くようにしてて、お店でも飲めたりもします。
物好きはドウゾ。

ナチュラルの豆の焙煎など

2018-01-10 17:19:55 | 取り扱い豆の紹介
ナチュラル製法の豆の風味に憑りつかれた方々がいらっしゃいます。
あの独特の風味はウォッシュトでは味わえない個性ですよね。

ナチュラル製法に関してはググってくださいませ(爆)

調べれば分かるナチュラル製法についてではなく、ナチュラルの豆の焙煎についての記録をしておきます。

味も香りも名前も個性的な豆

当リュミヌー珈琲では幾つかのナチュラルおよびハニー、ワイニー製法の豆を取り扱っております。
どれもこれも希少価値があり、かつ個性の強い豆が多いです。

・エチオピア イルガチェフG1 コケ ナチュラル
・ドミニカ プリンセサ ワイニーナチュラル アルフレド・ディアス農園
・パナマ ハートマン ゲイシャ ナチュラル (残念ながら終売)
・ブラジル ハニー

厳密に言うと「ナチュラル」の中にも色々製法があります。
ワイニーやらハニーなどはパルプドナチュラルにも分類されるかもですが、個性はナチュラルに近いものも多いです。

焙煎も個性的でメンドクサイ奴ら

ナチュラルの豆を焙煎しようとすると、まず、選別のところで屑豆の多さが目につきます。
CEOなどで評価の付いた豆や、指定農園の豆などは混入率は低いのですが、イルガチェフなどは大小さまざまな豆が入っていて…ねえ( ^ω^)

焙煎時も、チャフの発生がとんでもないです。あらゆるタイミングでチャフの発生があるので、なんどもチャフ取りが必要です。
それだけ手間がかかってしまう豆なのですが、それをするだけの価値があるというのも事実。
総じて魅惑的な香りと、甘い口当たりが楽しめるので、人は求めてしまうようですね。

・エチオピア イルガチェフG1 コケ ナチュラル

コーヒーマニアの間で、エチオピアと言えばウォッシュトかナチュラルか尋ねるほど知れ渡っているエチオピアナチュラル。
どちらも試しましたが、双方個性的な酸味と香りを楽しめるので甲乙つけがたいです。
屑豆というかスクリーンが揃ってないのでハンドピックは必須です。

ややムラがあるのもエチオピアの個性。生豆の含水率とかの関係でだと思います。敢えてこのまま飲むのがエチオピアの楽しみ方!(俺調べ)
甘酸っぱいだけでなく、コクもあり、イチゴなどのベリーの様な香りを楽しめます。

・ドミニカ プリンセサ ワイニーナチュラル アルフレド・ディアス農園

ドハマりのファンが多いドミニカ・ワイニー。
スペシャルティカテゴリの豆で、農園指定のものなのでか生豆はけっこー綺麗です。
木枯らしの様な香りがします。(意味不明)ドミニカのウォッシュトとは似ても似つかない豆です。

1ハゼがないんですよコイツ。爆ぜずに焙煎が進むもんだから、油断するとすぐに中深煎り位になってしまいます。
なんというか、表面が柔らかくて爆ぜないんですよね。焙煎の途中で味噌のような香りから醤油のような香りになれば成功です。(マジで)
その名の通り、ワインのような風味です。お客様によっては、アルコール入ってるような錯覚を持つようです。すごい。

・パナマ ハートマン ゲイシャ ナチュラル

こちらはこの間限定で出した豆です。
所謂ゲイシャ種の豆ですが、珍しいナチュラル。
豆はきれいで選別もかなりされていますが、ところどころピーベリーが入っているので取り除いてあげなきゃいけないのです。

焙煎中のチャフの出方が半端ないです(爆)とにかくチャフを焦がさないように慎重に取り扱います。
何度か加熱を止めてチャフを取り除くことで焦げ臭の付着を防ぎました。ハゼはとても力強くバシバシ音がなります。
フローラルの香りと醤油のような香りが同時に来るという変な奴ですw
味わいは、ブラッドオレンジと梨のような風味で、かつ、フローラルでフルーティで、複雑ですね!(複雑すぎて説明が難しいのですTT)

・ブラジル ハニー

これはパルプドナチュラルの延長線ですが、さっき焙煎したのでついでにご紹介。
ブラジルの豆はパルプドナチュラルが多いのですが、甘みを付加しようぜゆうて始めたらしいハニー製法。
果肉を付けた状態で発酵させます。
広大な土地のおかげで、同じような工程のエチオピアとは発酵度合いに違いが出るそう。
同じ製法でも条件や環境が異なると味わいが異なる例の一つですね。

チャフが多いのは同じですが、ナチュラルやワイニーに比べて、良くも悪くも香りが軽い。
軽やかに苦味と酸味を楽しめます。
あんましハニーっぽくないのは自分の焙煎の特性なのかなぁと考えさせられます。


なんだかんだナチュラルの豆について説明しました。
ご自分で焙煎する際はチャフの発生にご注意くださいね。
ナチュラル、よかったらドウゾ。


おまけ

ほんとはマンデリン好かんのやけど

2017-05-20 20:18:31 | 取り扱い豆の紹介
小竹から特注が入ったんで焙煎。
トラジャよりもやっぱし気になる生豆の状態。マンデリンG1よりは全然マシだからもしかしたら美味しいかもね。



スマトラ式の処理方法だと表面がなんか柔らかくなるから気になる。
ギラつく程度の焙煎度合にしました。

香りは甘いから、まあまあ、いけるんじゃないかな。

少しずつだけど、焙煎の幅が広がってる気がする。
ドミニカの均しを10分くらいにするとハゼが揃うとか、パプアはちょこちょこ止めたがいいとか、ワイニーは一ハゼがないとか、データがたまって来た。
このデータ、活用できると良いんちゃう??

インドネシア トラジャ カロシ

2016-02-08 13:51:28 | 取り扱い豆の紹介
ちゃんと仕事してます。

インドネシアの幻の豆、トラジャです。
トアルコという冠とか、懐かしいとか思った方は、意外とおとしを召してる?とか、失礼。

実は深煎り焙煎は苦手だったりします。
浅煎りも苦手だったりします。
だからかわからないですが慎重に焙煎するかなのか、褒められることが多いです。特にエチオピアとこのトラジャはリピーターが多いです。


こんなかんじです。松崎しげるかっ

焙煎度合いはフレンチ手前のフルシティ。
フレンチまで焙煎すると、美味しくないんですよね。俺的に。ギリギリ美味しいところを狙った結果こんな感じに。
味わいは雑味の少ない上品な苦味と、後腐れないバッサリ切れ味。苦いけど清々しい。そんな感じ。のはず。

ちゃんと仕事してるし。

タンザニア ムリンガ農園

2016-01-28 17:42:44 | 取り扱い豆の紹介
タンザニアの豆は意外と昔から日本で使われていました。そう、キリマンジャロという豆が、タンザニアにある山から取れる豆を言ってました。うーん、単純ですね。

ウチのタンザニアはムリンガ農園のものですが、とても質が良い感じがします。


クズ豆が少なく、豆そのものもプリッとして美味しそうです。水分が含まれてそうないんしょうです。

粒が揃っているので焙煎も均一に進みやすいです。色づいてくる頃に酸っぽい香りがします。その辺りを丁寧にとばしてあげることで、甘さと苦味と酸がバランス良く楽しめます。

こんな感じ。プリプリっとして、甘い香りが立ち込めます。割ると焼き芋の様な香りと程よい酸っぽい香りが出てきます。
キリマンジャロはきつい酸味をイメージする方が多いですが、当店のキリマンジャロは、甘苦い口当たりで、コクの中にある酸を楽しみつつ、キレの鋭さでサッパリした印象を持てます。

ブラジルブルボン アマレロ!

2016-01-27 20:46:11 | 取り扱い豆の紹介
ブラジルブルボンは12月に多少紹介しましたが、もう一度ご紹介させていただきたく!


ブラジルの豆はさすが生産国世界一だけあって、選別がしっかりできてる気がする。でもやはり選別は必要で、ちゃんとやってます。


で、焼き具合はこんなかんじ。
ローストしすぎに注意して、酸味を抑えて香ばしさが出るくらいまで。カラッとしてます。

イエローブルボンの甘い香りと口当たりで、酸が少なくサラッと軽やかにコーヒーを楽しめます。含んだ時に広がる甘苦さをお楽しみください。

リュミヌースペシャル

2016-01-26 18:09:34 | 取り扱い豆の紹介
ようやくスペシャルの紹介をする準備ができました。
対したことない紆余曲折がありました。てへ。

スペシャルという名前を後ろにつける理由として、カッコイイからです。技名みたいで。もしくは、なんちゃらカスタム。専用機みたいで好き。バリバリ伝説とかのいちのせスペシャルとかね。

コーヒーにはそれぞれ独特の甘みがあります。ストレートの豆にある甘みを残して、雑味を削って行くのがウチの焙煎の目指すところです。
甘酸っぱさ、カラメルの様な甘さ、甘い香り。それぞれの「甘い」を重ね合わせて、一つのストーリーとなる様にブレンドしました。
甘さを存分に楽しんでください。

ところで、なぜ紆余曲折があったか。

その辺りをお話させていただきます。
豆の選定を吟味しながら混合実験を繰り返してきました。やはりスペシャルの名を冠するのであれば、より良い豆を使いたくなるのが道理。同じ国の豆でも、ランクや取れる場所などによって選びました。ただ、農園指定を極力しておりません。リュミヌーは生活の一部になることを目的としていますから、できるだけ定常のものを取扱いたいと考えました。また、指定にした場合はどうしてもコストが上がり、負担が増えてしまいます。それはやはり、毎日飲むには選べないものを提供することになってしまう懸念がありました。毎日がスペシャル。そんなコーヒーを目指し、スペシャルの制作に取り組みました。
3種のブレンドのため、それぞれの状態によっても変化します。その都度焙煎を微調整して、その時の最良を目指して取り組みます。…ので、毎回若干変化してしまいますσ(^_^;)それも含めて楽しんでもらえると幸いです。

店舗に来ていただければ、水蒸気をまとったおにーちゃんが心を込めておいれします。


もちろん通信販売もしてます。

それにしても、ようやく自信をもってスペシャルをお勧めできるようになりました。スウィートスポットも広がりましたので、ご家庭でも楽しめるんじゃないかなあと、勝手に思ってます。

グァテマラ ウエウエテナンゴ 2

2016-01-25 11:53:47 | 取り扱い豆の紹介
今日はグァテマラ。
え、なんでグァテマラ?って感じかもです。個人的にはグァテマラはあまり好みではないというw
グァテマラ特有のエグい後味が苦手。
グァテマラ特有の青臭い酸味が苦手で。

グァテマラはアンティグアもあるけど、ウエウエテナンゴの比較的新しい産地のものを使ってます。香りが豊かで人気が高いらしい。アンティグアは甘い香りで人気があるらしい。
ウエウエテナンゴの方が高地で、硬いマメになりやす良いと思う。実際何も考えずに焙煎するとどうしても内部まで焼けないことが多いみたい。

で、これが生豆。

クズ豆も多いし、粒も揃っていない。
ハンドピックをしっかりやらんといかんばい?

焙煎は表面を緩めて、脱水を進めることが重要。カラッとしてきて爆ぜる前に、均すことで表面のシワも伸び、内部のチャフも飛んでくれる。



焼き上がりがプリッとしており、甘い香りが立ち込める。エグさと渋さを焼き払い、甘くて深いコクを楽しめます。コーヒーらしい風味も楽しめます。
ウチのコーヒーらしいさっぱりとしたクリーンな後味で、スッキリです。


パプアニューギニアの紹介・2

2016-01-24 12:34:19 | 取り扱い豆の紹介
オススメしたい豆から紹介文を考えて行くべって話で、個人的にはドミニカが「今」のオススメだけど、やはりまずはパプアニューギニアを書きたいでござる。



シグリではなく、フィニステラ高原のものを使ってます。ティピカ種が主で、焙煎中甘い香りが店内に立ち込めます。
特に脱水中にエグい香りを焙煎によりしっかり飛ばしています。

ちなみにパプアニューギニアはインドネシアの隣の国ですが、ハワイから苗木を持ち込まれたと言われています。なのでプリッとしたティピカが多いと考えられます。

甘い香りとフルーティな酸。キレの良い後味が楽しめます。88度でバランスの良い抽出ができます。